17 / 26
ベイルモンド砂漠編
悪魔の石
しおりを挟む
早朝、イズマイルのバザールをぶらぶらと歩きまわる。絨毯屋で絨毯に起毛ブラシをかけてもらったり、床屋では髪を梳いてもらった。毎日水魔法で頭は洗っているのだが、それでも髪の間に入り込んだ細かい砂が落ちて頭が軽くなったように感じる。
朝の人々の生活の様子も興味深い。女性たちは汚れのついた布は僅かな水で湿らせて木槌で叩き、住宅街のあちこちでドンドンと音が響く。洗濯だけでも重労働だ。この世界の家刀自には頭が下がる。
元気のいい爺さんが、露天に武器や防具を並べている。
「さあさあ!寄っておいで!こいつは、どんな盾も貫く良い矛(ほこ)だよ!こっちは、どんな矛も防ぐ盾だ!今なら安くしておくよ!」
どこかで聞いたような売り文句だと思っていたら、若い男がにやりと笑って爺さんに尋ねた。
「なあ、爺さん。もし俺が両方買って、その矛で盾をついたらどうなるんだい?」
「ハハ!そいつは兄さんの能力次第だな。長柄系の戦闘スキルを持っていたら矛が、防御系スキルを持っていたら盾が勝つだろうよ。是非購入して試しておくれ!」
「それもそうか。」
若い男は盾が欲しかったのか、鉄の重そうな盾を買っていった。この世界に「矛盾」の故事はないようだ。ちなみに、普段の会話の中で「矛盾」という単語は使われている。多分、似たような意味の言葉を自動翻訳が「矛盾」と訳しているのだろう。
武器商人の露店を離れ、また他の店を覗いていると、近くで怒鳴り合う声が聞こえた。争っているのは鍛冶職人のつなぎを着た若い女性と、もう一人は見覚えがある、ジャラジャラと貴金属を身に着けた大柄な男。洞窟の町ムズルクでミスリルの盾を売っていた…パルとかいう名の商人だ。女性の方は、なにかの鉱物を両手に抱えている。
「あんた、これは銅鉱石だって言ってたじゃない!安いから大袋一つ分買ったけど、いざ溶かしてみたら銅じゃなかったよっ!!」
対してパルは、惚けた顔で胡麻化す。
「はて、それが銅だと言った覚えはないなあ。そっちが勝手に勘違いしたんだろ。」
「は!?ふざけるなよ。こっちは確認してから買ったんだ!」
どうやらパルという男、また悪さをしているようだ。私は少しずつ近づきながら会話の続きを伺う。
「確かにあんたは銅だと言っていた!だが、これは何なんだ!?」
「しつこいな。それは『クッファーニケル』だ。」
女性が驚いて目を見開く。
「クッファーニケル…。呪われた都市の悪魔の石じゃないか!よくも、そんなものを…!」
「売る時にちゃんと説明しただろ?ほれ、これ以上商いの邪魔をするなら考えがあるぞ。」
パルがちらっと後ろを向くと、木箱の横で腰を下ろしていた三人の男達が立ち上がって女性を取り囲む。
黙って見ている訳にもいかないか。私は女性の隣に立って注意する。
「女一人に数人の男が威圧しにかかるのは問題だろう。」
私の顔を確認した男達の顔が驚愕にゆがむ。空中浮遊させられたことをしっかり覚えているようだ。
「ひっ!お前は!!」
男達が脱兎のごとく逃げ出していく。続いていこうとしたパルの首根っこを掴まえた。
「待て待て。この女性と交渉中だったろう。」
「か、金なら返すぅ。だから離してくれぇ。」
パルが懐から硬貨を放り投げる。女性は素早く拾って言った。
「銀貨2枚足りない。」
「くそっ。…ほれ、これでいいだろ。だから…。」
私が手を離すと、パルは重そうな体を揺らして逃げていった。商品を放置していくほど怖かったのか。
金を財布に仕舞った女性は、黒ずんだがっしりとした手で私の肩を叩いた。
「誰だか知らんが助かったよ!あいつ、随分とあんたにびびってたみたいだけど…。」
「ああ。以前絡まれたんで返り討ちにしたことがある。」
「へえ。見かけによらず強いんだねえ。ああ、魔法使いか。じゃあ、ついでにこれも引き取ってくれないか。」
