黒き死神が笑う日

神通百力

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脳園

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 私は籠を背負うと、家の裏手にある畑に向かった。畑には大量の。畑で育てた脳味噌は脳味噌専門店に出荷する。
 私が育てる脳味噌は亡くなった母親の脳をベースにして培養している。育て方や環境、肥料によって脳味噌の味は変わる。この畑の脳味噌は牛乳を肥料にして育てているため、あっさりとしながらも濃厚な味わいとなっている。
 一番人気なのは仁藤にとうさんが作っているミント風味の脳味噌だ。ミントを肥料にして育てているらしく、爽やかな香りとスッキリとした味わいが人気の秘密だ。私も自分で育てた脳味噌よりも仁藤さんが作っている脳味噌の方が好きだ。
 私は籠を地面に置くと、次々と脳味噌を収穫していった。収穫した脳味噌を丁寧に箱に詰めると、トラックの荷台に載せた。運転席に乗り込むと、近くの脳味噌専門店に向かって出発した。三十分ほどで脳味噌専門店に到着し、店長に箱詰めの脳味噌を渡すと、すぐに家に帰った。
 家に帰ると、私は冷蔵庫から父親の脳味噌を取り出した。新たな脳味噌を作るべく、父親の脳をベースに培養するのだ。
 私はワクワクしながら培養の準備を始めた。
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