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第一章 治安最悪国家への侵略
5話目 メタボピンチの神回避
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重苦しい溜息を吐きながら、目の前で左頬を腫らして眩しい笑顔を浮かべているこの男を見つめる。
俺が原因不明の長い眠りについていた間に、俺を人形みたいに操って戴冠式をさっさと済ませたらしいこの男。どうやら戴冠式が始まる前に、何処へなりと逃げようと思っていた俺の企みもお見通しだったらしい(本人曰く、『神様クオリティ』だと)。
いつの間にか服は男物のシャツに変わっており、息苦しいコルセットも外されている。
この様子だと俺が男という事はバレてそうだな。
「ああ弓ちゃん! 僕の弓ちゃん! 心配しなくても、君の女装の理由は適当にでっち上げてもう皆には言ってるからね。戴冠式にも勿論女王じゃなくてちゃんと国王として出席させたよ! さあ褒めて弓ちゃん!! 僕は弓ちゃんの為に一杯働いたよ!!」
「うるさい」
「あぁん!」
先程の一発でもう吹っ切れたので、今度は躊躇なく弁慶の泣き所を蹴る。
それでも嬉しそうにニッコニコ笑うものだからほとほと呆れと疲れが溜まっていく。
もう一度溜息を吐くと、ベッドから立ち上がる。
未だにニコニコしているクロスを押し退け、窓を開ける。
今の今まで気付かなかったが、この国は、いや恐らくこの世界は前の世界とは違って文明が進んでいないっぽい。
その証拠に、高層ビルも無ければデパートや目に痛いネオン看板も見当たらない。
この王宮を除いて背の高い建物はほとんど皆無だ。
(平和だなぁ……)
つい数日前にSM茶番劇で王位がポイ、と俺に渡されたのが嘘の様だ。
しかし、こうもポンポン話が進むとそれはそれで面白くない。やっぱりこの神と言う名のドMは俺の近くにいられては正直邪魔だ。
そう思いながら、飛んで来た人懐こい白鳩に指をされるがままにさせていると、後ろから畏まった声がかかる。
「ユミ様。お召し物の手伝いに参りました」
聞こえてきた声は、少し懐かしく感じるあの仏頂面のメイドの物だった。
いつの間にか腕に移動していた鳩をくっ付けたまま振り返ると、案の定そこには彼女がいた。
いつぞやの様に腕に着替えらしき物を抱えて、真っ直ぐな目で俺を見つめている。なんだかちょっと懐かしい。
「着替えは良い。一人でする」
「……そういう訳には」
「良いじゃ無いか。本人が言っているんだから。ついでにそこのクロスも連れて行ってくれると助かる」
クロスが『マジで!?』みたいな顔したが知ったことか、とメイドから服を貰って二人を半ば強引に追い出す。
またもやいつの間にか肩に移動していた鳩を手に誘導して窓から逃がし、着替えに取り掛かる。
今回はちゃんと男物で良かった。うん。
ーーーーーーー
比較的分かり易かった皇太子の様な服を嫌々着た後、ハチ公の様に部屋の外で待機していたメイドークロスはいなかったーに声をかける。
まず朝食を摂る為にあの会食会場とは違う部屋に案内されるらしい。日本的に言うと食堂だな。
またもや前を歩くメイドの小さな背中を見つめながら、あの中庭を思い出す。もう一度見たいなぁ、なんて思いながら、ふと重要な事を思い出す。
「君の名前は?」
「え……?」
そういやこの子の名前聞いてなかったなぁ、なんて軽い気持ちで聞いたら、心底驚いた様に一定感覚だった足音を止めて此方を振り返った少女。
空色の目を大きく見開いて俺を凝視する様に、不味かったかな、と微妙に焦る。
手に僅かな汗が滲むのを感じながら、中途半端な笑みを浮かべながら少女の切り返しを待つ。怒られたらどうしよう。
「…………、ルルノと、申します」
無事返された言葉に、内心ホッとしながら可愛らしい名前だな、なんて思いながら宜しく、と言う。俺も男だからな。人並みにおにゃのこは好きだ。
宜しく、と言うと顔を真っ赤にした少女、否ルルノははくはくと口を開閉させてからぺこりとお辞儀をした。
そのままか細い声で『宜しくお願いします』と言われた時には、内心ガッツポーズを各所に散りばめながらウル○ラソ○ルの(オリジナル)振り付けで狂喜乱舞する。
この女顔のせいで中学での初恋の子に告白した時『嫌味?』って真顔で聞かれた位、俺は今まで女の子と接したことがなかったから超嬉しい!!
