オレが受けなんてありえねえ!

相沢京

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隠れることも逃げることも出来ず、憂鬱な気持ちのまま教室まで来てしまった。後の奴らは帰ろうとしない。まさかと思うがこのまま教室の中までついてくるんじゃねえよな?

もし、入ってきたらもちろん追い返すつもりだ。中には海斗もいるはずだし協力はしてくれるだろう。


覚悟を決めてドアを開けると予想外のことが中でも起きていた。




ガラガラガラーーー


「お、おはよう・・」

「勇人っ」

「勇人さまっ!」


海斗とクラス委員長が困惑した顔で駆け寄って来た。


「どうした?何かあったのか・?」

「あれ・・」


海斗が指さす先には、物であふれ返ったオレの机があった。


「なっ!・・」


慌てて近寄ってみると、リボンがかけられたプレゼントらしい箱がこれでもかというくらい山ずみになり溢れて床にも大量に散らばって落ちていた。


「えーっと、・・・」


言葉を失くしてしまった。さっきは手紙で今度はプレゼントってどういうことだ?

この状況に呆然としていたが、視界に入ったロッカーをまさかと思いながら開けてみた。

すると案の定中には大量の手紙とプレゼントがどっさり詰まっていて、今まで絶妙のバランスで固まっていたのがドアを開けたことで崩れてバサバサバサと落ちて床を埋め尽くした。


「ハ・・ハハハ・・」

言葉が出ないってこういうことを言うんだなと、変に納得してしまった。

クラスメイトたちも呆然とそれを凝視して動けないでいたが、そこにタイミングよく声をかけて入って来た生徒がいた。


「勇人さま―――っ!」


見覚えのある顔にホッとした。彼は親衛隊の一人で隣のクラスだ。恐らく真田が連絡を入れたのだろう。段ボール箱を持って駆けつけてくれたようだ。彼だけではない次々にやって来てはプレゼントと手紙を回収していく。


「遅くなって申し訳ありません。これはこちらで回収しますので」

「ああ・・・頼む」


なんだろう・・まだ予鈴もなっていないのに帰りたくなった。げんなりしているとそこに海斗が近寄って来た。


「勇人・・テレビ観たぞ」

「ああ・・黙ってて悪かったな・・」

「・・いや、事情があったんだろ?」

「あ、うん・・・」


海斗にも秘密にしていたことに罪悪感を抱いていたが、事情を察してくれたのかそれ以上は誰も聞いてこなかった。


「しかし・・これはどうにかしないと・・」

「ああ・・そうだな。放課後、親衛隊室に行くから相談してみるよ」

「そうだな・・」


何か言いたげな海斗を気にしつつも、最後の一つを回収して親衛隊は戻って行った。彼らもこれから始業式に参加するのだろう。

そういえばいつの間にかついて来ていた生徒もいなくなっていた。

親衛隊が蹴散らしてくれたのかな?


キレイに何もなくなった席につくと、放送が流れた。


「おはようございます。本日の始業式は体育館で行いますので全生徒は集合してください。繰り返します・・・」


放送通り生徒たちが体育館へと向かっていく。


「始業式を体育館でするなんて、珍しいね。何か発表でもあるのかな?」


「そうだね・・」

生徒が噂する中、勇人はそんな話は聞いてないなと思いながら海斗と共に体育館に入ると、副会長に呼び止まられた。


「勇人、こっちへ来てください」

「え・・あ、はい」


手を引かれ海斗とは別れてついたのは舞台のそでだった。そこには生徒会メンバーと風紀委員が集まっており。夏樹兄さんと高坂さんが深刻な顔で向かい合っていた。


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