緑の体だからゴブリン?花が咲いてるからドライアド?いいえ、超ミドリムシです!異世界で光合成して家族が増殖しました!

もう我慢できない

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97話 ミドリムシは嫁の家に挨拶に行く

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 琉璃を先頭に魔緑達は街中を歩く。琉璃、凛、珊瑚は街の住人から挨拶や声をかけられる。

「人気者なんだな……」

「鼻が高いかのう?」「嫁が人気者なのはうれしい?」「私達すっごくもてるんですよ」

「うれしいが心配になるな……」

「「え!?」」

「ん? なにかおかしな事言ったか?」

「い、いやおかしくはないが」「うんうん、おかしいことはないけど」「すっごくいれしいです」

 そう3人は魔緑に返事を返事をするが3人は心の中で思っていた。

「「ツンがないのも良い」」

 そんなやり取りをしながら歩いていたが琉璃が1つの建物の前で止まる。

「この建物がこの街に来た際の拠点だ、さぁ皆入っておくれ」

 そう言って琉璃が扉を開けて中に入ると琉璃が居たチームのメンバーで今現在この街に来ている者達が勢ぞろいして待っていた。

「よく来たのう魔緑さぁはいってくれ」

「「いらっしゃいませ!!」」

 建物の1階に酒場の様になっており魔緑達はフェンに奥のほうにあるカウンター前に案内される。魔緑達を囲むように冒険者達が着席するとフェンが話始める。

「皆説明していた通りうちの娘の琉璃がこの魔緑の嫁になる、納得がいかない者が居るかもしれないがこれは決定事項だ。だがどうしても納得がいかない者は魔緑と戦うが良い。だが先に言っておく私は…… いや私とグリンとヒューイの3人で本来の姿になって戦ったが私達は魔緑に負けた。それも私達を必要以上に気づ付けない様にな」

「「え!?」」

 その場で話を聞いていた冒険者達は驚きの声を上げる。フェンは結婚の事はチームのメンバー達に話をしていたようだがグリンとヒューイと3人で魔緑と戦い負けたことを話しておらずいきなり聞かされた者達が驚いたのであった。

 さらにフェンは続ける。

「今まではグリンとヒューイのチームと切磋琢磨してきたがこれからは3つのチームで協力して魔緑のチームに負けないよう頑張って欲しい・・・・ まぁ、ぶっちゃけると3チームで協力して死ぬ気で頑張らないと一瞬で負ける事になる。っと私ばかりがしゃべってもいけないな、魔緑挨拶をしてくれないか」

 そう言われて魔緑が一歩前にでる。

「今紹介された魔緑だ。琉璃の夫になるのでよろしく頼む」

 そう言って魔緑は頭を下げる。すると拍手をしたものが居た。それは緑と戦った今のエースの獣人だった。

「皆チームの話はおいといて琉璃さんの夫になる人だ仲良くしようじゃないか! 昨日は名前も言ってなかった俺はロキって言うんだこれからよろしく頼む」

 そういってロキは手を差し出し魔緑もそれの答えて握手をする。それを皮切りに他のメンバー達も次々に魔緑に話しかける。

 そんな中、緑は魔緑の幸せそうな姿をみてぐずり始める。

「うううう、まーちゃん良かった皆と仲良くできそうだね・・・・ これからもっと幸せになれるね・・・ぐすぐす・・うえーん」

 魔緑の姿を見てぐずり始めた緑はすぐに泣き出す。それを見た獣人達が集まり緑に泣きやむように声をかける。

「どうした? ってあんた魔緑にそっくりだな兄弟か? 何泣いていると兄さんに笑われるぞ」

「魔緑さんはあんなに立派なのにあんたは少し頼りないな……」

「弟さんか? 男がいちいち泣くんじゃねぇよ!」

 冒険者達は泣いてる緑をみて魔緑の弟だと思い話かける。そんな様子を見た魔緑が緑の周りにいる者達に告げる。

「あ~ 皆そこで泣いてるのは俺の兄貴みたいなもんだ。名前は緑で直ぐに泣くが戦闘力は俺らのチームで1番だ。ちなみに俺より全然強いんでよろしく頼む」

 魔緑の言葉を聞き、話かけていた獣人達は凍り付く。その中でも緑に頼りないや泣くなと言った冒険者の顔色はみるみる青くなっていく。様子を見ていた琉璃は笑いをこらえながら話す。

「くくく、そうだ皆その人は私がはいるチームのリーダでのう。くれぐれも失礼のないよう頼むのう。くくくく」

 琉璃が話した後すぐに緑は自己紹介をする。

「水野 緑と言います。ぐすぐす、まーちゃん共々よろしくお願いします。うえーん、まーちゃんよかったよう……」 

「「よ、よろしくお願いします」」

 冒険者達が緑に挨拶を返すとフェンが思い出したと話始める。

「そうそう言うのを忘れておったが魔緑が所属するチームは噂のIランクチーム【軍団】レギオンだ。昨日は街に向かってきた魔物の群れを私とグリン、ヒューイの前で壊滅するのを見せてくれた。緑達のために新しくランクを作ったギルドの判断は正しかったのう」

 フェンの話を聞いた後、すぐ冒険者が質問する。

「質問なんですが魔物の群れはどれほどの数だったのでしょうか? 街の警告の鐘も昨日は鳴っていませんでしたしそれほど多くなかったのでしょうか?」

「数か…… 私にも正確な数はわからんがギルドマスターが幹部を集めてどうしたら生き残れる可能性を上げる事ができるか話し合うくらいの数だったな」

 再び冒険者達はざわつき魔物の数の予想をし始める。そんな中1人の冒険者がつぶやく。

「フェンさん…… そ、それってスタンピードなんじゃ……」

 フェンの話を聞いて数を様相し青い顔をし冒険者が呟く。

「ああ、今までであれば私もそう言っただろうが緑のチームの戦いを見た後ではむしろ緑達が進む姿こそスタンピードだと思うようになったな。なんせそれだけの数の魔物の群れを被害0で蹂躙したのだからのう」

「「被害0で蹂躙……」

「さらには戦いでボロボロになった平原を元の姿に短時間でもどして見せた。平原を治癒したと言っておったのう。戦闘に使う能力以外もでたらめだのう」

 それまでざわついていた冒険者達は情報の多さと事実の大きさで皆ぼうぜんとするのであった。
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