そう言って、女性は地面に一度置いていた鉱石を拾い上げ、私に差し出した。クッファーニケルと言っていたな。どこかで聞いたような…。
「あたしらにとっては役に立たない悪魔の石だが、魔法使いなら研究とかで使うんだろ?」
言われるがままに鉱石を受け取ると、女性は再び礼を言って去っていった。
さてどうするか。取り敢えず鉱石は空間収納に仕舞い、大図書館に向かう。アレーナとの約束の時間は夕方。まだ時間はたっぷりある。
あれ、鉱石の代金は返されたのだから、これはパルのものか?ま、いいや。以前の迷惑料として貰っておこう。
********
大図書館のピラミッドに入ると、今日は利用者が多くて驚いた。入り口に近い閲覧席は全て埋まってしまっている。仕方なく奥へ進み、空いている席を探した。
図書館のおおよそ中央まで行くと、ちらほらと空席があったが、折角ここまで来たのだから一番奥まで覗いてみたいと好奇心がわき、本棚の間を先に進んだ。
入り口近くの棚の本は、一応内容に応じた分類がされていたが、奥までくると分類なく古い資料が保管されている。紙媒体は置いておらず、陶片に文字を彫った読むのに難儀しそうなものが陳列されている。これは読むためのものというより、美術品、骨董品として保管されているようだ。
大図書館の一番奥、美しい大理石のテーブルと椅子が設置された閲覧席を発見した。先客はただ一人の青年。短く切り揃えた髪に童顔、青い瞳で紙の本に集中している。金糸で刺繍された絹の服からして、身分の高い人なんだろう。
素知らぬ顔でUターンしようとしたが、先に青年から声を掛けられた。
「どうぞ。ち…私に遠慮せず、座って構わないよ。」
「遠慮します。読む本も選んでないですし。」
「なら、私の本を貸すよ。丁度読み終わったところなんだ。」
ここで固辞するのも失礼か。私は、差し出された本を受け取った。表紙の題を読む。
「グスタニカ王国記?」
「そう。グスタニカだよ。」
グスタニカ。聞いた事がない。首を傾げる私の顔を青年は不思議そうにみつめた。
「知らないの?ん、もしかして外国の人?」
「ええ、まあ。」
「やっぱり!少しベイルモンドの人とは目の周りが違うなって、思ったんだ。エベロールから来たの?」
青年は目をキラキラ輝かせて尋ねてくる。エベロールは知っている。ベイルモンド砂漠地方の東、海の向こうにある地域だ。複数の国家が覇権争いをしており、魔法がかなり発展しているそうだ。
「エベロールよりも…もっと遠くから。」
「凄い!そんな遥か彼方からここまで旅することが出来るんだね。私も一度でいいから、砂漠とサバンナ以外の風景を見てみたいよ。海とは違って塩辛くない巨大な水たまりや、地面中を埋め尽くす木々。君はそういうものを見た事があるんだろう?」
「ええ。」
「冷たい雪や空飛ぶ船を見たことも?」
「ええ。」
空飛ぶ船は、飛行機のことじゃないよな。魔法で飛ぶ船があるのだろうか。
「うらやましいなあ。ああ、詳しい話を聞きたいが、もう行かなきゃならない時間だ。その本は読み終わったら司書に返しておいてくれ。」
「そうしましょう。」
「うん、よろしくね。また会えたら海の向こうの話を聞かせておくれ。」
青年はにっこり笑ってそう言うと立ち上がった。すると、図書館奥の壁の一部が静かに開いて階段が出現する。青年はそれを昇っていった。再び閉じる壁を見ながら、そういえば図書館の上は宮殿だったと思い出す。
すると、彼はイズマイルの領主かあるいはその親戚といったところか。こうやって気軽に一人で本を読むものなんだな。
********
「またお一人で大図書館に行かれたのですか。万が一があります。必ず召使いを連れて行って下さい。」
