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135. わたしたちの仲間
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採寸は慣れているのか、テキパキすんだ。
「パールは人族だから、これからぐんぐん背もからだも大きくなるし、作っても 二着よね……」
アジュガが、サルビアとセージ姉妹に相談しながら決めていく。
どうせなら今の流行りの色で作ることになった。
パステルカラー が最近生地にだせるようになり流行っていると教えてくれる。
ひとつは、髪の色に合わせてスカイブルー に近い水色にこれは 三人 一致ですぐ決まった。
もうひとつが、目の色に似た布地にするか、まだ子どもだからピンクにするかで意見が別れたようだ。
わたしの意見を双子の姉サルビアに聞かれたので、どちらを選んでも角が立つし、落ち着いた色。
「紺色なんかどう?」
三人がため息をつき、話が戻る…… なぜ?
もう 三枚作るというと、すごくよろこんでくれた。
わたしはお金に困ってないから、好きなように作ってもらっていいけど、派手すぎず目立たないように、じっと見れば、わかる人には良さが分かる服が好みだと伝えておいた。
三人はこれは腕がなるといって、今回はひとり 一枚ずつ作って、わたしの好みを探るようだ。
これから 何枚も作ってもらうことになるからね!
パステルカラー の服か……
楽しみなようで、少し照れくさいな……
作ってもらう服を 三枚にしたことで、話し合うはずの時間に少し余裕がうまれた。
双子のサルビアとセージのお父さんネペタの古本屋さんへ行くというと、お店と家をつなぐプライベートドアを使えば中から行けると教えてくれる。
家族が、いつでも移動できるように登録している人なら家の中から、コリウスさんの自宅部分もブティックも古本屋さんそしてモナルダの家まで扉が続いているそうだ。
アジュガの家、鍛冶屋さんだけは火を使っているので 一度庭にでることになっている。
離れてはいるけど表から移動しなくてもいいように、庭からならどの家にもすぐいける大きな扉を裏にもつけて、これも登録してある人はカギなしで中に入れるようグレコマが作ってくれたと教えてくれた。
ガーデンパーティ?というか、庭で集まって食べることは仕事を持っている人たちばかりだから調理時間を節約するためなのか? 週に 三回ぐらいは普通にあるのだという。
もともとネペタ親子は、母親がいないから夕食は毎日食べに行っているし、モナルダが煮込み料理やオーブン料理を大量に作るので、それをいつもみんなで食べるそうだ。
やっぱりそうなんだ、モナルダもよく集まるといっていたしね……
「仲がいい家族だね」
「普通よ。 ドワーフ族はみんなこんなもんよ」
そうなのか?
「パールも、もうわたしたちの仲間、家族よ!」
アジュガが、うれしそうに宣言してくれた。
「仲間…… ありがとう」
なんだかこそばゆい感じがするけどうれしいな……
サルビアとセージの家は、一階に簡単な作りのダイニングキッチンがあって、双子のお父さんネペタが店番しながらくつろげるようになっている。
二階にもリビングダイニングキッチンがあり、朝と昼食はみんなで簡単に作って食べているといっていた。
ちゃんとした食事は、モナルダのところで食べるそうだ。
姉妹は服作り、父親は読書で忙しいから食事がおろそかになりがちみたい。
本好きで古本屋さんを経営しているお父さんネペタは、本をよく読むだけあっていろいろなことに詳しいそうだ。
とくに、ここラメール王国とダンジョン。
メルの洞窟とメルの森について研究も兼ねて本を集めているといっていた。
もう、ネペタにはわたしのスキルのことを教えてもいいかな?
素直に話して全部スキルコピー させてもらう。
教えたときの口をポカンと開けて目をまん丸にした顔には、こっちがおどろいてしまう。
「ウソだろう? ホントにそんなことができるのか?
