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第3章 陰謀と裏切り
第37話 リナの告白
しおりを挟む廊下に響く足音が近づく中、マリアンヌはリナを守るように前に立った。
「誰か来るわね。リナ、大丈夫?」
リナは少し怯えた表情で頷いたが、その目はどこか覚悟を決めたようにも見えた。
現れたのは、団長エリックだった。険しい顔つきで近づき静かに告げた。
「マリアンヌ、君に話がある」
団長室で向かい合ったエリックは、低い声で言った。
「王宮内の動きが不穏だ。影の組織だけではなく、内部で協力している者が確実にいる。」
マリアンヌは頷きながら帳簿を差し出した。
「その動きは確かに感じています。この帳簿の中にも、その痕跡があります。」
エリックはそれに目を通すと、さらに険しい表情になった。
「これを財務局に持ち込んだのは正しい判断だが、奴らは君の行動を全て見ているかもしれない。気をつけろ。」
団長室を出た後、リナが待っていた。マリアンヌが声をかけると、リナは目を伏せたままだった。
「マリアンヌさん……私、ずっと言おうか迷っていました。」
彼女の震える声に、マリアンヌは息を呑む。
「どうしたの?」
リナは意を決したように顔を上げた。
「実は……私は影の組織の者に脅されていました。私の家族を守るために、彼らに情報を渡すよう強要されていたんです。」
リナの目には涙が浮かんでいた。
「でも、これ以上彼らの言うことを聞けば、きっと私も家族も終わりです……。」
マリアンヌは彼女の手をそっと握った。
「あなたが脅されていたことを責めたりはしないわ。でも、これからどうするのかが重要よ。」
リナは震えながらも決意を込めた表情で答えた。
「影の組織の本当の目的を暴くために、私も協力します。だから……見捨てないでください。」
「もちろんよ。」
マリアンヌは力強く頷いた。
「私たちは仲間だから。」
その夜、マリアンヌとリナ、そして書記官は密かに集まり、次の行動について話し合った。
「リナの情報を活用して、影の組織の動きを予測できるはずよ。」
書記官が地図を広げ、影の組織が利用している可能性のある拠点を指差した。
「ここが次の調査対象です。ただし、リナの安全を最優先にしてください。」
マリアンヌは地図をじっと見つめ呟いた。
「これが最後の手掛かりになるかもしれないわね。」
リナの決意を受け止めたマリアンヌは、剣を腰に差しながら窓の外を見つめた。
(影の組織の裏をかくには、私たちの行動が鍵を握る……。これ以上、犠牲は出させない。)
冷たい夜風が部屋を吹き抜け、彼女の決意をさらに強固にした。
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