殺し屋の娘は憧れた兵士になって愛されてます

鈴菜えり

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少女は兵士に志願!!

4話 実力試験!

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今現在、僕は城の門前に来て門が開くのを待っている。今回は二日酔いでフラフラしてしいる奴はいないのでスムーズに来ることが出来た。
「少し早く来すぎたかな…いや!一番乗りしたかったからいい。
………うん。瞑想でもして待った方がまだいいか」
昨日作られた列の最初の所で目を閉じ周りの音を遮断し自身の心臓の鼓動だけを感じ取る。
これをしているといつも時間感覚がおかしくなるので目を開けた時はきっと時間になっているはずだ。



「…さ…?」
ん?声がしたような?
「お…、……ォ??」
誰だ?今は瞑想中だっての!
「…?!あ……ね!な……オ!!」
ん?なんか怒られたような??
瞑想中断するか。やり始めたばかりなのに…
目を開けてみると目の前にルディルが何やら怒っている。
周りもこちらを心配そうに見る。
なんか周りの空気が冷たい。何があったんだ?
「ルディル?どうしたんだ??何やら怒っているようだが??」
「なっ?!」
何をそんなにびっくりしているのやら。
周りも見てみると周りも信じられないような目付きでこちらを見る。
珍獣でも見つけたような目をするんじゃない!!
「お前…ここまでやっといて気づいてないのか?」
さらに話が分からない。
「何言っている?僕はずっと瞑想していただけだ。まあ、瞑想中に相手が攻撃などしてきたら無意識にやり返す可能性はあるが…ルディルがそんなことするはずがないもんな…」
「む、無意識だと?あの攻撃でか…」
「は?お前僕に攻撃したのか?酷いことするな」
「仕方ないだろ!時間になっても呼んでもお前が起きなかったんだからな!仕方なく叩いて起こそうと思ったらお前が急に姿が見えなくなったと思ったら腹に1発殴ったんだからな!さすがの俺でも急にあの攻撃が来るとは思わなくて避けれなかった…」
それを聞いて流石にこちらが悪い。
ましてやきっと近づかないように大声で僕の名前を呼んでたはずだ。傷を治してやるか。
「悪かったよ。流石にこれはこちらが悪い。朝方来たものだから時間があって暇でな、瞑想していた。今度からは人がいるところでの瞑想は控えるよ」
「あんな瞑想あってたまるかよ…」
頭を掻きむしりながらこちらに近づく。
肩に手を回し微笑む。
「ま、終わったことはいい。お前が1番最初に俺の相手をするんだ!久々に腕がなる!お前のあの攻撃でどのぐらい強いのかはだいたい分かったからな」
ニヤニヤしながらこちらに言葉を投げる。確かに先にこちらの最初の手の内の1つを見られたのは惜しいが、きっとそこまでは自分の実力は出していないはず。…そう思っておこう。
歩き始めたので歩きながら回復を少しづつルディルにやっていく。
城の門をくぐってからしばらく歩くと戦闘ができるような広い場所に出た。
「ここは新人教育するための場所のひとつだ。今回はここを使って志願者たちの実力を測る」
「志願者達にそれなりに本気を出していいようにっていう気遣い?」
「まぁそれもあるな」
「そうか。それじゃあ早速や(殺)るか?」
ニッコリと笑うシュオナを見て引き攣るルディル。
「なぁ、今寒気と幻聴が聞こえた気がする」
「気のせいだろ。意識過剰だ」
シュオナは練習場(?)の奥側へと行きルディルと向かい合う。
「さあ、王国兵士ルディル様!僕と本気で戦い(殺し合い)ましょう!」
「やっぱり幻聴が聞こえる!しかもかなり物騒だ!!
それと急に様とか付けるな!気持ち悪い!」
「酷いな…こっちは敬意を評して言っただけなのに…ま、互いに楽しみましょう」
「あー!たくもう!!どうとでもなれだ!俺を倒してみな!!」
シュオナは握り拳を作り構えてルディルに真正面から突っ込んだ。
「兵士様の力を僕に見せてくれ!そして僕が憧れた姿を見せてくれ!!」
真正面から拳を打ち付ける。
だが、そんな攻撃は当たるわけがなく避けられる。
「たく、なんて速さだよ…だがそんなもんじゃないだろ?!」
そこから回し蹴りをしてくるルディルの足を避け腰周りに向けてまた拳を突きつける。
「そんなチンケな攻撃当たるわけがないだ…なに?!」
普通のパンチかと思ったが何かが手に巻きついているのを見て驚き瞬時に地面を右へと蹴り回避した。
回避したと同時にドガーン!と大音量で壁に当たる音がした。
「………マジか」
当たったと思われる城の城壁にヒビが入った。しかも壁に小さなクレーターのようなものも出来ている。
「大マジだ。よくあの体制で避けたな?正直直撃して最悪死ぬんだと思ってた」
不吉なことを言いながらこちらに足音も立てずに殺気も絶って完全に空気な状態で背後に立っていた。
全くと言っていい程気づかなかったせいかルディルは顔を引きつっている。そんなことを構っていません。とでも言いそうな無表情な顔のままルディルに手を伸ばす。思わず息を吸うことさえ忘れていた。
「はいタッチ。もし今のがさっきの攻撃と同じだったらルディルは今頃死んでた。僕の勝ちだ」
呑気にそう言うと体に力が入らなくなり立ち上がれなかった。
「楽しかったよ。また(寸止めの殺し合い)やろ?」
「…気が向いたらな」
もうツッコミを入れるのも馬鹿馬鹿しくなり言うことをやめた。
そんなことをついしれず、それを聞いてニコッと笑うと気分がいいのか浮き足立っていた。
「それでいいよ。あと、このあと僕はどうすればいい?これで終わりだろ?」
「ああ、このあとは何も無い受付まで戻って終わったことを一言言ったら帰っていい。3日後に兵士志願者合格者が名前が書いた紙が貼られる。名前が書いてあった者達はそのあと呼び出され細かな説明を聞くことになる」
「そっか。それじゃあ帰るとするか。今日は楽しかった。またなルディル」
「あぁ、また3日後に会おう」
長い束ねた髪を揺らしながら機嫌よく走ってこの場を立ち去った。ルディルはそんな姿を消えるまで座り込んだまま見ていた。









すべての実力試験終了後、とある部屋では…

「シュオナという子は一体何者だ?あんな子供がルディルに圧勝するなど…」
「確かに予想外の強さね。正しく逸材よ。でも確かに一般人にしては強すぎる異常と言っていいほどに」
「俺はあの時ルディルと戦っていたところを見ていたが俺でもあいつが攻撃した強力な攻撃のタネがわからない。一種の能力かもしれないが…」
「まだ判断付けるのは早すぎる。
まあ、せめてもの救いがちゃんとした子という所か」
「ふふふ。そうね。あんな可愛い子が悪い子なんて悲しすぎるものね」
「……相変わらずだな」
「どういうことかしら??」
冷たい風が一瞬で周りを支配した。
「な、何でもない。
3日後にあの子がここに入ることは決定している。その時にでも細かいことはわかるだろう。またその時に集まろう」
部屋に集まった者達は退席をして行く。
3日後にさらなる衝撃があるとは知らずに…
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