そのまま顔をだらしなく緩めてニヨニヨしていると、もう一度深くお辞儀したルルノちゃんが蚊の鳴くような声で、こちらでございます。と言いながら、踵を返して再び歩き始めた。ヤダ、この子可愛い。
「弓様」
その声が聞こえた瞬間、思わず反射で背後に裏拳をかます。
はぁん! という恍惚の声は聞こえない。聞こえないったら聞こえない。
案の定、後ろで何処ぞの格闘家の様な倒れ方をしている男は紛うことなきクソ神。
「…………クロス様?」
思いっきり不審な物を見る目でクロスを見るルルノに、ハッとした様にクロスが跳ね起きる。
顔をきりっと引き締め、手に持っていた紐で纏められた資料らしき物の頁を捲った。
これで頬を腫れさせて妙に肌ツヤが良くなっていて、尚且つ隠し切れてない口元から垂れる涎がなかったら完璧なんだがなぁ……。
「本日の御予定ですが、朝食をお採りになった後はご入浴、朝の執務の後に昼食。そして午後からは第二会議でございます」
何事もない様に話し始めやがった。
しかし、朝食の後に風呂に入れるのはありがたい。ここ数日自分の記憶上入っていなくて本気で気持ちが悪い。
第二会議とやらは後でクロスに聞けば良いだろうし、まずは飯だ。
分かった、とクロスに声を掛けてルルノに案内の続きを促す。
ルルノは一瞬腐った刺身を見る様な目でクロスを見ていた様な気がしたが、すぐに軽く会釈をして案内を続ける。こんな美少女があんな冷たい目をしてるなんて思いたくない。うん。
ーーーーーーー
着いた部屋は非常に広く、また例に漏れず悪趣味だった。
目が痛いほどのギラギラした調度品。絶対に事実と違うであろう肖像。趣味の悪い重そうなカーテン。金をかければ良いってもんじゃ無いんだがな。
まあ今は仕方が無い。そう思って目を瞑ることにし、これまた大きなテーブルの前に鎮座する豪華な椅子に座る。
すると、慌てた様にルルノとは違うお団子のメイドが走ってきた。
「こ、国王陛下……、椅子なら私が……」
「え、椅子ぐらい自分で座れるけど」
「え?」
「え」
ピシリと固まったメイドに困惑する。
もしかしてそう言うマナーとか決まりとかがあるのだろうか?
一人でみっともなくおろおろしていると、ルルノがそれよりも早く食事を持って来る様にと指示を出した。
助け舟なのかそれともただの天然なのか分からないが、それでも助かった。ありがとう……!
