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43話 ミドリムシは王都をでる

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 大和は一旦緑のダンジョンから出るといつも泊っている宿に戻り自分のチームのメンバーに事の成り行きを話し全員でダンジョンに戻るのであった。



 ダンジョンに入ってすぐの場所にはクウが待っており、大和のチームのメンバーに挨拶をするのであった。



「初めまして♪ 大和さんにお世話になったクウと言います♪ 皆さんいらっしゃいませ♪ 」



「「初めまして、よろしくお願いします」」



 大和のチームのメンバーは初対面のクウに丁寧にあいさつをする。彼らは事前に大和からクウ達の話を聞いていたから混乱はしないでいたが、それでも緊張しながら挨拶をするのであった。



 挨拶の後、【黒いの流星】のチームメンバーは緑が作った夕食に感動し、その後に露天風呂に入りダンジョン産の冷たい酒類に驚く。



 そして、今回初披露の緑の記憶を元に作った宿泊施設はこの世界にはない物で純和風の様式だが【黒いの流星】のメンバーはいたく気に入るのであった。



 翌日、大和達【黒いの流星】は緑達の訓練をみて唖然とするのであった。



 大和たちからすれば緑、ヒカリ、クウ、兜、レイ、ファントムの総当たりの模擬戦からそれぞれの鍛錬は常軌を逸していた。



 模擬戦などは、ほとんど目で追うことすらできず、クウとの経緯を話していた大和は本当にクウに教える事ができたのかと疑われるのであった。



 小さな胡蝶ファントムが出てきたときなど驚きを隠せずにいたがその模擬戦が始まると納得せざるえなかった。



 大和達が唖然とする中、流が近づいてきて話かける。



「まぁ、彼らは冒険者を初めて半年すら立たずに既存のランクに新しいランクを設けさせる実力者ぞろいだからのう、わしも初めてクウと戦った時は引き分けじゃったしのう」



「「は? 」」



「流さんとクウが模擬戦で引き分け? 」



「そうじゃ、クウはほとんど武術を知らなかったようでそのアドバンテージで引き分けになったようなものじゃ、今はその武術もわしが教えとるしたぶん、次戦ったらわしはクウに負けると思うぞ」



 それを聞いて大和達は噂話を思い出す。それは、【軍団レギオン】の幹部は全員が二つ名を持つという噂であった。



 しかし、大和達は彼らのチームは6人とたくさんのモンスター達で構成されている事を知っている。ならば、緑を含め人型の者は全員二つ名持ちとなる事に気づく。



 そんな事を考えている大和達にさらに流が追い打ちをかける。



「ちなみに兜は【ドラゴンスレイヤー】にヒカリはあの従魔が空を飛ぶ者達で構成されたs級チームに単独で勝っているぞ。



 さらにはここの家族のモンスター達と緑達でスタンピードを壊滅させたらしいのう、証人は【海の守護者ガーディアン】じゃ」



 それを聞いて大和は頭を抱える。先ほどから流の話の中で戦った相手はs級チームのオンパレードで逸話もs級クラス、そんな相手に講釈をしていたとなると顔から火がでる思いであった。



 その後大和達がダンジョンより帰る時に緑にお土産をたくさんもらい恐縮するのであった。







 緑達が依頼を受けて過ごしていた数日後、城より馬車がきて緑達を城へと案内するのであった。



 城の謁見の間に緑達がそろうと王が話始める。



「緑の孤児院内にダンジョンの入り口を固定化し、緑達への素早いの連絡手段の確立をする提案問題なく進めるがよい」



 これで晴れて国からの許可がおり安心する緑であったが、国としては願ったり叶ったりの提案であった。



 緊急時に緑のダンジョンを起点に連絡ができるのは、携帯電話を持ち込むようなものであり、高ランク冒険者達は基本街から街への移動に連絡は必要だが制限は設けていないためその力が必要な時に遠方のために戦力として考えれない場合がある。



 しかし、緑達はダンジョンを通って移動できるために数日間ダンジョンに入らない事を除けばすぐに連絡がつき大きな戦力を持つものが行ったことの孤児院のある町なら瞬時に移動ができる国にとったらこれほど心強いものはなかった。



 緑達は謁見の間より宿に戻るのであった。緑達は宿に戻りダンジョンに入ると今後の話をするが緑以外の蟲人は緑の決めたことに異論があるはずがないといい緑は1人今度の事を考え始める。



 まずは、こちらの世界にきて初めての街のジェスターに戻り扉を設置しその後、ゴランの街に行ってから次の街を考える事にするのであった。



 緑は宿を出て東のギルドに向かいジークにジェスターに戻る事を伝えるとジークは緑のダンジョンにしばらく入れないのかと落ち込むのであった。



 その後、ギルドに居た冒険者達に挨拶をすませる。



「兜またこっちに来たら声をかけろよ! 」



「クウの嬢ちゃんまたこいよ! 」



「緑! またダンジョンに行けるように【赤い依頼】をしておくからな! 」



「レイさんまた解体の手伝いに来てください! 」



「ファントムさんまたきてくださ~い」



「ヒカリ次は負けないからな! 」



 緑達は様々な冒険者と挨拶を交わし王都の東のギルドをでるのであった。



 ギルドを出た緑達は東の城壁の出入り口まで行き王都より出る手続きを完了する。手続きが完了すると緑達はそのまま歩いてジェスターへ向かう。



 しばらくジェスターに向かっていた緑達だがおもむろに立ち止まり、緑がアイテムボックスより馬車を取り出しその間にクウがダンジョンの入り口をあけ大きく成長したホレストアントが2匹ほど出てくるので馬車につなぐと普通の馬には出せないスピードでジェスターの街にむかうのであった。



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