公爵令嬢の選択

つきほ。

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第2章 試練と成長

第21話 密封された真実

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薄暗い記録室に残された古文書と紙片の印。

それらが示す「密封印」の意味を知ったマリアンヌは、胸の奥に押し寄せる緊張を振り払うように剣を握りしめた。

(この証拠が示す真実が何であれ、私は踏み込まなければならない。)

マリアンヌは深く息を吸い込み、仲間たちに向き直った。




「これが密封印だとして、誰がこの記号を使っていたんだ?」

ロイが険しい表情で尋ねる。

「記録によれば、密封印はかつて王宮の特定の貴族や高官だけが使えたもの。」

マリアンヌは古文書を指でなぞりながら答えた。

「でも、この印は公式には廃止されたはずです。」

リナが不安げに口を開く。

「じゃあ……今使ってる人は、何かを隠してるってことですよね?」

マリアンヌは頷いた。

「そう。だから、この印を使っている人物が事件の鍵を握っている。」




カインが紙片を握り締めたまま、歯を食いしばった。

「でも、団長は誰も信じるなって言ったんだ。これ以上動くのは危険だろう?」

ロイはカインを睨みつける。

「逃げるつもりか?」

「違う!ただ、今は慎重になったほうがいいと思っただけだ!」

マリアンヌは二人の間に割って入った。

「もうやめて!この状況で疑い合うのは敵を利するだけよ。」

その言葉に、二人は渋々ながらも剣を納めた。

「私たちはこの密封印の出所を調べる。そして、誰が背後にいるのか突き止める。」

マリアンヌは力強く宣言した。




記録室を後にしようとしたとき、廊下の向こうからシリウスが現れた。

「またあなた……。」

「そんなに俺の顔を見るのが嫌か?」

シリウスは軽く笑いながら歩み寄った。

「それより、その顔を見る限り、何か分かったようだな。」

マリアンヌは剣を腰に添えながら静かに言った。

「あなたはこの印を知っているはずよ。教えて。」

シリウスは彼女をじっと見つめたあと、低く答えた。

「知ってるさ。この印を使っていた連中の一部は――裏取引をするために作った秘密組織だ。」

「秘密組織?」

ロイとカインが息を飲む。

「証拠を集めるならいい。だが、一歩間違えればお前はその組織の標的になる。」

シリウスは静かに続けた。

「それでも進む覚悟はあるのか?」




マリアンヌはシリウスの目を見つめた。

「私は剣を持つ者として、真実を暴く覚悟がある。」

そう答えながらも、心の奥にはシリウスの言葉が影のように残っていた。


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