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65甘味づくり
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「いろいろと言いたいことはあるのですが、取りあえず仲が悪いお二人は共同作業をするべきなんです」
一体、何をどう考えたらそんな発想になるのか。わからないけれど、フィナンには確信があるらしい。
普段からは予想もつかない勢いでわたしと殿下を引きずっていったフィナンは、王城の一角、当初から借りていた調理場で胸を張って告げた。
胸のふくらみを強調するかのようなその動きが憎らしい。全く、もげればいいのに。
「怖いですよ。いきなりなんてことを言うんですか」
思うだけではなくて口に出ていたらしい。
胸元を両手でかばいながら後退りするフィナンは本気でおびえていた。
別に本当にもいだりしないのに。もげればいいのにと念を送ることはやめないけれど。
もはや怨念じみた思いを抱きつつ、じっとりと双丘に視線を送る。
「持たざる者の恨みなのよ。だから甘んじて受け入れなさい」
「持たざるって……まあいいですけど」
わたしの背丈、それと足を見たフィナンは、やれやれと言いたげに肩をすくめる。
背の低いフィナンにとってはわたしの背丈がうらやましくて、わたしにすればフィナンの胸のサイズがうらやましい。
互いにないものねだりをしているわけだけれど、背が高くていいことなんてそれほど多くないから、やっぱり胸の大きさのほうが大事。
つまりフィナンが持つ者で、わたしが持たざる者なのだ。
ああ、運命はなんて残酷なんだろう。フィナンじゃなくてわたしにくれればいいのに。
「駄メイドのくせに」
「駄ッ……!?」
明らかに何か言いたげなのに堪えて、フィナンは振り上げたこぶしでわたしの胸をたたく。
痛……くはないけれど、心が痛い。だって、何度打たれても、その衝撃を吸収してくれる脂肪がわたしの胸には無いから。
涙目でぽこぽことわたしを叩いていたフィナンは、はっと我に返り、羞恥に顔を赤らめながら咳払いする。
うん、全然誤魔化せていないけれど、わたしは流そう。隣にいる彼がどう思うかは知らないけれど。
喫茶店からそのままここに来たため、この場にいるのはわたしとフィナンだけではない。
使用人服のフィナンと、街歩きの恰好にエプロンを着たわたしと王子殿下。
すっかりアヴァロン王子殿下の存在が思考から抜け落ちていたらしいフィナンは混乱の境地にあった。
まあ、それはそうだろう。氷の王子と呼ばれ、苛烈な対応も辞さない人の前でバカな姿をさらしたのだから。
もっとも、殿下がフィナンを罰しようとする気配はなかった。ただ、ぽかんと口を開いた間抜けな顔でわたしたちを見ていた。多分、わたしたちの掛け合いについていけなかったのだろう。
それはさておき、フィナンが用意していたフリルつきの白いドレスを身に着けた殿下の姿はひどく滑稽で、少しだけ溜飲が下がった。
「何を笑っている」
「いいえ、何も笑ってなどいませんよ」
きりりと引き締めた顔は緩むことを知らない。妃教育の果てに仮面を身に着けたわたしの表情筋は難攻不落。この程度で本心を語るとは思わないでほしい。
「その目が笑っているんだ」
「目って……節穴ですね。殿下の目はどこについているんですか?」
「顔だ」
「あ、はい」
思わぬ言葉に吹き出しそうになって慌ててこらえた。
顔って、確かに顔についているけどさぁ……まあ、顔についてるよね。うん。
わたしの笑いのツボがおかしいのだろうか。ただまあ、真顔で「顔」と告げる殿下は間抜けで、く、ふふっ。
「そこ! 夫婦漫才をしていなくていいので、早く手を洗ってください」
夫婦という言葉に過敏に反応した殿下が小声でぶつぶつと何かをつぶやく。こっそりとのぞき込めば、頬はわずかに赤らみ、瞳はやや熱を帯びていた。
