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一章
3,説明はていねいに
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『「死の運命の取り換え制度」について
近年ますます上昇傾向にある、霊魂の「心残りによる現世滞留問題」を受けて、死人管理局は試験的に本制度を取り入れることとする。また、「現世滞留問題」については、これまでに散々議論の尽くされたことであり、君らも承知のことであろうから、ここでの説明は省く。
もしこの件について不明であるとか、再確認の必要があれば、事務員に”各自”問い合わせることを推奨する。
【概要】
本制度の狙いは、霊魂が現世に滞留する原因とされる「心残り」の解消を行うことである。
今日までの研究では(また我らの実体験においても)、生前の人生への「心残り」があるために、霊魂は回帰・転生を拒むとされている。「心残り」は死後解決することが難しく、生前に解消するのが望ましいが、そう悔いなく死ぬものもないのが現実だ。
そこで注目したいのが、百年前に発表されたW氏の論文にある「死の運命は命それぞれ定められているが、死者の霊魂に”ある範囲内までの類似があれば”、取り換え可能である」という主張だ。
ご存じの通り、『閻魔帳』に死の運命は全命分すでに記載されており、死の運命はゆるぎないものとされてきた。ゆえに発表当初、「何を馬鹿な」と一笑にふされた彼の論文であるが、近年では見直され来つつある。
六年前発表されたS氏の研究では、死の運命のあやふやさを指摘している。
その論拠は、十三年前、「双子の妹に衝突するはずだった自動車が、現世滞留の霊の干渉により姉に衝突し運命が入れ替わった」件や、年数件単位で発生する我ら局員による「同国同市に住む、同姓同名の人間の死の運命の取り違え」のミスなどにある。「各命に課せられた死の運命は、該当の命にごく近しい者や、同姓同名などの類似があるものであれば、いれ違ったとて然程問題はない。私見を述べるならば、『閻魔帳』に書き記される内容に大きな齟齬を呼ばなければ、どれほど入れ変わっても構わないであろう」とは、S氏の主張であった。
管理局は、W氏ひいてはS氏の主張に一定の根拠を認めたゆえに「死の運命の取り換え制度」を打ち立てることと相成った。
死の運命が、ある範囲内で取り換え可能のものであるならば、より従順な霊魂に負わせよう、というのが本制度の主眼である。つまり、「心残り」のより強いものを生かすように、死者をふるいにかけようということだ。「心残り」の弱いものであれば、回帰・転生の道を従順に行わせ、強いものは現世に復活させ生き抜かせることで、「心残り」を残さないようにさせるという考えである。
我々管理局は、本制度が「霊魂の現世滞留問題」に良き効果を及ぼしてくれることを期待し、××××年〇月×△日付けで試験的に運用することをここに通達する。
【注意事項】
・基準1
試験段階であるため、入れ替えの基準は「同国同市、同姓同名、同年代、同日、同じ死因」であることとする。(良好な結果が認められれば、徐々に範囲を広げ、基準の緩和することも視野に入れている)
・基準2
「心残り」のより強い者の見極めについては、霊魂同士を勝負させその勝敗により判断する。我ら霊魂は、思念と記憶だけの存在であるため、「意思」を何より重視する。仮死の霊魂とて同じことである。真に生に執着する者であれば、自ずと勝利を掴めるはずだと考える。
・勝負方法
勝負は「鬼ごっこ」の形式をとる。
これにあたって、「死の三日前の扉」を使用する。
まず、運命を肩代わりさせるものが「鬼」、肩代わりさせられたものを「子」とする。
まず契約完了した「鬼」は、前述の扉をくぐり死の三日前に戻る。三日目に、該当の霊魂(「子」)に死の運命を肩代わりさせられなければ、敗北となる。
肩代わりが成功し、「子」が勝負を受けた場合、今度は「子」が三日前に戻る。「子」は、死の時刻までに自身の運命を奪った「鬼」を突き止めると、「死の運命」を突き返すことができる。
