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しおりを挟む高坂と中原の会話で前のページと矛盾している箇所があったので訂正しました。
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告白しないまま諦めてしまった勇人だが、高坂はそんな彼の気持ちに気づかず、久しぶりに会う中原と話をしてしまった。
勇人は伝えたいことがあると呼び出したにもかかわらずだ。
「委員長、あいつと話があったんじゃないんですか?」
「ああ、何か伝えたいことがあるって言ってたんだが・・・」
風紀委員長らしくない態度に中原は苦笑する。
「追いかけないんですか?」
「う~ん・・」
頭を掻きながらどうしようか迷いをみせられて呆れてしまう。
「まあ、明日も会うからその時に話を聞くことにする」
「え・・でも」
話の内容が検討がついているだけに中原は相手が心配になった。
あれって、たぶん告白だよな?
風紀委員長って鈍感だったっけ?
「それより、二学期から復学するのか?」
「ええ、今日はその報告を理事長にしてきたところです」
「そうか、じゃあ生徒会にもだな」
「はい、完全とはいきませんが、できるだけのことはします」
「・・まあ、あまり無理はするなよ。それにお前がいない間、生徒会はだいぶ変わったぞ。」
「そうみたいですね。会長から話を聞きました。弟も見つかったって喜んでました」
会長の弟がいたとは初耳で、しかもこの学校にいると聞いて興味がわいた。
それにその弟が生徒会と親衛隊のわだかまりと解いたと聞いて驚愕した。
一体どんな奴なんだろうな・・・
中原は笑みを浮かべながら楽しみだな~と高坂には聞こえない小さな声で呟いた。
高坂は突然、現れた中原に驚いた。彼は勇人と同じ一年生だが、一学期早々家の都合で休学していた。
本当なら一年間のはずなのにこんなに早く戻って来るとは思わなかった。
普段は目立たない彼だが興味を持った者にはとことん追求するストーカーみたいな性格だった。
高坂が勇人と会話をしなかったのはこういう理由があったからだ。
だからワザと蚊帳の外においた。追いかけなかったのも彼を守るためだ。
誤解をうんだとはつゆにも思っていない高坂は次に会ったときにでも話を聞けばいいと単純に思っていた。
それが、ただの話だと勝手に思い込んでいた痛恨のミスだとは気づかずに・・。
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