迷い人と当たり人〜伝説の国の魔道具で気ままに快適冒険者ライフを目指します〜

青空ばらみ

文字の大きさ
188 / 221

188. レベル60

しおりを挟む
 うわーっ?!
 きっとそうだ!

(チェリー ! わたしのレベルが、とうとう上がった?)

(はい。いま上がりました。おめでとうございます。レベル60です)

 やったーっ!!
 詳しくは、あとから聞こう。
 いまはポーション作りに集中しないと。

 あとは、魔力ポーション。

 これもモナルダに見本を作ってもらって色を覚える。
 なんと、一回で合格した。
 中級ポーションと同じだよっとモナルダにも教えてもらったけど、もうなんだかモナルダの作っているところをじっと見ているだけで感覚が芽生えてるよ。

「モナルダ! なんだか感覚が芽生えたのか? 覚えたのか? 何かを掴んだみたい」

「まあ……パールはレベルが高いだろうから、そうなるだろうね」

 なんだかモナルダの中では、想定内だったようだ。

 きっとモナルダも、そうなのかな……

 モナルダのレベルは聞いてないけど、グレコマより高いと思う。
 
 あとはこれをしっかり作れるようにしたら、応用編もまた教えてくれるみたいだし、まずは基本の作り方を覚えること。
 
 薬草に余裕があるのでもう一度おさらいして、からだに覚えさせる。

「すごい子だよ。一回教えただけで、完璧に覚えてしまったよ。普通は何年もかけてこの感覚を習得するもんさっ」

「そうなんだ、モナルダの教え方がうまいんだよ。難しいけど、わかりやすい表現だったし……」

「これができるようになったら、あとは簡単さ。レシピも全部覚えたんだろ?」

「うん、大丈夫。覚えたよ」

「じゃあ、あとは秘密の砂の場所だね」

 次に来たときには、場所を教えてもらえることになった。
 いままではグレコマと一緒に、家の幌馬車で向かっていたそうだ。

 モナルダのところには幌馬車本体はあるけど馬がいない。
 前にモナルダが笑いながら教えてくれた。

「みんな自分の仕事で手がいっぱいで、馬の世話ができないんだよ。だから馬を近くの馬好きの人に預けて、世話をしてもらっているのさっ。それなら必要なときだけ、いつでも使えるからね」

 ここのみんなは、自分の仕事で忙しいから……

 今回はわたしのボードで、グレコマと三人で向かうことにする。

「なにか必要なモノってある? 一度マークのところに顔を出して、魔牛がどんな風になったか確認してから、また戻って来るから必要なモノがあったら教えてね。そうだ! コカドリーユを狩って来たんだよ。モナルダ、いる?」

「ホントかい?! あれは、毒の袋をからだに持っているから貴重なんだよ。砂を取るのには何もいらないから、コカドリーユはそのまま一頭とっておいてくれるかい? 捌くには用意ができてない。今すぐは無理だけど、ほしい部位が数種類あるからね。今度こっちへくるまでに捌く準備をしておくよ。それまで持っていておくれ」

「いいよっ! 大きいのとっておくよ。それにまだクロコイリエやパシュンあとケンシコにレッドウルフなんかもあるよ! どう?」

「んっ? ケンシコもあるのかい?! あれにも火の貴重な部位があるんだよ一緒に捌こうかね。それも一頭とっておいてくれるかい? お願いするよ。三日は準備にかかるだろうけど、それ以降ならいつきても捌けるようにしておくから、特別な砂の場所に行ったあとにでも出しておくれ。パールの都合の良い時でいいよ」
 
「わかったよ。数日はメルの町にいると思う。しばらくはあっちで残りの魔獣をどうするかマークたちと決めないと……用事を少し片付けて帰ってくるね」

「ああ、気をつけてお帰り。ライアン様のところにもちゃんと顔を出して、用事はきちんと済ませてからくるんだよ。砂を取る準備もしておくからね」

「うん、わかった。ありがとう」


   ♢♢♢


 朝早く、マークのところへ戻ることにする。
 
 モナルダもなんだかコカドリーユとケンシコを捌く準備でグレコマと忙しそうだ。
 
 メルの町までは慣れたもので、ボードに乗って空を走ると……

 えっ?!

 これは……なに?
 こんなのいままでなかったよ?

「チェリー! これは、なんだろう? ボードの詳しい使い方が頭の中に入ってきたんだけど……」

「はい。レベル60からの特典、スキル鑑定です。それとこのボードは、もともとレベル60からいろいろなことができるように安全機能が付いていたようです」

「ああ、そうか……わたしのことをケップラー王国の人たちは赤ちゃんだって言ってたから……向こう的には、レベル60でやっと子どもなのかも?」

「はい。そのようですね」

 そんなことをチェリーと話していると、マークの宿屋へついてしまった。

 アレっ? すぐにまたトーマスがやって来た。

「パール! よかった! 帰ってきてくれた!」

「おはよう! どうしたのトーマス?」

「こっちへ来てくれ、待ってたんだよ! 魔牛が多すぎて保存が難しいんだ! 料理長と作り続けてもぜんぜん減らない。だから一部の肉をパールのマジックバックへしまってほしいんだよ!」

「あっ! そうか。魔牛って大きいもんね」

 トーマスに連れて行かれて、言われるがままマジックバックへ入れていく。
 トムさんが作っていた魔牛の料理も、大量にもらうことができた。

 マークとシーナも魔牛のステーキをいっぱい食べたようで、すごく贅沢なことだとよろこんでいる。

 ついでだからトムさんに、他の魔獣はどうするか尋ねる。

 マークからも聞かれていたそうで、クロコイリエとコカドリーユはやめておくと決めたそうだ。
 ケンシコをどうするか迷っているようで、誰かそういう危険な部位がある魔獣を捌くのに長けた人に一度教わりたいと漏らしていた。

 やっぱり捌きたいんだ……

「トムさんそれじゃあ、全部処分しないで少しおいておくから好きなときに声をかけてくれたらいいよ」

「おう、 そうか!? ありがとうなっ」

「よかったですね! 料理長! これで、いろんな魔獣の料理が一からすべてできるようになりますよ!」

 それから二人に、レッドウルフを一頭頼まれる。
 どれくらいの大きさなのか一度ここにだしてほしいと告げてきた。
 チラッとシーナをみると大丈夫だとうなずいてくれたので、まあ良いのだろう。
 魔牛のように大きくないし……
 告げられた場所へ、一頭だす。

「料理長、小さく感じますね……」

「ああ、小さいな。パールこれならもう一頭いいか? トーマスと一頭ずつ捌きたいんだ」

「いいよ」

「パール、ありがとうっ!!」

 トーマスが、うれしそう。

 一度しまって、あとでライたちのところへ行くときに倉庫へだすことになった。
 
 料理人ってホント、すごすぎる……

 シーナが呆れて、マークは笑いながら三人をみていた……


 しばらく楽しく過ごしていると、シーナに聞かれる。

「ライ様のところへは、もう顔を出したの?」

「あっ?! まだ……」

 そうだよ、あっちの魔牛は大丈夫かな? 気になる……

 レッドウルフを倉庫に置いて、ボードでライたちのところへいく。


 裏庭の囲いでは、セバスチャンが静かに優しく微笑んで……
 わたしを迎えに来てくれた。


 何となく、ホッとする……





しおりを挟む
感想 17

あなたにおすすめの小説

規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜

ケイソウ
ファンタジー
チビで陰キャラでモブ子の桜井紅子は、楽しみにしていたバス旅行へ向かう途中、突然の事故で命を絶たれた。 死後の世界で女神に異世界へ転生されたが、女神の趣向で変装する羽目になり、渡されたアイテムと備わったスキルをもとに、異世界を満喫しようと冒険者の資格を取る。生活にも慣れて各地を巡る旅を計画するも、国の要請で冒険者が遠征に駆り出される事態に……。

ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム 前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した 記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた 村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた 私は捨てられたので村をすてる

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

転生したので好きに生きよう!

ゆっけ
ファンタジー
前世では妹によって全てを奪われ続けていた少女。そんな少女はある日、事故にあい亡くなってしまう。 不思議な場所で目覚める少女は女神と出会う。その女神は全く人の話を聞かないで少女を地上へと送る。 奪われ続けた少女が異世界で周囲から愛される話。…にしようと思います。 ※見切り発車感が凄い。 ※マイペースに更新する予定なのでいつ次話が更新するか作者も不明。

失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~

紅月シン
ファンタジー
 聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。  いや嘘だ。  本当は不満でいっぱいだった。  食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。  だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。  しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。  そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。  二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。  だが彼女は知らなかった。  三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。  知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。 ※完結しました。 ※小説家になろう様にも投稿しています

積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!

ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。 悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。

侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!

珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。 3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。 高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。 これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!! 転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!

リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?

あくの
ファンタジー
 15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。 加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。 また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。 長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。 リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

処理中です...