運命(ゲーム)が 私をヒロインにしようとしてきます ~でもこれって本当にヒロインの扱いかしら?~

カルム

文字の大きさ
7 / 13

それぞれの思惑です⑴

しおりを挟む
❉❉❉ リリアンの場合 ❉❉❉

お兄様が変だ。
いつもとちょっと違うと言う意味ではない。
私の知っている王太子様と違うと言う事だ。

留学先から帰って来たお兄様と会った瞬間
「あ……この人«麗宵» の王太子様じゃん。
???じゃん?」
と思ったと同時に ゲームオタクな女子高生だった前世を思い出した。
«麗宵» って前作は鬼畜のクソゲーだったけど、続編は甘々だったんだよね。
前作で あまりにもアデライドが可哀想すぎるからって、未来の選択肢が色々選べる上に普通に愛されて幸せになる。って話!
所謂、ファンディスクというやつですね。

どのルートを選択しても 王太子様が甘々に溺愛してくるって言う 違う意味でクソゲーでした。
でも、どっちも絵が綺麗だったんだよね。

私はその中のモブキャラなんだけど、最後にアデライドが王太子妃になるルートを選ばないと、自動的に女王になる運命が課せられている。
王太子であるお兄様が アデライドと一緒に行ってしまうからね。

私はそれらを阻止して 平凡な貴族の奥方様になるべく画策中である。
なのに お兄様がゲーム通りに動いてくれない。
ゲーム内のお兄様は 溺愛するだけなのだけれど、目の前のお兄様は アデライドへの執着が半端ない。
甘々なだけだったお兄様がここでは病んでいる。
まるで前作の病んでた奴らみたいに!

前作のようにアデライドが精霊の森に消えてしまったり、死んでしまう展開にでもなったら最悪だ。
唯一のバッドエンド、絶望の為に国ごと消し去ってしまうのだ。
お兄様はそれだけの魔力を持っている。

どうもアデライドもゲーム通りに動いていないみたいで困ってしまう。
一人ではどうする事も出来なくなってしまった。

元通りの展開に戻すべく協力者を得なければ。


❉❉❉ ラファエルの場合 ❉❉❉

俺には双子の妹が居る。
俺たちは光の一族の本家に生まれ、光の力を使い 聖獣に変化することが出来る。
最近聖獣になれるようになった妹は、今 自由に変化する事が出来るように 一生懸命特訓している。
妹は大抵の事が直ぐ出来るようになるので、これも早々に習得するだろう。
今までもそうだった。
その能力で、なにやら裏でやっているのは知っている。
巷の噂で「ヤバいんじゃないか?」と言われていた令息たちが、結婚して落ち着いたという話に一役買っているらしい。

そんな妹には生まれた時からの婚約者がいる。
王太子殿下と言う、これ以上無い方である。
だが俺は、妹をきちんと愛してくれる人でないと嫁にやる気はない。(まるで父親のようだが)

留学から帰って来た殿下の側近候補として 身近にいる事が増えた俺はこっそり観察してみる。
殿下の能力は桁外れのようだ。
なんなら国すら滅ぼしかねない。

はじめての顔合わせにやって来た妹に、怪しげな言葉を吐きながら…でも病的な執着を見せている。
妹も満更でも無い顔をしている。
この後行方不明になって家中大騒ぎになったのだが、当の本人は殿下の腕の中ですやすや眠っていた。
「お前はこんな所で何をやってるんだ?アデライド」
声を掛けて魔法で救い出す。
よく見ると殿下は寝てる振りをしているみたいだ。
「食えない奴」
一言呟くと ニヤリと笑ったように見えた。
なんだか、俺たちの正体も全て知られているみたいな気がする。

次の日 リリアン様から手紙が届いた。
嫌な予感しかないが、俺の未来に関わる事だと言われると会いに行かざるを得ない。
こうして俺はリリアン様の協力者になった。

どちらにしろ 妹を幸せに愛してくれればそれでよいのだ。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

王太子妃専属侍女の結婚事情

蒼あかり
恋愛
伯爵家の令嬢シンシアは、ラドフォード王国 王太子妃の専属侍女だ。 未だ婚約者のいない彼女のために、王太子と王太子妃の命で見合いをすることに。 相手は王太子の側近セドリック。 ところが、幼い見た目とは裏腹に令嬢らしからぬはっきりとした物言いのキツイ性格のシンシアは、それが元でお見合いをこじらせてしまうことに。 そんな二人の行く末は......。 ☆恋愛色は薄めです。 ☆完結、予約投稿済み。 新年一作目は頑張ってハッピーエンドにしてみました。 ふたりの喧嘩のような言い合いを楽しんでいただければと思います。 そこまで激しくはないですが、そういうのが苦手な方はご遠慮ください。 よろしくお願いいたします。

王弟殿下の番様は溺れるほどの愛をそそがれ幸せに…

ましろ
恋愛
見つけた!愛しい私の番。ようやく手に入れることができた私の宝玉。これからは私のすべてで愛し、護り、共に生きよう。 王弟であるコンラート公爵が番を見つけた。 それは片田舎の貴族とは名ばかりの貧乏男爵の娘だった。物語のような幸運を得た少女に人々は賞賛に沸き立っていた。 貧しかった少女は番に愛されそして……え?