気のせいだろうか、その口元が、「彼女と夫婦……悪くない」と語っていた気がしたのは。
その姿は怖いというかおぞましくて、わたしはそっと彼から距離をとった。
気のせいだ。わたしの見間違い、勘違い、思い違い。
まさか、殿下がそんな顔をするはずがないじゃないか……少なくとも今目の前にいる殿下は、氷の王子様ではないんだよなぁ。
表情を取り繕うことができていないし、緩み切ったその頬はただた気色悪い。
本当に、わたしにはアヴァロン王子殿下という人がわからない。
ついでに今日は、フィナンのことも理解できそうにない。
一体どんな生い立ちをすれば、王子殿下を顎で使う使用人が誕生するというのだろうか。
手を洗い、準備を終えたわたしたちは、何故か三人で料理を始めていた。
……アヴァロン王子殿下は、こんなところで油を売っていていいのだろうか。いくら何でもこれ以上時間を無駄にしていると政務に差し支えると思うのだけれど。そもそも市政を歩いているのだっておかしいのだ。
王子としての政務と、騎士団長としての仕事。多忙極まるはずなのに、殿下が席を外す様子はなく、その心の内を探ろうにも、わたしでは見通すことは叶わなかった。
つまりは、王子殿下だけではなくわたしの目もまた、節穴だった……?
「殿下、粉が散ってます。もっと丁寧に、ボウルの中だけでふるいにかけてください」
「わかっている。できているだろうが」
「できていませんよ。ほら、このあたりが粉だらけ……って、今度は反対です!」
ボウルの上から外れていた側を意識すれば、反対側に粉をぶちまける。
殿下は手や服を小麦粉まみれにしながら、フィナンと言い合いつつ粉をふるいにかけていく。あれでは分量がくるってあまりおいしいものはできないかもしれない。
そう思いながら、わたしはコラーゲンスライムにお湯を加えて溶かしていく。
少しも物怖じせずに殿下にいろいろと言いたい放題しているフィナンが後で盛大に後悔して不敬罪で処罰されたらどうしようと悩んだ際には思いっきり揶揄おうと心に誓いながら。
一体、何をどう考えたらそんな発想になるのか。わからないけれど、フィナンには確信があるらしい。
普段からは予想もつかない勢いでわたしと殿下を引きずっていったフィナンは、王城の一角、当初から借りていた調理場で胸を張って告げた。
胸のふくらみを強調するかのようなその動きが憎らしい。全く、もげればいいのに。
「怖いですよ。いきなりなんてことを言うんですか」
思うだけではなくて口に出ていたらしい。
胸元を両手でかばいながら後退りするフィナンは本気でおびえていた。
別に本当にもいだりしないのに。もげればいいのにと念を送ることはやめないけれど。
もはや怨念じみた思いを抱きつつ、じっとりと双丘に視線を送る。
「持たざる者の恨みなのよ。だから甘んじて受け入れなさい」
「持たざるって……まあいいですけど」
わたしの背丈、それと足を見たフィナンは、やれやれと言いたげに肩をすくめる。
背の低いフィナンにとってはわたしの背丈がうらやましくて、わたしにすればフィナンの胸のサイズがうらやましい。
互いにないものねだりをしているわけだけれど、背が高くていいことなんてそれほど多くないから、やっぱり胸の大きさのほうが大事。
つまりフィナンが持つ者で、わたしが持たざる者なのだ。
ああ、運命はなんて残酷なんだろう。フィナンじゃなくてわたしにくれればいいのに。
「駄メイドのくせに」
「駄ッ……!?」
明らかに何か言いたげなのに堪えて、フィナンは振り上げたこぶしでわたしの胸をたたく。
痛……くはないけれど、心が痛い。だって、何度打たれても、その衝撃を吸収してくれる脂肪がわたしの胸には無いから。
涙目でぽこぽことわたしを叩いていたフィナンは、はっと我に返り、羞恥に顔を赤らめながら咳払いする。