間も無くして運ばれて来た食事に、目を輝かせる。
どれもこれも美味しそうな物ばかりがテーブルに並んで行く。
並んで、並んで、並んで……。
「……多過ぎないか?」
「え、」
そう。やけに多い。
今現在テーブルに乗っているのは、フランスパンらしき物が三本と、ボウル程の器に入ったポタージュスープ、それに朝から胃が凭れそうな鳥の丸焼きらしき物に、これでもかとこんもり盛られたサラダ、更にはデザートまで文字通り山の様に積まれている。
それでも『まだまだじゃんじゃんあるぞ』と言わんばかりに次々運んでくるもんだから、見てるだけで腹が一杯になりそうだ。
「……俺はもっと少なくて充分だ」
「し、しかし……」
「食えねえのに欲張って残すのが一番無様で勿体無い。ガキのすることだ。そのパン三切れとスープを掌サイズの器に入れた奴で充分だ」
「は、はい! 畏まりました! オヴォールパン三切れとムムスのスープ一杯を用意してください!」
メイド長らしき初老のキチッとした女性が他のメイド達に指示を出す。
それにしても、オヴォールパンとかムムスのスープとか……聞いたことの無い物ばかりだな……。これがこの世界での食い物なのか。
パタパタと慌ただしく折角出した料理をしまうメイド達にちょっと申し訳ないなりなくなりがら、再び運ばれて来た三切れのパンと丁度良い量のスープに思わず頬が緩む。
ついいつもの癖で、手を合わせて『いただきます』と呟くと、またメイド達の動きが止まる。
「今のは……?」
「え、あ、『いただきます』の事か?」
不思議そうに見つめるルルノにそう返すと、はい。と頷かれる。
そうか、いただきますは日本独自の文化みたいな物だったな……。
「『いただきます』ってのは、この料理を作ってくれた人や、この料理の材料を作ってくれた人達、この食材達自身にも感謝するって意味なんだよ」
「感謝……イタダキマス……」
発音が怪しいいただきますを呟きながら、不思議そうに目を瞬かせるルルノに苦笑が漏れる。
周りのメイド達も囁き程度の為よく聞き取れないが、ルルノと同じ様な事を言っている。
こういう時日本の文化は素晴らしい。って感じれるんだよなぁ……。
胸中でそんな事をしみじみ思いながらパンとスープに手をつけた。
ーーーーーーー
料理自体は安定の美味しさでホッとした。
食べ終わって、また何時もの癖で食器を台所に持って行こうとしたら、今度は泣きそうになったお団子メイドに止められた。解せぬ。
まあ良い、風呂だ! とルンルン気分でルルノの後を着いて来たのはこれまた広い風呂。
ルルノに退室するように言って、脱衣所らしき場所で服を脱ぐ。いや、脱ごうとした。
「失礼します」
その声が聞こえた瞬間、俺の上半身は裸になっていた。
……え? 何事?
ギギギ、と振り返るとそこにはショタがいました。それも一杯。
え、と思う間も無くズボンも脱がされ、唯一の救いだったボクサーパンツらしき下着にも手をかけられる。
「ちょ、ちょちょちょっと待って!」
「? 脱がなければご入浴出来ませんが」
「それくらい分かる! 俺が言いたいのは自分で出来るって事だ!」
「しかし、前王は……」
「俺と! 前王は! 違うだろ!」
あんな肉団子と一緒にしないでくれ!
そう言うと、顔を見合わせたショタ達は失礼しました、と言いながらスス、と俺から距離を取った。
……距離を取っただけ。
まあ、まだマシか、と妥協しながら下着を脱ぎ側に置いてあったタオルで腰元を隠す。
そのまま重厚な造りの扉に手をかけると、スッと横から小さな手が伸びてくる。
え、と思う間も無く腰に巻いたタオルを剥ぎ取られ、扉を開けられ、ぐいぐいと押されて浴室に放り込まれた。
まだ呆然としていると、猫足バスタブっぽい浴槽に入れられ、シャワーをかけられ、手足や髪を洗われる。
三分もかからぬ内に全て終わらせた少年達は、浴槽に新しくお湯を複数の蛇口から溜め始め、薔薇の様な良い香りを放つどちらかといえば牡丹の様な花を浮かべ、お湯が俺の胸元ぐらいまで溜まったら全ても蛇口を止め、声を揃えて『失礼致しました』と言って部屋を出て行った。