宮殿にて背の高い補佐官の一人が、イズマイルの領主(マリク)であり砂漠の盟主(シャーハンシャー)であるスースに苦言を呈す。だが、スースは悪びれずに笑った。
「今日は面白い出会いがあったよ。外国人さ。」
「異国の者ですか?お気を付けください。異国人の振りをしてスース様の興味を引こうとした輩かもしれません。」
「えー。でも、本を見せても『グスタニカ』って何だろう、って顔をしていたよ。」
グスタニカは、かつてベイルモンド地方に存在した古い王国の名だ。文書での記録はあまり残っていないが、砂漠の伝承に時々出てくるので、砂漠の民なら大抵知っている。
「あの本を見て?」補佐官が疑わし気な顔になった。「あれはグスタニカ王国記の原著。使われている文字も相当古いものです。異国人に読めるとは思えませんが。」
「そういえばそうだ!彼は何故読めたのだ?面白いな。」
やはりまた会って話を聞きたいとはしゃぐスースに、補佐官は小さく溜息をついた。
朝の人々の生活の様子も興味深い。女性たちは汚れのついた布は僅かな水で湿らせて木槌で叩き、住宅街のあちこちでドンドンと音が響く。洗濯だけでも重労働だ。この世界の家刀自には頭が下がる。
元気のいい爺さんが、露天に武器や防具を並べている。
「さあさあ!寄っておいで!こいつは、どんな盾も貫く良い矛(ほこ)だよ!こっちは、どんな矛も防ぐ盾だ!今なら安くしておくよ!」
どこかで聞いたような売り文句だと思っていたら、若い男がにやりと笑って爺さんに尋ねた。
「なあ、爺さん。もし俺が両方買って、その矛で盾をついたらどうなるんだい?」
「ハハ!そいつは兄さんの能力次第だな。長柄系の戦闘スキルを持っていたら矛が、防御系スキルを持っていたら盾が勝つだろうよ。是非購入して試しておくれ!」
「それもそうか。」
若い男は盾が欲しかったのか、鉄の重そうな盾を買っていった。この世界に「矛盾」の故事はないようだ。ちなみに、普段の会話の中で「矛盾」という単語は使われている。多分、似たような意味の言葉を自動翻訳が「矛盾」と訳しているのだろう。
武器商人の露店を離れ、また他の店を覗いていると、近くで怒鳴り合う声が聞こえた。争っているのは鍛冶職人のつなぎを着た若い女性と、もう一人は見覚えがある、ジャラジャラと貴金属を身に着けた大柄な男。洞窟の町ムズルクでミスリルの盾を売っていた…パルとかいう名の商人だ。女性の方は、なにかの鉱物を両手に抱えている。
「あんた、これは銅鉱石だって言ってたじゃない!安いから大袋一つ分買ったけど、いざ溶かしてみたら銅じゃなかったよっ!!」
対してパルは、惚けた顔で胡麻化す。
「はて、それが銅だと言った覚えはないなあ。そっちが勝手に勘違いしたんだろ。」
「は!?ふざけるなよ。こっちは確認してから買ったんだ!」
どうやらパルという男、また悪さをしているようだ。私は少しずつ近づきながら会話の続きを伺う。
「確かにあんたは銅だと言っていた!だが、これは何なんだ!?」
「しつこいな。それは『クッファーニケル』だ。」
女性が驚いて目を見開く。
「クッファーニケル…。呪われた都市の悪魔の石じゃないか!よくも、そんなものを…!」
「売る時にちゃんと説明しただろ?ほれ、これ以上商いの邪魔をするなら考えがあるぞ。」
パルがちらっと後ろを向くと、木箱の横で腰を下ろしていた三人の男達が立ち上がって女性を取り囲む。
黙って見ている訳にもいかないか。私は女性の隣に立って注意する。
「女一人に数人の男が威圧しにかかるのは問題だろう。」
私の顔を確認した男達の顔が驚愕にゆがむ。空中浮遊させられたことをしっかり覚えているようだ。
「ひっ!お前は!!」
男達が脱兎のごとく逃げ出していく。続いていこうとしたパルの首根っこを掴まえた。
「待て待て。この女性と交渉中だったろう。」
「か、金なら返すぅ。だから離してくれぇ。」