遊び人の令嬢が目を付けたのは、私の真面目な婚約者でした

おいどん
恋愛
子爵家の令嬢エリーネと伯爵家の次男のノルトが婚約を結んだのは、半年前だった。 真面目で優秀なノルトに相応しい婚約者であろうとするものの、エリーネには自信がなかった。 ある日、遊び人と噂の令嬢べルティーナとノルトが共にいるところを見てしまう。 「真面目クンは壁さえ破っちゃえばこっちのもんだからね〜」 「きっと、彼女の美しさに嫉妬しているのだわ…」 「…今度は、ちゃんと言葉にするから」

【完結】ドアマットに気付かない系夫の謝罪は死んだ妻には届かない 

堀 和三盆
恋愛
 一年にわたる長期出張から戻ると、愛する妻のシェルタが帰らぬ人になっていた。流行病に罹ったらしく、感染を避けるためにと火葬をされて骨になった妻は墓の下。  信じられなかった。  母を責め使用人を責めて暴れ回って、僕は自らの身に降りかかった突然の不幸を嘆いた。まだ、結婚して3年もたっていないというのに……。  そんな中。僕は遺品の整理中に隠すようにして仕舞われていた妻の日記帳を見つけてしまう。愛する妻が最後に何を考えていたのかを知る手段になるかもしれない。そんな軽い気持ちで日記を開いて戦慄した。  日記には妻がこの家に嫁いでから病に倒れるまでの――母や使用人からの壮絶な嫌がらせの数々が綴られていたのだ。

氷の騎士と契約結婚したのですが、愛することはないと言われたので契約通り離縁します!

柚屋志宇
恋愛
「お前を愛することはない」 『氷の騎士』侯爵令息ライナスは、伯爵令嬢セルマに白い結婚を宣言した。 セルマは家同士の政略による契約結婚と割り切ってライナスの妻となり、二年後の離縁の日を待つ。 しかし結婚すると、最初は冷たかったライナスだが次第にセルマに好意的になる。 だがセルマは離縁の日が待ち遠しい。 ※小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。

壊れていく音を聞きながら

夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。 妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪 何気ない日常のひと幕が、 思いもよらない“ひび”を生んでいく。 母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。 誰も気づきがないまま、 家族のかたちが静かに崩れていく――。 壊れていく音を聞きながら、 それでも誰かを思うことはできるのか。

7年ぶりに私を嫌う婚約者と目が合ったら自分好みで驚いた

小本手だるふ
恋愛
真実の愛に気づいたと、7年間目も合わせない婚約者の国の第二王子ライトに言われた公爵令嬢アリシア。 7年ぶりに目を合わせたライトはアリシアのどストライクなイケメンだったが、真実の愛に憧れを抱くアリシアはライトのためにと自ら婚約解消を提案するがのだが・・・・・・。 ライトとアリシアとその友人たちのほのぼの恋愛話。 ※よくある話で設定はゆるいです。 誤字脱字色々突っ込みどころがあるかもしれませんが温かい目でご覧ください。

結婚結婚煩いので、愛人持ちの幼馴染と偽装結婚してみた

夏菜しの
恋愛
 幼馴染のルーカスの態度は、年頃になっても相変わらず気安い。  彼のその変わらぬ態度のお陰で、周りから男女の仲だと勘違いされて、公爵令嬢エーデルトラウトの相手はなかなか決まらない。  そんな現状をヤキモキしているというのに、ルーカスの方は素知らぬ顔。  彼は思いのままに平民の娘と恋人関係を持っていた。  いっそそのまま結婚してくれれば、噂は間違いだったと知れるのに、あちらもやっぱり公爵家で、平民との結婚など許さんと反対されていた。  のらりくらりと躱すがもう限界。  いよいよ親が煩くなってきたころ、ルーカスがやってきて『偽装結婚しないか?』と提案された。  彼の愛人を黙認する代わりに、贅沢と自由が得られる。  これで煩く言われないとすると、悪くない提案じゃない?  エーデルトラウトは軽い気持ちでその提案に乗った。

処理中です...