この間、十分弱。
「…………仕事、早くね?」
ここのメイドもあの少年達も。
半ば呆然としながら、俺は久しぶりの風呂を楽しむことも無く、只々時間が過ぎるのを待つ事になった。
ーーーーーーー
「…………」
「…………弓、ちゃん?」
「……んだよ」
「大丈夫?」
「大丈夫に見えるんだったら神様やめて死んで現代社会に生まれ直して眼科行って絶望してもっかい死ね」
「……八つ当たり気味の罵倒も悪く無いけどあんまり気持ち良くないよぉ……」
あの後、がっつりごっそり気力やら何やらを削ぎ落とされた俺は、執務室らしき場所に通され、今現在執務机に突っ伏している。
風呂に入ったはずなのに全然サッパリしないし、気持ち良くなかった。綺麗好き日本人嘗めんなよぉ……。
薔薇の香りがする髪に不快感さえ覚えながら顔をあげる。
ここでくよくよしててもしょうがない、って割り切れたら良いんだけどそう上手く切り替えは出来ない。でも、やらなくちゃいけない事も勿論ある。
そんなことぐるぐる考えながら机上の書類に手を伸ばす。
積み重なった書類の一番上の一枚を手に取り、悪い姿勢のまま目を通す。
「って、読めるかぁ!」
「うわぁ!? 何事!?」
その書類の上には見たこともないような文字が踊り狂っており、とても読めた物ではない。
言うなれば、アルファベットと甲骨文字と平仮名と片仮名とアラブ文字とその他諸々色々を分解して組み合わせて出来た小学生の発想の様な文字だ。
読めるわけない。読めたらすごい。ギネス記録物だ。多分。
「ああ~、あっちとは言語が違うもんね。忘れてたよ。ごめんね」
「ふざけんなよ……」
「ごめんごめん。はい、この眼鏡掛けて」
「……何コレ。丸眼鏡?」
「それは読めない文字だったり、潰れちゃったりした文字を解読してくれる眼鏡だよ。かの有名な青タヌキの秘密道具の一種と同じ感じ。因みに神様クオリティではないのでご安心を!」
「ふうん……」
ベラベラとまくし立てるクロスを放置し、掛けてみる。手元の書類を覗き込む。
……成る程。確かに読める。しかし……。
「こんな凄い物が『神様クオリティ』じゃないって、どう言うことだよ」
「ん? 言ってなかったっけ? この世界は君達の言ういわゆる魔法があるんだよ。それは魔法道具の一種。因みにこの国の特許ね」
「…………は?」
魔法……だと?
そんなファンタジックな世界に俺は放り込まれたのか?
何てこった。これじゃ俺、アレだろ。国を経営しているということは、戦争が起こる可能性も無きにしも非ず。んで、その戦争で魔法やら何やら使われたら……。
俺、死ぬ。
…………取り敢えず日本の様な平和な国を志そう。
戦争良くない。非核三原則核廃絶。
もう一度書類を読む。
読んで、読んで、読んで、読んで……。
「よし。あの肉団子は相当な悪政だったってことはよく分かった!」
とにかく国民達に対する扱いが酷い。
過剰な税金、国に対して不利な事を言った者への極刑、労役と奉公とは名ばかりの生贄紛いな人身搾取。その他諸々エトセトラ。
全く、あのドMがなんでこんな悪政を敷けたのやら。理解ができない。
取り敢えず、傍らに羽ペンと共に置いてあった判子(改定印)を片っ端から押して行く。
所々マシな所もあるからそこだけ省き、後は全て作り変える。
こんな国が長持ちする訳がない。ローマ帝国でさえ滅ぶのだ。栄枯も背合わせ、油断はできない。
しゅぱぱぱ、と音がしそうな程素早く判子を押して行く。
「っし、こんな所かな。クロス、これ全部改定したいんだけどどうしたら良い?」
「……わーお、本気?」
「本気じゃなかったらそもそも言わねえよ」
「いや、それにしても、この量は……」
「なんか文句でもあるのかよ」
「あぁん! その目凄くイイね! 文句なんて無いよ!」
いきなり体をくねり出したクロスに侮蔑の目を向け、新しい紙を出す様に頼む。
まずは税金からだ。
さあ、やるからには全力だ。
俺が原因不明の長い眠りについていた間に、俺を人形みたいに操って戴冠式をさっさと済ませたらしいこの男。どうやら戴冠式が始まる前に、何処へなりと逃げようと思っていた俺の企みもお見通しだったらしい(本人曰く、『神様クオリティ』だと)。
いつの間にか服は男物のシャツに変わっており、息苦しいコルセットも外されている。
この様子だと俺が男という事はバレてそうだな。
「ああ弓ちゃん! 僕の弓ちゃん! 心配しなくても、君の女装の理由は適当にでっち上げてもう皆には言ってるからね。戴冠式にも勿論女王じゃなくてちゃんと国王として出席させたよ! さあ褒めて弓ちゃん!! 僕は弓ちゃんの為に一杯働いたよ!!」
「うるさい」
「あぁん!」
先程の一発でもう吹っ切れたので、今度は躊躇なく弁慶の泣き所を蹴る。
それでも嬉しそうにニッコニコ笑うものだからほとほと呆れと疲れが溜まっていく。
もう一度溜息を吐くと、ベッドから立ち上がる。
未だにニコニコしているクロスを押し退け、窓を開ける。
今の今まで気付かなかったが、この国は、いや恐らくこの世界は前の世界とは違って文明が進んでいないっぽい。
その証拠に、高層ビルも無ければデパートや目に痛いネオン看板も見当たらない。
この王宮を除いて背の高い建物はほとんど皆無だ。
(平和だなぁ……)
つい数日前にSM茶番劇で王位がポイ、と俺に渡されたのが嘘の様だ。
しかし、こうもポンポン話が進むとそれはそれで面白くない。やっぱりこの神と言う名のドMは俺の近くにいられては正直邪魔だ。
そう思いながら、飛んで来た人懐こい白鳩に指をされるがままにさせていると、後ろから畏まった声がかかる。
「ユミ様。お召し物の手伝いに参りました」
聞こえてきた声は、少し懐かしく感じるあの仏頂面のメイドの物だった。
いつの間にか腕に移動していた鳩をくっ付けたまま振り返ると、案の定そこには彼女がいた。
いつぞやの様に腕に着替えらしき物を抱えて、真っ直ぐな目で俺を見つめている。なんだかちょっと懐かしい。
「着替えは良い。一人でする」
「……そういう訳には」
「良いじゃ無いか。本人が言っているんだから。ついでにそこのクロスも連れて行ってくれると助かる」
クロスが『マジで!?』みたいな顔したが知ったことか、とメイドから服を貰って二人を半ば強引に追い出す。
またもやいつの間にか肩に移動していた鳩を手に誘導して窓から逃がし、着替えに取り掛かる。
今回はちゃんと男物で良かった。うん。
ーーーーーーー
比較的分かり易かった皇太子の様な服を嫌々着た後、ハチ公の様に部屋の外で待機していたメイドークロスはいなかったーに声をかける。
まず朝食を摂る為にあの会食会場とは違う部屋に案内されるらしい。日本的に言うと食堂だな。
またもや前を歩くメイドの小さな背中を見つめながら、あの中庭を思い出す。もう一度見たいなぁ、なんて思いながら、ふと重要な事を思い出す。
「君の名前は?」
「え……?」
そういやこの子の名前聞いてなかったなぁ、なんて軽い気持ちで聞いたら、心底驚いた様に一定感覚だった足音を止めて此方を振り返った少女。
空色の目を大きく見開いて俺を凝視する様に、不味かったかな、と微妙に焦る。
手に僅かな汗が滲むのを感じながら、中途半端な笑みを浮かべながら少女の切り返しを待つ。怒られたらどうしよう。
「…………、ルルノと、申します」
無事返された言葉に、内心ホッとしながら可愛らしい名前だな、なんて思いながら宜しく、と言う。俺も男だからな。人並みにおにゃのこは好きだ。
宜しく、と言うと顔を真っ赤にした少女、否ルルノははくはくと口を開閉させてからぺこりとお辞儀をした。
そのままか細い声で『宜しくお願いします』と言われた時には、内心ガッツポーズを各所に散りばめながらウル○ラソ○ルの(オリジナル)振り付けで狂喜乱舞する。
この女顔のせいで中学での初恋の子に告白した時『嫌味?』って真顔で聞かれた位、俺は今まで女の子と接したことがなかったから超嬉しい!!