パルが懐から硬貨を放り投げる。女性は素早く拾って言った。
「銀貨2枚足りない。」
「くそっ。…ほれ、これでいいだろ。だから…。」
私が手を離すと、パルは重そうな体を揺らして逃げていった。商品を放置していくほど怖かったのか。
金を財布に仕舞った女性は、黒ずんだがっしりとした手で私の肩を叩いた。
「誰だか知らんが助かったよ!あいつ、随分とあんたにびびってたみたいだけど…。」
「ああ。以前絡まれたんで返り討ちにしたことがある。」
「へえ。見かけによらず強いんだねえ。ああ、魔法使いか。じゃあ、ついでにこれも引き取ってくれないか。」
そう言って、女性は地面に一度置いていた鉱石を拾い上げ、私に差し出した。クッファーニケルと言っていたな。どこかで聞いたような…。
「あたしらにとっては役に立たない悪魔の石だが、魔法使いなら研究とかで使うんだろ?」
言われるがままに鉱石を受け取ると、女性は再び礼を言って去っていった。
さてどうするか。取り敢えず鉱石は空間収納に仕舞い、大図書館に向かう。アレーナとの約束の時間は夕方。まだ時間はたっぷりある。
あれ、鉱石の代金は返されたのだから、これはパルのものか?ま、いいや。以前の迷惑料として貰っておこう。
********
大図書館のピラミッドに入ると、今日は利用者が多くて驚いた。入り口に近い閲覧席は全て埋まってしまっている。仕方なく奥へ進み、空いている席を探した。
図書館のおおよそ中央まで行くと、ちらほらと空席があったが、折角ここまで来たのだから一番奥まで覗いてみたいと好奇心がわき、本棚の間を先に進んだ。
入り口近くの棚の本は、一応内容に応じた分類がされていたが、奥までくると分類なく古い資料が保管されている。紙媒体は置いておらず、陶片に文字を彫った読むのに難儀しそうなものが陳列されている。これは読むためのものというより、美術品、骨董品として保管されているようだ。
大図書館の一番奥、美しい大理石のテーブルと椅子が設置された閲覧席を発見した。先客はただ一人の青年。短く切り揃えた髪に童顔、青い瞳で紙の本に集中している。金糸で刺繍された絹の服からして、身分の高い人なんだろう。
素知らぬ顔でUターンしようとしたが、先に青年から声を掛けられた。
「どうぞ。ち…私に遠慮せず、座って構わないよ。」
「遠慮します。読む本も選んでないですし。」
「なら、私の本を貸すよ。丁度読み終わったところなんだ。」
ここで固辞するのも失礼か。私は、差し出された本を受け取った。表紙の題を読む。
「グスタニカ王国記?」
「そう。グスタニカだよ。」
グスタニカ。聞いた事がない。首を傾げる私の顔を青年は不思議そうにみつめた。
「知らないの?ん、もしかして外国の人?」
「ええ、まあ。」
「やっぱり!少しベイルモンドの人とは目の周りが違うなって、思ったんだ。エベロールから来たの?」
青年は目をキラキラ輝かせて尋ねてくる。エベロールは知っている。ベイルモンド砂漠地方の東、海の向こうにある地域だ。複数の国家が覇権争いをしており、魔法がかなり発展しているそうだ。
「エベロールよりも…もっと遠くから。」
「凄い!そんな遥か彼方からここまで旅することが出来るんだね。私も一度でいいから、砂漠とサバンナ以外の風景を見てみたいよ。海とは違って塩辛くない巨大な水たまりや、地面中を埋め尽くす木々。君はそういうものを見た事があるんだろう?」
「ええ。」
「冷たい雪や空飛ぶ船を見たことも?」
「ええ。」
空飛ぶ船は、飛行機のことじゃないよな。魔法で飛ぶ船があるのだろうか。
「うらやましいなあ。ああ、詳しい話を聞きたいが、もう行かなきゃならない時間だ。その本は読み終わったら司書に返しておいてくれ。」
「そうしましょう。」
「うん、よろしくね。また会えたら海の向こうの話を聞かせておくれ。」
