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五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
707 狙われるレオラ と アイリスの危険な囮作戦 1 接触者
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どんなに他の次期皇帝候補が、レオラを蹴落としたくても、皇帝が決めているのだとしたら、それに逆らう事はできない。
逆らえば次期皇帝の座から遠ざかるのは確実。
そして同じ皇族に命を狙えば、次期皇帝どころか処刑されかねない。
それを承知で仕掛けて来るとしたら、馬鹿でもなければ決して証拠を残さないように細工してくるだろうと、レオラは冒険者をやっている経験から、様々な事を考えて行動に出る。
予定外は危険だと注意を知らせたアイリスが、理由をしつこく聞いてきたこと。
そしてレオラが話してしまったのが原因で、アイリスは囮として、自ら危険に巻き込まれる事を選んだ。
「国を離れる前に面倒事か……」
この時カズが思い浮かんだのは、オリーブ王国の貴族街で起きた、パラサイドスペクターLv8との戦い。
オリーブ王国民からカズの事を忘れさせた挙げ句に指名手配され、王都の冒険者ギルド各ギルドマスターから狙われる羽目に。
救われたのはビワと一緒に居たレラは忘れておらず、フロストドラゴンの白真には効いてなく、カズを覚えていたこと。
残念ながらアレナリアは忘れており、攻撃された事をカズは思い出した。
「今日狙ってる確率は? 人数は分かるか?」
「人数は憶測だが、アタシの経験上三人から五人。遠距離からの効果範囲の広いスキルか魔法を撃ち込んでくる可能性も、ないことはない。だが、皇族を殺めた人物が不明なんて情報が流れるのは望まないだろ。特にアタシを狙って来る奴ならなおさらだ。まぁアタシなら回避出来るだろうが、姉上が一緒だと難しい。だからこそ、今日狙って来る可能性がある。確率は五割といったところだ」
「五割か……どちらかと言えば低い方かと思うが、レオラの経験と感を加えると高いか(マップを常に確認して、警戒していれば気付けるだろう)」
「急で悪いと思うが、頼むカズ」
「何もなければそれでいいんだが、そうでもなさそうだな。とんだ皇女の専属になったもんだ」
「カズなら断らないと思っていた。カズに何かあったとしても、残された三人はアタシが責任を持って、何不自由なく暮らせるようにするから安心しろ」
「俺がいなくなって、何不自由なくとはどういう事だよ。決戦前に嫌なブラグ立てるなっての!」
「そう怒るな」
「しかしレオラの情報収集が優秀だとしても、そう簡単に狙ってくるだろうか? レオラが相手ならなおさらじゃないか?」
「そこで姉上だ。アタシが酒の匂いをさせていれば、他に護衛が居ようと油断を誘えるだろ。カズにももっと酒臭くなってもらいたかったんだが」
「あまり酒臭くなると、その匂いでアイリス様が酔ったらどうすんだ」
「わはっはっはッ…それもそうだ。さて、そろそろ下りよう。姉上達の帰り支度が出来てるだろ」
相変わらずマイペースなレオラとの話を終えて、一階に下りてリビングに入る。
カミーリアとネモフィラは外套を用意し、レオラとカズが下りて来ると、アイリスはソファーから立ち上がり渡された外套を羽織る。
「待たせた姉上」
「今日は短かったけれど楽しかったわ。料理美味しかったわよ」
「ありがとうございます」
「今度はコンルちゃんも一緒にやりたいね」
「送別会じゃなかくて、ホームパーティーだったわね。楽しかったからいいけど」
「俺も一緒に送って来る。三人は留守番しててくれ。酒を飲んでるんだから、出掛けないようにな」
「どっこも行かないわよ」
「アレナリアとレラを頼むよビワ」
「わかりました。いってらっしゃい」
ほろ酔いのアレナリアとレラをビワに任せ、レオラと共にアイリスを屋敷まで送って行く。
カミーリアとネモフィラには、川沿いの家を出た直後に、レオラがそれとなく伝えた。
険しい表情を浮かべ、アイリスの左右にピタリと付く。
