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三章 金塊マネーを狙います!
十一話 金塊狩りです!
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退路が断たれてしまった! ここに来たからには、こいつらと戦わなくてはならないということか。
「本格的にヤバイじゃないですか! あれ私たちのレベルで倒せるんですか? 」
「分からないけど、もうやるしかないだろう。」
「そうですね。ついでに私の新武器もお披露目ですよ! 」
よく見ると、ミヤビの背中の杖が変わっていた。「魔法使いの杖」、最初のエリアで買うことができるもっとも強い杖だ。といっても、攻撃力は大して上がるわけでもない。だって杖だもの。
「魔法使いの杖」なんて名前なのに、盗賊が装備しているなんて、つくづくおかしな話だ。
「これでぶっ飛ばしてやりますよ! 」
本来はぶっ飛ばすものじゃないんだけどなあ。
ミヤビは早速、一体のゴールデンゴーレムの背後に回りこんだ。
「それっ! 」
いつも通りのフルスイング。そして当たり前のようにクリティカル。だけど、レベルと装備が強化されていたおかげで、威力は上がっていた。
しかし、さすがはゴールデンゴーレム。一撃では当然倒れない。効いてはいたがすぐに立ち直った。
そこは俺だって考えていなかったわけではない。すでに準備済みだ。
「おらっ! 」
ミヤビの攻撃終わりに合わせて、全力でゴールデンゴーレムに剣を振り下ろした。
俺の方も、レベル上げとスキルポイントの甲斐あってか、攻撃の威力が格段に上がっていた。
俺の一撃でゴールデンゴーレムは倒れた。倒されたゴールデンゴーレムは体がバラバラになって崩れ落ちた。
しかし、息をつく暇などなかった。あと四体ゴールデンゴーレムは残っているのだ。俺たちはすぐさま『隠密』を再び使用して身を隠した。
見えなくなってようやく一息つけるのである。
「一体倒せたな。」
「ええ、何とかなるもんですね! 」
「しかし、あと四体だ。」
「今のやり方でいけるんじゃないですかね? 」
「というと? 」
「二人で同時に攻撃するんですよ。そしたら二人の攻撃が確実に入ります。二人分の攻撃で一体分の体力を全て削り切れることが分かったので、安全ですよ! 」
「そうだね! そうしよう。じゃあ最初はあいつだ。」
俺は、自分たちから一番近くにいるゴーレムを指さした。ゴーレムは俺たちを見失って、キョロキョロしている。
すぐさま俺たちは、ゴーレムの前後ろにそれぞれ回った。
「いきますよ、せーのっ! 」
「せい! 」
「とりゃ! 」
ダメージはほぼ同時に入り、計算通りゴーレムは倒れた。
そしてすぐさま『隠密』を再使用。これでもうゴールデンゴーレムは俺たちを見失ってしまう。
あとの三体も同じように倒せた。慣れてしまうと実に簡単な作業だ。
さすがはゴールデンゴーレムだ。経験値も割と多く、俺たちのレベルは1ずつ上がった。
しかし、喜ばしいのはそれだけではなかった。
「ロータスさん、これ! 」
ミヤビが指さした先には大きな金塊の塊。
「え、なにこれ? さっきまでこんなのあったっけ? 」
「ドロップしたんですよ! ゴーレムたちが。」
なるほど、強い分倒したときに得られるものも多いというわけだ。
「普通に掘って手に入る量とは比べ物になりませんよ! 」
巨大金塊五個は、現実離れした大きさだった。
俺たちはそれぞれ巨大金塊をマジックポーチにしまった。このポーチは便利なもので、ゲーム内のアイテムであれば、どんな大きなものであってもしまうことができるという代物。
なので、こんなに大きな金塊も、簡単に中に入れることができた。
ゴーレムたちがいた場所のさきには、まだ道があった。後ろの元来た方は、相変わらず閉ざされたまま。
「先に進むしかなさそうだね。」
「そうですね。考えても仕方ないですし、どんどん進んじゃいましょう! 」
俺たちは続いていくうねり道を歩き始めた。
しばらく歩いていくと、またまた別れ道にでた。
「普通は二個目の分岐点くらいだと、まだまだプレイヤーが残っているらしいんですけどね。」
「普通は? 」
「あいにくこのルートでは私たち以外全滅しているので、この道には私たち二人しか存在してないんですよ。」
もう自分たちが普通ではないことに慣れ始めてしまっている。本来ならこのイベント、ゴーレムのいる方を選んでしまった段階でゲームオーバーというもの。
しかし、俺たちはゴーレムを倒せてしまった。どちらの道を選んでもクリアできることが分かってしまった今、選択の緊張感はほぼゼロだ。
「どちらにしましょう。ロータスさんはどっちに行けばゴールデンゴーレムに遭えると思いますか? 」
そう、倒せてしまえばゴールデンゴーレムは歩くお宝だ。むしろゴーレムがいる方がアタリなのである。
「うーん、今度は左じゃないかな? 」
左に進んでいくと、ゴーレムはいなかった。代わりに、これ見よがしに剥き出しになった小ぶりな金塊がいくつかあった。
「ロータスさん、ツイてないですよね。」
ちょっと辛辣になってる気がする。
「いや、本当にすまない……。」
無視していくのももったいないので、俺たちは小さめの金塊を全て回収してから、さっさと奥の道へと向かった。
「本格的にヤバイじゃないですか! あれ私たちのレベルで倒せるんですか? 」
「分からないけど、もうやるしかないだろう。」
「そうですね。ついでに私の新武器もお披露目ですよ! 」
よく見ると、ミヤビの背中の杖が変わっていた。「魔法使いの杖」、最初のエリアで買うことができるもっとも強い杖だ。といっても、攻撃力は大して上がるわけでもない。だって杖だもの。
「魔法使いの杖」なんて名前なのに、盗賊が装備しているなんて、つくづくおかしな話だ。
「これでぶっ飛ばしてやりますよ! 」
本来はぶっ飛ばすものじゃないんだけどなあ。
ミヤビは早速、一体のゴールデンゴーレムの背後に回りこんだ。
「それっ! 」
いつも通りのフルスイング。そして当たり前のようにクリティカル。だけど、レベルと装備が強化されていたおかげで、威力は上がっていた。
しかし、さすがはゴールデンゴーレム。一撃では当然倒れない。効いてはいたがすぐに立ち直った。
そこは俺だって考えていなかったわけではない。すでに準備済みだ。
「おらっ! 」
ミヤビの攻撃終わりに合わせて、全力でゴールデンゴーレムに剣を振り下ろした。
俺の方も、レベル上げとスキルポイントの甲斐あってか、攻撃の威力が格段に上がっていた。
俺の一撃でゴールデンゴーレムは倒れた。倒されたゴールデンゴーレムは体がバラバラになって崩れ落ちた。
しかし、息をつく暇などなかった。あと四体ゴールデンゴーレムは残っているのだ。俺たちはすぐさま『隠密』を再び使用して身を隠した。
見えなくなってようやく一息つけるのである。
「一体倒せたな。」
「ええ、何とかなるもんですね! 」
「しかし、あと四体だ。」
「今のやり方でいけるんじゃないですかね? 」
「というと? 」
「二人で同時に攻撃するんですよ。そしたら二人の攻撃が確実に入ります。二人分の攻撃で一体分の体力を全て削り切れることが分かったので、安全ですよ! 」
「そうだね! そうしよう。じゃあ最初はあいつだ。」
俺は、自分たちから一番近くにいるゴーレムを指さした。ゴーレムは俺たちを見失って、キョロキョロしている。
すぐさま俺たちは、ゴーレムの前後ろにそれぞれ回った。
「いきますよ、せーのっ! 」
「せい! 」
「とりゃ! 」
ダメージはほぼ同時に入り、計算通りゴーレムは倒れた。
そしてすぐさま『隠密』を再使用。これでもうゴールデンゴーレムは俺たちを見失ってしまう。
あとの三体も同じように倒せた。慣れてしまうと実に簡単な作業だ。
さすがはゴールデンゴーレムだ。経験値も割と多く、俺たちのレベルは1ずつ上がった。
しかし、喜ばしいのはそれだけではなかった。
「ロータスさん、これ! 」
ミヤビが指さした先には大きな金塊の塊。
「え、なにこれ? さっきまでこんなのあったっけ? 」
「ドロップしたんですよ! ゴーレムたちが。」
なるほど、強い分倒したときに得られるものも多いというわけだ。
「普通に掘って手に入る量とは比べ物になりませんよ! 」
巨大金塊五個は、現実離れした大きさだった。
俺たちはそれぞれ巨大金塊をマジックポーチにしまった。このポーチは便利なもので、ゲーム内のアイテムであれば、どんな大きなものであってもしまうことができるという代物。
なので、こんなに大きな金塊も、簡単に中に入れることができた。
ゴーレムたちがいた場所のさきには、まだ道があった。後ろの元来た方は、相変わらず閉ざされたまま。
「先に進むしかなさそうだね。」
「そうですね。考えても仕方ないですし、どんどん進んじゃいましょう! 」
俺たちは続いていくうねり道を歩き始めた。
しばらく歩いていくと、またまた別れ道にでた。
「普通は二個目の分岐点くらいだと、まだまだプレイヤーが残っているらしいんですけどね。」
「普通は? 」
「あいにくこのルートでは私たち以外全滅しているので、この道には私たち二人しか存在してないんですよ。」
もう自分たちが普通ではないことに慣れ始めてしまっている。本来ならこのイベント、ゴーレムのいる方を選んでしまった段階でゲームオーバーというもの。
しかし、俺たちはゴーレムを倒せてしまった。どちらの道を選んでもクリアできることが分かってしまった今、選択の緊張感はほぼゼロだ。
「どちらにしましょう。ロータスさんはどっちに行けばゴールデンゴーレムに遭えると思いますか? 」
そう、倒せてしまえばゴールデンゴーレムは歩くお宝だ。むしろゴーレムがいる方がアタリなのである。
「うーん、今度は左じゃないかな? 」
左に進んでいくと、ゴーレムはいなかった。代わりに、これ見よがしに剥き出しになった小ぶりな金塊がいくつかあった。
「ロータスさん、ツイてないですよね。」
ちょっと辛辣になってる気がする。
「いや、本当にすまない……。」
無視していくのももったいないので、俺たちは小さめの金塊を全て回収してから、さっさと奥の道へと向かった。
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