永劫回帰の黙示録(レヴェレーション)

真白 悟

文字の大きさ
34 / 86
4章 悪魔狩り

1.朝

しおりを挟む
 レヴィアとハムートの戦いから1週間が経っていた。ハムートは無傷であったし、レヴィアも若干の傷を残すも生活や仕事には全く影響を残さない程度で、いつも通り過ごしているが、アリサはハムートへの怒りを残しているためか、まだ角の状態でルシフの元にいる。
 そのアリサの機嫌をとるために、ハムートは毎日教会を訪れては突き返される始末だ。

「なあ、早く機嫌を直せよ・・・・流石に角とはいえ、女の子とずっと一緒にいるのも辛いものがあるぞ・・・・
 なにより、レヴィアのあの目・・・・あれは耐えられない!」
「ルシフさんには申し訳ないけど、兄さんにはもっと反省してもらわないといけないよ!! レヴィア様の体を傷つけたことも許せないし、なにより僕を投げ捨てるなんて許せない!」
「ハムートも十分反省しているだろ・・・・それに、お前もお前だ! あって間もない男のところに1週間も泊まり込むなんて普通えり得ないぞ!」

 ルシフの吐いた溜め息からは、この1週間のすべての苦労がこもっている。

「レヴィアの所にいけばいいだろう? どうして俺の所に居座り続けるんだ?」
「それは・・・・・・・・僕にも色々あるんだよ!!」
「やっぱり、あの傷のことを気にしてるんだな・・。レヴィアも女の子だから全く気にしていないだろうなんて気の利いたことは言えないけどな、レヴィアはあの傷のことでお前を嫌うような奴じゃないってことだけは分かるぞ。」

 ルシフはレヴィアとは長い、だからこそレヴィアの性格はよく知っていた。
 だけど、それをアリサは知らない。

「そんなこと言ったって分からないじゃないか・・・・」

 アリサからは不安の念が流れてくるだけで、ルシフにとっては不満以外のなにものでもなかった。

「部屋でそんな事ばかり考えていても仕方がないだろう? 今日はギルドの設立日だ。所長にも呼ばれているし、レヴィアも誘っていくぞ!」

 そうして、ルシフは白い角を手に持ち自分の部屋を出て、レヴィアの部屋へと向かう。手の中では未だにアリサが小言ばかりを垂れていたが、ルシフは聞こえない振りをして廊下の突き当たりの部屋へと向かった。
 軽快なノックで、部屋の主を外へと呼び出した。部屋の主であるレヴィアは眠気まなこでルシフを見つめた。その手の中には嫌に静かな白い角。これだけ静かだと、レヴィアも感づく。

「いつもはうるさいのにどうしたの?」
「・・・・いやなんでもないよ、レヴィア様。」

 疑問を隠せないレヴィアの顔が、ルシフの方を見る。ルシフの視線は察しろと言わんばかりに右腕の傷を見つめていた。

「なに? まだ傷のことを気にしていたの? 動かせるんだから問題ないって・・・・それにやったのはハムートでしょ?」
「・・・・」

 レヴィアの問いにいいよどむアリサ、彼女の代わりにルシフが言葉にする。

「よっぽど気になるんだろう。仕方ないからこの角は今日一日レヴィアにもって貰って、ギルドの仕事で返せばいいだろ?」
「わかったわよ、借りは仕事で返してもらうことにするわ。それでいいわよね?」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

異世界亜人熟女ハーレム製作者

†真・筋坊主 しんなるきんちゃん†
ファンタジー
異世界転生して亜人の熟女ハーレムを作る話です 【注意】この作品は全てフィクションであり実在、歴史上の人物、場所、概念とは異なります。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

スライム退治専門のさえないおっさんの冒険

守 秀斗
ファンタジー
俺と相棒二人だけの冴えない冒険者パーティー。普段はスライム退治が専門だ。その冴えない日常を語る。

ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜

KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞 ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。 諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。 そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。 捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。 腕には、守るべきメイドの少女。 眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。 ―――それは、ただの不運な落下のはずだった。 崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。 その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。 死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。 だが、その力の代償は、あまりにも大きい。 彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”―― つまり平和で自堕落な生活そのものだった。 これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、 守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、 いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。 ―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。

死んだはずの貴族、内政スキルでひっくり返す〜辺境村から始める復讐譚〜

のらねこ吟醸
ファンタジー
帝国の粛清で家族を失い、“死んだことにされた”名門貴族の青年は、 偽りの名を与えられ、最果ての辺境村へと送り込まれた。 水も農具も未来もない、限界集落で彼が手にしたのは―― 古代遺跡の力と、“俺にだけ見える内政スキル”。 村を立て直し、仲間と絆を築きながら、 やがて帝国の陰謀に迫り、家を滅ぼした仇と対峙する。 辺境から始まる、ちょっぴりほのぼの(?)な村興しと、 静かに進む策略と復讐の物語。

処理中です...