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1.1・5 ニヒルのおとぎ話と魔法理論
2.魔王
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グラキエスが活躍するはるか前のこと、これはよみがえりの一族の始祖である不死の魔王の話である。
帝国の端に忘れられた一族がいた。
一族は魔法に秀でており、地方ながらとても発達していた。そんな一族の中でも特異体質の者が生まれ、中には空を飛べるものや人の心が読めるものが出現する。
そんな特異体質として生まれた者の一人で、不死の体を持つ男はつまらない毎日にどうやったら終止符を打てるのか真剣に考えていたのだが、考えても考えてもなにも浮かばないようで、毎日丘に登っては物思いにふけていた。
彼はある時、自分のことがどうでもよくなり死んでしまおうと考えたが、不死の体だ、どのように自殺したらいいのかわからず、また長い年月をかけて考えた。
彼が考え始めてから2年の月日が流れていた。
そして、考えが定まったようにフラフラと崖に向かい歩き始め、躊躇うこともなくそのまま谷を落ちていくも、もちろん彼は死ぬことが出来ない。
それからずっと、動くことすらままならないまま激痛に襲われ続けた。誰にも見つからず何日もの間絶えることのない痛みを味わった。
痛みに襲われながら、彼が思い浮かべるのは世界への恨みだ。
恨んで恨んで恨み続けた。
だが、精神が耐えられる崩壊してしまった。
数年後、彼の精神はよみがえった。よみがえった理由は不明だが、彼の精神には悪魔が宿ったように狂気がこもっている。
その為か、よみがえった彼は世界に対する恨みは更にまし、もはや誰にも止めることが出来ない。
それに、よみがえった時に彼には奇妙な力が宿ったようで、彼は死んだ自分の一族をよみがえらせることが出来るようになっていたのだ。
まずその力を使い死んでしまった親友をよみがえらせた。そのものの名はウンブラといった。
彼の親友であるウンブラは策略家で一族の約半数を自らの軍団に加えた。
それからは早かった。
よみがえった一族の中には、一族を恐れて辺境の地に隔離していたことを知る者がおり、一族は皆怒りに震える。彼の軍隊は一丸となって、国に革命を起こす算段を立て始め、それもすぐに成就する。
不死の軍団に加えウンブラの知恵は相性がよく、恐怖から彼に従う者が続々と増えていったのだ。
彼は恐怖だけで、統一がなかなか出来なかった国をまとめ、新たな国を建国し、帝王の座についた。これが帝国の始まりである。
民は名前の無かった彼を魔の王とし闇を意味するテネブラエと呼んだ。
力を持った彼を打つものはついに100年現れなかっが、その頃には、テネブラエの仲間達は寿命で死に絶えており、自らも不老では無かったため、体の衰えを感じていた。
それでも反乱するものは出てこなかった。彼は独裁者ではあったが、それが国の保護に繋がっていることも確かだったからだ。
時の流れとは残酷なもので、そんな帝国も長くは続かない。
帝国が統合されてから、150年もの月日が流れた。彼はもはや動くことすらままならない老体になっていおり、国の統治すら息子に任せっきりになっている。そんな状況であったとしても、誰1人として反旗をひるがえす者もおらず、帝国はある意味で一番平和な時期が訪れていた。
しかし、テネブラエは自ら王を退位し、息子へと王位を継承して、自らの故郷で余生を過ごすことにした。
息子1人では、国の英傑を抑えることなど到底不可能で、徐々に反乱が増えた。
150年も続いた帝国の王家は終わりを告げた。
王家の崩壊を知ったテネブラエは、自身が助からないことをさとり、また丘から飛び降りることを決心した。
彼の最後の言葉は『どれだけ強く、どれだけ死ななくとも最後は滅びる。それは私も同じだ。』というものだった。
帝国の端に忘れられた一族がいた。
一族は魔法に秀でており、地方ながらとても発達していた。そんな一族の中でも特異体質の者が生まれ、中には空を飛べるものや人の心が読めるものが出現する。
そんな特異体質として生まれた者の一人で、不死の体を持つ男はつまらない毎日にどうやったら終止符を打てるのか真剣に考えていたのだが、考えても考えてもなにも浮かばないようで、毎日丘に登っては物思いにふけていた。
彼はある時、自分のことがどうでもよくなり死んでしまおうと考えたが、不死の体だ、どのように自殺したらいいのかわからず、また長い年月をかけて考えた。
彼が考え始めてから2年の月日が流れていた。
そして、考えが定まったようにフラフラと崖に向かい歩き始め、躊躇うこともなくそのまま谷を落ちていくも、もちろん彼は死ぬことが出来ない。
それからずっと、動くことすらままならないまま激痛に襲われ続けた。誰にも見つからず何日もの間絶えることのない痛みを味わった。
痛みに襲われながら、彼が思い浮かべるのは世界への恨みだ。
恨んで恨んで恨み続けた。
だが、精神が耐えられる崩壊してしまった。
数年後、彼の精神はよみがえった。よみがえった理由は不明だが、彼の精神には悪魔が宿ったように狂気がこもっている。
その為か、よみがえった彼は世界に対する恨みは更にまし、もはや誰にも止めることが出来ない。
それに、よみがえった時に彼には奇妙な力が宿ったようで、彼は死んだ自分の一族をよみがえらせることが出来るようになっていたのだ。
まずその力を使い死んでしまった親友をよみがえらせた。そのものの名はウンブラといった。
彼の親友であるウンブラは策略家で一族の約半数を自らの軍団に加えた。
それからは早かった。
よみがえった一族の中には、一族を恐れて辺境の地に隔離していたことを知る者がおり、一族は皆怒りに震える。彼の軍隊は一丸となって、国に革命を起こす算段を立て始め、それもすぐに成就する。
不死の軍団に加えウンブラの知恵は相性がよく、恐怖から彼に従う者が続々と増えていったのだ。
彼は恐怖だけで、統一がなかなか出来なかった国をまとめ、新たな国を建国し、帝王の座についた。これが帝国の始まりである。
民は名前の無かった彼を魔の王とし闇を意味するテネブラエと呼んだ。
力を持った彼を打つものはついに100年現れなかっが、その頃には、テネブラエの仲間達は寿命で死に絶えており、自らも不老では無かったため、体の衰えを感じていた。
それでも反乱するものは出てこなかった。彼は独裁者ではあったが、それが国の保護に繋がっていることも確かだったからだ。
時の流れとは残酷なもので、そんな帝国も長くは続かない。
帝国が統合されてから、150年もの月日が流れた。彼はもはや動くことすらままならない老体になっていおり、国の統治すら息子に任せっきりになっている。そんな状況であったとしても、誰1人として反旗をひるがえす者もおらず、帝国はある意味で一番平和な時期が訪れていた。
しかし、テネブラエは自ら王を退位し、息子へと王位を継承して、自らの故郷で余生を過ごすことにした。
息子1人では、国の英傑を抑えることなど到底不可能で、徐々に反乱が増えた。
150年も続いた帝国の王家は終わりを告げた。
王家の崩壊を知ったテネブラエは、自身が助からないことをさとり、また丘から飛び降りることを決心した。
彼の最後の言葉は『どれだけ強く、どれだけ死ななくとも最後は滅びる。それは私も同じだ。』というものだった。
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