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1.5 失ったもの
2.愚か者たち
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結局今日はそのままニヒルと会話しただけで終わってしまった。
次の日僕は堺を探しに行きたいという気持ちが大きかったのだが、成り行きで酒場でバイトすることになっていたからそちらへと向かわなければならない。
僕はとうとニヒルの気遣いでだいぶん気持ちが落ち着いていた。そのためか、焦って堺の真相を知ることを避けることが出来た。
僕はいつものようにニヒルの手料理を食べて、顔を洗う。若干いつもと手順が変わってはいるものの平常運転といってもいいだろう。いつもと違うとするなら、それは僕が一人で
家を出るということだ。
アパートの前で、いつにもなくまばゆい日差しに目をくらませながら立ちすくんでいても、僕を心配する声など聞こえてくるわけもない。
当然僕はまだこの街に来てから半月もったっていないから、大した知り合いがいるわけもなく、いつもニヒルや堺に話しかけていた人たちも僕の存在に気が付くことなどあるわけがないだろう。
「やあ、少年どこにいくんだ?」
またもや僕の予想は大きく外れる。声をかけてきたのはいつぞやのトンデモナイ魔法を使ったあの女、ニヒルの会社に勤めるノウェムだった。
「あれ? ノウェムさんどうしてこんなところに?」
彼女がうちに来るのは珍しい。というか、僕がこのアパートに住み始めてからは初めてのことかもしれないな……。
「……たぶん、そろそろ君から堺のことを聞かれるのではないのかなと思ってな」
「そうか、そうですね僕が堺のことを…………えっ? 堺だって?」
彼女は驚きの言葉を放ったのだ。例の冷徹な女の言葉通りであれば、にわかには信じがたいが悪魔に魂を喰われた者はその存在そのものをなかったことにされる。
————僕も覚えているんだけどね……。
だからこそなのだろう、僕は悪魔に魂を喰われるという意味がよくわからなかった。何よりも僕はそんなことを聞いたことがない。僕が聞いたことないのだから『あの国』で知っているものはいないのだろう。
それよりも彼女が堺を覚えているということはうれしいことだがそれが何を現わしているのだろうか……。
「何を考えているのだ? いや、大方私がなぜ堺を覚えているのかということが気になっているのだろう?」
ノウェムは僕の心を読んだかのようにどや顔でこちらを見ているが、僕の言動を見ていれば誰にでもわかることだ。
「……で、どういうことなんですか?」
家の前でこんなやり取りをするのもなんだということで、酒場に向かうことがノウェムによって提案された。道中は僕たちの異様な雰囲気からか誰もこちらを見ようとしていないようにも思える。
まあ、スーツを着た謎の女性と僕みたいな私服姿の男が並んでいたのであれば、何らかの勧誘をされているように思われるかもしれないが……そんなわけではない。
僕は心中穏やかではない為か、女性に気を遣うのも忘れて速足で酒場へと向かった。
酒場のウエスタンゲートをくぐり中へと入る。しかし、僕は意表を突かれた。店には誰もいない。
よくこんな状況で店と呼べたものだ……。
「おや、また誰もいないんだな?」
ノウェムはそれがいつものことであるようにそう言った。
「また、ですか?」
僕にとってそれは初めての出来事だったのでどんな顔をすればいいのかわからない。
「ああ、また、だ……」
「いつも灯さんがいるんですけどね?」
彼女が僕の方を見てため息をつく。
「————君は本当に本質を見るのが苦手なのだな……」
どうやら、僕には本質がわからないらしい。
「ちょっと待ってください。もし本質が見えないというのが本当のことだとしても、灯さんがいるかいないかはそれとは関係ないと思うんですが?」
「そんなことだからイグニス君は堺が消えたことなど気になっているのだろう?」
「はい?」
本当に彼女は何が言いたいのだろう?
「だってそうだろう? 君は今灯のはなしをし始めたが、我は一度もそんな話はしていない。我は『また誰もいないな』といったわけで、灯はいないなどといった覚えはない。つまり我は客の話をしているのに、君は灯を含めた全員の話をし始めたのだ。」
僕は彼女の話を聞いてもよく分からない、例えるならば彼女の話は的を射ていないということだ。
「言っている意味が分からないんですけど?」
また彼女は僕の方を一目見るなり大きなため息をつく。
「君は愚かだな? 我の言いたいことがわからないなんて……。でも仕方がないか、ならこうしよう。君が堺が消えたことを気にしているのはなぜだ?」
どうしてそんなことを聞くのか不明ではあるが、その答えは決まっている。
「親友だから!」
「そう、だがそれは本質ではない……今回に限って言えることは堺も君と同じことを考えていただろうな……。だけどもしそうだとするなら君がすることは今やっていることでいいのか?」
「そういうことか……まったく回りくどいですね」
「我は説明が下手だからな」
「助言はありがたいのですが、僕に堺のことを忘れて悪魔退治をさせようと思っているのかもしれませんが、それは無理ですからね?」
「また本質を見逃したな?」
僕はたぶんそういうことだと勘違いしたが……たがうのか?
「じゃあ、どういうことなんですか?」
「我はただ君を慰めようとしただけだよ」
彼女のその冗談混じりの笑顔はどこか頼もしいように感じた。それは僕がどれだけ頼りがいのない人物なのかということを現わしているようで今生で何度あったかすらわからない情けなさが僕を襲った。その気持ちはとても気持ちの悪いものであるが、なぜだが決して風化させてはいけないもののように感じる。
だが、ずっとその気持ちを抱いているというのは、精神的に不安定になりそうで話をそらさずにはいられない。
「……それより、堺の話をしに来たのではなかったでしたっけ?」
彼女は豆がはとでっぽう、いや、ハトが豆鉄砲を食らったかのような顔でいる。
「はとでっぽうってなんだ?」
「勝手に人の心を読まないで下さい!」
「はっはっは、まさか本当にそんなことを考えていたとは……私の勘も腐ってはいないな?」
僕の恥ずかしい秘密も彼女には筒抜けかもしれない。
「それより、堺のことです!」
明らかに話をそらそうとするノウェムに僕は違和感を覚える。そもそも彼女から切り出した話であるのにどうして話を逸らすのだろうか?
「いやぁ、その我は堺のことがそもそもそんなに好きではないからね……。話すのもめんどくさいんだよ。堺がイグニス君ぐらいかわいいやつならよかったのに……」
「かわっ……また僕をからかってるんですか?」
「本当にからかいがいのある男だね」
さっきから話をそらされっぱなしで遊ばれているようだ。僕はたぶん重要なことをまた見逃しているのかもしれない。
「もしかして……いや何でもないです」
本当は堺のことで一番落ち込んでいるのはノウェムかもしれない、などと口が滑ってもいうことは出来ないだろう。それは、あっていようが間違っていようが彼女に対していい印象を与えないかもしれない。それならは、自ずから虎の尾を踏みに行く意味などありはしない。
「イグニス君にそこまで気を使われたのでは仕方がないな……。たぶん君も気が付いているのだろうけど、我は少なからず堺に心を奪われていたといっても過言ではない。実は君の所に来たのも堺のことを覚えているのか知りたかっただけ……」
ただそれだけ、という彼女は実に儚いという言葉が似合っている。前までの堺にもひかず劣らないほどの陽気さはなくなっていた。
しかし、今となってはあれが彼女がキャラを作っていたということがよくわかる。だからこそ、今の彼女にはどこか一貫性がないのだろう。僕とよく似ている。僕も結局誰かを失い気丈にふるまっている不利をしていたといことだ。
…………それが僕の一番悪いところだと思う。
だが、それは彼女にとっても同じだ。だが僕もご高説を垂れることが出来るような人間ではない。
「なら、堺のことは何も知らないということですか?」
何気なしに発した言葉ではあるが、僕はもっと気を使うべきだった。彼女の気持ちを理解することが出来なかった。
「まあ、そういうことだね……私は何も知らないのさ……堺の本当の名前さえも…………」
————私……?
