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87話 ミドリムシのお店の2日目
しおりを挟む「がはははは!」
今シャークはご機嫌で酒を飲んでいた。
「本当に全てを出し切ってしまったんですね、よくそんな事が出来る……」
ギルがシャークの向かいに座りジト目でシャークをにらみながら酒を飲んでいる。
「ギルの嬢ちゃん今回のゲームの主催者はだれだった?」
「もちろん、緑さんです」
「そうだ、あの王様が自分の主催したゲームで死人を出すような奴か?]
「しかし、あの実が無ければ死んでいたかもしれないんですよ!」
ギルは緑達と出会ったのは魔緑がギルドで登録をする時で魔緑と模擬線をしたが緑の能力まで知らなかった。自分のチームのメンバーが緑の実の話をしていたがそれが量産されており緑達が大量に実を持っている事を知らない。
「あ? お前さんチームのメンバーから緑の非常識さを聞いてい居ないのか?」
「いやチームのメンバーからは兜さんとの話がメインであまり緑さん自身の話はきいてないです」
ギルのその言葉を聞き今度はシャークがジト目でレッドを見る。
そんな中気まずそうにレッドが口を開く。
「実は俺達もあまり緑の話はしらないんだ、実際に模擬線をするまで緑達の事を目の敵にしていたから…… 噂は聞いたがあまりにも嘘くさかったのでな……」
「それは俺達もだ……」
レッドの言葉の後に王都での戦い以来、緑達と打ち解けた冒険者達も声を上げる。
「たしかにジェスターの冒険者以外はあまり緑達と行動を共にしたりあいつらの話を嘘や冗談たと思うやつらが多いのもしかたねぇか…… なら今から俺とアランで緑達の話をするか」
「俺もか?」
突然シャークに話を振られ驚くアラン。
「1番初めにあったやつはお前らだろう?」
「なら! うちが話してもええよ!」
アランがいまいち乗り気でないの見てセリアが自分が話すと手を上げる。
「お、ならセリアお前がはなしてやれ」
それから、緑達と行動を共にしていたセリアとシャークが緑達の話を始める。
「「まじか……」」
シャーク達の話を聞いた冒険者達から思わず驚きの声が漏れる。
「多分今日見た花火だったか? あれ1発くらいの火力なら緑は実を1個爆発させれば簡単にできるだろうな・・・・ それを大量に作って子供達に空からばらまかせるんだ。【軍団】の戦力はもう1国以上なんじゃねぇか?」
それを周りで聞いていた冒険者達が息をのむ。そんな中、1番青い顔をしていたのはあった時に魔緑に喧嘩を打ったギルであった。
「レッドさん俺まじで死んでたかもですね……」
「……」
ギルの言葉にレッドは沈黙して答える。
そんな2人をみてシャークが笑い出す。
「がはははは! 緑がそんな事を許すはずはねぇよ!」
シャークは急に真面目な顔をして続ける。
「あいつは俺の嫁の恩人だ。あいつは俺の嫁のために何でもない様に状態異常回復の実を渡すんだぜ…… あいつはそれさえ実らせりゃあ働く必要もないのによー それまでの俺は正直嫁の病は治らないんじゃないかと…… だが緑に救われた俺はあいつのためになら使いつぶされる盾にだってなってやる!」
そうシャークが宣言すると横に居たアランがシャークの肩をたたく。シャークはアランの顔を見て涙を流しながら続ける。
「あいつはこのダンジョンの王だ俺はあいつと妻を守るためならなんだってやってやる。たとえあいつの周りから人が離れたとしても俺だけはそばにいる」
そういうとシャークは机にうつぶせになるといびきをかき始める。
「シャークは見ての通り緑に感謝している。それだけのアイツ達の力は大きいが緑は人の上に立つためにしているわけでもなく、全ての人々の幸せを願っている…… だから俺達はあいつの幸せを願う! そのためなら何でもするつもりだ!」
「「おおう!!」」
アランの目にも決意が感じられそれを見た冒険者達もそれに呼応する。
「緑そう言う事だ俺達はお前の見方だ!」
そう言ってアインが視線を向けた方に冒険者達も視線を向けると号泣している緑がいた。
「ぐす…… はい、ありがとございますとうございます……」
「「おおう……」」
冒険者達は緑の泣きっぷりに若干後ずさるのであった。
翌日
緑は二日酔いになった冒険者達に状態異常回復の実を配る。
昨日のシャークの話を聞いた冒険者は今使うか迷う。不治の病と思われた病気を治した実それを二日酔いなどで使って良いのか。
「皆さーん実は沢山あるので気にせずたべてくださいねー」
それを聞いて冒険者達は実を食べ始める。
「1人お1つは土産に持ってかえってくださいね~」
そういって緑は実がたくさん入った篭をおくと冒険者達が殺到する。
「それでは、皆さん昨日はありがとうございました! お時間がある人はしばらく留まってもらっても大丈夫なので~」
緑がそう言うと開店初日にきた者達は帰るものやそのまま滞在していく者達にわかれたのであった。
「なぁ、魔緑俺は初めてあった時失礼な態度をとってすまなかった!」
「は? 何言ってんだ?」
「緑達はあれだろう? もう1個の国家として認められているんだろう?」
「ああ、俺も詳しくは聞いてないが緑達はそのようだな、俺は最近チームに入った新米だ。その辺りはしらない」
「だが魔緑はその緑さんの兄弟で一緒くらいの能力を持っているんじゃないか?」
「確かに、兄弟だが能力のバランスはあいつの方が上だ国家と認められたのもあいつの能力の部分が大きい、俺にはまねできなことだ」
「そうなのか俺にしたら魔緑も負けてないほどすごいと思うんだけどな」
「そうか? おれはむしろ戦う事しかできないから緑の様に誰かを守ったり助けたりできる方がすごいと思うんだがな…… だから国も緑を認めるんだろう?」
「戦うしか能がないなんてことはない! 魔緑は俺に! 俺に教えてくれた! まだ俺が強くなれる可能性を! それは俺にとって何よりも嬉しい事だ!」
ギルの目には涙が浮かぶ。
「ああ、ありがとう……」
それを見た魔緑がそういのが精いっぱいであった。
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