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12月に入って直ぐの頃
また何時もどおりの学生生活に戻って平穏だった。
まあ、それも表面上の事ではあるが、何しろ俺は学校では色んな女の子と知り合い、それなりに激しい日々に成ったから。
他はそうでもないけど睦ちゃんは「次はこれをやってみたいです」みたいな感じでわりとメールとかでも伝えてくるし、ライトに捉えているのかもしれない、その辺り上坂や先生も近いのだろうか
デート的なお食事や遊びにみたいのでも楽しくしてた、そこまでHに拘りは無いらしい、別に淫乱でもないからそりゃそうだが、まあオスとは違うしな、そんなにやりたい訳でもないし。女性は心で感じる、というからそういうモノなのかもしれない
夏さんもアプリで数字チェックしてたが、H関係の欲求がかなり溜まるまで要求はしないので、自分では制御が利くぽい、実際問題、自分から要求してきたのは最初の日以降は実は一回だけだ
次の偶然事件は、わりと期間を開けずに訪れた、アプリを自分の関係ある所に使う機会と言った方がいいのだろうか
俺グループはクラス別な子も多いので、昼とか下校時間とかは大体学食に集まって交流する事が多い。其々が其々、別々な組み合わせで行動する事も多々あるので「終ったらどうるする~?」みたいな感じで先に合わせる事もあるし
例えば、準と和美はジワジワ仲も良くなってセットが多い。和美と上坂は元々友達だし、俺と孝は元々の悪友コンビ、渚も一応、偶に皆で遊び行ける時は来るし、これに+睦ちゃんが加わり頻繁ではないが俺と部活行ったりする部活の方でも睦ちゃんはヲタ友が出来たし
まあ、会議でもないのでその辺りはテキトーだ
「明日土曜だけどどうする?」みたいな、其々の主張的な
事件、という程の事ではないが放課後の事。馬鹿なやりとりをして其々解散下校で、俺と孝は教室に鞄取りに戻る所で、俺クラスじゃないんだが口喧嘩の場面に遭遇する
「お前、ウザイんだって!」
「な、なにがよ」
「秋山君に絡むんじゃない、て言ってるの!」
「は?‥ああ、あれね、単なるコミュニケーションじゃない」
そう女子同士が丁度、教室と文化系教室の別校舎を繋ぐ一階の渡り廊下で女子対峙する格好で言い争いしてた。
俺と孝は知ってる、一人の方は一年の時同じクラスだった子だ、孝もやれやれ、て感じで言った
「宇佐美じゃないかアレ」
「ああ‥あんまり変わってないみたいだな」
彼女は宇佐美奈々 ウサミナナ。別名「ウザ美」である
「あんた知り合いでも友達でも無いんだから馴れ馴れしくしないでよ!」
「え‥別に普通に話しただけじゃん」
「それがウザイって言ってんの!」
ここで穏健に納められないのが宇佐美の悪い所だ。分ったわ、そうするわ、そこまで言うなら近づかないわよ、て対応出来ない子
「何?それ?アンタ、あの平凡な馬鹿男に惚れてるの?」
「はあ!?」
「だっさ、だったらこっちに言わないであっちに言えばいいじゃん、別に私から仲良くしてる訳じゃないし」
「な!?」
「あの秋山て子も私に興味があるから来るんでしょ?別にどうでもいいわよ、私もあんなつまんない僕、どうでもいいし」
「ふざけ‥!」
「自分が魅力なくて相手の気を引けないだけでしょ、そんなにあの僕が好きなら、自分で勝手に仲良くすればいいじゃない、何で私に近づくなとか言う訳?馬鹿じゃない?」
「この、そういう話じゃ!」
「違わないわよ、私は普通に会話してるだけ、何とも思ってないわよ?あんなの譲る譲らないの話しですらないわ、勘違いして絡まないでくれる?」
そんな感じで話が悪化していく、まあ、一般女子同士だから別に殴り合いには発展しないだろうが、基本宇佐美に絡むとこうなる場合が多い。
何しろ気が強くて当たりがキツイ、俺も孝も一年で同じクラスだったから何度かこういう場面も見ている、なので俺らも間に入った
「おいおい、場所考えろ、て」
「あ‥」
と両者俺らが入ったので距離を取った、それだけでバラバラ解散したが、まあ流石にみっともないと気づいたのだろう。ただ、宇佐美はその場に残って何事も無かったかのように腕組して俺らと話した
「久しぶりね、元気?」
「おう」
「お前、あれじゃ煽ってるだけだぞ」
「知らないわよ、私何もしてないんだから、因縁付けられたのは私よ。馬鹿馬鹿しいわ」
「ま、いいけどよ」
「何にしても割って入ってくれてよかったわ、さんきゅ」
「あ、ああ‥」
として、本当に何でも無かった感じで宇佐美も去った。
変わらないなと言った通り、彼女は一年の頃からあんなだ、だからトラブルが絶えない
ウザ美、と密かにアダ名されている様に、元々好かれている訳じゃない
口がよく回るし、口喧嘩が強い、普段はそうでもないのだが絡まれるとか悪く言われたりすると倍にして噛み付き返すしほぼ誰も勝てない、ウザ美も気が強くて言い方がきついし相手の欠点を突く所がある
「秋山君に」と相手が言った
「私から絡んだ訳じゃない」と宇佐美が返した、これも事実だろう
おそらくウザ美から絡んだ訳じゃないし、こういうのは初でもない。原因も多分、過去の俺らが体験した例から云ってもクラスの男子とかそれ以外とかが、ウザ美に近づいたか交流を図ったかだ、それで面白く無い他の女子が「彼に絡むな!」と噛み付いたのだろう
そこで「分ったわよ」と穏健に出来ないのがウザ美のウザ美たる所以である「私が何かした訳じゃない」というのが先に来て、不当な言い掛かりに全力で打ち返す、煽り返すからこうなる
性格というか、自分が同意すれば丸く収まる、という考え方はしない子だ、だから他人一部女子からはずっとウザ美とあだ名される訳だ
彼女がよく同種のトラブルに見舞われるのは男にわりと好意ではないがモテるからだ。顔は並みなんだが体がエロイから、普段の彼女は馴れ馴れしいしよく話してくれる、誰とでも最初からフレンドリーで敬語から始めて徐々に仲良くてのがない
初対面でも
「おっすー」「○○はさぁ」みたいに元々の友達みたいな話方をする
よくしらない男側からすると、一見すると仲良くし易そう、落としやすそうに見えるから。まあ、早い話「体の関係を持ちたい」みたいに思ってるのが多い
なのだが実際は長く、友達でも彼氏でも付き合い出来る奴は居ない、何しろ一々棘があるし痛い所を突いてくるし、逆らってくるから。かなりの大らかさか一々気にしない鈍感さか忍耐強さが求められるだろう
一部女子からは「ウザ美」と呼ばれるが
一部男子からは「オナペの奈々」とか呼ばれる
当人は知ってるかどうかは分らないが、多分後者は何となく気づいているだろう。
実際にさっきの言い合いでも「自分が魅力なくて相手の気を引けないだけでしょ」そう言った通り、自分で自分の何処が求められて男が寄ってくるのかも、ある程度知ってる。知っててやってるだけにタチが悪いのだが
俺と孝もよく知ってるのは、一年の時のクラスメイトで俺らにもよく話しかけてきたから、最初からやっぱり「孝、悠斗」て呼んでたし、俺も孝も無礼だろとかは言わないし気にしないタイプなんで宇佐美も楽な相手だったんだろう。友達て程ではないだろうが仲良くしてた
彼女はそんなんだから基本友達は少ない、単なるKYならまだ良かったんだが、知っててやってる部分もあるから余計孤立する。
こういう事件は一年の頃から何度もあったんだが、俺らと交流があったのでクラス内では自動で緩和されてたのもある。さっき割って入ったみたいに、オイオイその辺にしとけ、て言う奴が居る分にはいいが、それすら無いと宇佐美も敵ばかり多くて味方も居なく成る
