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それぞれの思惑です⑴
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❉❉❉ リリアンの場合 ❉❉❉
お兄様が変だ。
いつもとちょっと違うと言う意味ではない。
私の知っている王太子様と違うと言う事だ。
留学先から帰って来たお兄様と会った瞬間
「あ……この人«麗宵» の王太子様じゃん。
???じゃん?」
と思ったと同時に ゲームオタクな女子高生だった前世を思い出した。
«麗宵» って前作は鬼畜のクソゲーだったけど、続編は甘々だったんだよね。
前作で あまりにもアデライドが可哀想すぎるからって、未来の選択肢が色々選べる上に普通に愛されて幸せになる。って話!
所謂、ファンディスクというやつですね。
どのルートを選択しても 王太子様が甘々に溺愛してくるって言う 違う意味でクソゲーでした。
でも、どっちも絵が綺麗だったんだよね。
私はその中のモブキャラなんだけど、最後にアデライドが王太子妃になるルートを選ばないと、自動的に女王になる運命が課せられている。
王太子であるお兄様が アデライドと一緒に行ってしまうからね。
私はそれらを阻止して 平凡な貴族の奥方様になるべく画策中である。
なのに お兄様がゲーム通りに動いてくれない。
ゲーム内のお兄様は 溺愛するだけなのだけれど、目の前のお兄様は アデライドへの執着が半端ない。
甘々なだけだったお兄様がここでは病んでいる。
まるで前作の病んでた奴らみたいに!
前作のようにアデライドが精霊の森に消えてしまったり、死んでしまう展開にでもなったら最悪だ。
唯一のバッドエンド、絶望の為に国ごと消し去ってしまうのだ。
お兄様はそれだけの魔力を持っている。
どうもアデライドもゲーム通りに動いていないみたいで困ってしまう。
一人ではどうする事も出来なくなってしまった。
元通りの展開に戻すべく協力者を得なければ。
❉❉❉ ラファエルの場合 ❉❉❉
俺には双子の妹が居る。
俺たちは光の一族の本家に生まれ、光の力を使い 聖獣に変化することが出来る。
最近聖獣になれるようになった妹は、今 自由に変化する事が出来るように 一生懸命特訓している。
妹は大抵の事が直ぐ出来るようになるので、これも早々に習得するだろう。
今までもそうだった。
その能力で、なにやら裏でやっているのは知っている。
巷の噂で「ヤバいんじゃないか?」と言われていた令息たちが、結婚して落ち着いたという話に一役買っているらしい。
そんな妹には生まれた時からの婚約者がいる。
王太子殿下と言う、これ以上無い方である。
だが俺は、妹をきちんと愛してくれる人でないと嫁にやる気はない。(まるで父親のようだが)
留学から帰って来た殿下の側近候補として 身近にいる事が増えた俺はこっそり観察してみる。
殿下の能力は桁外れのようだ。
なんなら国すら滅ぼしかねない。
はじめての顔合わせにやって来た妹に、怪しげな言葉を吐きながら…でも病的な執着を見せている。
妹も満更でも無い顔をしている。
この後行方不明になって家中大騒ぎになったのだが、当の本人は殿下の腕の中ですやすや眠っていた。
「お前はこんな所で何をやってるんだ?アデライド」
声を掛けて魔法で救い出す。
よく見ると殿下は寝てる振りをしているみたいだ。
「食えない奴」
一言呟くと ニヤリと笑ったように見えた。
なんだか、俺たちの正体も全て知られているみたいな気がする。
次の日 リリアン様から手紙が届いた。
嫌な予感しかないが、俺の未来に関わる事だと言われると会いに行かざるを得ない。
こうして俺はリリアン様の協力者になった。
どちらにしろ 妹を幸せに愛してくれればそれでよいのだ。
お兄様が変だ。
いつもとちょっと違うと言う意味ではない。
私の知っている王太子様と違うと言う事だ。
留学先から帰って来たお兄様と会った瞬間
「あ……この人«麗宵» の王太子様じゃん。
???じゃん?」
と思ったと同時に ゲームオタクな女子高生だった前世を思い出した。
«麗宵» って前作は鬼畜のクソゲーだったけど、続編は甘々だったんだよね。
前作で あまりにもアデライドが可哀想すぎるからって、未来の選択肢が色々選べる上に普通に愛されて幸せになる。って話!
所謂、ファンディスクというやつですね。
どのルートを選択しても 王太子様が甘々に溺愛してくるって言う 違う意味でクソゲーでした。
でも、どっちも絵が綺麗だったんだよね。
私はその中のモブキャラなんだけど、最後にアデライドが王太子妃になるルートを選ばないと、自動的に女王になる運命が課せられている。
王太子であるお兄様が アデライドと一緒に行ってしまうからね。
私はそれらを阻止して 平凡な貴族の奥方様になるべく画策中である。
なのに お兄様がゲーム通りに動いてくれない。
ゲーム内のお兄様は 溺愛するだけなのだけれど、目の前のお兄様は アデライドへの執着が半端ない。
甘々なだけだったお兄様がここでは病んでいる。
まるで前作の病んでた奴らみたいに!
前作のようにアデライドが精霊の森に消えてしまったり、死んでしまう展開にでもなったら最悪だ。
唯一のバッドエンド、絶望の為に国ごと消し去ってしまうのだ。
お兄様はそれだけの魔力を持っている。
どうもアデライドもゲーム通りに動いていないみたいで困ってしまう。
一人ではどうする事も出来なくなってしまった。
元通りの展開に戻すべく協力者を得なければ。
❉❉❉ ラファエルの場合 ❉❉❉
俺には双子の妹が居る。
俺たちは光の一族の本家に生まれ、光の力を使い 聖獣に変化することが出来る。
最近聖獣になれるようになった妹は、今 自由に変化する事が出来るように 一生懸命特訓している。
妹は大抵の事が直ぐ出来るようになるので、これも早々に習得するだろう。
今までもそうだった。
その能力で、なにやら裏でやっているのは知っている。
巷の噂で「ヤバいんじゃないか?」と言われていた令息たちが、結婚して落ち着いたという話に一役買っているらしい。
そんな妹には生まれた時からの婚約者がいる。
王太子殿下と言う、これ以上無い方である。
だが俺は、妹をきちんと愛してくれる人でないと嫁にやる気はない。(まるで父親のようだが)
留学から帰って来た殿下の側近候補として 身近にいる事が増えた俺はこっそり観察してみる。
殿下の能力は桁外れのようだ。
なんなら国すら滅ぼしかねない。
はじめての顔合わせにやって来た妹に、怪しげな言葉を吐きながら…でも病的な執着を見せている。
妹も満更でも無い顔をしている。
この後行方不明になって家中大騒ぎになったのだが、当の本人は殿下の腕の中ですやすや眠っていた。
「お前はこんな所で何をやってるんだ?アデライド」
声を掛けて魔法で救い出す。
よく見ると殿下は寝てる振りをしているみたいだ。
「食えない奴」
一言呟くと ニヤリと笑ったように見えた。
なんだか、俺たちの正体も全て知られているみたいな気がする。
次の日 リリアン様から手紙が届いた。
嫌な予感しかないが、俺の未来に関わる事だと言われると会いに行かざるを得ない。
こうして俺はリリアン様の協力者になった。
どちらにしろ 妹を幸せに愛してくれればそれでよいのだ。
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