青年はにっこり笑ってそう言うと立ち上がった。すると、図書館奥の壁の一部が静かに開いて階段が出現する。青年はそれを昇っていった。再び閉じる壁を見ながら、そういえば図書館の上は宮殿だったと思い出す。
すると、彼はイズマイルの領主かあるいはその親戚といったところか。こうやって気軽に一人で本を読むものなんだな。
********
「またお一人で大図書館に行かれたのですか。万が一があります。必ず召使いを連れて行って下さい。」
宮殿にて背の高い補佐官の一人が、イズマイルの領主(マリク)であり砂漠の盟主(シャーハンシャー)であるスースに苦言を呈す。だが、スースは悪びれずに笑った。
「今日は面白い出会いがあったよ。外国人さ。」
「異国の者ですか?お気を付けください。異国人の振りをしてスース様の興味を引こうとした輩かもしれません。」
「えー。でも、本を見せても『グスタニカ』って何だろう、って顔をしていたよ。」
グスタニカは、かつてベイルモンド地方に存在した古い王国の名だ。文書での記録はあまり残っていないが、砂漠の伝承に時々出てくるので、砂漠の民なら大抵知っている。
「あの本を見て?」補佐官が疑わし気な顔になった。「あれはグスタニカ王国記の原著。使われている文字も相当古いものです。異国人に読めるとは思えませんが。」
「そういえばそうだ!彼は何故読めたのだ?面白いな。」
やはりまた会って話を聞きたいとはしゃぐスースに、補佐官は小さく溜息をついた。
0
あなたにおすすめの小説
十六歳の妹の誕生日、私はこの世を去る。
あいみ
恋愛
碌に手入れもされていない赤毛の伯爵令嬢、スカーレット。
宝石のように澄んだ青い髪をした伯爵令嬢、ルビア。
対極のような二人は姉妹。母親の違う。
お世辞にも美しいと言えない前妻の子供であるスカーレットは誰からも愛されない。
そばかすだらけで、笑顔が苦手な醜い姉。
天使のように愛らしく、誰からも好かれる可愛い妹。
生まれつき体の弱いルビアは長くは生きられないと宣告されていた。
両親の必死に看病や、“婚約者の献身的なサポート”のおかげで、日常生活が送れるようになるまで回復した。
だが……。運命とは残酷である。
ルビアの元に死神から知らせが届く。
十六歳の誕生日、ルビアの魂は天に還る、と。
美しい愛しているルビア。
失いたくない。殺されてなるものか。
それぞれのルビアを大切に思う想いが、一つの選択をさせた。
生まれてくる価値のなかった、醜いスカーレットを代わりに殺そう、と。
これは彼女が死ぬ前と死んだ後の、少しの物語。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
転生後はゆっくりと
衣更月
ファンタジー
貧しい集落で生まれたリリは、生まれた瞬間から前世の記憶があった。
日本人特有の”配慮”に徹した赤ん坊を演じていたことで、両親から距離を置かれた挙句、村人からも「不気味な子」として敬遠されることに…。
そして、5才の誕生日に遠くの町に捨てられた。
でも、リリは悲観しない。
前世の知識チートは出来ないけど、大人メンタルで堅実に。
目指すは憧れのスローライフが出来るほど、ほどほどの守銭奴としてリリは異世界人として順応していく。
全25話(予定)
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~
二階堂吉乃
恋愛
同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。
1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。
一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる