3 / 4
トライ&エラー
しおりを挟む
願った瞬間白いゲートは一際の輝きを見せ、そして静まった。
「…。えっ?」
呆気にとられる女神。
ユウヤは振り向き、床の上のアイテムを確認する。台座は消えているが、アイテムは消えていない。
「ゲートを選ぶなんて…。そんなの認められ……た?」
ユウヤはゴッドセイバーを手に取り、神速の靴を履くと少し部屋を走り廻った。
ぐるぐると反時計回りに何周か走ったため気流が渦を巻き、女神の金髪は巻き上げられてボサボサだ。
「こりゃいいや!」
女神のことはお構いなしに、ユウヤは再び白いゲートへと飛び込んだ。
「じゃあ!」
「あっ…。」
残ったのは静寂と、床に散らばるアイテムの数々。
「なんなのあいつっ」
女神は感情を顕にし地団駄を踏んだ。
「ただいま。」
ゲートからひょこりとユウヤが戻ってくる。
(こいつマジかよ)
女神はドン引きして顔を引きつらせる。
「いやーよかったです。戻ってこれるみたいで。」
ユウヤはゲート前にポトリと落ちている神速の靴に目をやる。
「持っていけたのはゴッドセイバーのみ…。頭から飛び込んだから神速の靴は2番目にゲートを通過した…。」
女神はふと我に帰る。
「ゲートは一つのアイテムしか通らない仕組みになってます!…あれ剣はどうしました…。」
「異世界に置いてきました。」
「…。」
「ヨッと」
ユウヤは神速の靴を掴むと、再びゲートに入る。しかしまた、靴はポトリとゲートの前に落ちる。
「ダメか。」
ユウヤはすぐにゲートから戻ってきた。今度は手にゴッドセイバーを握っている。
「あなたが異世界に持ち込めるアイテムは一つです!」
「ゲートはカウントはされていない。想定外か。今度は…」
ユウヤはゴッドセイバーを床に置くと、神速の靴を掴んでゲートに入り、再び戻ってきた。
「だいたい解りました。異世界に持ち込めるのは1種類。ただし交換は可能。」
「こんなことしたのはあなただけです!私がこの装備を隠せば!」
「なんでそんなことするんですか?」
「えっ?」
「魔王を討伐をサポートし勇者の卵を送りだすのが女神様のお仕事。ゲート所有とアイテムのひとつ持ち出し。これが実際に成立している。何が悪いのですか?」
「それは…。」
女神が口ごもっている間、ユウヤは場所を変えつつゲートの開け閉めを試している。
(念じればどこでも出現可能だな)
「じゃあ女神様行ってきます!」
ユウヤはゴッドセイバーを手に再び白いゲートへと飛び込んだ。
「もうっ!」
今度はゲートは閉じられ女神の部屋には再び静寂と、床に散らばるアイテムの数々だけが残った。
「…。えっ?」
呆気にとられる女神。
ユウヤは振り向き、床の上のアイテムを確認する。台座は消えているが、アイテムは消えていない。
「ゲートを選ぶなんて…。そんなの認められ……た?」
ユウヤはゴッドセイバーを手に取り、神速の靴を履くと少し部屋を走り廻った。
ぐるぐると反時計回りに何周か走ったため気流が渦を巻き、女神の金髪は巻き上げられてボサボサだ。
「こりゃいいや!」
女神のことはお構いなしに、ユウヤは再び白いゲートへと飛び込んだ。
「じゃあ!」
「あっ…。」
残ったのは静寂と、床に散らばるアイテムの数々。
「なんなのあいつっ」
女神は感情を顕にし地団駄を踏んだ。
「ただいま。」
ゲートからひょこりとユウヤが戻ってくる。
(こいつマジかよ)
女神はドン引きして顔を引きつらせる。
「いやーよかったです。戻ってこれるみたいで。」
ユウヤはゲート前にポトリと落ちている神速の靴に目をやる。
「持っていけたのはゴッドセイバーのみ…。頭から飛び込んだから神速の靴は2番目にゲートを通過した…。」
女神はふと我に帰る。
「ゲートは一つのアイテムしか通らない仕組みになってます!…あれ剣はどうしました…。」
「異世界に置いてきました。」
「…。」
「ヨッと」
ユウヤは神速の靴を掴むと、再びゲートに入る。しかしまた、靴はポトリとゲートの前に落ちる。
「ダメか。」
ユウヤはすぐにゲートから戻ってきた。今度は手にゴッドセイバーを握っている。
「あなたが異世界に持ち込めるアイテムは一つです!」
「ゲートはカウントはされていない。想定外か。今度は…」
ユウヤはゴッドセイバーを床に置くと、神速の靴を掴んでゲートに入り、再び戻ってきた。
「だいたい解りました。異世界に持ち込めるのは1種類。ただし交換は可能。」
「こんなことしたのはあなただけです!私がこの装備を隠せば!」
「なんでそんなことするんですか?」
「えっ?」
「魔王を討伐をサポートし勇者の卵を送りだすのが女神様のお仕事。ゲート所有とアイテムのひとつ持ち出し。これが実際に成立している。何が悪いのですか?」
「それは…。」
女神が口ごもっている間、ユウヤは場所を変えつつゲートの開け閉めを試している。
(念じればどこでも出現可能だな)
「じゃあ女神様行ってきます!」
ユウヤはゴッドセイバーを手に再び白いゲートへと飛び込んだ。
「もうっ!」
今度はゲートは閉じられ女神の部屋には再び静寂と、床に散らばるアイテムの数々だけが残った。
0
あなたにおすすめの小説
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
後日譚追加【完結】冤罪で追放された俺、真実の魔法で無実を証明したら手のひら返しの嵐!! でももう遅い、王都ごと見捨てて自由に生きます
なみゆき
ファンタジー
魔王を討ったはずの俺は、冤罪で追放された。 功績は奪われ、婚約は破棄され、裏切り者の烙印を押された。 信じてくれる者は、誰一人いない——そう思っていた。
だが、辺境で出会った古代魔導と、ただ一人俺を信じてくれた彼女が、すべてを変えた。 婚礼と処刑が重なるその日、真実をつきつけ、俺は、王都に“ざまぁ”を叩きつける。
……でも、もう復讐には興味がない。 俺が欲しかったのは、名誉でも地位でもなく、信じてくれる人だった。
これは、ざまぁの果てに静かな勝利を選んだ、元英雄の物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる