不自由と快楽の狭間で

Anthony-Blue

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214.前進

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 咲恵と萌は、うれしそうににっこりと笑みを浮かべてハイタッチをした。

「じゃあ、抜いちゃうね」

 律子のカラダを支えていた二人は、静に後ろに下がると膣に埋もれていたペニスが姿を現した。ペニスに被せられていたコンドームの先端にはたっぷりと精液がたまっていた。

「これ、量が多くない」

「そうですね。ゴムに溜まってる量としたら多いですね」

 ぐったりしている律子を寝かせると、萌はボクのペニスからコンドームを外して、部屋のダウンライトの光に透かすように、吐き出された精液を観察していた。

「いつもより、気持ちよかったとかなんでしょうか」

「昨日、抜かずにおあずけにしたからかもしれないし」

 ボクは、言葉通り精気を抜かれたように、天井に向けている視線を動かせずにいた。

「瑞樹、お疲れさん。気持ちよかったかな」

「そうだね」

 ぐったりとしているとはいえ、ちゃんと意識はあるであろう律子の前で、赤裸々に感想を言ってはいけないだろうと思う。決して気持ちが良くなかったわけではない。現に、射精をしているのだから。自分の性器に対して律子が、コンプレックスを持っているのはわかっていた。だから、ボクが律子の膣の中で逝かない訳にはいかなかった。そのことで、ボクがプレッシャーを感じてなかなか射精に至らなかったのかもしれない。咲恵と萌が、がむしゃらになってでも逝かせてくれたことに感謝しなくてはいけない。これで、律子がコンプレックスから少しでも解放されてくれればいい。

「咲恵さん、萌さん、ありがとう。ついでに、瑞樹さんもありがとうございました」

 カラダを起こそうとしながら、上手く起きることが出来ず、しかし頭を下げるほどには半身でも起こしてボク達に感謝の意思を伝えた。

「ついでのボクでも、うれしかったよ」

「そんなに拗ねないでくださいよ」

 そう言った律子のカラダを、萌が起こしあげて表情がよくわかるようにこちらに向かせた。

「でも、咲恵さんと萌さんがいてくれたからこそ、貴重な体験が出来ましたもの」

「喜んでもらえたならよかったよ」

「うまく出来てなかったかもしれないですけど、律子さんにそう言ってもらえたなら、お手伝いさせてもらって良かったですね」

「わたしは、この4人でここに来れたことも、瑞樹さんたちのおかげだと思ってます。お母さんがいたら、こんな感じにならなかったと思ってますし、またこのメンバーでお会いしたいです」

「また、来ればいいじゃないですか」

 ボクがそう言うと

「そうそう、これで大丈夫だって、お母さんにも認めてもらえるだろうしね」

「お母さんも、今度からは安心して律子さんを送り出してくれますよ」

「だといいですけど。子離れが出来ない親ですから」

 律子は、あきらめ顔で言う。

「ボクからも、お母さんに伝えておきますから」

「大丈夫、大丈夫」

「わたしたちも、度々返ってくるようにしますから」

「じゃあ、お願いしようかな」

 律子も、前向きな気持ちになり微笑みを見せた。

「さあ、もう一回お風呂に入って、洗いっこしましょうよ」

「いいですね」

「まあ、瑞樹は自分で洗ってね」

 女の子三人は、クスクスと肩を寄せ合って笑った。
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