まあ、自業自得と云えなくも無いけど俺も何か気になってたし、全然アイツ直ってなかったし宇佐美もブックマークしておいた
他意がある訳でもなく、知り合い、それなりに仲良くしてた奴だしな、ただ、それだけだった
宇佐美に関しては今更調べる事でもないが
一応一般的なデータは集積したが
宇佐美奈々 ウサミナナ、身長160cmB97 W60 H90
プロフ上も凄い体してる、ただ骨格がいい所からも来てるプロポーションでもある。
例えば胸もハト胸て奴だし、ヒップも骨盤が大きめ、だから茉莉さんと違ってパツパツお尻という程でもなく横にちょっと広いのでプロフサイズで少し大きくなる、ポチャグラマーな感じで男好きする体なのは違い無いが
短い髪を無理矢理アップにした感じのパツパツのサイドツインテのデコ出し、顔は並みと言った通りだが、細めの釣り眉と垂れ気味の切れ長の眼、><みたいな目眉で、印象からしても見下しぽい気が強い感じがある。
顔は四角丸めで鼻も低くて小さい、口は大きめで睦ちゃん程ではないが厚くてプリっとしてる、少し地黒、なんだろう、顔は60点体は100点みたいな感じ
性格的に可愛い所があればまだいいんだが何を云っても棘があるしな。男子から一部人気がある、て云っても庇ってもらえる訳でもないし大抵自分で反撃するから
孝もやはり気には成っていたようだ
「あれじゃあ、当人も苦しいだけだろう」と、全く同感だが、同時に全く直ってないのも凄いが
普通は陰湿なイジメに発展しそうなモノだが彼女は睦ちゃんと逆に自ら話しをデカクするタイプ。まあ、渚もそういう所があった、昔はだが
だから基本イジメには合わない、これも実際当時あったが持ち物にいたずらされた事がある。
宇佐美は「ちょっと、なにこれ?誰よこんなんしたの」
と教室で堂々と皆に見せて「事件」にしてしまった
先生に報告して犯人探しに成り、やった当人も炙り出され謝罪させた、という事があった、だからそういう事は以降は起こってない。
対応としては兎も角、宇佐美の主張行動は全うでもある、云いたい事があるなら当人に言えばいい、嫌がらせして良い理由もないし卑怯だ、だから話しにしろ喧嘩にしろ、宇佐美は負けないのであるが、逆に言えばそれは諸刃の剣ではあるが
ここまで常に誰も反論しえない、相手に逃げる要素を与えないやり方だとまず「キツイなコイツ」と思われる。怖がられるか相手にされなくなる、近づかなくなる、それが陰口叩かれ何時も一人に成る原因
理屈上正しくても、彼女と仲良くしたい、彼女にしたいなんて思う奴は滅多にいないし、それが孝も「苦しいだけだ」と言った理由
俺も勿論「お前多少なんとかしろよな」とも思うし
悪化すれば持ち物に悪戯される、では済まないだろうし
孝も気には成っていたらしいので宇佐美と孝の相関チェックしてみるが、孝チビキャラは宇佐美に対して「やれやれ‥」て感じで呆れ顔
宇佐美は孝に対して、困り眉で半笑い「良い奴だけど、話し通じないわね(苦笑い」という双方の印象だった
この一件は孝に任せようかと思ったが双方でこれ以上、関係が深まりそうな要素が無かったので、断念した
ただまあ、俺も別にいいや、みたいな感じで俺は俺で普通に何時もの学生生活を楽しんでた。
先に言った通り、アレが直るとも思えなかったし、孤立が嫌なら、多少建前みたいなものとか、何でもゼロと百しかない対応は止めろよとしか思わなかったし
宇佐美を登録してMAPで告知あれば話してみるかなぁ程度である
まあ知り合いのよしみて訳でもないが、俺も良くないと思ってるし、それにアイツも俺らには当たりがキツくないし。いや、俺も孝も気にしないだけかな?
