人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)

葵セナ

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一章 リアーデ編

18 依頼をこなしてランクを上げよう 4 お説教 と お詫び

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「クリスパさん、仕事お疲れ様でした」

「夕食の前に話がありますから、カズさんの部屋に行きましょうか」

「は、はい行きます。女将さんこれで夕食作って下さい(言い方がなんか怖いよ。殴られたりしないよな……)」

「早く行きますよ!」

「今行きます」

 ギルドで解体してもらったジャンピングラビットの肉を女将さんに渡して、急いで部屋に行く。

「カズさん大丈夫かな?」

「キッシュほっときな。カズがクリスパのことを知るには良い機会だ」

「お母さん厳しいなー」

「話が終わった後は、腹一杯飯を食えば二人とも気が晴れるさ。だからあんたは夕食の支度を手伝いな。でないと、カズに貰った物取り上げるよ!」

「な、なんでお母さんがジュースのこと知ってるの!?」

「やっぱり! あんたがやけに機嫌が良いから、鎌をかけてみたんだが、どうやらまたカズに買って貰ったようだね」

「き、今日は頼まれて買い物に行ったから、その報酬だってカズさんが買ってくれたの」

「宿の掃除サボって、買い物に行くとはねぇ。取り上げられたくなかったら、とっとと手伝いな!」

「はいはい。分かってますよ!」

「『はい』は、一回でいいの」

「はーい」

「キッシュ!」

「はい。すぐにやります」

 食堂から出て行ったあと、女将とキッシュのやりとりなどつゆ知らず、これからクリスパに何を言われるか考えると、胃が痛くなるカズだった。


 昨日は綺麗な女性と二人っきりで緊張していたが、今日はお説教でも言われそうで、緊張して胃が痛い。
 そう思ったまま部屋に入る早々に、クリスパはカズに話しかける。

「何か言うことありますか?」

「え…あ…その、クリスパさんを初めて見て思ったことを、キッシュに話していて、それを聞いたと……悪気はないんですよ。ただ女性と付き合ったことがないので、基本的に女の人はこうなのかと……気分を害したのでしたら、ごめんなさい」

「そのことでしたら、キッシュに聞きましたが、別にそれほど怒ってはいません」

「え! じゃあ、なんで怒ってるんですか?」

「心当たりないですか? 注意したのに」

「注意? なんのことですか?」

「昼間草原で目立たないようにと……」

「! (まさか魔法を試したことか!)」

「その顔どうやら心当たりが、あ・る・よ・う・で・す・ねぇ!!」

 なぜバレたんだ。マップで確認したが、あの辺りには人は居なかったし、街までの帰り誰にも会わなかったのに。

「ど、どうして……」

「一人カズさんの行動を、見ていた方がいたんです」

「見ていた? 何にも気が付かなかった。誰ですかそれ?」

「ギルマスです!」

「え? ギルマスってまさか」

「そのまさか、この街の冒険者ギルドの『ギルドマスター』です」

「なんでギルマスが俺なんかを……」

「誰とは言わないで、それとなく新しくギルドに登録した人達を報告したら、カズさんに興味をもったみたいなの」

「ギルマスに会ったことないのに、興味を持たれるなんて」

「なんでも以前に西の方から、かなりの速さで街に向かって走って来た人がいて、それがカズさんに似てるとか言ってたわ」

 あちゃー、西の村から街に来るときに、既に目を付けられてたのか!

