Space cherry tree

はな

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君は宇宙

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ー満島さくらは宇宙から来たー

 いや、宇宙から来たと言うより、彼女そのものが宇宙のような。そう思ってしまうほど、満島さくらは変わり者だった。

  彼女はたくさん人がいても目に付くほど容姿が整っていた。可愛くもあり、美しくもあった。でもなにより、瞳が本当に綺麗なんだ。そんな優れた外見を持ちながら、恋愛経験は少ないらしい。それもそのはず、満島の性格は異常に子どもっぽい。高校1年生のくせに。とか思われるかもしれないけれど、高校1年生の俺が見ても子どもっぽい。ものすごいポジティブで、何を考えているのか見当もつかない。でもひとの悪口は嫌がるし、誰とでも仲良くなれる。運動神経はいい方だけど、勉強が絶望的にできない。本人曰く小学3年生までならなんとかできるらしい。この高校だってそこそこレベルが高く、倍率も凄いことになっていたのに、なぜ入学できたのか。これはクラスの都市伝説的存在になった。
それだけじゃない。彼女はいつも中心だった。男子も女子も彼女の話ばかりする。彼女を知らない人なんていなかった。それもそのはず。あんなに可愛くてハッキリものを言うんだから。
でも彼女は他人からの評価なんて欠片も気にしていない。ただ唯一、小崎結斗を除いては。彼女は彼に恋している。どうしてそんなに満島さくらについて詳しいかって?そんなの簡単なことだよ。
   
俺が彼女に恋をしてるから

 
あの真っ白な肌も、艶のあるセミロングも、ピンクに染まったかわいい唇も、美味しそうに食べる顔も、くしゃっと笑う笑顔も、よく通る美しい声も、

 あいつと目が合うと少し紅くなる頬も

全部全部愛おしくてたまらないんだ。
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