丁度二日後の日曜
俺グループで暇だったメンツと遊びに出た
上坂と睦ちゃんだ、上坂は睦ちゃんを案外気に入ってる、イメチェンに協力してから何かペット扱いになってるのでよくウィンドウショッピングする仲になったらしい、俺も暇だから付き合っただけだ
上坂が主導して買いもしない服を試着させたり、髪型変えたりいじくり倒して「かわいい~」とか言ってた、ちっちゃくて可愛い系なのは確かだが。
まあ睦ちゃんも嫌ではないらしい
「この衣装でファックしたら喜ばれるんだろうか」とか逆の意味で楽しんでた「ファック言うな」と思ったが
夕方くらいまで遊び倒して現地解散して俺も帰途にその街中で別れた十分後くらいだろうか。歩いて帰るか、くらいの感じでダラダラ歩いていたのだがアプリから通知がある。
「ん?」と思って開いたが例の宇佐美である
目視距離には居ないのでスマホアプリ片手にMAP見ながら移動したが、どっちにしろ自分の帰りルートと当たるみたいなので会って話してみる事にした
とは言え大通りを挟んで歩道の反対側だったので、彼女がスクランブル交差点の信号で丁度正面から会う様に移動した。
向こうも俺を見つけたらしく横断歩道を渡って声を掛けてくる
「あら、悠斗」
「よう奇遇だな」
俺自身は、宇佐美はわりと好きな方だ。
当たりがキツイ事はあるんだが、平常時はそうでもないし、渚も初期はこんな感じだった、実は自分から主導してくれるので楽て言うのもある、この時も
「今から買い物なんだけど、付き合わない?」と彼女から主導した、自分の用事が終った後も
「食事は?、まだなら付き合いなさいよ」と勝手に行動を示してくれるし、無理強いもしない
例えば俺が
「うーん、今日は違うのがいいかな」と云えば
「じゃあファミレス?、和食?中華?」みたいにバンバン出してくる、多分人に寄ってはかなり楽な相手だ。合う相手が見つかれば多分上手く行くだろう
「もったいないなぁ」と思った
結局、ハンバーガーショップの座り席で対面して座り、昔の様にくだらない遣り取りしたが俺的には凄い楽だ、まあ俺はスマホだが
「貴方そんなにスマホ持ちだったかしら?今スマホマンとか言われてるわよね」
「んーそうだな、今年からやたら使う様になったな」
「そんなに面白いかしら」
「いや、俺もアプリゲー始まってからだな‥」
「へー、どんなの?」
と覗き込む
「何コレ?」
「恋愛ゲーム」
「えー、そんなのやるキャラだった??もともとゲームはしてたけど格闘とかシューテングとかじゃなかった?」
「あれはゲーセンだな、操作が多いのは携帯には向いてない、これだと手が空いた時だけ出来るし」
「ふーん、でも女の子とかそんな興味無さそうじゃない?前の印象だけど、私にも渚ちゃんにも友達を崩さなかったじゃない?孝と扱い変わらなかったし、あ、もしかしてタイプじゃなかった?やっぱり清楚系とかのが好き?」
「まあ、容姿的な好みてそこまでないかも、ポチャとかのが好きだけど優しい系というか、女の子を感じる人のがいいかもな」
「あーなんか分ったわ」
こんな感じで夕食を一緒して二人で並んで帰った。
人に寄ってはだが「ん?」と思う事も言うけど、俺とか孝のタイプだと実は楽、何でもいいよてタイプの人には、彼女が全部主導するから
「あ、そうだ。一昨日はありがとね」
「いや別に。ただ変わらないとは思った」
「そんな急に変わらないわよ、大体秋山て子が下心丸出しで私に接近するのが悪いんじゃない、あの女にしても言ってる事滅茶苦茶だし、こっちが謝れる要素がないじゃない」
「まあ、そうだけどね」
「私は私を見ない人は嫌い、なーに?露骨にエロ眼で見てくる奴て失礼じゃない、そりゃあ私も分ってるけどさ」
「そっか」
「あ、悠斗の事じゃないわよ」
「いや、分ってるよ」
そこで出会った交差点の所で別れた
