五が丘の女探偵

姉川ゆきね

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探偵のクリスマスプレゼント

⑪ 園城夫妻の自宅

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 希杏と根津は園城夫妻の自宅に行った。
 そこにはもうすでにたくさんの警察官が捜査をしていた。
 希杏と根津はリビングで女性刑事とソファに座っている真佑美に会釈程度の軽い挨拶をして、調査を開始した。
「ずいぶんと大きな家ね」
「そりゃそうだろ。園城弘樹はジュエリーショップの社長だぜ」
「高校生探偵も刑事もこんな家住めないわね。――さてと、調べますか」
 希杏はそう言いながら、リビングの中をゆっくり歩き始めた。
「これは何の写真かしら?」
 希杏はキャビネットの上の写真立てを見た。写真にはたくさんの人が写っている。集合写真のようだ。
「クリスマスパーティーだな。ほら、この人サンタさんの恰好してる」
 根津が指した人以外でもトナカイのかぶりものをしていたり、プレゼントを抱えていたりしている。
「真ん中に写ってるのって、弘樹さんよね? 青いマフラーしているわ」
「それは去年、夫にあげた手編みのマフラーよ」
 いつの間にか後ろに真佑美が立っていた。
「そうなんですか。手編みなんてすごいですね」
「手先が器用なだけよ」
「弘樹さんはこのマフラーを最近も使っていましたか?」
 これは根津だ。
「どうだったかしら。使っていたとは思うけど……」
 よく覚えていないということか。
 妻とはいえ、夫のすべてをわかっているというわけではない。
「弘樹さんの部屋はどこですか?」
と、希杏が訊いた。
 すると真佑美が、
「廊下を出て左側の二つ目の部屋です」
と言うので、希杏と根津は言われた通りの部屋に向かった。
 そこでは数人の警察官が捜査していた。
 希杏は洋服ダンスの上にあるかごに着目した。それにはマフラーや手袋などの防寒具が入っていた。しかし、そこには青い手編みのマフラーはなく、チェック柄やネックウォーマーしかなかった。
「青いマフラーはないな」
 どうやら、根津も同じことを思ったらしい。
 希杏と根津は細かくその部屋を調べたが、目ぼしいものは見つからなかった。
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