それは、特別なスキルか…… う……うらやましい」
ネペタは、はじめついて回って自分も習得しようと真似していたけど、無理だとわかると ガックリしてあきらめていた。
空いている時間に少しずつコピー していく。
今日も 二時間ぐらいコピー させてもらった。
千冊近くはできたかな?
ラメールの歴史を少しずつ学んでいく。
ここは竜人の血が流れている王様が作った国なのだということ。
ネペタは、細かい年代などは図書館に行ったほうがもっと詳しい資料があるので、調べてみたらおもしろいよと教えてくれる。
ネペタのところにある本はどちらかというと、ちょっと違う見方をした歴史の資料が多かった。
初代の王様は他の世界の人だったとか?
他の世界からもう 一人、王様を守ってやってきたすごい護衛の人がいたとか。
だからこの世界にきた竜人は 実は 二人だった?
半分神話のようになっている、ちょっと変わったおとぎ話のような本も多い。
これは、おもしろい本だな……
ここの楽しみが増えたよ。
こんなことを繰り返していると、一週間があっという間にすぎてしまう。
ライたちのところにも約束したので家をみに行かないといけない。
それに 一度 ピアンタに帰って、マークたちがわたしがいなくなったと心配するまでになんとか会って、連れてこないと……
モナルダたちには、明日から少し留守にすると告げる。
「まずダンジョンの近くに家を買って、伯父さんたちが暮らせるように少し整えてぇ~ それからピアンタまで迎えにいってくるから…… たぶん 二週間以上は戻れないと思う」
「よし、じゃあそれまでに錬金釜の材料を揃えておくかっ! 帰ってきたら作り方を見せてやるから、期待しておけ」
「やった、楽しみっ! でもグレコマ、わたしは急いでないから無理はしないでいいからね」
「ああ、大丈夫だ。 無理はせんから、パールも気をつけていってこい」
「そうだよ。 なにかあったら無理せず 一度こっちに戻っておいで」
大きくうなずいておく。
ここに帰ってくる楽しみができたな……
よし、これで明日は 朝 一番。
ライたちに会いに メルの洞窟へ出発だ!
「パールは人族だから、これからぐんぐん背もからだも大きくなるし、作っても 二着よね……」
アジュガが、サルビアとセージ姉妹に相談しながら決めていく。
どうせなら今の流行りの色で作ることになった。
パステルカラー が最近生地にだせるようになり流行っていると教えてくれる。
ひとつは、髪の色に合わせてスカイブルー に近い水色にこれは 三人 一致ですぐ決まった。
もうひとつが、目の色に似た布地にするか、まだ子どもだからピンクにするかで意見が別れたようだ。
わたしの意見を双子の姉サルビアに聞かれたので、どちらを選んでも角が立つし、落ち着いた色。
「紺色なんかどう?」
三人がため息をつき、話が戻る…… なぜ?
もう 三枚作るというと、すごくよろこんでくれた。
わたしはお金に困ってないから、好きなように作ってもらっていいけど、派手すぎず目立たないように、じっと見れば、わかる人には良さが分かる服が好みだと伝えておいた。
三人はこれは腕がなるといって、今回はひとり 一枚ずつ作って、わたしの好みを探るようだ。
これから 何枚も作ってもらうことになるからね!
パステルカラー の服か……
楽しみなようで、少し照れくさいな……
作ってもらう服を 三枚にしたことで、話し合うはずの時間に少し余裕がうまれた。
双子のサルビアとセージのお父さんネペタの古本屋さんへ行くというと、お店と家をつなぐプライベートドアを使えば中から行けると教えてくれる。
家族が、いつでも移動できるように登録している人なら家の中から、コリウスさんの自宅部分もブティックも古本屋さんそしてモナルダの家まで扉が続いているそうだ。
アジュガの家、鍛冶屋さんだけは火を使っているので 一度庭にでることになっている。
離れてはいるけど表から移動しなくてもいいように、庭からならどの家にもすぐいける大きな扉を裏にもつけて、これも登録してある人はカギなしで中に入れるようグレコマが作ってくれたと教えてくれた。
ガーデンパーティ?というか、庭で集まって食べることは仕事を持っている人たちばかりだから調理時間を節約するためなのか? 週に 三回ぐらいは普通にあるのだという。
もともとネペタ親子は、母親がいないから夕食は毎日食べに行っているし、モナルダが煮込み料理やオーブン料理を大量に作るので、それをいつもみんなで食べるそうだ。
やっぱりそうなんだ、モナルダもよく集まるといっていたしね……
「仲がいい家族だね」
「普通よ。 ドワーフ族はみんなこんなもんよ」
そうなのか?
「パールも、もうわたしたちの仲間、家族よ!」
アジュガが、うれしそうに宣言してくれた。
「仲間…… ありがとう」
なんだかこそばゆい感じがするけどうれしいな……
サルビアとセージの家は、一階に簡単な作りのダイニングキッチンがあって、双子のお父さんネペタが店番しながらくつろげるようになっている。
二階にもリビングダイニングキッチンがあり、朝と昼食はみんなで簡単に作って食べているといっていた。
ちゃんとした食事は、モナルダのところで食べるそうだ。
姉妹は服作り、父親は読書で忙しいから食事がおろそかになりがちみたい。
本好きで古本屋さんを経営しているお父さんネペタは、本をよく読むだけあっていろいろなことに詳しいそうだ。
とくに、ここラメール王国とダンジョン。
メルの洞窟とメルの森について研究も兼ねて本を集めているといっていた。
もう、ネペタにはわたしのスキルのことを教えてもいいかな?
素直に話して全部スキルコピー させてもらう。
教えたときの口をポカンと開けて目をまん丸にした顔には、こっちがおどろいてしまう。
「ウソだろう? ホントにそんなことができるのか?
それは、特別なスキルか…… う……うらやましい」
ネペタは、はじめついて回って自分も習得しようと真似していたけど、無理だとわかると ガックリしてあきらめていた。
空いている時間に少しずつコピー していく。
今日も 二時間ぐらいコピー させてもらった。
千冊近くはできたかな?
ラメールの歴史を少しずつ学んでいく。
ここは竜人の血が流れている王様が作った国なのだということ。
ネペタは、細かい年代などは図書館に行ったほうがもっと詳しい資料があるので、調べてみたらおもしろいよと教えてくれる。
ネペタのところにある本はどちらかというと、ちょっと違う見方をした歴史の資料が多かった。
初代の王様は他の世界の人だったとか?
他の世界からもう 一人、王様を守ってやってきたすごい護衛の人がいたとか。
だからこの世界にきた竜人は 実は 二人だった?
半分神話のようになっている、ちょっと変わったおとぎ話のような本も多い。
これは、おもしろい本だな……
ここの楽しみが増えたよ。
こんなことを繰り返していると、一週間があっという間にすぎてしまう。
ライたちのところにも約束したので家をみに行かないといけない。
それに 一度 ピアンタに帰って、マークたちがわたしがいなくなったと心配するまでになんとか会って、連れてこないと……
モナルダたちには、明日から少し留守にすると告げる。
「まずダンジョンの近くに家を買って、伯父さんたちが暮らせるように少し整えてぇ~ それからピアンタまで迎えにいってくるから…… たぶん 二週間以上は戻れないと思う」
「よし、じゃあそれまでに錬金釜の材料を揃えておくかっ! 帰ってきたら作り方を見せてやるから、期待しておけ」
「やった、楽しみっ! でもグレコマ、わたしは急いでないから無理はしないでいいからね」
「ああ、大丈夫だ。 無理はせんから、パールも気をつけていってこい」
「そうだよ。 なにかあったら無理せず 一度こっちに戻っておいで」
大きくうなずいておく。
ここに帰ってくる楽しみができたな……
よし、これで明日は 朝 一番。
ライたちに会いに メルの洞窟へ出発だ!
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