そのまま顔をだらしなく緩めてニヨニヨしていると、もう一度深くお辞儀したルルノちゃんが蚊の鳴くような声で、こちらでございます。と言いながら、踵を返して再び歩き始めた。ヤダ、この子可愛い。
「弓様」
その声が聞こえた瞬間、思わず反射で背後に裏拳をかます。
はぁん! という恍惚の声は聞こえない。聞こえないったら聞こえない。
案の定、後ろで何処ぞの格闘家の様な倒れ方をしている男は紛うことなきクソ神。
「…………クロス様?」
思いっきり不審な物を見る目でクロスを見るルルノに、ハッとした様にクロスが跳ね起きる。
顔をきりっと引き締め、手に持っていた紐で纏められた資料らしき物の頁を捲った。
これで頬を腫れさせて妙に肌ツヤが良くなっていて、尚且つ隠し切れてない口元から垂れる涎がなかったら完璧なんだがなぁ……。
「本日の御予定ですが、朝食をお採りになった後はご入浴、朝の執務の後に昼食。そして午後からは第二会議でございます」
何事もない様に話し始めやがった。
しかし、朝食の後に風呂に入れるのはありがたい。ここ数日自分の記憶上入っていなくて本気で気持ちが悪い。
第二会議とやらは後でクロスに聞けば良いだろうし、まずは飯だ。
分かった、とクロスに声を掛けてルルノに案内の続きを促す。
ルルノは一瞬腐った刺身を見る様な目でクロスを見ていた様な気がしたが、すぐに軽く会釈をして案内を続ける。こんな美少女があんな冷たい目をしてるなんて思いたくない。うん。
ーーーーーーー
着いた部屋は非常に広く、また例に漏れず悪趣味だった。
目が痛いほどのギラギラした調度品。絶対に事実と違うであろう肖像。趣味の悪い重そうなカーテン。金をかければ良いってもんじゃ無いんだがな。
まあ今は仕方が無い。そう思って目を瞑ることにし、これまた大きなテーブルの前に鎮座する豪華な椅子に座る。
すると、慌てた様にルルノとは違うお団子のメイドが走ってきた。
「こ、国王陛下……、椅子なら私が……」
「え、椅子ぐらい自分で座れるけど」
「え?」
「え」
ピシリと固まったメイドに困惑する。
もしかしてそう言うマナーとか決まりとかがあるのだろうか?
一人でみっともなくおろおろしていると、ルルノがそれよりも早く食事を持って来る様にと指示を出した。
助け舟なのかそれともただの天然なのか分からないが、それでも助かった。ありがとう……!
間も無くして運ばれて来た食事に、目を輝かせる。
どれもこれも美味しそうな物ばかりがテーブルに並んで行く。
並んで、並んで、並んで……。
「……多過ぎないか?」
「え、」
そう。やけに多い。
今現在テーブルに乗っているのは、フランスパンらしき物が三本と、ボウル程の器に入ったポタージュスープ、それに朝から胃が凭れそうな鳥の丸焼きらしき物に、これでもかとこんもり盛られたサラダ、更にはデザートまで文字通り山の様に積まれている。
それでも『まだまだじゃんじゃんあるぞ』と言わんばかりに次々運んでくるもんだから、見てるだけで腹が一杯になりそうだ。
「……俺はもっと少なくて充分だ」
「し、しかし……」
「食えねえのに欲張って残すのが一番無様で勿体無い。ガキのすることだ。そのパン三切れとスープを掌サイズの器に入れた奴で充分だ」
「は、はい! 畏まりました! オヴォールパン三切れとムムスのスープ一杯を用意してください!」
メイド長らしき初老のキチッとした女性が他のメイド達に指示を出す。
それにしても、オヴォールパンとかムムスのスープとか……聞いたことの無い物ばかりだな……。これがこの世界での食い物なのか。
パタパタと慌ただしく折角出した料理をしまうメイド達にちょっと申し訳ないなりなくなりがら、再び運ばれて来た三切れのパンと丁度良い量のスープに思わず頬が緩む。
ついいつもの癖で、手を合わせて『いただきます』と呟くと、またメイド達の動きが止まる。
「今のは……?」
「え、あ、『いただきます』の事か?」
不思議そうに見つめるルルノにそう返すと、はい。と頷かれる。