しかしそれではせっかくアイリスが危険を承知で、協力してくれた意味がなくなる。
何時もと変わらない護衛をするようレオラが注意するが、自分達の大切な主人が危機にさらされると聞き、冷静には受け止められなかった。
「姉上には傷一つ負わせない」
「レオラ様にそう言われましても」
「カズ師匠も知ってたんですか?」
「ついさっき聞かされた。アイリス様にお聞きしますが、俺が護衛に加えさせるために、気球用のバスケットをくださるという話を、昨日ではなく今日したんじゃないですか?」
「考えすぎよ。そんな事しなくても、頼めばカズさんは護衛してくれるでしょ」
「アタシと違って、姉上はそんな事しない。アタシはするが」
「自分で言いますか、それを」
「それがアタシだ!」
「威張って言う事ですか。まあ、そうでしょうが」
カズとレオラのやり取りを見て、ぎこちなかったカミーリアとネモフィラの動きが、何時も通り自然体に戻った。
これで不自然さがある程度は消え、問題ないと考えたレオラは、路線の乗り合い馬車が行き交う表通りに出る。
外套を身に付けている三人はフードを浅く被り、レオラとカズは装備も何も付けず素のまま。
流石に関係のない一般人を巻き込むわけにはいかないので、路線の乗り合い馬車には乗らない。
暫く歩いて五人が乗れるタクシーを探す。
帝都中心部分から少し離れたこの場所で、稼ぎ時の少し前に見つけるのは難しい。
アイリスの事を考えると、現状人型で歩き続けるのは精々二十分といったところ。
橋を渡って商店街を過ぎた辺りで、中型のタクシーが後方から近付き「もしお急ぎなら、お乗りになりますか?」と、御者が声を掛けてきた。
レオラは御者に気付かれないようにして、カズに視線を送る。
カズも御者に気付かれないようにして軽く頷き応えた。
アイリス達は二人のやり取りに気付き、フードを少しだけ深く被り、顔の半分を隠す。
「それは助かる。空いているなら頼みたいが、どこか有名な商人の専属馬車じゃないのか?」
中型馬車の窓にはカーテンが掛かり、名のある商人もしくは貴族が使っていたであろう馬車だと考えられた。
「元々はお貴族様が所有してましたが、古くなったからと売りに出されたのを購入して、このように使っているんです。ただ他と比べで料金は少々お高めですが、そこはお貴族様が使っていた馬車という事で、椅子も柔らかく揺れも少ないです」
「それはいい。頼むとしよう」
「ありがとうございます。どうぞお乗りください」
御者が扉を開けて、馬車内に五人を誘う。
最初にレオラが、続けてカミーリア、アイリス、ネモフィラの順に、最後にカズが行き先を伝えて馬車に乗る。
アイリスの屋敷方面に向かわず、池に流れ込む川の上流にある、シダー村に向かうようカズは御者に伝えた。
道はシダー村に通ずる川の側を通るように、と。
シダー村は出会った頃のアイリスの頼みで、カミーリアと共に源流の森に向かう途中で一日だけ滞在した村。
魔力蓄積型人工鉱石に燃料となる魔力を溜め、魔素還元式原動機で動く大型三輪バイクに乗り、アイリスの屋敷を午後に出発して、平均時速40キロくらいで暗くなる前になんとか着く距離。
知っているなら今日中にシダー村に着くのは無理だと分かり、何かしら言ってくる筈。
それを二つ返事で返した御者は、最後のカズが乗り込むと、馬を鞭で叩き馬車を動かした。
カズは念の為にと馬車を《鑑定》と《分析》したが、少々ボロいだけで馬車に罠等の細工はしてなかった。
御者は上手く隠しているつもりだっただろうが、後方から接近する時に、僅かながら殺気が漏れていたのを、アイリス以外の四人は感じ取っていた。
更にカズの【マップ】にも赤く表示され、敵対しているのが分かったていた。
個室になっているとはいえ馬車内で話をしても、内容は筒抜けとだと考えた。
声に出してする話は、アイリスがお忍びて来ている皇女だと言う事や、護衛の騎士二人以外は、酔って寝てしまうかも知れないと、油断を誘う内容。
アイリスを後部の中央に座らせ、左右をカミーリアとネモフィラが挟む。
向かい合わせになっている前方にレオラが座り、その隣にカズが座った事で、重要な内容は耳打ちして伝える事が出来た。
それをレオラが手話のような手の動きで、現状の事態をアイリスに伝え、それを左右に座るカミーリアとネモフィラに。
レオラとカズが座る壁の上部には、御者と話せるように小窓が作られている。
開け閉めは中からしかできないので、急に開けられる事はないが、話し声は微かに聞こえてしまうので注意。
逆らえば次期皇帝の座から遠ざかるのは確実。
そして同じ皇族に命を狙えば、次期皇帝どころか処刑されかねない。
それを承知で仕掛けて来るとしたら、馬鹿でもなければ決して証拠を残さないように細工してくるだろうと、レオラは冒険者をやっている経験から、様々な事を考えて行動に出る。
予定外は危険だと注意を知らせたアイリスが、理由をしつこく聞いてきたこと。
そしてレオラが話してしまったのが原因で、アイリスは囮として、自ら危険に巻き込まれる事を選んだ。
「国を離れる前に面倒事か……」
この時カズが思い浮かんだのは、オリーブ王国の貴族街で起きた、パラサイドスペクターLv8との戦い。
オリーブ王国民からカズの事を忘れさせた挙げ句に指名手配され、王都の冒険者ギルド各ギルドマスターから狙われる羽目に。
救われたのはビワと一緒に居たレラは忘れておらず、フロストドラゴンの白真には効いてなく、カズを覚えていたこと。
残念ながらアレナリアは忘れており、攻撃された事をカズは思い出した。
「今日狙ってる確率は? 人数は分かるか?」
「人数は憶測だが、アタシの経験上三人から五人。遠距離からの効果範囲の広いスキルか魔法を撃ち込んでくる可能性も、ないことはない。だが、皇族を殺めた人物が不明なんて情報が流れるのは望まないだろ。特にアタシを狙って来る奴ならなおさらだ。まぁアタシなら回避出来るだろうが、姉上が一緒だと難しい。だからこそ、今日狙って来る可能性がある。確率は五割といったところだ」
「五割か……どちらかと言えば低い方かと思うが、レオラの経験と感を加えると高いか(マップを常に確認して、警戒していれば気付けるだろう)」
「急で悪いと思うが、頼むカズ」
「何もなければそれでいいんだが、そうでもなさそうだな。とんだ皇女の専属になったもんだ」
「カズなら断らないと思っていた。カズに何かあったとしても、残された三人はアタシが責任を持って、何不自由なく暮らせるようにするから安心しろ」
「俺がいなくなって、何不自由なくとはどういう事だよ。決戦前に嫌なブラグ立てるなっての!」
「そう怒るな」
「しかしレオラの情報収集が優秀だとしても、そう簡単に狙ってくるだろうか? レオラが相手ならなおさらじゃないか?」
「そこで姉上だ。アタシが酒の匂いをさせていれば、他に護衛が居ようと油断を誘えるだろ。カズにももっと酒臭くなってもらいたかったんだが」
「あまり酒臭くなると、その匂いでアイリス様が酔ったらどうすんだ」
「わはっはっはッ…それもそうだ。さて、そろそろ下りよう。姉上達の帰り支度が出来てるだろ」
相変わらずマイペースなレオラとの話を終えて、一階に下りてリビングに入る。
カミーリアとネモフィラは外套を用意し、レオラとカズが下りて来ると、アイリスはソファーから立ち上がり渡された外套を羽織る。
「待たせた姉上」
「今日は短かったけれど楽しかったわ。料理美味しかったわよ」
「ありがとうございます」
「今度はコンルちゃんも一緒にやりたいね」
「送別会じゃなかくて、ホームパーティーだったわね。楽しかったからいいけど」
「俺も一緒に送って来る。三人は留守番しててくれ。酒を飲んでるんだから、出掛けないようにな」
「どっこも行かないわよ」
「アレナリアとレラを頼むよビワ」
「わかりました。いってらっしゃい」
ほろ酔いのアレナリアとレラをビワに任せ、レオラと共にアイリスを屋敷まで送って行く。
カミーリアとネモフィラには、川沿いの家を出た直後に、レオラがそれとなく伝えた。
険しい表情を浮かべ、アイリスの左右にピタリと付く。
しかしそれではせっかくアイリスが危険を承知で、協力してくれた意味がなくなる。
何時もと変わらない護衛をするようレオラが注意するが、自分達の大切な主人が危機にさらされると聞き、冷静には受け止められなかった。
