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1巻
1-1
プロローグ
「ブランカ様、ひどいわ! こんな幼い子を責めるなんて……。この子が何をしたと言うんですの?」
春爛漫の庭で、銀色の髪の小さな男の子を腕の中に庇ったマリエッタちゃんが、私を睨みつける。
肩にかかるゆるふわのブロンドとサファイアブルーの瞳と共に、ピンクの服についたたくさんのリボンも震えていた。
そうそうコレよコレ! 私は貴女のその泣きそうな顔を見せたいの。キラキラと輝く綺麗な涙が滲んだ、宝石のような青い瞳。これを見たら、世の男どもはイチコロね!
さあみんな、可愛くて天使のような優しいマリエッタちゃんにじゃんじゃん注目しちゃってくださいな。この子がこの世界の主役。こんなによい子はめったにいないのよ!
ここは乙女ゲームアプリ『プリンセスガーデン~マリエッタと秘密の貴公子~』略して『プリマリ』の世界。マリエッタはこのゲームの主人公。そんな世界に転生した私は、彼女の恋を邪魔する悪役令嬢だ。
そして、今はゲームが始まる前の子供の頃。さすが乙女ゲーム、子供といえど登場人物達はみな容姿が整っていて、とっても優しい。
西洋風のこの世界は前世でプレイしていたゲームの内容そのままで、日常にお城や馬車、ドレスがあふれている。加えて、魔法を使える人までいるという、まさにファンタジーの世界!
そして今、私が何をしているのかというと――ヒロインである美少女のマリエッタちゃんに絶賛嫌がらせ中。
ああ、でもまだ弱いわね。彼女のいいところをもっと攻略対象達に印象づけなければ。
私は高飛車に言い放つ。
「まあぁ貴女、いったい誰にものを言っていらっしゃるの? わたくしをバレリー侯爵家の者と知ってのことかしら? 今日のためにわざわざあつらえたドレスを汚されて、黙って見逃すとでもお思い?」
マリエッタちゃんごめんよー。私がしっかり悪役しないと、大人しい貴女は目立たないの。まだ幼いからって気を抜いちゃ、ダメ。今、この場にいるのは、みんな貴女の攻略対象よ? 優しくしてあげてね。
「ブランカ様、ひどい!」
「ひどい? どうして?」
ひどいのはわかっている。だって私は悪役令嬢だもの。意地悪しないと意味がないでしょう?
一 転生先はゲームの世界
さて、自己紹介がまだだったわね。
私の名前はブランカ=シェリル=バレリー。カレント王国バレリー侯爵家の一人娘で年齢は七歳。今は王城の庭園で子供達だけのお茶会中だ。
正直、お茶会よりも飲み会に行きたいし、上品な焼き菓子よりもホッケや枝豆をツマミに上司の愚痴を言いたい。
だって私には前世の記憶がある。
私は二十四歳のOLで、楽しみといえば乙女ゲームアプリだけという人間だった。
学生時代から恋愛ゲーム、いわゆる乙女ゲームにハマり、現実の恋愛には一切興味なし。そんな私は残業続きで睡眠不足だったある日、うっかり工事中の穴に落っこちて絶命した。
最後にプレイしていたのが、この『プリマリ』というわけ。このゲームは美麗な画像――つまりスチルと、声優さんの魅力的な声――イケボが特徴だけど、あまり人気がなかった。それでも、私はこのゲームをこよなく愛していたのだ。
給料をつぎ込み課金アイテムを集めていたほどなのに、すべての攻略対象の好感度を大幅に上げられるという究極アイテム『虹色のドレス』を手に入れられなかったことは残念に思っている。
特に好きだったのは公爵子息のリューク。彼は水色の髪と瞳を持つクールな眼鏡男子で、時々見せる微笑みと甘く掠れた低音ボイスが絶品なのだ。私は彼の声を聴くためにヘッドフォンを買い直した。
いけない、ついゲームについて熱く語ってしまった!
現在の私――ブランカは、淡い紫色の髪に濃い紫色の瞳が特徴の、手足がほっそりとした色白美少女だ。けれど、なんたって目つきと口が悪い。だって、ブランカは悪役令嬢なのだ。
私は自分がブランカとして転生していることに気がついた瞬間、悪役令嬢の役目を果たすべく、頑張ろうと決めた。
それはもちろん、憧れのヒロイン、マリエッタを輝かせるためだ。そして、間近で彼女と攻略対象とのいちゃラブを観察するのだ。
ゲームの世界を現実として体験できるって、なんて素敵!
