130 / 210
儀式
しおりを挟む
私は通路を走っていた。通路は狭く、すれ違う幅もない。
突き当りを左に曲がった。そのまま進んでいくと、T字路に差し掛かった。右か左か、慎重に選ばなければならない。一時間以内にゴールしないと命の保証はない。いや、ゴールしたところで助かるかは分からない。
儀式に生贄はつきものだからだ。私は生贄として儀式に参加している。迷路を一時間以内にクリアすれば命は助かる。クリアできなければ生贄になる。そういう儀式だ。しかし、悪魔が約束を守ってくれるとは思えない。両親はゴールすれば大丈夫と言っていたが、どうして悪魔の言うことを信じられるのだろうか?
私は迷った末に左に曲がって進んだ。しばらく進み、突き当りを右に曲がる。目の前にレンガの壁が広がった。行き止まりだった。
私はすぐに来た道を引き返し、真っ直ぐに進んだ。またもやT字路に差し掛かる。さっきは左だったから今度は右に曲がることにした。走っている最中、ピピッと音が鳴り響いた。時間切れだった。
遠くから壁を破壊する音が聞こえる。私はあまりの恐怖にその場から動くことができなかった。
やがて左側の壁が破壊され、悪魔が姿を現した。
「いただきます!」
私は――悪魔の生贄となった。
突き当りを左に曲がった。そのまま進んでいくと、T字路に差し掛かった。右か左か、慎重に選ばなければならない。一時間以内にゴールしないと命の保証はない。いや、ゴールしたところで助かるかは分からない。
儀式に生贄はつきものだからだ。私は生贄として儀式に参加している。迷路を一時間以内にクリアすれば命は助かる。クリアできなければ生贄になる。そういう儀式だ。しかし、悪魔が約束を守ってくれるとは思えない。両親はゴールすれば大丈夫と言っていたが、どうして悪魔の言うことを信じられるのだろうか?
私は迷った末に左に曲がって進んだ。しばらく進み、突き当りを右に曲がる。目の前にレンガの壁が広がった。行き止まりだった。
私はすぐに来た道を引き返し、真っ直ぐに進んだ。またもやT字路に差し掛かる。さっきは左だったから今度は右に曲がることにした。走っている最中、ピピッと音が鳴り響いた。時間切れだった。
遠くから壁を破壊する音が聞こえる。私はあまりの恐怖にその場から動くことができなかった。
やがて左側の壁が破壊され、悪魔が姿を現した。
「いただきます!」
私は――悪魔の生贄となった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる