聖少女(セイント・ガール)

野宮雪菜

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甘い罠(5)

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 学校帰り、陽菜は踏切を渡ろうとした。
 するとブレスレットが光ったのであちこち見ると、左の方角に駅があった。よく見ると小さな男の子が線路にいて、母親らしき女性がホームから降りようとしている。
 そこへ警報機が鳴り、右から電車が来るところだった。
「危ないっ!!」
(りこちゃん!)
 姉を呼んでも、彼女が来る気配はない。
 自分でどうにかしないと、と思ったその時、ブレスレットの光が母子めがけて発せられた。
 男の子と女性はふわりと宙に浮き、何事もなかったかのようにホームへと足をつけた。
 陽菜はほっとしたと同時に、初めて見たブレスレットの効力に驚き、そして思った。
(りこちゃんが来なかった……)
 普通だったらあたりまえなのかもしれない。でも、ブレスレットがお互いを呼び合うことはないのだろうか。
 天使たちが来るのは、最初から期待していない。だが、莉子が来なかったことに少なからずショックを受けた。
(なんで……?)
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