最速レベルアップはダンジョン飯バフで!~ハズレスキル《料理強化》が実は経験値取得量増加のバフが可能な最強スキルでした!~

ある中管理職

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33話 2対1

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「――そんじゃあ説明通り戦いぶりによっちゃあ武器生成用の素材を報酬としてくれてやる。だから必死になって挑んでこい」
「随分太っ腹なのね。いいわ。俄然やる気が出てきた」
「よ、よろしくお願いします!ふぅ……。そうやっていつまでも強気でいられると思うなよ!」

 コボルト狩りを終わらせた2人を呼び寄せると、荒井さんは再び戦闘態勢に入り、その顔はきゅっと引き締まる。

 それに釣られるように朝比奈さんも気持ちを切り替えて、作ったばかりの剣を握り締めると、いきなり戦闘開始。

 朝比奈さんが荒井さんのもとに駆け寄り、それをサポートするようにミークが怒号で牽制。

 荒井さんはそんな2人に対して、その辺に落ちていた小石を投げつける。

 原始的な攻撃方法だが、2人の動きを確認、更にはその攻撃の間合いを測るにはなかなかに面白い。

 しかも普通なら大したことのないそれも、荒井さんが行うことで威力は増大。
 小石の風を切る音は俺のもとまで響くほどだ。

 あれを無視して突っ込めば致命傷に繋がる恐れがある。

「ちょこざいな!でもその程度で怖じ気づくと思うなよ!」
「へぇ。言葉の割にしっかり丁寧に打ち落とすか。冷静さを欠いてるって訳じゃない。それに昨日に比べて適度に緊張が抜けて、剣の扱いも流麗って言えるかもね」
「剣を抜け!さもないとその腕が斬り落ちるぞ!」
「でもかえってそれが動きを読ませやすくしている。あからさまに急所を狙ったり、型にはまった攻めじゃ私に攻撃は当たらない。あんたはもっともっとモンスターたちに揉まれるのがいいね。そこで勝つためじゃなく、貪欲に相手を殺すための戦い方を学びな。勿論私に対しても同様に強い殺意をもてるなら、そこでも学びを得られるだろうけど。まだまだ人相手だと甘さが出るみたいだね、あんた」  
「くっ! そんなわけ、あるかぁああっ!」
「だったらなんで注意を促したのか……。威勢のいい口調は最高だけど、そのスタンスで戦ってくっていうならもっと非情になりな!」
「……。殺す……。殺す殺す殺す殺す!」
「そうだ!特訓とは言っているけど決闘だと思って必死にぶつかってこい!そうすれば……」
「か、はっ!」
「私もそれなりに力を入れて殴ってあげるからさ」

 流れるような剣捌きで、荒井さんを防戦一方にしているかと思いきや、荒井さんは攻撃を避けるついでに大きく1歩後退。
 そして身体を仰け反りながら、そのまま朝比奈さんの顎を蹴りあげた。

 完全に入ってしまった。
 これはもう立っていられな――

「うっ、くっ……。剣士が剣士に、せめて剣を使わせてやらないと……こんな無様に負けてなんかいら、れない」
「まだ立てるか……。その根性は立派だね。誉めてあげるよ。でも、だからってあんたにはまだちゃんと剣を使って戦ってあげられないね。それだけの差があるから」
「くっ……。ああぁあぁあ!」

 朝比奈さんは力を振り絞って剣を振るった。
 だけどそれはあっさりと避けられ、朝比奈さんは地面に手を着いた。

「よく耐えたわ。あくまで今はチームプレイ。あなたの頑張りに私が答えてあげる」

 するとそのすぐ背後からミークが顔を出し、溜めに溜めた力を解放。

 これには流石の荒井さんも驚いた表情を見せたが、それでもミークの角を見事に受け流した。

 そしてカウンターで顔面を殴られるミーク。

 なかなかにいい戦いだったとは思うが、結果は荒井さんの圧勝。

「……。流石、ですね」
「このくらいはな。ただ……。見ろ、手が赤くじんじんと痛む。なかなかどうしてお前だけじゃなく新人はみんな成長が早い。報酬は渡そう。……。ふふふ……。これはお前も混ざった3対1が楽しみだな。ただ今日は無理そうだが」

 そういって倒れた2人を見下ろすと、荒井さんはそっとアイテムポケットから素材を取り出して、報酬を俺に手渡し手渡してくれたのだった。     
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