最速レベルアップはダンジョン飯バフで!~ハズレスキル《料理強化》が実は経験値取得量増加のバフが可能な最強スキルでした!~

ある中管理職

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7話 ミークさん

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 アナウンスに従ってミノタウロスの死体に触れる。
 経験値取得量の重複についてのアナウンスがないから今回は別の基本バフを選択……いやミーク、ミークさん? の分は経験値取得経験値量増加にしてあげたほうがい――

「おっ! 始まった始まった。その、悪いんですけどちょっと大きめの石と、木の枝拾ってきてもらってもいいですか? その分美味い物御馳走するので。それと……レベルは上がりやすい方がいいですか?」
「レベル? そりゃあそれは……。……。私のレベルのことなんて気になるの、あなた」
「え? 気になるかどうか聞かれたらそりゃあそうですけど」
「……。ふーん。やっぱり変。いいわ。とにかくおいしいご飯お願いね」

 ミークさんは目を細めて訝し気な態度を見せると、俺のお願いを聞き入れてくれた。

「――悪い人、亜人ではないみたいだけど……。今後どうするのかな? 住む場所とかお金とか、もしかして一生ダンジョン暮らしになったり……。それはちょっと、可哀想すぎる」
『2人前の切り分けが完了しました。片方の料理には経験値取得量増加のバフを選択、もう片方はいかがなさいますか?』
「じゃあ【全属性耐性付与】で」
『【全属性耐性付与】、確認しました。完成料理の割り当てが完了。スキル主用と他人用』
「そんなことまでしてくれるのか。このスキル。本当に便利だな。ってなんで俺ミノタウロスの角握ってんだ?」

 料理強化スキルで勝手に動く俺の身体はアイテムポケットにしまったはずのミノタウロスの角をわざわざ取り出すと、今度はそれに肉を突き刺し始めた。

 この時点で出来上がる料理は確定。
 また串焼きか……。もう次ダンジョンに侵入するときはソロキャングッズ大量に持ち込も。
 肉ばっかり食べてると米が欲しいし、もっと違う味付けとか調理方法も試したくなるんだよな。

「それに単純な料理より手の込んだ料理の方が得られるバフ効果が高くなったりするかもしれない――」
「持ってきたわよ! あ、そっちも準備できたみたいね。なるほど大分シンプルな料理を振る舞ってくれるみたいだけど……それ本当に美味しいんでしょうね?」
「やっぱりこの見た目は心配になりますよね。ははは……。でも、味に関しては大丈夫だと思いますよ」
「これでも私グルメだから、まずかったらちゃんとまずいって言うわよ」
「了解です」

 ミークさんはそんな圧を俺に掛けながら、さっと火をおこす準備を整えてくれる。
 やっぱり怖いのは表側だけみたいだ。



「――おおっ! 本当にこれ焼いただけなの? なんか凄い、ほら滴ってるんだけど!」
「一応塩は振ってますけど、味付けはそれだけですね。それにしても……流石階層主。なかなかいい感じのバフ効果だな」
――――――――――
【料理】
ミノタウロス串【C】
【モンスター別バフ効果】
逆上:効果極小(攻撃を受ける度に攻撃力が20上昇)
【選択バフ(共通)】
全属性耐性付与
【取得可能経験値】
300(600→1800)
――――――――――

 新しいバフ、これ滅茶苦茶強力なんだけど。
 欲を言えばさっきの戦闘前に付与されて欲しかったバフではあるけど。

 そうすればこんな切り傷だらけの状態にはならなかったはず。
 そういえば、ミークさんって結構なダメージを受けてたみたいだけど、もう良くなったんだよな?

 もしかすると回復系のスキルを持ってたり……。
 だとすれば羨ましすぎるけど。

「ねえ、これ食べていいのよね?」
「あ、はい。どうぞどうぞ!」

 律儀に俺が食事を始めるのを待ってくれていたのか、ミークさんは涎を溢しながら肉を眺めていた。
 汚い絵面のはずなんだけど、ミークさんの顔が強面美人って感じだからあんまりそんな感じはしないってのが凄い。

「じゃあいただきます。……。……。んぅーっ!! 美味しい!! 弾力があるんだけど嫌な硬さじゃなくて、噛むたびに溢れる脂が甘い! 塩っていうシンプルな味付けもいいわね。たくさん食べるならこれくらいの濃さの方が丁度いいもの。あとは味変に酸味の効いた調味料とかも良さそう!」
「気に行ってくれて何よりです」
「それに、このアナウンス……。これを食べただけでレベルアップって……。一体どういうことなのかしら?」
「それは俺のスキルで作った料理は特殊で――」
「あなた本当にお人好しね! 自分のスキルなんかそう簡単に喋っていいもんじゃないわよ!」
「あ……」
「まったく……。……。世話が焼ける人間みたいだけど、私の新しい主人としては最適かもね」
「新しい、主人?」
「召喚されたモンスターや亜人は一度召喚されてしまうと元の世界に戻ることはできない。そして、依り代となる主がいないと野生のモンスターとしてダンジョンに管理される」
「そんな……」
「まぁそれを了解した上で私たちは召喚に応じるわけだけで、その代わりに契約達成で願いを1つ叶えてもらったりしてもらえるのよ。つまりね、私はこっちの世界である程度自由に生きるために召喚に応じて、あんな契約も結んだってこと。ただどうしても依り代は必要で……。単刀直入に言うわ。あなたにはその依り代になって欲しいの」
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