「じゃあ、またね」て
こんな感じで普段は割りと良い奴だ。
成績は普通なんだけど、頭の回転は早いし、口がよく回るし次々プランが出て来る
問題なのが自分でも言った通り、本来の自分で誰も見てくれない、そこを間違えて接触したり返したりすると彼女もカチンときて攻撃的になる
また何時もどおりの学生生活に戻って平穏だった。
まあ、それも表面上の事ではあるが、何しろ俺は学校では色んな女の子と知り合い、それなりに激しい日々に成ったから。
他はそうでもないけど睦ちゃんは「次はこれをやってみたいです」みたいな感じでわりとメールとかでも伝えてくるし、ライトに捉えているのかもしれない、その辺り上坂や先生も近いのだろうか
デート的なお食事や遊びにみたいのでも楽しくしてた、そこまでHに拘りは無いらしい、別に淫乱でもないからそりゃそうだが、まあオスとは違うしな、そんなにやりたい訳でもないし。女性は心で感じる、というからそういうモノなのかもしれない
夏さんもアプリで数字チェックしてたが、H関係の欲求がかなり溜まるまで要求はしないので、自分では制御が利くぽい、実際問題、自分から要求してきたのは最初の日以降は実は一回だけだ
次の偶然事件は、わりと期間を開けずに訪れた、アプリを自分の関係ある所に使う機会と言った方がいいのだろうか
俺グループはクラス別な子も多いので、昼とか下校時間とかは大体学食に集まって交流する事が多い。其々が其々、別々な組み合わせで行動する事も多々あるので「終ったらどうるする~?」みたいな感じで先に合わせる事もあるし
例えば、準と和美はジワジワ仲も良くなってセットが多い。和美と上坂は元々友達だし、俺と孝は元々の悪友コンビ、渚も一応、偶に皆で遊び行ける時は来るし、これに+睦ちゃんが加わり頻繁ではないが俺と部活行ったりする部活の方でも睦ちゃんはヲタ友が出来たし
まあ、会議でもないのでその辺りはテキトーだ
「明日土曜だけどどうする?」みたいな、其々の主張的な
事件、という程の事ではないが放課後の事。馬鹿なやりとりをして其々解散下校で、俺と孝は教室に鞄取りに戻る所で、俺クラスじゃないんだが口喧嘩の場面に遭遇する
「お前、ウザイんだって!」
「な、なにがよ」
「秋山君に絡むんじゃない、て言ってるの!」
「は?‥ああ、あれね、単なるコミュニケーションじゃない」
そう女子同士が丁度、教室と文化系教室の別校舎を繋ぐ一階の渡り廊下で女子対峙する格好で言い争いしてた。
俺と孝は知ってる、一人の方は一年の時同じクラスだった子だ、孝もやれやれ、て感じで言った
「宇佐美じゃないかアレ」
「ああ‥あんまり変わってないみたいだな」
彼女は宇佐美奈々 ウサミナナ。別名「ウザ美」である
「あんた知り合いでも友達でも無いんだから馴れ馴れしくしないでよ!」
「え‥別に普通に話しただけじゃん」
「それがウザイって言ってんの!」
ここで穏健に納められないのが宇佐美の悪い所だ。分ったわ、そうするわ、そこまで言うなら近づかないわよ、て対応出来ない子
「何?それ?アンタ、あの平凡な馬鹿男に惚れてるの?」
「はあ!?」
「だっさ、だったらこっちに言わないであっちに言えばいいじゃん、別に私から仲良くしてる訳じゃないし」
「な!?」
「あの秋山て子も私に興味があるから来るんでしょ?別にどうでもいいわよ、私もあんなつまんない僕、どうでもいいし」
「ふざけ‥!」
「自分が魅力なくて相手の気を引けないだけでしょ、そんなにあの僕が好きなら、自分で勝手に仲良くすればいいじゃない、何で私に近づくなとか言う訳?馬鹿じゃない?」
「この、そういう話じゃ!」
「違わないわよ、私は普通に会話してるだけ、何とも思ってないわよ?あんなの譲る譲らないの話しですらないわ、勘違いして絡まないでくれる?」