そうか、いただきますは日本独自の文化みたいな物だったな……。
「『いただきます』ってのは、この料理を作ってくれた人や、この料理の材料を作ってくれた人達、この食材達自身にも感謝するって意味なんだよ」
「感謝……イタダキマス……」
発音が怪しいいただきますを呟きながら、不思議そうに目を瞬かせるルルノに苦笑が漏れる。
周りのメイド達も囁き程度の為よく聞き取れないが、ルルノと同じ様な事を言っている。
こういう時日本の文化は素晴らしい。って感じれるんだよなぁ……。
胸中でそんな事をしみじみ思いながらパンとスープに手をつけた。
ーーーーーーー
料理自体は安定の美味しさでホッとした。
食べ終わって、また何時もの癖で食器を台所に持って行こうとしたら、今度は泣きそうになったお団子メイドに止められた。解せぬ。
まあ良い、風呂だ! とルンルン気分でルルノの後を着いて来たのはこれまた広い風呂。
ルルノに退室するように言って、脱衣所らしき場所で服を脱ぐ。いや、脱ごうとした。
「失礼します」
その声が聞こえた瞬間、俺の上半身は裸になっていた。
……え? 何事?
ギギギ、と振り返るとそこにはショタがいました。それも一杯。
え、と思う間も無くズボンも脱がされ、唯一の救いだったボクサーパンツらしき下着にも手をかけられる。
「ちょ、ちょちょちょっと待って!」
「? 脱がなければご入浴出来ませんが」
「それくらい分かる! 俺が言いたいのは自分で出来るって事だ!」
「しかし、前王は……」
「俺と! 前王は! 違うだろ!」
あんな肉団子と一緒にしないでくれ!
そう言うと、顔を見合わせたショタ達は失礼しました、と言いながらスス、と俺から距離を取った。
……距離を取っただけ。
まあ、まだマシか、と妥協しながら下着を脱ぎ側に置いてあったタオルで腰元を隠す。
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え、と思う間も無く腰に巻いたタオルを剥ぎ取られ、扉を開けられ、ぐいぐいと押されて浴室に放り込まれた。
まだ呆然としていると、猫足バスタブっぽい浴槽に入れられ、シャワーをかけられ、手足や髪を洗われる。
三分もかからぬ内に全て終わらせた少年達は、浴槽に新しくお湯を複数の蛇口から溜め始め、薔薇の様な良い香りを放つどちらかといえば牡丹の様な花を浮かべ、お湯が俺の胸元ぐらいまで溜まったら全ても蛇口を止め、声を揃えて『失礼致しました』と言って部屋を出て行った。
この間、十分弱。
「…………仕事、早くね?」
ここのメイドもあの少年達も。
半ば呆然としながら、俺は久しぶりの風呂を楽しむことも無く、只々時間が過ぎるのを待つ事になった。
ーーーーーーー
「…………」
「…………弓、ちゃん?」
「……んだよ」
「大丈夫?」
「大丈夫に見えるんだったら神様やめて死んで現代社会に生まれ直して眼科行って絶望してもっかい死ね」
「……八つ当たり気味の罵倒も悪く無いけどあんまり気持ち良くないよぉ……」
あの後、がっつりごっそり気力やら何やらを削ぎ落とされた俺は、執務室らしき場所に通され、今現在執務机に突っ伏している。
風呂に入ったはずなのに全然サッパリしないし、気持ち良くなかった。綺麗好き日本人嘗めんなよぉ……。
薔薇の香りがする髪に不快感さえ覚えながら顔をあげる。
ここでくよくよしててもしょうがない、って割り切れたら良いんだけどそう上手く切り替えは出来ない。でも、やらなくちゃいけない事も勿論ある。
そんなことぐるぐる考えながら机上の書類に手を伸ばす。
積み重なった書類の一番上の一枚を手に取り、悪い姿勢のまま目を通す。
「って、読めるかぁ!」
「うわぁ!? 何事!?」
その書類の上には見たこともないような文字が踊り狂っており、とても読めた物ではない。
言うなれば、アルファベットと甲骨文字と平仮名と片仮名とアラブ文字とその他諸々色々を分解して組み合わせて出来た小学生の発想の様な文字だ。
