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18話
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終礼の挨拶が終わると同時に駆け出していくクラスメイトを横目に、肩掛けのカバンを手にして隣のクラスへ向かう。
テストが一週間後に差し迫っていた。多くの学生たちと同じく好ましくない期間である。
だが、いいこともある。部活が強制的になくなるので、放課後の時間が長くなるし、勉強するという口実で有誠といっしょにいられる時間も増える。
成績は悪くないほうだが、まったく勉強なしでテストに臨むのは現実的でないことくらい理解している。
計画を立て、真面目にこつこつ取り組む有誠を隣で眺めながら勉強するのがきらいではなかった。
今日は有誠の家で勉強することになっている。早く帰って二人きりの空間になれるのを楽しみにしながら、二組の終礼が終わるのを待つのだった。
玄関の扉をくぐると、吹き抜けの高い天井が出迎える。土間もかなりのスペースなのに、物は少ない。うちはいつも家族四人分の靴が散乱しているため、これを見ると、横になってくつろげそうな広さだな、などと考えてしまう。
有誠の両親は仕事で家を空けていることが多く、当然のように誰もいなかった。その分といってはなんだが、リビングをのびのびと使える。
有誠はめずらしく集中できていない様子だった。しばらくそわそわとワークをめくっていたが、俺が早々に頬杖をつき、集中力を切らすころにはいつも通り黙々と手を進めていた。
用意してもらったポッキーをつまみながら、さらさらとシャーペンを走らせる有誠を見つめる。うつむいているせいで、目に前髪がかかってしまっている。隠れた瞳を見たくて、手を伸ばしたものの、髪に触れる直前になって引っ込めた。
有誠の背後に移動し、背中にのしかかるようにして体重をかけた。声をかけるとびくっと肩が揺れる。続く言葉もしどろもどろで、目が泳いでいる。
何か変だ。
具合でも悪いのかと思い、体重をかけるのをやめ、少し距離をとる。風邪をひいていたなら、朝いっしょに登校した時点で気がついていると思うのだが。じっと観察してみるも、顔色は特に悪くない。
不審に思っていると、膝立ちになった有誠がこちらに向き直り、接近してきた。黒色の瞳が光を反射してつやめいている。有誠の手が僕の顔に伸ばされる光景が、スローモーションのように眼前に映し出された。
食い入るようにそれを見つめていると、ふっと影が差し、視界がさえぎられてしまう。もっと見ていたい、近づきたい。高揚する気持ちにともなって胸が高鳴っていく。
思いに引き寄せられるように体が動いた。口元を何かが覆う感覚がした後、視界に光が戻る。
照明のまぶしさに目を細める。何が起きたのか理解しようと有誠の顔を見て、一瞬言葉を失った。
眉間にしわを寄せ、そうしないとあふれ出てくる何かをこらえるように下唇を噛みしめている。
「ゆうせ……」
「……もうやめにしよう。俺と付き合って告白を断る理由にしたところで、実晴がモテるのは変わらないだろ。自分で断るなり、さっさと本命をつくるなりしたほうがいい」
時が止まってしまったような錯覚に陥る。耳鳴りがして、自分の体がこの場に存在しているのかもわからなくなった。目の前からいなくなる有誠を目だけで追う。夢なら覚めてほしかった。
海だのバーベキューだの、大量に出た宿題のことは忘れ、めいめいに夏休みの予定を思い描いている人々で、教室はいつにも増して騒がしかった。
そんな声をバックに机に突っ伏す。夏休みの予定がなくなったことは三週間前に決定していた。幼稚園から今まで、欠かさずといっていいほど幼なじみと過ごしてきた夏が、なくなった。
あの日から、あからさまに避けられている。
テスト期間は三本早い電車に乗っていたようで、家を訪ねても誰もいない。たまたまなのか意図的なのかは不明だが、廊下でさえすれ違わなくなった。
浮かれた雰囲気の教室が居心地悪くて、意味もなく教室を出る。二組の前をため息をつきながら歩いていると、後方から声がかかった。
「あ、はるくんだ」
一島さんだった。教室のエアコンが効きすぎるせいか、夏だというのにセーターを着ている。
「そうだ! あのゲームね、結構レベル上がったんだよ」
有誠がやっていると聞き、インストールしたゲーム。正確には一島さんと有誠が二人で話しているのが面白くなくて、それを阻止しようと始めたゲームだ。
へぇ、と相槌を打つと、一島さんがゲーム画面を開いて見せてくれる。大きなシャチが悠々と画面の中を泳いでいる。インテリアのテイストも統一されており、青と紫の落ち着いた色味と貝殻をモチーフとした家具がマッチしていた。
ゲームのアプリを立ち上げ、自分が選んだキャラクターを眺める。
映っているのは、大きなあくびをして伸びをするクロヒョウ。ツヤツヤの黒い毛皮につり目がちの瞳。
どことなく有誠を思わせるようなフォルムに目がとまり、このキャラクターを選んだ。さすがに自分でも気持ちが悪い考えだと思ったが、どうせ世話をするのなら親しみを持てそうなものがよかったのだ。おかげで毎日忘れずエサを与え、ブラッシングをしている。そして、有誠と会話できない代わりに、こいつの世話をすることでなんとか日々をごまかしていた。思わず失笑が漏れてしまい、一島さんに首を傾げられてしまうが、なんでもない、と笑顔でその場をのりきる。
一島さんは、特に気にすることもなくスマホの画面を閉じた。
「夏休みって予定ある? 来週、この近くで夏祭りやるでしょ? よかったらいっしょにどうかなー、なんて」
おろした髪を指でいじりながらはにかむ彼女に、あー、と返事をにごす。
正直、誰かと遊びに行ける気分ではなかった。本当は終業式だって面倒で、ばっくれてやろうかと考えたほどだ。結局は今日こそは有誠と話せるかもしれない、という期待を胸に登校したわけだが。
どう断ろうかと思案していると、一島さんは手にしていたスマホを振って続ける。
「この前のメンバーも誘おうと思ってるんだよね!」
この前のメンバー。それって、透山と槻川さんと。
「有誠も……?」
「うん! もちろん!」
常ならば有誠が誘いにのる可能性は低い。しかし、最近は一島さんとかなり親しくしているようだし、カラオケでは透山と槻川さんに自ら話しかけていた。思えばあの二人とは、いっしょにアイスまで食べていた。
「……参加しようかな」
「本当? ありがとう!」
有誠が来ないならそれでいい。でも、僕の知らないところで、誰かと笑っている場面を想像すると、心臓に冷たい風か通り抜けるかのような心地になった。
夏祭り当日。
改札前で先に着いていた一島さんと槻川さんと合流する。二人とも浴衣を着て、髪をまとめているので、なんだか知らない人みたいだった。少し遅れて透山も到着するが、有誠の姿は見えない。基本は時間前行動なのにめずらしい。トラブルに巻き込まれていないかと気を揉んでいると、集合時刻ちょうどに有誠が現れた。
「ごめん、遅くなった」
現れた有誠は、紺色にグレーのラインが入った浴衣にラインと同色の帯を身につけていた。電車に乗るまでに急いだのか、髪が少し乱れている。
槻川さんに浴衣姿を褒められ、照れくさそうに首をかく有誠を目にし、内臓を引っかかれたかのような不快感がおそう。それ以上その光景を見ていられず、さっと視線をそらした。
「俺、金魚すくいやりたいなー、透山と槻川さんいっしょに行かない?」
その言葉を聞いたとき、急速に理解した。二人でカフェに行った帰りの出来事を思い出す。
『……今のうちになんでも経験しておかないといけないからな』
あぁ、有誠にとっては所詮恋人ごっこだったんだ。僕との時間でお付き合いの経験しておこうというつもりだったのだろう。別の誰かと、本気の恋愛をするために。
その誰かは、おそらく槻川さんか、透山か。一年のときは同じクラスのもの同士、交流こそあったがそれまでだった。しかし、二年になり、クラスメイトでもなくなったというのに話す機会は増え、遊びにまで行くようになった。そして、同時期に一島さんとも仲良くなっている。もしかすると有誠は、顔の広い一島さんを通じて、あの二人のどちらかに接近しているのではないか。
有誠は僕が冗談に乗っかり、付き合おうと言ったと思っているのだろう。だから僕で練習をしていた。カフェに行って手をつないだのもハグしたのも、そしてあの日、キスをしようとしたのも。
わかってしまえばもうだめだった。有誠が二人のどちらを好きなのかは不明だが、この際どうでもいい。いっしょにいられないのなら、隠すように感情に被せた蓋も、取り繕った体裁も必要ない。
気が付けば、槻川さんと透山に覗きこまれるようにして囲まれている有誠のもとへ一直線に足が動いていた。
テストが一週間後に差し迫っていた。多くの学生たちと同じく好ましくない期間である。
だが、いいこともある。部活が強制的になくなるので、放課後の時間が長くなるし、勉強するという口実で有誠といっしょにいられる時間も増える。
成績は悪くないほうだが、まったく勉強なしでテストに臨むのは現実的でないことくらい理解している。
計画を立て、真面目にこつこつ取り組む有誠を隣で眺めながら勉強するのがきらいではなかった。
今日は有誠の家で勉強することになっている。早く帰って二人きりの空間になれるのを楽しみにしながら、二組の終礼が終わるのを待つのだった。
玄関の扉をくぐると、吹き抜けの高い天井が出迎える。土間もかなりのスペースなのに、物は少ない。うちはいつも家族四人分の靴が散乱しているため、これを見ると、横になってくつろげそうな広さだな、などと考えてしまう。
有誠の両親は仕事で家を空けていることが多く、当然のように誰もいなかった。その分といってはなんだが、リビングをのびのびと使える。
有誠はめずらしく集中できていない様子だった。しばらくそわそわとワークをめくっていたが、俺が早々に頬杖をつき、集中力を切らすころにはいつも通り黙々と手を進めていた。
用意してもらったポッキーをつまみながら、さらさらとシャーペンを走らせる有誠を見つめる。うつむいているせいで、目に前髪がかかってしまっている。隠れた瞳を見たくて、手を伸ばしたものの、髪に触れる直前になって引っ込めた。
有誠の背後に移動し、背中にのしかかるようにして体重をかけた。声をかけるとびくっと肩が揺れる。続く言葉もしどろもどろで、目が泳いでいる。
何か変だ。
具合でも悪いのかと思い、体重をかけるのをやめ、少し距離をとる。風邪をひいていたなら、朝いっしょに登校した時点で気がついていると思うのだが。じっと観察してみるも、顔色は特に悪くない。
不審に思っていると、膝立ちになった有誠がこちらに向き直り、接近してきた。黒色の瞳が光を反射してつやめいている。有誠の手が僕の顔に伸ばされる光景が、スローモーションのように眼前に映し出された。
食い入るようにそれを見つめていると、ふっと影が差し、視界がさえぎられてしまう。もっと見ていたい、近づきたい。高揚する気持ちにともなって胸が高鳴っていく。
思いに引き寄せられるように体が動いた。口元を何かが覆う感覚がした後、視界に光が戻る。
照明のまぶしさに目を細める。何が起きたのか理解しようと有誠の顔を見て、一瞬言葉を失った。
眉間にしわを寄せ、そうしないとあふれ出てくる何かをこらえるように下唇を噛みしめている。
「ゆうせ……」
「……もうやめにしよう。俺と付き合って告白を断る理由にしたところで、実晴がモテるのは変わらないだろ。自分で断るなり、さっさと本命をつくるなりしたほうがいい」
時が止まってしまったような錯覚に陥る。耳鳴りがして、自分の体がこの場に存在しているのかもわからなくなった。目の前からいなくなる有誠を目だけで追う。夢なら覚めてほしかった。
海だのバーベキューだの、大量に出た宿題のことは忘れ、めいめいに夏休みの予定を思い描いている人々で、教室はいつにも増して騒がしかった。
そんな声をバックに机に突っ伏す。夏休みの予定がなくなったことは三週間前に決定していた。幼稚園から今まで、欠かさずといっていいほど幼なじみと過ごしてきた夏が、なくなった。
あの日から、あからさまに避けられている。
テスト期間は三本早い電車に乗っていたようで、家を訪ねても誰もいない。たまたまなのか意図的なのかは不明だが、廊下でさえすれ違わなくなった。
浮かれた雰囲気の教室が居心地悪くて、意味もなく教室を出る。二組の前をため息をつきながら歩いていると、後方から声がかかった。
「あ、はるくんだ」
一島さんだった。教室のエアコンが効きすぎるせいか、夏だというのにセーターを着ている。
「そうだ! あのゲームね、結構レベル上がったんだよ」
有誠がやっていると聞き、インストールしたゲーム。正確には一島さんと有誠が二人で話しているのが面白くなくて、それを阻止しようと始めたゲームだ。
へぇ、と相槌を打つと、一島さんがゲーム画面を開いて見せてくれる。大きなシャチが悠々と画面の中を泳いでいる。インテリアのテイストも統一されており、青と紫の落ち着いた色味と貝殻をモチーフとした家具がマッチしていた。
ゲームのアプリを立ち上げ、自分が選んだキャラクターを眺める。
映っているのは、大きなあくびをして伸びをするクロヒョウ。ツヤツヤの黒い毛皮につり目がちの瞳。
どことなく有誠を思わせるようなフォルムに目がとまり、このキャラクターを選んだ。さすがに自分でも気持ちが悪い考えだと思ったが、どうせ世話をするのなら親しみを持てそうなものがよかったのだ。おかげで毎日忘れずエサを与え、ブラッシングをしている。そして、有誠と会話できない代わりに、こいつの世話をすることでなんとか日々をごまかしていた。思わず失笑が漏れてしまい、一島さんに首を傾げられてしまうが、なんでもない、と笑顔でその場をのりきる。
一島さんは、特に気にすることもなくスマホの画面を閉じた。
「夏休みって予定ある? 来週、この近くで夏祭りやるでしょ? よかったらいっしょにどうかなー、なんて」
おろした髪を指でいじりながらはにかむ彼女に、あー、と返事をにごす。
正直、誰かと遊びに行ける気分ではなかった。本当は終業式だって面倒で、ばっくれてやろうかと考えたほどだ。結局は今日こそは有誠と話せるかもしれない、という期待を胸に登校したわけだが。
どう断ろうかと思案していると、一島さんは手にしていたスマホを振って続ける。
「この前のメンバーも誘おうと思ってるんだよね!」
この前のメンバー。それって、透山と槻川さんと。
「有誠も……?」
「うん! もちろん!」
常ならば有誠が誘いにのる可能性は低い。しかし、最近は一島さんとかなり親しくしているようだし、カラオケでは透山と槻川さんに自ら話しかけていた。思えばあの二人とは、いっしょにアイスまで食べていた。
「……参加しようかな」
「本当? ありがとう!」
有誠が来ないならそれでいい。でも、僕の知らないところで、誰かと笑っている場面を想像すると、心臓に冷たい風か通り抜けるかのような心地になった。
夏祭り当日。
改札前で先に着いていた一島さんと槻川さんと合流する。二人とも浴衣を着て、髪をまとめているので、なんだか知らない人みたいだった。少し遅れて透山も到着するが、有誠の姿は見えない。基本は時間前行動なのにめずらしい。トラブルに巻き込まれていないかと気を揉んでいると、集合時刻ちょうどに有誠が現れた。
「ごめん、遅くなった」
現れた有誠は、紺色にグレーのラインが入った浴衣にラインと同色の帯を身につけていた。電車に乗るまでに急いだのか、髪が少し乱れている。
槻川さんに浴衣姿を褒められ、照れくさそうに首をかく有誠を目にし、内臓を引っかかれたかのような不快感がおそう。それ以上その光景を見ていられず、さっと視線をそらした。
「俺、金魚すくいやりたいなー、透山と槻川さんいっしょに行かない?」
その言葉を聞いたとき、急速に理解した。二人でカフェに行った帰りの出来事を思い出す。
『……今のうちになんでも経験しておかないといけないからな』
あぁ、有誠にとっては所詮恋人ごっこだったんだ。僕との時間でお付き合いの経験しておこうというつもりだったのだろう。別の誰かと、本気の恋愛をするために。
その誰かは、おそらく槻川さんか、透山か。一年のときは同じクラスのもの同士、交流こそあったがそれまでだった。しかし、二年になり、クラスメイトでもなくなったというのに話す機会は増え、遊びにまで行くようになった。そして、同時期に一島さんとも仲良くなっている。もしかすると有誠は、顔の広い一島さんを通じて、あの二人のどちらかに接近しているのではないか。
有誠は僕が冗談に乗っかり、付き合おうと言ったと思っているのだろう。だから僕で練習をしていた。カフェに行って手をつないだのもハグしたのも、そしてあの日、キスをしようとしたのも。
わかってしまえばもうだめだった。有誠が二人のどちらを好きなのかは不明だが、この際どうでもいい。いっしょにいられないのなら、隠すように感情に被せた蓋も、取り繕った体裁も必要ない。
気が付けば、槻川さんと透山に覗きこまれるようにして囲まれている有誠のもとへ一直線に足が動いていた。
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