公爵令嬢は冒険者になります♪♪だって 王太子妃になんかなりたくないんですもの

カルム

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「公爵家の令嬢だからって、なめんなよー!」

私は、次々とやって来る婚約者候補に業を煮やし、自分に勝てた者を婚約者にすると宣言した。
容易く何とかなると思ったのか、やって来る やって来る。
そいつらを瞬殺で倒した私は、冒頭の台詞を叫んだのでした。
攻撃が速すぎて 何故 どうやって負けたのか分からない奴らは、勝利した後 「ふふっ」と微笑む私の事を   「疾風の暁姫」
と呼ぶようになったそうだ。
(決して「フフン」と高飛車に笑った訳ではない)
私の、公爵家特有の紅い髪とエメラルドグリーンの瞳だけが印象に残った為らしい。

私は、貴族ながら 騎士と冒険者をたくさん排出している公爵家の令嬢、アリスティアと申します。
幼い頃、誘拐されかけた時に恐怖のあまり気を失って 目が覚めた時に前世の事を思い出していた。

なんとな~く 周りを観察していて、騎士やら魔法やら勇者 精霊まで出てきたら もうこれはなんかのゲームか小説の世界に転生したって思うよね。

前世での私は、RPGのゲームにドはまりして
ダンジョン攻略に命を懸けていた。
一族の中に騎士や冒険者 挙げ句に勇者までゴロゴロいる環境はそんな私に打って付けだった。

誘拐されかけたこともあって、自分を守るための護身術と言う名目で 武術と剣を習得する事にした。
なんか私の身体能力、チートなくらい凄かったみたいで 一年後には そこらの騎士になら勝てるくらいになっちゃった。
流石 勇者様の血が流れてるだけはあるかな。

ついでに、魔法も極めてみました。

ここまで来たら、退屈な公爵令嬢なんてやってられない!
「冒険者にでもなろうかな!」
なんて言ってたら、王太子様の婚約者候補に挙げられていた。
表向きには普通の公爵令嬢ですから。

どうにかして候補から外してもらいたいのですが、聞きいれて貰えません。
で、考えたのがゲームの王道 悪役令嬢になって国外追放まで持っていきましょう。

でも、悪役令嬢って何するんだっけ?
ヒロインを苛める?
ヒロイン 居ないじゃん
しかもそれって 婚約破棄からの断罪 国外追放じゃ無かったっけ?

婚約したくないのに 婚約破棄からの…じゃあ意味無いじゃない。

とりあえず 冒険者になれる歳になるまでに何とかしなくちゃ。

*☼*―――――*☼*―――――

王太子様からの、お茶会の招待状が届いた。
どうも婚約者候補の皆様を集めて 顔合わせをするらしい。
病弱な設定…は無理なので、極力目立たない様に大人しく 隅の方で居ることにした。

最初の自己紹介を兼ねた挨拶は省く訳にはいかないので 他のご令嬢に紛れて順番を待つ事にした。
王太子様の後ろには、側近をしているお兄様が立っている。
目が合うと、ニッコリと笑ってくれたので少し安心した。
さあ!私の番がやってきた。

「お初にお目にかかります。アリスティア・シューハントと申します。」
これ以上無いほどのカーテシーを決めてみた。

「ああ  シルバーの妹だね。」
と後ろを振り向きながら言う。
「世間知らずで御無礼もあると思いますが、よろしくお願いします。」
お兄様が応えると
「そんな事は無いだろう。
確か 貴族の子息たちから«疾風の暁姫»と呼ばれているそうじゃないか。
いずれ お手合わせ願いたいね。
勝利の微笑とやらを見てみたいが、アリスティアが勝たないと見られないそうだから 見ることは出来ないかな。」

とんでもない事を言い出した。
お辞儀をしたまま顔が引き攣る。
背中には変な汗が流れる。
次のご令嬢と交代すると直ぐに 存在感を無くすようにと認識不能の魔法をかける。
「これで大丈夫! 
目を付けられたら大変だもの。
後は、他のご令嬢たちがお相手するでしょう。」
認識されていない事を良い事に 近衛騎士団の方達の装備をじっくりと観察させて頂いた。
冒険者になる時の参考にする為である。

この後、滞り無くお茶会は終わり解散となった。
のだが 王太子様が、近衛騎士の装備を観察していたアリスティアを観察していた事は 彼女には知る由もない事である。
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