そんな感じで話が悪化していく、まあ、一般女子同士だから別に殴り合いには発展しないだろうが、基本宇佐美に絡むとこうなる場合が多い。
何しろ気が強くて当たりがキツイ、俺も孝も一年で同じクラスだったから何度かこういう場面も見ている、なので俺らも間に入った
「おいおい、場所考えろ、て」
「あ‥」
と両者俺らが入ったので距離を取った、それだけでバラバラ解散したが、まあ流石にみっともないと気づいたのだろう。ただ、宇佐美はその場に残って何事も無かったかのように腕組して俺らと話した
「久しぶりね、元気?」
「おう」
「お前、あれじゃ煽ってるだけだぞ」
「知らないわよ、私何もしてないんだから、因縁付けられたのは私よ。馬鹿馬鹿しいわ」
「ま、いいけどよ」
「何にしても割って入ってくれてよかったわ、さんきゅ」
「あ、ああ‥」
として、本当に何でも無かった感じで宇佐美も去った。
変わらないなと言った通り、彼女は一年の頃からあんなだ、だからトラブルが絶えない
ウザ美、と密かにアダ名されている様に、元々好かれている訳じゃない
口がよく回るし、口喧嘩が強い、普段はそうでもないのだが絡まれるとか悪く言われたりすると倍にして噛み付き返すしほぼ誰も勝てない、ウザ美も気が強くて言い方がきついし相手の欠点を突く所がある
「秋山君に」と相手が言った
「私から絡んだ訳じゃない」と宇佐美が返した、これも事実だろう
おそらくウザ美から絡んだ訳じゃないし、こういうのは初でもない。原因も多分、過去の俺らが体験した例から云ってもクラスの男子とかそれ以外とかが、ウザ美に近づいたか交流を図ったかだ、それで面白く無い他の女子が「彼に絡むな!」と噛み付いたのだろう
そこで「分ったわよ」と穏健に出来ないのがウザ美のウザ美たる所以である「私が何かした訳じゃない」というのが先に来て、不当な言い掛かりに全力で打ち返す、煽り返すからこうなる
性格というか、自分が同意すれば丸く収まる、という考え方はしない子だ、だから他人一部女子からはずっとウザ美とあだ名される訳だ
彼女がよく同種のトラブルに見舞われるのは男にわりと好意ではないがモテるからだ。顔は並みなんだが体がエロイから、普段の彼女は馴れ馴れしいしよく話してくれる、誰とでも最初からフレンドリーで敬語から始めて徐々に仲良くてのがない
初対面でも
「おっすー」「○○はさぁ」みたいに元々の友達みたいな話方をする
よくしらない男側からすると、一見すると仲良くし易そう、落としやすそうに見えるから。まあ、早い話「体の関係を持ちたい」みたいに思ってるのが多い
なのだが実際は長く、友達でも彼氏でも付き合い出来る奴は居ない、何しろ一々棘があるし痛い所を突いてくるし、逆らってくるから。かなりの大らかさか一々気にしない鈍感さか忍耐強さが求められるだろう
一部女子からは「ウザ美」と呼ばれるが
一部男子からは「オナペの奈々」とか呼ばれる
当人は知ってるかどうかは分らないが、多分後者は何となく気づいているだろう。
実際にさっきの言い合いでも「自分が魅力なくて相手の気を引けないだけでしょ」そう言った通り、自分で自分の何処が求められて男が寄ってくるのかも、ある程度知ってる。知っててやってるだけにタチが悪いのだが
俺と孝もよく知ってるのは、一年の時のクラスメイトで俺らにもよく話しかけてきたから、最初からやっぱり「孝、悠斗」て呼んでたし、俺も孝も無礼だろとかは言わないし気にしないタイプなんで宇佐美も楽な相手だったんだろう。友達て程ではないだろうが仲良くしてた
彼女はそんなんだから基本友達は少ない、単なるKYならまだ良かったんだが、知っててやってる部分もあるから余計孤立する。