うん、全然誤魔化せていないけれど、わたしは流そう。隣にいる彼がどう思うかは知らないけれど。
喫茶店からそのままここに来たため、この場にいるのはわたしとフィナンだけではない。
使用人服のフィナンと、街歩きの恰好にエプロンを着たわたしと王子殿下。
すっかりアヴァロン王子殿下の存在が思考から抜け落ちていたらしいフィナンは混乱の境地にあった。
まあ、それはそうだろう。氷の王子と呼ばれ、苛烈な対応も辞さない人の前でバカな姿をさらしたのだから。
もっとも、殿下がフィナンを罰しようとする気配はなかった。ただ、ぽかんと口を開いた間抜けな顔でわたしたちを見ていた。多分、わたしたちの掛け合いについていけなかったのだろう。
それはさておき、フィナンが用意していたフリルつきの白いドレスを身に着けた殿下の姿はひどく滑稽で、少しだけ溜飲が下がった。
「何を笑っている」
「いいえ、何も笑ってなどいませんよ」
きりりと引き締めた顔は緩むことを知らない。妃教育の果てに仮面を身に着けたわたしの表情筋は難攻不落。この程度で本心を語るとは思わないでほしい。
「その目が笑っているんだ」
「目って……節穴ですね。殿下の目はどこについているんですか?」
「顔だ」
「あ、はい」
思わぬ言葉に吹き出しそうになって慌ててこらえた。
顔って、確かに顔についているけどさぁ……まあ、顔についてるよね。うん。
わたしの笑いのツボがおかしいのだろうか。ただまあ、真顔で「顔」と告げる殿下は間抜けで、く、ふふっ。
「そこ! 夫婦漫才をしていなくていいので、早く手を洗ってください」
夫婦という言葉に過敏に反応した殿下が小声でぶつぶつと何かをつぶやく。こっそりとのぞき込めば、頬はわずかに赤らみ、瞳はやや熱を帯びていた。
気のせいだろうか、その口元が、「彼女と夫婦……悪くない」と語っていた気がしたのは。
その姿は怖いというかおぞましくて、わたしはそっと彼から距離をとった。
気のせいだ。わたしの見間違い、勘違い、思い違い。
まさか、殿下がそんな顔をするはずがないじゃないか……少なくとも今目の前にいる殿下は、氷の王子様ではないんだよなぁ。
表情を取り繕うことができていないし、緩み切ったその頬はただた気色悪い。
本当に、わたしにはアヴァロン王子殿下という人がわからない。
ついでに今日は、フィナンのことも理解できそうにない。
一体どんな生い立ちをすれば、王子殿下を顎で使う使用人が誕生するというのだろうか。
手を洗い、準備を終えたわたしたちは、何故か三人で料理を始めていた。
……アヴァロン王子殿下は、こんなところで油を売っていていいのだろうか。いくら何でもこれ以上時間を無駄にしていると政務に差し支えると思うのだけれど。そもそも市政を歩いているのだっておかしいのだ。
王子としての政務と、騎士団長としての仕事。多忙極まるはずなのに、殿下が席を外す様子はなく、その心の内を探ろうにも、わたしでは見通すことは叶わなかった。
つまりは、王子殿下だけではなくわたしの目もまた、節穴だった……?
「殿下、粉が散ってます。もっと丁寧に、ボウルの中だけでふるいにかけてください」
「わかっている。できているだろうが」
「できていませんよ。ほら、このあたりが粉だらけ……って、今度は反対です!」
ボウルの上から外れていた側を意識すれば、反対側に粉をぶちまける。
殿下は手や服を小麦粉まみれにしながら、フィナンと言い合いつつ粉をふるいにかけていく。あれでは分量がくるってあまりおいしいものはできないかもしれない。
そう思いながら、わたしはコラーゲンスライムにお湯を加えて溶かしていく。
少しも物怖じせずに殿下にいろいろと言いたい放題しているフィナンが後で盛大に後悔して不敬罪で処罰されたらどうしようと悩んだ際には思いっきり揶揄おうと心に誓いながら。
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