「鬼」は、その三日間逃げ切れば勝利。もしくは「子」がそもそも勝負を受けなければ、その時点で生存が確定する。
・契約事項
まず基準1にあてはまる霊魂が来た場合、制度の説明を行う。
「1.「鬼」となり自らの死の運命を他人に肩代わりさせても生きたいか。2.対象の霊魂は、自分と同じ死因にせねばならない(手にかけたとして、殺人罪にならないようこちらで配慮する。ただし、対象の霊魂以外を害した場合は該当しないため注意すること)3.失敗した場合は、地獄行になることへの了承」の確認を必ず行い、契約させること。
契約完了した時点で、管理局員が一名付き添い、不正がないかの監視・サポートを行う。成功・不成功に関わらず、三日目の死の時刻に至ったところで、「鬼」を伴い一度冥界本部に帰還すること。
肩代わり成功の場合、肩代わりさせられた霊魂にも同様に制度の説明を行う。
「1.鬼を特定できるような情報の開示を認めないこと。2.「鬼」の告発をする際は、付き添いの管理局員にまず宣言し、対象の体に触れること。宣言がない場合は無効。3.「鬼」を告発するチャンスは一度だけ。間違うとその時点で敗北。4.「鬼」の告発に失敗した場合、地獄行になることへの了承」の確認を必ず行い、契約させること。
契約完了した時点で、管理局員が一名付き添い、不正がないかの監視・サポートを行う。成功・不成功に関わらず、三日目の死の時刻に至ったところで、「子」を伴い一度冥界本部に帰還すること。
・禁止事項(管理局員向)
以下の行為をした場合、監視・サポートの役を下ろし褒賞も没収とする。
「1.同じく下界に下りている管理局員と連絡を取り合うこと。2.「鬼」に誰を殺すべきか示唆すること。3.「子」に「鬼」が誰か教えること。4.生者に危害を与えること。5。職務の放棄。」
以上の注意事項を、ゆめゆめ忘れず君らが職務に励まれることを望む。
××××年〇月××日 死人管理局・局長補佐 アルマイトくんより』
***
「っていうわけだけど、わかった?」
「いや、ぜんぜぇんわかんないっす」
こてん、と小首を傾げながら、フォロンさんが問うてくる。
わたしは、渡されたプリントを放り出して投げやりに答えた。
ぐったりとソファに凭れかかり、天井を仰ぐ。ああ、シャンデリアがきらきら綺麗、って思わず現実逃避しちゃう。
あの後、「説明代わりにまずこれを読んでくれる?」ってこの小難しいプリントを渡された。
とりあえず読んでは見たけど、なにがなんだかわからない。これ、書き方が下手なのか、わたしの頭が悪すぎるのか、どっちだと思う?
「ていうか、これ、すっごい内輪むけの説明じゃないですか? タイリューモンダイ? とか、わけわかんないことばっかなんですけど」
「そうだよ。これは局員に配布されたものだからね。基本的に、一般人には僕ら局員が説明することになってるからさ」
「じゃあ、してくださいよぉ!」
「えー、面倒くさい。それ、頑張って読んどいてよう」
ぴきっと、こめかみがひきつった。
フォロンさんは、悠々とソファに座り、枝毛のチェックなんかしてる。「他人事だからどうでもいいでーす」っていうの、隠すつもりもないじゃん、この人。
すると、ローテーブルの上に湯気を立てる紅茶のカップが置かれた。
手を辿ると、アイマスクの女の子だ。
「あっ、ありがとうございます」
「部長、いい加減にしろ。それ以上は職務放棄として、上に報告させてもらうことになる」
「そんなあ、大げさだよスーちゃん! ちょっと効率化を狙っただけなのにっ」
厳しい声で注意する女の子(スーちゃんって名前?)に、フォロンさんがぶうぶう抗議する。けど、スーちゃんさんは、無視して紅茶と茶菓子を置くと、さっさと部屋の隅に下がってしまった。
「ちぇっ。世の中、ほんと僕に厳しいなあ。わかった、やるとも、やればいいんでしょう。さあ、フジマヒカリさん、わかんないこと聞いちゃって」
フォロンさんは投げやりに頬杖をつくと、紅茶をずずっと啜りこんだ。ちょっと苛っとしたけど、やっとこのわけわかんない状態から解放されると思ったら、すっとした。