「姉上には傷一つ負わせない」
「レオラ様にそう言われましても」
「カズ師匠も知ってたんですか?」
「ついさっき聞かされた。アイリス様にお聞きしますが、俺が護衛に加えさせるために、気球用のバスケットをくださるという話を、昨日ではなく今日したんじゃないですか?」
「考えすぎよ。そんな事しなくても、頼めばカズさんは護衛してくれるでしょ」
「アタシと違って、姉上はそんな事しない。アタシはするが」
「自分で言いますか、それを」
「それがアタシだ!」
「威張って言う事ですか。まあ、そうでしょうが」
カズとレオラのやり取りを見て、ぎこちなかったカミーリアとネモフィラの動きが、何時も通り自然体に戻った。
これで不自然さがある程度は消え、問題ないと考えたレオラは、路線の乗り合い馬車が行き交う表通りに出る。
外套を身に付けている三人はフードを浅く被り、レオラとカズは装備も何も付けず素のまま。
流石に関係のない一般人を巻き込むわけにはいかないので、路線の乗り合い馬車には乗らない。
暫く歩いて五人が乗れるタクシーを探す。
帝都中心部分から少し離れたこの場所で、稼ぎ時の少し前に見つけるのは難しい。
アイリスの事を考えると、現状人型で歩き続けるのは精々二十分といったところ。
橋を渡って商店街を過ぎた辺りで、中型のタクシーが後方から近付き「もしお急ぎなら、お乗りになりますか?」と、御者が声を掛けてきた。
レオラは御者に気付かれないようにして、カズに視線を送る。
カズも御者に気付かれないようにして軽く頷き応えた。
アイリス達は二人のやり取りに気付き、フードを少しだけ深く被り、顔の半分を隠す。
「それは助かる。空いているなら頼みたいが、どこか有名な商人の専属馬車じゃないのか?」
中型馬車の窓にはカーテンが掛かり、名のある商人もしくは貴族が使っていたであろう馬車だと考えられた。
「元々はお貴族様が所有してましたが、古くなったからと売りに出されたのを購入して、このように使っているんです。ただ他と比べで料金は少々お高めですが、そこはお貴族様が使っていた馬車という事で、椅子も柔らかく揺れも少ないです」
「それはいい。頼むとしよう」
「ありがとうございます。どうぞお乗りください」
御者が扉を開けて、馬車内に五人を誘う。
最初にレオラが、続けてカミーリア、アイリス、ネモフィラの順に、最後にカズが行き先を伝えて馬車に乗る。
アイリスの屋敷方面に向かわず、池に流れ込む川の上流にある、シダー村に向かうようカズは御者に伝えた。
道はシダー村に通ずる川の側を通るように、と。
シダー村は出会った頃のアイリスの頼みで、カミーリアと共に源流の森に向かう途中で一日だけ滞在した村。
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知っているなら今日中にシダー村に着くのは無理だと分かり、何かしら言ってくる筈。
それを二つ返事で返した御者は、最後のカズが乗り込むと、馬を鞭で叩き馬車を動かした。
カズは念の為にと馬車を《鑑定》と《分析》したが、少々ボロいだけで馬車に罠等の細工はしてなかった。
御者は上手く隠しているつもりだっただろうが、後方から接近する時に、僅かながら殺気が漏れていたのを、アイリス以外の四人は感じ取っていた。
更にカズの【マップ】にも赤く表示され、敵対しているのが分かったていた。
個室になっているとはいえ馬車内で話をしても、内容は筒抜けとだと考えた。
声に出してする話は、アイリスがお忍びて来ている皇女だと言う事や、護衛の騎士二人以外は、酔って寝てしまうかも知れないと、油断を誘う内容。
アイリスを後部の中央に座らせ、左右をカミーリアとネモフィラが挟む。
向かい合わせになっている前方にレオラが座り、その隣にカズが座った事で、重要な内容は耳打ちして伝える事が出来た。
それをレオラが手話のような手の動きで、現状の事態をアイリスに伝え、それを左右に座るカミーリアとネモフィラに。
レオラとカズが座る壁の上部には、御者と話せるように小窓が作られている。
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