このゲーム、悪役令嬢に命の危険はない。主人公が誰とのエンドを迎えても『侯爵令嬢は国外追放された先で商人と知り合い、平凡だけど幸せな生活を送りました。後日、感謝の思いをしたためた手紙がマリエッタのもとに届いたそうです』で終わる。
本当はゲームの内容も前世のことも断片的にしか思い出せていないけれど、それだけは確か。
手紙ぐらいで済むなら、幾らでも書いて差し上げますとも。
他に覚えているのは、ゲームのスタートが、魔法の才能を見出された十二歳のマリエッタが『王立カルディアーノ学園』に入学する時だってこと。
学園は中高一貫で、ヒロインはここで気になる攻略対象といちゃラブな学園生活を繰り広げる。
ただこのゲーム、ストーリーはグダグダ。原因は、悪役令嬢であるブランカの意地悪が生ぬるいせい。いまいち盛り上がりに欠ける恋愛エピソードに、ファンは涙を呑んだのだ。
だから、私がしっかり悪役にならなければ!
そんな意気込みのもと、私はこのお茶会に参加している。
他には、八歳のカイル王子を筆頭に、公爵子息のリューク、伯爵子息のライオネル、辺境伯子息のユーリス、先ほどテーブルに身を乗り出してティーカップを地面に落とし、私の服を紅茶で汚してしまった、王弟の息子のジュリアンがいる。彼らはみな、マリエッタちゃんの攻略対象。
そして、女子は男爵令嬢マリエッタちゃんだ。
子供だけとはいえ、このお茶会は王子のためにひらかれていて、香り高い上質な紅茶と王室お抱えパティシエ自慢の焼き菓子が供されている。だけど、うっとりしている場合じゃない。
私は気合を入れると、キッとした表情を作り直した。
「ねえ貴方。確か名前はジュリアンだったかしら? 貴方のせいでお茶会が台なしよ。ゆっくりお茶も飲めやしない」
マリエッタちゃんが震えながら男の子を抱き寄せ、こちらを見上げる。男の子――ジュリアンも大きな目を丸くして私をじっと見ていた。
「あぁら、名ばかりの貴族は他者を敬うことを知らないのかしら? マナーを守れない者を庇って、被害者のわたくしを睨むなんて……」
私はさらにマリエッタちゃんを責めた。
それにしても、マリエッタちゃんってば今日もなんて愛らしい! ピンクのドレスは金髪に映え、白磁の肌とホッソリした腕はまるでビスク・ドールのよう。ゲームヒロインへの思い入れが強すぎて、このままだと変な趣味に走りそう。
周りの男子、固まってないでこの可愛らしさをありがたく目に焼きつけておきなさいね!
「そんな! ブランカ様。何もそんなにきつい言い方をされなくても。貴女は小さな子供に厳しすぎます!」
「そう。わたくしを悪者にするのね。幼いからって何をしても許されるとお思い? ジュリアンは、もう五歳。最低限のマナーくらいはわかるはずよね。それなのにマリエッタ、わたくしを責めるなんて……気分が悪いわ! 礼儀知らずの貴女と同じ席にいたくないから、失礼させていただきますわね」
紅茶の染みがついた白いドレスをサッと翻し、私は颯爽と芝の庭を後にした。これで存分に私の悪口を言って勇敢なマリエッタちゃんを褒めたたえられるはずだ。
私は悪役令嬢。マリエッタちゃんのよさをアピールして彼女の恋を邪魔するのが使命だ!
ところが少し歩くと、後ろからタタターッという軽い足音がする。
何、何、私、何か忘れ物した?
「あの……あの!」
振り向いて確認すると、ジュリアンがこちらに駆けてくる。
さっきまで怯えて震えていたくせに、まさか私に文句を言いに来たの?
「何かしら。貴方、自分が何をしたのかわかっていて? 子供だからといってマナー違反は許されないのよ? 貴族ならば、この国の規範にならないとね」
「あの、淑女にご不快な思いをさせてしまって、ごめんなさいっ」
ジュリアンはそのまま、ペコリと頭を下げた。
か、可愛えぇ! お姉さん持って帰って思う存分撫で撫でしたい。
思わずほだされそうになるけれど、そうもいかなかった。
「わかればいいのよ、わかれば。これからは気をつけなさいね、ジュリアン。貴方の態度は貴方だけでなく、将来共に歩む女性の評判にもかかわるのですからね」
そう忠告すると、ジュリアンは大きな緑の瞳をさらに見開いた。可愛いお目々が落っこちそうだ。
少しの間の後、彼は意を決したように言葉を続けた。
「あの、どうして僕の名前を?」
「貴方の名前がどうかして? 『ジュリアン』で合っているでしょう?」
頷く彼を見て思う。
そうよね? ゲームのキャラクター設定通りなら、間違いないはずだ。
ちなみに、彼はつい最近この王宮に来たばかり。地方領主の祖父の館で育てられていた、王弟の落とし胤だ。その王弟はとうに亡くなり、領主の娘である母親は病弱で、ほとんど構ってもらえずに育った。最近母と祖父が相次いで亡くなったため、父の生家である宮殿に引き取られたのだ。
王宮側は突然現れた彼の扱いに戸惑い、腫れ物を触るように扱っている。そして、放蕩者でだらしなかった父親にそっくりだと陰で噂をしていた。
そんなふうに放置されている彼は、孤独を抱えている。
学園でマリエッタと過ごす頃には礼儀を備えているとはいえ、愛情に飢えたままの彼は、純真な見た目を裏切る肉食系だ。ヒロインとの交流で寂しかった心の隙間を埋め、優しい彼女にどんどん魅せられ惹かれていく――
そんな彼には攻略対象の一人として、強くたくましく品行方正に成長してもらわなければいけない。
せっかくヒロインの恋を盛り上げるのだ、攻略対象も素敵じゃないとね!