どうやら僕は彼女の触れてはいけないところに触れたようだ。たぶん面倒くさいことになるだろうという予感がした。
ノウェムはいつにもなく女性らしいというか、少女少女しているというのか? 何と表現するべきなのだろうか……とにかくいつもと様子が違っていた。違う、様子は最初から違っていたのだ。僕が気が付かなかっただけだ。
「……あの? ……ノウェムさん?」
僕は思わず情けない声で彼女の様子をうかがった。うつむき加減な彼女の顔はよくは見えないが雰囲気はかなり女性らしい。
「ごめん、イグニス君。私が堺を止めていれば……止めてさえいればこんなことには…………」
彼女の目からは一筋の水が流れる。
「どういうことですか……?」
僕は困惑するほかにどうすることもできない。
「私は、堺から悪魔に狙われているという話を聞かされていたんだ……。それもその悪魔は一番やばい霧の悪魔に……」
「待ってくれ! 霧の悪魔だって?」
霧の悪魔といえば、僕が『彼女』とともに葬り去ったはずだ。
「なにやら面白い話をしているじゃないか?」
突然の声に僕たちは強制的に入口のほうを注目させられ、そこに立っている人物が誰なのかを知ることを余儀なくされることとなった。
そこに立っている人物は警察の制服をまとった男、そうあの火山だった。
次の日僕は堺を探しに行きたいという気持ちが大きかったのだが、成り行きで酒場でバイトすることになっていたからそちらへと向かわなければならない。
僕はとうとニヒルの気遣いでだいぶん気持ちが落ち着いていた。そのためか、焦って堺の真相を知ることを避けることが出来た。
僕はいつものようにニヒルの手料理を食べて、顔を洗う。若干いつもと手順が変わってはいるものの平常運転といってもいいだろう。いつもと違うとするなら、それは僕が一人で
家を出るということだ。
アパートの前で、いつにもなくまばゆい日差しに目をくらませながら立ちすくんでいても、僕を心配する声など聞こえてくるわけもない。
当然僕はまだこの街に来てから半月もったっていないから、大した知り合いがいるわけもなく、いつもニヒルや堺に話しかけていた人たちも僕の存在に気が付くことなどあるわけがないだろう。
「やあ、少年どこにいくんだ?」
またもや僕の予想は大きく外れる。声をかけてきたのはいつぞやのトンデモナイ魔法を使ったあの女、ニヒルの会社に勤めるノウェムだった。
「あれ? ノウェムさんどうしてこんなところに?」
彼女がうちに来るのは珍しい。というか、僕がこのアパートに住み始めてからは初めてのことかもしれないな……。
「……たぶん、そろそろ君から堺のことを聞かれるのではないのかなと思ってな」
「そうか、そうですね僕が堺のことを…………えっ? 堺だって?」
彼女は驚きの言葉を放ったのだ。例の冷徹な女の言葉通りであれば、にわかには信じがたいが悪魔に魂を喰われた者はその存在そのものをなかったことにされる。
————僕も覚えているんだけどね……。
だからこそなのだろう、僕は悪魔に魂を喰われるという意味がよくわからなかった。何よりも僕はそんなことを聞いたことがない。僕が聞いたことないのだから『あの国』で知っているものはいないのだろう。
それよりも彼女が堺を覚えているということはうれしいことだがそれが何を現わしているのだろうか……。
「何を考えているのだ? いや、大方私がなぜ堺を覚えているのかということが気になっているのだろう?」
ノウェムは僕の心を読んだかのようにどや顔でこちらを見ているが、僕の言動を見ていれば誰にでもわかることだ。
「……で、どういうことなんですか?」
家の前でこんなやり取りをするのもなんだということで、酒場に向かうことがノウェムによって提案された。道中は僕たちの異様な雰囲気からか誰もこちらを見ようとしていないようにも思える。
まあ、スーツを着た謎の女性と僕みたいな私服姿の男が並んでいたのであれば、何らかの勧誘をされているように思われるかもしれないが……そんなわけではない。
僕は心中穏やかではない為か、女性に気を遣うのも忘れて速足で酒場へと向かった。
酒場のウエスタンゲートをくぐり中へと入る。しかし、僕は意表を突かれた。店には誰もいない。
よくこんな状況で店と呼べたものだ……。
「おや、また誰もいないんだな?」
ノウェムはそれがいつものことであるようにそう言った。
「また、ですか?」
僕にとってそれは初めての出来事だったのでどんな顔をすればいいのかわからない。
「ああ、また、だ……」
「いつも灯さんがいるんですけどね?」
彼女が僕の方を見てため息をつく。
「————君は本当に本質を見るのが苦手なのだな……」
どうやら、僕には本質がわからないらしい。
「ちょっと待ってください。もし本質が見えないというのが本当のことだとしても、灯さんがいるかいないかはそれとは関係ないと思うんですが?」
「そんなことだからイグニス君は堺が消えたことなど気になっているのだろう?」
「はい?」
本当に彼女は何が言いたいのだろう?
「だってそうだろう? 君は今灯のはなしをし始めたが、我は一度もそんな話はしていない。我は『また誰もいないな』といったわけで、灯はいないなどといった覚えはない。つまり我は客の話をしているのに、君は灯を含めた全員の話をし始めたのだ。」
僕は彼女の話を聞いてもよく分からない、例えるならば彼女の話は的を射ていないということだ。
「言っている意味が分からないんですけど?」
また彼女は僕の方を一目見るなり大きなため息をつく。
「君は愚かだな? 我の言いたいことがわからないなんて……。でも仕方がないか、ならこうしよう。君が堺が消えたことを気にしているのはなぜだ?」
どうしてそんなことを聞くのか不明ではあるが、その答えは決まっている。
「親友だから!」
「そう、だがそれは本質ではない……今回に限って言えることは堺も君と同じことを考えていただろうな……。だけどもしそうだとするなら君がすることは今やっていることでいいのか?」
「そういうことか……まったく回りくどいですね」
「我は説明が下手だからな」
「助言はありがたいのですが、僕に堺のことを忘れて悪魔退治をさせようと思っているのかもしれませんが、それは無理ですからね?」
「また本質を見逃したな?」
僕はたぶんそういうことだと勘違いしたが……たがうのか?