こういう事件は一年の頃から何度もあったんだが、俺らと交流があったのでクラス内では自動で緩和されてたのもある。さっき割って入ったみたいに、オイオイその辺にしとけ、て言う奴が居る分にはいいが、それすら無いと宇佐美も敵ばかり多くて味方も居なく成る
まあ、自業自得と云えなくも無いけど俺も何か気になってたし、全然アイツ直ってなかったし宇佐美もブックマークしておいた
他意がある訳でもなく、知り合い、それなりに仲良くしてた奴だしな、ただ、それだけだった
宇佐美に関しては今更調べる事でもないが
一応一般的なデータは集積したが
宇佐美奈々 ウサミナナ、身長160cmB97 W60 H90
プロフ上も凄い体してる、ただ骨格がいい所からも来てるプロポーションでもある。
例えば胸もハト胸て奴だし、ヒップも骨盤が大きめ、だから茉莉さんと違ってパツパツお尻という程でもなく横にちょっと広いのでプロフサイズで少し大きくなる、ポチャグラマーな感じで男好きする体なのは違い無いが
短い髪を無理矢理アップにした感じのパツパツのサイドツインテのデコ出し、顔は並みと言った通りだが、細めの釣り眉と垂れ気味の切れ長の眼、><みたいな目眉で、印象からしても見下しぽい気が強い感じがある。
顔は四角丸めで鼻も低くて小さい、口は大きめで睦ちゃん程ではないが厚くてプリっとしてる、少し地黒、なんだろう、顔は60点体は100点みたいな感じ
性格的に可愛い所があればまだいいんだが何を云っても棘があるしな。男子から一部人気がある、て云っても庇ってもらえる訳でもないし大抵自分で反撃するから
孝もやはり気には成っていたようだ
「あれじゃあ、当人も苦しいだけだろう」と、全く同感だが、同時に全く直ってないのも凄いが
普通は陰湿なイジメに発展しそうなモノだが彼女は睦ちゃんと逆に自ら話しをデカクするタイプ。まあ、渚もそういう所があった、昔はだが
だから基本イジメには合わない、これも実際当時あったが持ち物にいたずらされた事がある。
宇佐美は「ちょっと、なにこれ?誰よこんなんしたの」
と教室で堂々と皆に見せて「事件」にしてしまった
先生に報告して犯人探しに成り、やった当人も炙り出され謝罪させた、という事があった、だからそういう事は以降は起こってない。
対応としては兎も角、宇佐美の主張行動は全うでもある、云いたい事があるなら当人に言えばいい、嫌がらせして良い理由もないし卑怯だ、だから話しにしろ喧嘩にしろ、宇佐美は負けないのであるが、逆に言えばそれは諸刃の剣ではあるが
ここまで常に誰も反論しえない、相手に逃げる要素を与えないやり方だとまず「キツイなコイツ」と思われる。怖がられるか相手にされなくなる、近づかなくなる、それが陰口叩かれ何時も一人に成る原因
理屈上正しくても、彼女と仲良くしたい、彼女にしたいなんて思う奴は滅多にいないし、それが孝も「苦しいだけだ」と言った理由
俺も勿論「お前多少なんとかしろよな」とも思うし
悪化すれば持ち物に悪戯される、では済まないだろうし
孝も気には成っていたらしいので宇佐美と孝の相関チェックしてみるが、孝チビキャラは宇佐美に対して「やれやれ‥」て感じで呆れ顔
宇佐美は孝に対して、困り眉で半笑い「良い奴だけど、話し通じないわね(苦笑い」という双方の印象だった
この一件は孝に任せようかと思ったが双方でこれ以上、関係が深まりそうな要素が無かったので、断念した
ただまあ、俺も別にいいや、みたいな感じで俺は俺で普通に何時もの学生生活を楽しんでた。
先に言った通り、アレが直るとも思えなかったし、孤立が嫌なら、多少建前みたいなものとか、何でもゼロと百しかない対応は止めろよとしか思わなかったし
宇佐美を登録してMAPで告知あれば話してみるかなぁ程度である
まあ知り合いのよしみて訳でもないが、俺も良くないと思ってるし、それにアイツも俺らには当たりがキツくないし。いや、俺も孝も気にしないだけかな?