私は偉そうに頷くと、さっさとその場を後にした。
悪役令嬢にも怖いものはある。すぐにスカートの染み抜きをしなければ、お母様に怒られてしまう。
「ふふ、でもジュリアンったら。きちんと謝りに来るなんて、可愛いところがあるじゃない。さすがは『プリマリ』の攻略対象ね。将来がとっても楽しみだわ」
今日のお茶会の成果に、私は満足していた。私がひどいことをすればするほど、ヒロインであるマリエッタちゃんが輝ける。嫌な私と比べて、優しく素晴らしい彼女にみんなが感動すればいい。
それよりも、目下の問題はドレスの裾についた紅茶の染みだった。母が今日のために張り切って用意してくれた、リボンが可愛らしい真っ白なドレスは、早く染み抜きしないとダメになってしまう。ただでさえ将来国外追放されてしまう身だ。一緒に暮らしている間は家族になるべく迷惑をかけたくない。
「ダニーいる? ちょっと借りたいものがあるんだけど……」
私は王宮の調理場近くの窓の下から叫んだ。
以前、王宮の広い庭で迷っていたところを案内してくれたのが、シェフ見習いのダニーことダニエルだった。
「おう、ブランカ。今日のお茶会もういいのか。タルトどうだった? 俺も少し手伝ったんだぜ」
「美味しかった。ちょっとだけしか食べられなかったけど。それより皿洗い用の石鹸貸して! 紅茶をこぼしちゃったから染み抜きしないと」
「へ? お前、侯爵令嬢だろ。そんなことできるのか?」
ダニーが不思議がる。でも私は、だてに二十四年も生きてはいない。
「いいから、早く!」
彼を急かし、石鹸とタオルを借りた。ドレスの裾を洗い、タオルで軽く叩いて水気を取る。
取りあえず応急処置はできたかな?
「ダニーありがと。助かったわ」
お礼を言うと、ダニエルが笑顔で答える。
「ああ。それぐらいお安いご用だ。そういや前にお前が教えてくれた骨センベイ、昨日作ってみたら好評だったよ」
「そう! で、余りは?」
期待に私の胸が震えた。
魚の骨に塩をまぶして揚げると、お酒のお摘みになる。こちらの世界でもそれが食べたくて、以前、ダニーに提案してみたのだ。
「ごめん、賄いに出したらすぐになくなった」
「えぇぇ~。アレ、美味しいから取っといてって言ったのにー。……ところで、ダニーは将来商人になる予定、ある?」
「いや、俺がなりたいのは王宮専属シェフだけど。商人がどうかしたのか?」
「ううん、別にいいの。もしかしたら将来骨センベイで一旗あげて商人になるかと思って」
私の将来は商人のおかみさんだから、もしかしたらダニエルが運命の人かと思ったのだ。
でも違うみたいだし、今はマリエッタと攻略対象達を応援することに集中しよう。
*****
――子供だけのお茶会は、まだ続いていた。
カイル王子の親友として招待された俺、リュークは読みかけの本から顔を上げる。
ズケズケとものを言う幼なじみのブランカがいなくなった今、なんとなく寂しい。マリエッタは女の子らしくて可愛いけれど、大人しいので物足りない。他のメンバーはジュリアンを除けば大抵いつも一緒にいるから、今さら話すことなどなかった。
「あの、カイル従兄様、先ほど僕に注意をしてくれた女性は誰だったんですか?」
席に戻ったジュリアンが早速ブランカのことを聞いている。
「ブランカかな? ブランカ=シェリル=バレリー。バレリー侯爵の娘で、お前を助けてくれたマリエッタと同い年の七歳だ。どうしてそんなことを聞くんだ?」
「あの人は名乗った覚えがない僕の名前を呼んで、将来の心配をしてくれたんだ。それがこんなに嬉しいなんて……ここでは誰もしてくれなかったから、知らなかった」
ブランカに興味を示されないよう、カイルはマリエッタの存在を強調した。カイルもどうやらブランカが気になっているらしい。
けれど彼の作戦は失敗したようだ。
本当はみんなわかっていた。ブランカが正しい。だから誰も何も言わなかったのだ。
カイルは口を挟まなかったし、ライオネルはただ驚いていた。ユーリスは真面目な顔で何かを考えていたから、思うところがあったのだろう。