わたしは、意気揚々と言った。
「最初から全部!」
近年ますます上昇傾向にある、霊魂の「心残りによる現世滞留問題」を受けて、死人管理局は試験的に本制度を取り入れることとする。また、「現世滞留問題」については、これまでに散々議論の尽くされたことであり、君らも承知のことであろうから、ここでの説明は省く。
もしこの件について不明であるとか、再確認の必要があれば、事務員に”各自”問い合わせることを推奨する。
【概要】
本制度の狙いは、霊魂が現世に滞留する原因とされる「心残り」の解消を行うことである。
今日までの研究では(また我らの実体験においても)、生前の人生への「心残り」があるために、霊魂は回帰・転生を拒むとされている。「心残り」は死後解決することが難しく、生前に解消するのが望ましいが、そう悔いなく死ぬものもないのが現実だ。
そこで注目したいのが、百年前に発表されたW氏の論文にある「死の運命は命それぞれ定められているが、死者の霊魂に”ある範囲内までの類似があれば”、取り換え可能である」という主張だ。
ご存じの通り、『閻魔帳』に死の運命は全命分すでに記載されており、死の運命はゆるぎないものとされてきた。ゆえに発表当初、「何を馬鹿な」と一笑にふされた彼の論文であるが、近年では見直され来つつある。
六年前発表されたS氏の研究では、死の運命のあやふやさを指摘している。
その論拠は、十三年前、「双子の妹に衝突するはずだった自動車が、現世滞留の霊の干渉により姉に衝突し運命が入れ替わった」件や、年数件単位で発生する我ら局員による「同国同市に住む、同姓同名の人間の死の運命の取り違え」のミスなどにある。「各命に課せられた死の運命は、該当の命にごく近しい者や、同姓同名などの類似があるものであれば、いれ違ったとて然程問題はない。私見を述べるならば、『閻魔帳』に書き記される内容に大きな齟齬を呼ばなければ、どれほど入れ変わっても構わないであろう」とは、S氏の主張であった。
管理局は、W氏ひいてはS氏の主張に一定の根拠を認めたゆえに「死の運命の取り換え制度」を打ち立てることと相成った。
死の運命が、ある範囲内で取り換え可能のものであるならば、より従順な霊魂に負わせよう、というのが本制度の主眼である。つまり、「心残り」のより強いものを生かすように、死者をふるいにかけようということだ。「心残り」の弱いものであれば、回帰・転生の道を従順に行わせ、強いものは現世に復活させ生き抜かせることで、「心残り」を残さないようにさせるという考えである。
我々管理局は、本制度が「霊魂の現世滞留問題」に良き効果を及ぼしてくれることを期待し、××××年〇月×△日付けで試験的に運用することをここに通達する。
【注意事項】
・基準1
試験段階であるため、入れ替えの基準は「同国同市、同姓同名、同年代、同日、同じ死因」であることとする。(良好な結果が認められれば、徐々に範囲を広げ、基準の緩和することも視野に入れている)
・基準2
「心残り」のより強い者の見極めについては、霊魂同士を勝負させその勝敗により判断する。我ら霊魂は、思念と記憶だけの存在であるため、「意思」を何より重視する。仮死の霊魂とて同じことである。真に生に執着する者であれば、自ずと勝利を掴めるはずだと考える。
・勝負方法
勝負は「鬼ごっこ」の形式をとる。
これにあたって、「死の三日前の扉」を使用する。
まず、運命を肩代わりさせるものが「鬼」、肩代わりさせられたものを「子」とする。
まず契約完了した「鬼」は、前述の扉をくぐり死の三日前に戻る。三日目に、該当の霊魂(「子」)に死の運命を肩代わりさせられなければ、敗北となる。
肩代わりが成功し、「子」が勝負を受けた場合、今度は「子」が三日前に戻る。「子」は、死の時刻までに自身の運命を奪った「鬼」を突き止めると、「死の運命」を突き返すことができる。
「鬼」は、その三日間逃げ切れば勝利。もしくは「子」がそもそも勝負を受けなければ、その時点で生存が確定する。
・契約事項