読めるわけない。読めたらすごい。ギネス記録物だ。多分。
「ああ~、あっちとは言語が違うもんね。忘れてたよ。ごめんね」
「ふざけんなよ……」
「ごめんごめん。はい、この眼鏡掛けて」
「……何コレ。丸眼鏡?」
「それは読めない文字だったり、潰れちゃったりした文字を解読してくれる眼鏡だよ。かの有名な青タヌキの秘密道具の一種と同じ感じ。因みに神様クオリティではないのでご安心を!」
「ふうん……」
ベラベラとまくし立てるクロスを放置し、掛けてみる。手元の書類を覗き込む。
……成る程。確かに読める。しかし……。
「こんな凄い物が『神様クオリティ』じゃないって、どう言うことだよ」
「ん? 言ってなかったっけ? この世界は君達の言ういわゆる魔法があるんだよ。それは魔法道具の一種。因みにこの国の特許ね」
「…………は?」
魔法……だと?
そんなファンタジックな世界に俺は放り込まれたのか?
何てこった。これじゃ俺、アレだろ。国を経営しているということは、戦争が起こる可能性も無きにしも非ず。んで、その戦争で魔法やら何やら使われたら……。
俺、死ぬ。
…………取り敢えず日本の様な平和な国を志そう。
戦争良くない。非核三原則核廃絶。
もう一度書類を読む。
読んで、読んで、読んで、読んで……。
「よし。あの肉団子は相当な悪政だったってことはよく分かった!」
とにかく国民達に対する扱いが酷い。
過剰な税金、国に対して不利な事を言った者への極刑、労役と奉公とは名ばかりの生贄紛いな人身搾取。その他諸々エトセトラ。
全く、あのドMがなんでこんな悪政を敷けたのやら。理解ができない。
取り敢えず、傍らに羽ペンと共に置いてあった判子(改定印)を片っ端から押して行く。
所々マシな所もあるからそこだけ省き、後は全て作り変える。
こんな国が長持ちする訳がない。ローマ帝国でさえ滅ぶのだ。栄枯も背合わせ、油断はできない。
しゅぱぱぱ、と音がしそうな程素早く判子を押して行く。
「っし、こんな所かな。クロス、これ全部改定したいんだけどどうしたら良い?」
「……わーお、本気?」
「本気じゃなかったらそもそも言わねえよ」
「いや、それにしても、この量は……」
「なんか文句でもあるのかよ」
「あぁん! その目凄くイイね! 文句なんて無いよ!」
いきなり体をくねり出したクロスに侮蔑の目を向け、新しい紙を出す様に頼む。
まずは税金からだ。
さあ、やるからには全力だ。
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そしていつか湊は責任とは何かを知り、多くの命を背負う事になっていくのだった。
挿絵:夢路ぽに様
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※注 「」「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
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この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
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こんにちは。
主人公の罵倒がすごいですが、これを考えている作者さんもすごいです!
楽しく読ませてもらっています。(*^^*)
更新楽しみにしています。
ありがとうございます。
初めて貰った感想がこの様な褒めてくださるもので、時々見返しては一人ニヨニヨと笑っております(完全に不審者ですね)。
罵倒に関しては普通の人ではパッと思いつかない様な事を心掛けて考えています。これが中々どうして存外楽しいのです。
これからも、この元SM嬢をどうぞ宜しくお願いします(余談ですが、この言い方だと何か他のものに聞こえますね)。