それにブランカにひどいことを言われた割には、マリエッタはケロッとしている。案外、芯の強い子なのかもしれない。もっとも、そうでなければ貴族社会を渡っていけない。ブランカみたいに強すぎるのは問題あるけれど。
「ブランカちゃん、調理場の男性から石鹸を借りて自分で染み抜きしていたぜ。相変わらず、たくましいよな」
赤い髪に茶色い瞳のライオネルが言う。好奇心旺盛な彼は、ブランカの後をつけてきたみたいだ。
幼なじみのブランカは変わり者で、王子や高位貴族の息子である我々と使用人を同列に扱う。俺も身分にこだわりはないが、将来を考えたら彼女の態度は心配だ。
だからさっきの彼女の発言には少し違和感があった。マナーの悪さを注意したいのなら、もっと優しく言えばよかったのに。あの言い方では彼女が誤解されてしまう。ただでさえはっきりした顔立ちだから、きつい印象が拭えない。
でもまあ彼女のよく変わる表情は、見ていて飽きないけれど――
「私、ブランカ様に嫌われるようなことをしてしまったのかしら?」
金髪に青い瞳のマリエッタが聞いてきた。
「初めて会った時、ブランカ様は優しくしてくれたのに。王太后様主催のパーティーで、オドオドしていた私に声をかけてくれて」
あのパーティーには俺も招待されていた。第一王子ラウル様と第二王子カイルの祖母である王太后様は子供がお好きで、国中の貴族の子供が招待されたのだ。
王都だけでなく、地方の貴族の子供にも両王子に年齢が近ければ招待状が届いた。生まれて初めて大きな舞踏会に出席したという男爵家のマリエッタは、さぞかし心細い思いをしただろう。
そこにわざわざ声をかけたというブランカ。いったい何を言ったのだろう。彼女は淡い紫色の髪と濃い紫色の瞳の美少女だが、何せ口が悪い。
「その時、ブランカに何か嫌なことを言われたのか?」
「いいえ。彼女はただ、優しく話しかけてくださったわ」
――マリエッタの話はこうだった。
『やっと見つけた! 貴女がマリエッタちゃんね。主役の貴女がこんなところにいたらダメじゃない。もっと堂々としていないと。あ、ごめんなさい。わたくしの名前はブランカ=シェリル=バレリー。白の将軍バレリー侯爵の一人娘よ。よろしくね、ってあまりよろしくしたらいけないのだけれど……。とにかく、これからはよく顔を合わせることになるから覚えておいてね!』
『おっしゃる通り、私はマリエッタ=ベル=クローネ。クローネ男爵の次女です。でも私と貴女とは身分が違うから、私なんかと仲よくなっても仕方がないと思うの……』
『だーかーらー、別に仲よくなる気はないの。貴女とわたくしはライバルなのよ。胸を張ってもっと堂々としてらして! 身分がどうこう言ったって、所詮は親の身分よね? まだ何も成し遂げていない子供なんてみんな一緒。それに、私なんかっていうのは禁止ね!』
ブランカは人差し指をビシッと突き立てて、彼女にそう意見したらしい。見た目と違ってよく喋り表情がくるくる変わるブランカに、マリエッタはつい笑ってしまったそうだ。
『そーそー。その顔よ、マリエッタちゃん! 貴女、美少女なんだからもっと笑って見せつけないと。あとは課金してドレスね!』
最後の言葉の意味がよくわからないが、そんな不可解な行動がブランカらしい。あいつは、口調はきついが根は優しいのだ。
「だから不思議なんです。ブランカ様が、『わたくしをバレリー侯爵家の者と知ってのことかしら?』なんておっしゃるなんて……」
「君のことをライバルだって言ったの? 初めて会った時に?」
金髪に王家特有の緑色の瞳を輝かせたカイルが口を挟んだ。ブランカのことになると気になるらしい。
「ええ。なんのライバルなのか、よくわからないのですけれど」
「そうだな。あいつの考えと行動は、昔から知る俺でもいまだによくわからない」
結局、ブランカがいないのにこれ以上集まっていてもおもしろくないと、この日のお茶会は中途半端にお開きとなった。
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