運命(ゲーム)が 私をヒロインにしようとしてきます ~でもこれって本当にヒロインの扱いかしら?~

カルム

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ですよね~( ̄∀ ̄) の展開です

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さて 今 私は婚約者様の所にご挨拶に伺っております。
無茶苦茶 緊張してますが、日頃の特訓のおかげで何とか平静を保っています。

此処は王宮の謁見の間。
私の婚約者様は、このヴァンシュタイン王国の王太子様でした。
高位の公爵家の娘の嫁ぎ先など限られているので、覚悟はしていましたけれど。
なんなら、王太子妃教育と同じ教育を 公爵家で叩き込まれております。

私は綺麗な所作でカーテシーを行うと自己紹介をします。
「殿下、初めてお目にかかります。イーズルクス公爵家のアデライドと申します」

「うん。顔を上げて良いよ。」

私は、ゆっくりと顔を上げて王太子様を見る。
〘 やっぱりそうでしょうね!〙

この顔には見覚えがある。
前世での乙女ゲーム(という名の鬼畜ゲーム)
アデライドの死にっぷりが良すぎて!死ぬ直前のスチルがとてつもなく綺麗で!
全てのルートのスチルを回収する為にひたすらゲームを進めると言う輩が続出した。この伝説にもなったゲームに続編が出来ないはずがない。
私もその中の一人でした。

発売日当日、手に入れたゲームには麗しの王太子様の顔が前面に 後ろには妹姫と私の双子の兄が画かれておりました。

丁度今、目の前の光景 そのままの。

王家特有の サラサラ黒髪に、絡め取られそうな金色の眼のイケメンさん。
しかも声は××さん。わたくし一押しの
お声の持ち主!
声を想像しながら、イケメンさんに見入って夢想してたら 周りの悲鳴と共にトラックが見えて、あとの記憶が無いのでそのまま死んでしまったのでしょう。

なので続編の内容なんか全くわからない。
このチートな能力全開で、どうにか逃げ切らなくては。

ここで冒頭に戻る…訳では無い。


「今まで なかなか会う事が出来なかったけれど、私もこちらに帰ってきたから お互いに交流を深める事にしようか。
結婚も一年後に決まっていることだしね。
アデライド穣!」
ははは……結婚式、一年後で決まってるんだ。

「私の事は、殿下では無くマレアスと呼んでくれないかい。」
「あの でも…」
「マレアスだよ。呼んでみて!」
「………マ ..マレアス様」
「そう  よく出来ました。」
そう言って、ニッコリとお笑いになりました。その笑顔が怖い。
妹姫も紹介されて 私の付き添いとして着いてきた兄も交えて、お茶を頂きながらお話をさせていただきました。

ちなみに兄は殿下の側近候補です。

「やぁ…そうして並んで居ると流石、双子だね。皆が~明けの明星.宵の月~と言っているのが良くわかる。」
私は、その意味がわからずキョトンとした顔で首を傾げた。
すると、妹姫のリリアン様が教えてくれた。

「お二人のことを揶揄ってらっしゃるのですわ。
ラファエル様の髪の色が白金なので、明け方に輝く星のよう。
アデライド様の髪の色が青みがかった銀色なので、日の落ちた薄闇の中の儚い月のよう。
と言うお噂だそうですよ。」

ナンテコッタ(๑°ㅁ°๑)!!
こんな所でゲーム名の回収が

「そうだね。その吸い込まれそうな 青い水晶の様な瞳以外は全く違うのに、持っている雰囲気が同じなんだね。
アデライドが滅多に社交の場に出てこないので、二人一緒の時を滅多に見られないらしいから!
目の保養にさせてもらおうか。」

実際のところ 私と兄ラファエルは、瞳以外正反対と言って良いほど全く違う。
兄は背も高く、適度に筋力の付いた細マッチョだ。
反対に私は、同じ年頃のご令嬢より 背も低く、華奢な見た目である。
実際は ドレスの下に、スプリンター並の足と割れる一歩手前の腹筋を持ってるんだけどね。

「お恥ずかしい限りでございます。
王太子殿下と王女様のご兄妹に比べると、足下にもおよびません。」

儚げな笑顔を作ってみた。

「あ~っはっは!
そんな顔をされると 泣かせてみたくなるな。」

\( ˙﹏˙ )/ イーーッ
それ、騎士団長の息子のルートだから。

「それとも、その顔を誰にも見せないように 何処かに閉じ込めてしまおうか。」

それは、魔法師団長の息子のルートです。
折角折ったフラグを回収して来ないで頂きたい。

「ほほほ…!
殿下、ご冗談がお上手ですこと。」
「マレアスですよ。」

ひきつりそうな笑顔に、張り付いた笑顔で返されるという 緊張感溢れる初顔合わせになりました。

狐と狸の化かし合いの様なお茶の時間がようやく終わり、私は解放されました。
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