「まさかそれもカズさんですか?」

「……はい」

「カズさんの経緯は聞きましたが、そんな目立つ速さで走って来るなんて」

「誰にも見られてないと思って……すいません」

「ハァー。それで草原では、どんな魔法を使ったの?」

 そんな大きなタメ息つかなくても……

「草を刈るのに風の魔法と、獲物を捕らえるのに電撃の魔法を使ってみました」

「風魔法で草刈り? エアースラッシュですか?」

「いえ、ウィンドカッターです」

「ウィンドカッター……それで電撃魔法とは?」

「ライトニングショットと、ライトニングボルトを使いました」

「やはり私の知る魔法とは、ちょっと違いますね。その魔法はどこで覚えたの?」

「元居た世界のゲームやアニメに出てきた魔法を、イメージして使いました」

「ゲームやアニメ? 魔道具の名前か、それともどこかのギルドですか?」

「いえ、娯楽の話です」

「娯楽!? カズさんの世界にも魔法があって、しかも遊びで使ってたと?」

「いやそうじゃなくて、ただの作り話の中で出てきただけで、魔法は存在しません」

「魔法の無い世界……変な感じだわ」

「今日はその事で、機嫌が悪かったんですか?」

「私のことをどう思ったかもありますが、それよりも魔法を使うときは、魔力を抑えて使うようにと注意したばかりなのに、言ったそうそうあんな目立つ痕跡を残して……いったい何を考えてるんですか!! 」

 ヒィィー!! 怒ってる怒ってるよ! 女の人にこんな怒られたことないよ!

「ごめんなさい! 最小限に抑えてるつもりなんですが、いろいろ試そうとしたらあんなことに……」

「カズさんがこれ以上なにかやらかす前に、力の使い方を覚えてもらいます。なので当初の予定を変更して、ギルマスに話します」

「え!」

「ギルマスにカズさんの能力を見て、判断してもらいます!」

「低ランクの俺が、ギルマスと居たら余計に目立って変に思われませんか?」

「そのことなら大丈夫。ご自分でアイテムボックス持ちだと公言したそうですし、荷物持ちとしてギルドから依頼を出せば問題ありません。幸いなことに、今この街に、アイテムボックス持ちの冒険者は居ませんから」

「ギルマスだって、忙しいのではないんですか? そんな人にわざわざ見て……」

「そのことも大丈夫。あの人暇ですから。今日だってやることなくて暇そうだったから、解体作業をやらせましたから」

 まだ話してるのに、また話を遮られた。しかもサブマスがギルマスを顎で使っていいのか……。

「ん? 解体作業!? あの素材受取部屋に居た屈強な男性ですか?」

「そうです。だからカズさんも、ギルマスには会ってるんです。なので明日ギルマスに話しておきますから良いですね」

「わ、分かりました」

「では、話は終わりです。食堂に行って夕食にしましょうか」

 そう言い終わるとクリスパは部屋を出て、食堂に行った。

「あ、カズさんクリ姉。お話は終わったの? クリ姉は機嫌直った?」

「別にそんなに機嫌が悪かった訳じゃないわよ。お腹空いた。義母さん食事にして」

「さっきカズからジャンピングラビットの肉をもらったから、揚げたてを出してやるよ。酒でも飲みながら待ってな」

「お酒あるの?」

「カズさんがお詫びでだって、クリ姉が来る前に買ってきたのよ。私が選んであげたの」

「あ、はい。どうぞ」

 カズは先程買った酒を【アイテムボックス】から出してクリスパに渡した。

「カズさん分かってるじゃない。これで私のこと言ったのは、許してあげる」

 現金だな、でもこれで機嫌が良くなったなら安いもんだ。
 どうせなら、怒鳴られる前に渡せば良かった。


 食事を済ませたカズは、今夜は一人で部屋に戻り落ち着くいていた。
 ベットに横になり、新に得たステータスを見る。

 ステータス確認


【マップ】
 『モンスター=黒色』

【戦闘スキル】
《攻》風刃斬(武器 素手でも可)

【魔法】
《風》ウィンドカッター
《雷》ライトニングショット
《雷》ライトニングボルト


 あれ! 『風刃斬』は魔法じゃなくて『戦闘スキル』になってる。
 《攻》? 攻撃か! そんなスキルがあるんだ。
 防御スキルもあるのかな?
 あと今日は武器も手に入ったから、使えるようにならないと。
 あのドワーフが、遺物(アーティファクト)を見て作ったって言ってたけど、まさか『日本刀(刀)』があるなんて思わなかったな。
 はるか昔に勇者召喚した事があるとか言ってたから、見たのはその遺物(アーティファクト)なのかな? 調べることが多そうだ。
 ふわぁ~眠い……今日はいろいろあって疲れたからもう寝よう。 
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