「じゃあ、どういうことなんですか?」
「我はただ君を慰めようとしただけだよ」
彼女のその冗談混じりの笑顔はどこか頼もしいように感じた。それは僕がどれだけ頼りがいのない人物なのかということを現わしているようで今生で何度あったかすらわからない情けなさが僕を襲った。その気持ちはとても気持ちの悪いものであるが、なぜだが決して風化させてはいけないもののように感じる。
だが、ずっとその気持ちを抱いているというのは、精神的に不安定になりそうで話をそらさずにはいられない。
「……それより、堺の話をしに来たのではなかったでしたっけ?」
彼女は豆がはとでっぽう、いや、ハトが豆鉄砲を食らったかのような顔でいる。
「はとでっぽうってなんだ?」
「勝手に人の心を読まないで下さい!」
「はっはっは、まさか本当にそんなことを考えていたとは……私の勘も腐ってはいないな?」
僕の恥ずかしい秘密も彼女には筒抜けかもしれない。
「それより、堺のことです!」
明らかに話をそらそうとするノウェムに僕は違和感を覚える。そもそも彼女から切り出した話であるのにどうして話を逸らすのだろうか?
「いやぁ、その我は堺のことがそもそもそんなに好きではないからね……。話すのもめんどくさいんだよ。堺がイグニス君ぐらいかわいいやつならよかったのに……」
「かわっ……また僕をからかってるんですか?」
「本当にからかいがいのある男だね」
さっきから話をそらされっぱなしで遊ばれているようだ。僕はたぶん重要なことをまた見逃しているのかもしれない。
「もしかして……いや何でもないです」
本当は堺のことで一番落ち込んでいるのはノウェムかもしれない、などと口が滑ってもいうことは出来ないだろう。それは、あっていようが間違っていようが彼女に対していい印象を与えないかもしれない。それならは、自ずから虎の尾を踏みに行く意味などありはしない。
「イグニス君にそこまで気を使われたのでは仕方がないな……。たぶん君も気が付いているのだろうけど、我は少なからず堺に心を奪われていたといっても過言ではない。実は君の所に来たのも堺のことを覚えているのか知りたかっただけ……」
ただそれだけ、という彼女は実に儚いという言葉が似合っている。前までの堺にもひかず劣らないほどの陽気さはなくなっていた。
しかし、今となってはあれが彼女がキャラを作っていたということがよくわかる。だからこそ、今の彼女にはどこか一貫性がないのだろう。僕とよく似ている。僕も結局誰かを失い気丈にふるまっている不利をしていたといことだ。
…………それが僕の一番悪いところだと思う。
だが、それは彼女にとっても同じだ。だが僕もご高説を垂れることが出来るような人間ではない。
「なら、堺のことは何も知らないということですか?」
何気なしに発した言葉ではあるが、僕はもっと気を使うべきだった。彼女の気持ちを理解することが出来なかった。
「まあ、そういうことだね……私は何も知らないのさ……堺の本当の名前さえも…………」
————私……?
どうやら僕は彼女の触れてはいけないところに触れたようだ。たぶん面倒くさいことになるだろうという予感がした。
ノウェムはいつにもなく女性らしいというか、少女少女しているというのか? 何と表現するべきなのだろうか……とにかくいつもと様子が違っていた。違う、様子は最初から違っていたのだ。僕が気が付かなかっただけだ。
「……あの? ……ノウェムさん?」
僕は思わず情けない声で彼女の様子をうかがった。うつむき加減な彼女の顔はよくは見えないが雰囲気はかなり女性らしい。
「ごめん、イグニス君。私が堺を止めていれば……止めてさえいればこんなことには…………」
彼女の目からは一筋の水が流れる。
「どういうことですか……?」
僕は困惑するほかにどうすることもできない。
「私は、堺から悪魔に狙われているという話を聞かされていたんだ……。それもその悪魔は一番やばい霧の悪魔に……」
「待ってくれ! 霧の悪魔だって?」
霧の悪魔といえば、僕が『彼女』とともに葬り去ったはずだ。
「なにやら面白い話をしているじゃないか?」
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