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GAME
ライバルを排除しましょう
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顔を真っ赤にさせたまま、ユルミは校内を歩いていた。
もしかしたら、涙が流れていたかもしれない。
頬が濡れていたのかもしれない。
悔しくて。
自分がしようと思ったこと、全部ルミナにとられて。
自分に勝ち目がないと分かっているから。
余計に虚しくなる。
「どうしたの?」
ふいに声をかけられた。
「貴方は4年のルルフィ・ユルミですよね?」
「……名前を覚えていてくださったのですか……?」
「ええ。私は全員の名前を覚えていますよ?」
当たり前というようにマディアは微笑む。
「どうしたのですか、雫が落ちていますよ?何か……悲しいことでもあったのですか?」
「う……はい」
ユルミは、涙ながらうなずく。
「仕方がありません。その様子だと、恋のようですな」
ふふっとマディアは微笑した。
「言ってご覧なさい」
「……アタックしてるのに……イーザンは‼ルミナの方にいくの‼」
ルミナの名を聞いてマディアの目が険しくなる。
「ライバル……?」
「っつ!魔法が使えないくせに‼ルミナ、許せない‼」
「なら、やってしまいなさい」
マディアの声にへ?とユルミは首をかしげる。
「言ったでしょ?運命の人を見つけるためには魔法を使ってもいいって」
「……もしかして」
「そうよ、潰してしまいなさい。私は一切関与しません。貴方の心に正直になって」
ユルミの顔がぱあっと明るくなった。
明暗を聞いたように。
ユルミは教室に駆けて戻っていく。
「……ルルフィ……やってしまいなさい。カントルの名を潰すためにもね」
マディアはゆったりと微笑んだ。
♱⋰ ⋱✮⋰ ⋱♱⋰ ⋱✮⋰ ⋱♱⋰ ⋱✮⋰ ⋱♱⋰⋱
ユルミは、授業が終わり、下校時間になると、
「ルミナ、マディアさまが体育館でお呼び出しなようですよ」
「それ、本当?」
思わぬ問いにユルミは言い返せなかった。
ルミナは、また、とつぶやく。
「戦いたいってこと?」
「そうよ」
「なんで?」
「いいから、来てよ。体育館に‼」
ユルミはタタタッと体育館に走っていく。
追いかけず、帰ることも考えた。
けれども、なぜユルミが自分を恨むのか知りたくて、ルミナはため息をつきながら体育館に向かった。
嫉妬が絡まったユルミの心を知らずに。
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