日本VS異世界国家! ー政府が、自衛隊が、奮闘する。

スライム小説家

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44話 帝国解体要求書

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 アグレシーズ帝国 アグレシア大宮殿

「なんだこの内容は!!!」

 皇帝のファリバンが、何かの紙束を片手に怒り狂っていた。

「ふざけるなよ!このヤーロピアル大陸の覇者はアグレシーズ帝国なのだ!『植民地を全て開放し、軍備を全て解除せよ』などとこんな舐めた要求をしてくるとは………」

 顔を真っ赤にしてプルプルと震わせるファリバン。

「二ホンに講和をする気はない、ということでしょう。にしても、ガバダ殿は行方不明になったそうですが、いかがいたします?状況から見るに逃げたようですが」

 シャーカーが冷静にそう述べる。

「あんなやつなど放っておけ!連合の領土内に潜伏しているとなれば、勝手に手を出すのも連合との関係に支障をきたしかねん。どうでもいい!」

 ファリバンがガンガンと椅子のひじ掛けを叩く。誰がどう見ても不機嫌なその様子に、周囲もどうしたものかと顔を見合わせている。

「皇帝陛下がお怒りだぞ。これは参った」

「そんなことを言っている場合か!魔王に二ホン、どちらも面倒だぞ!」

「わ、儂は今日孫娘の誕生日じゃからお先に………」

 大半が右往左往する中で、シャーカーは話を続ける。

「また、会談で二ホン側からいくつか情報が出されています。二ホンの代表者によれば、四大魔王は説得して帰ってもらい、日本侵攻艦隊640隻も全滅させたそうです」

「その話は既に知っておる!こんな荒唐無稽な話に怯えて逃げるとは、ガバダも愚かな奴よ」

 更に不機嫌になりながらそう言うファリバンに、シャーカーは当たっていてほしくない自身の考えを述べていく。

「荒唐無稽とは言い切れないかもしれませんね。事実としてセラバダ海に出現していこう四大魔王は何の動きも見せいませんし、しかしながらあの残虐な四大魔王が説得などに応じるとは思えません」

「だから荒唐無稽なのだろうが!この大バカ者が!」

 不機嫌が最高潮に達し、遂には怒鳴り始めるファリバン。しかし主の怒号にも動揺せず、シャーカーはさらに話す。

「ただ、もし四大魔王に二ホンが襲われ壊滅していれば、会談に代表団を送る余力があるとは考えられません。四大魔王の通る後は文字通り何も残らないのですからな。魔王が大人しく帰ったのはあり得ない、かといって二ホンが壊滅しているとも思えない、つまり………」

「まさか………四大魔王を倒したとでもいうのか!二ホンが!?」

 あまりに想定外な話に先ほどまで激怒していたファリバンも困惑しつつ驚愕もしているようだ。

「仮に帝国艦隊が魔王にやられたとすれば、二ホンも魔王は襲っているはずですからな。現実的ではありませんが魔王が艦隊に手を出さなかったとしても、二ホン艦隊をが倒したということになります」

「そうは言っても、魔王が艦隊だけ倒した可能性も0ではあるまい………」

「そうでなければ二ホン軍の実力は………」

「ふ、ふん!だがこんな要求は飲めぬ!それに相手も譲歩するつもりは微塵もないであろう。もう一度二ホンを侵攻して今度こそ倒してしまえばよいのだ!四大魔王の邪魔が無ければ二ホンなど余裕であろう!」

「し、しかし………」

「くどい!もう良いシャーカー!お前は軍のトップなのだ!次の二ホン侵攻の作戦でも練っていろ!」

 ファリバンは、シャーカーのこの予想を切り捨てた。そして、二ホンと帝国の戦争は続いた。

 ………続いてしまったのだ。後の惨劇を生み出す、この戦争が。
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