まず基準1にあてはまる霊魂が来た場合、制度の説明を行う。
「1.「鬼」となり自らの死の運命を他人に肩代わりさせても生きたいか。2.対象の霊魂は、自分と同じ死因にせねばならない(手にかけたとして、殺人罪にならないようこちらで配慮する。ただし、対象の霊魂以外を害した場合は該当しないため注意すること)3.失敗した場合は、地獄行になることへの了承」の確認を必ず行い、契約させること。
契約完了した時点で、管理局員が一名付き添い、不正がないかの監視・サポートを行う。成功・不成功に関わらず、三日目の死の時刻に至ったところで、「鬼」を伴い一度冥界本部に帰還すること。
肩代わり成功の場合、肩代わりさせられた霊魂にも同様に制度の説明を行う。
「1.鬼を特定できるような情報の開示を認めないこと。2.「鬼」の告発をする際は、付き添いの管理局員にまず宣言し、対象の体に触れること。宣言がない場合は無効。3.「鬼」を告発するチャンスは一度だけ。間違うとその時点で敗北。4.「鬼」の告発に失敗した場合、地獄行になることへの了承」の確認を必ず行い、契約させること。
契約完了した時点で、管理局員が一名付き添い、不正がないかの監視・サポートを行う。成功・不成功に関わらず、三日目の死の時刻に至ったところで、「子」を伴い一度冥界本部に帰還すること。
・禁止事項(管理局員向)
以下の行為をした場合、監視・サポートの役を下ろし褒賞も没収とする。
「1.同じく下界に下りている管理局員と連絡を取り合うこと。2.「鬼」に誰を殺すべきか示唆すること。3.「子」に「鬼」が誰か教えること。4.生者に危害を与えること。5。職務の放棄。」
以上の注意事項を、ゆめゆめ忘れず君らが職務に励まれることを望む。
××××年〇月××日 死人管理局・局長補佐 アルマイトくんより』
***
「っていうわけだけど、わかった?」
「いや、ぜんぜぇんわかんないっす」
こてん、と小首を傾げながら、フォロンさんが問うてくる。
わたしは、渡されたプリントを放り出して投げやりに答えた。
ぐったりとソファに凭れかかり、天井を仰ぐ。ああ、シャンデリアがきらきら綺麗、って思わず現実逃避しちゃう。
あの後、「説明代わりにまずこれを読んでくれる?」ってこの小難しいプリントを渡された。
とりあえず読んでは見たけど、なにがなんだかわからない。これ、書き方が下手なのか、わたしの頭が悪すぎるのか、どっちだと思う?
「ていうか、これ、すっごい内輪むけの説明じゃないですか? タイリューモンダイ? とか、わけわかんないことばっかなんですけど」
「そうだよ。これは局員に配布されたものだからね。基本的に、一般人には僕ら局員が説明することになってるからさ」
「じゃあ、してくださいよぉ!」
「えー、面倒くさい。それ、頑張って読んどいてよう」
ぴきっと、こめかみがひきつった。
フォロンさんは、悠々とソファに座り、枝毛のチェックなんかしてる。「他人事だからどうでもいいでーす」っていうの、隠すつもりもないじゃん、この人。
すると、ローテーブルの上に湯気を立てる紅茶のカップが置かれた。
手を辿ると、アイマスクの女の子だ。
「あっ、ありがとうございます」
「部長、いい加減にしろ。それ以上は職務放棄として、上に報告させてもらうことになる」
「そんなあ、大げさだよスーちゃん! ちょっと効率化を狙っただけなのにっ」
厳しい声で注意する女の子(スーちゃんって名前?)に、フォロンさんがぶうぶう抗議する。けど、スーちゃんさんは、無視して紅茶と茶菓子を置くと、さっさと部屋の隅に下がってしまった。
「ちぇっ。世の中、ほんと僕に厳しいなあ。わかった、やるとも、やればいいんでしょう。さあ、フジマヒカリさん、わかんないこと聞いちゃって」
フォロンさんは投げやりに頬杖をつくと、紅茶をずずっと啜りこんだ。ちょっと苛っとしたけど、やっとこのわけわかんない状態から解放されると思ったら、すっとした。
わたしは、意気揚々と言った。
「最初から全部!」
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