丁度二日後の日曜
俺グループで暇だったメンツと遊びに出た
上坂と睦ちゃんだ、上坂は睦ちゃんを案外気に入ってる、イメチェンに協力してから何かペット扱いになってるのでよくウィンドウショッピングする仲になったらしい、俺も暇だから付き合っただけだ
上坂が主導して買いもしない服を試着させたり、髪型変えたりいじくり倒して「かわいい~」とか言ってた、ちっちゃくて可愛い系なのは確かだが。
まあ睦ちゃんも嫌ではないらしい
「この衣装でファックしたら喜ばれるんだろうか」とか逆の意味で楽しんでた「ファック言うな」と思ったが
夕方くらいまで遊び倒して現地解散して俺も帰途にその街中で別れた十分後くらいだろうか。歩いて帰るか、くらいの感じでダラダラ歩いていたのだがアプリから通知がある。
「ん?」と思って開いたが例の宇佐美である
目視距離には居ないのでスマホアプリ片手にMAP見ながら移動したが、どっちにしろ自分の帰りルートと当たるみたいなので会って話してみる事にした
とは言え大通りを挟んで歩道の反対側だったので、彼女がスクランブル交差点の信号で丁度正面から会う様に移動した。
向こうも俺を見つけたらしく横断歩道を渡って声を掛けてくる
「あら、悠斗」
「よう奇遇だな」
俺自身は、宇佐美はわりと好きな方だ。
当たりがキツイ事はあるんだが、平常時はそうでもないし、渚も初期はこんな感じだった、実は自分から主導してくれるので楽て言うのもある、この時も
「今から買い物なんだけど、付き合わない?」と彼女から主導した、自分の用事が終った後も
「食事は?、まだなら付き合いなさいよ」と勝手に行動を示してくれるし、無理強いもしない
例えば俺が
「うーん、今日は違うのがいいかな」と云えば
「じゃあファミレス?、和食?中華?」みたいにバンバン出してくる、多分人に寄ってはかなり楽な相手だ。合う相手が見つかれば多分上手く行くだろう
「もったいないなぁ」と思った
結局、ハンバーガーショップの座り席で対面して座り、昔の様にくだらない遣り取りしたが俺的には凄い楽だ、まあ俺はスマホだが
「貴方そんなにスマホ持ちだったかしら?今スマホマンとか言われてるわよね」
「んーそうだな、今年からやたら使う様になったな」
「そんなに面白いかしら」
「いや、俺もアプリゲー始まってからだな‥」
「へー、どんなの?」
と覗き込む
「何コレ?」
「恋愛ゲーム」
「えー、そんなのやるキャラだった??もともとゲームはしてたけど格闘とかシューテングとかじゃなかった?」
「あれはゲーセンだな、操作が多いのは携帯には向いてない、これだと手が空いた時だけ出来るし」
「ふーん、でも女の子とかそんな興味無さそうじゃない?前の印象だけど、私にも渚ちゃんにも友達を崩さなかったじゃない?孝と扱い変わらなかったし、あ、もしかしてタイプじゃなかった?やっぱり清楚系とかのが好き?」
「まあ、容姿的な好みてそこまでないかも、ポチャとかのが好きだけど優しい系というか、女の子を感じる人のがいいかもな」
「あーなんか分ったわ」
こんな感じで夕食を一緒して二人で並んで帰った。
人に寄ってはだが「ん?」と思う事も言うけど、俺とか孝のタイプだと実は楽、何でもいいよてタイプの人には、彼女が全部主導するから
「あ、そうだ。一昨日はありがとね」
「いや別に。ただ変わらないとは思った」
「そんな急に変わらないわよ、大体秋山て子が下心丸出しで私に接近するのが悪いんじゃない、あの女にしても言ってる事滅茶苦茶だし、こっちが謝れる要素がないじゃない」
「まあ、そうだけどね」
「私は私を見ない人は嫌い、なーに?露骨にエロ眼で見てくる奴て失礼じゃない、そりゃあ私も分ってるけどさ」
「そっか」
「あ、悠斗の事じゃないわよ」
「いや、分ってるよ」
そこで出会った交差点の所で別れた
「じゃあ、またね」て
こんな感じで普段は割りと良い奴だ。
成績は普通なんだけど、頭の回転は早いし、口がよく回るし次々プランが出て来る
問題なのが自分でも言った通り、本来の自分で誰も見てくれない、そこを間違えて接触したり返したりすると彼女もカチンときて攻撃的になる
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そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
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