殺し屋の娘は憧れた兵士になって愛されてます

鈴菜えり

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実力測定

15話 報告

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今現在、シュオナは会議室の椅子に座っている。どこの椅子に座っていると言うとありえない事にサーナ副総隊長の膝の上で頭を撫でられる。
まだ良く知らない人達に凝視される。最初にあったことのあるルバとラスがいる。覚えているだろうか?幻術を使っていたラスとそのパートナーだったらしいルバがいる。勿論シュオナを凝視している。
ケンとハヨクは何故か面白くない顔をしている。
いや、助けなさい。連れてきといてなぜこうなる?
こうなった経緯と言うと…
3人が会議室に着き部屋の扉を開けると最初に目に飛び込んできたのはサーナ副総隊長の真剣な表情でいる姿。
部屋の扉が開いたのに部屋にいる全員がこちらを見る。
「シューちゃん!?なんでここにいるのかしら?!」
瞬く間にケンとハヨクの間にいたシュオナに抱きついた。
ケンとハヨクはシュオナを見捨てて自分の席らしき場所に座る。シュオナはサーナ副総隊長にまだ抱きつきられていて身動きが出来ない。
「それは俺が説明します。今回実力測定を新兵達にやりましたが、そこでサーナ副隊長に抱きつかれている今期の期待の新人シュオナについての報告です。さすが最悪の夜の男の子供であり弟子であるシュオナの強さは、はっきり言いまして俺でも手に終えません」
その言葉に各隊長達もコルグ総隊長も驚く。サーナ副総隊長はシュオナをコルグ総隊長の隣の席まで連れていき座り膝の上に座らせて何故か誇らしくいる。
これが膝の上に座り周りの人から凝視されている理由だ。
コルグは隣のサーナの膝上にいるシュオナへと体を向けて見る。
「シュオナ、ケンがこう言うが自身はどう思っている?」
緊張感を感じる部屋。自分も心拍数が上昇中である。
「僕はケン隊長の言っていることは冗談なのではと思っています。つい先程ケン隊長と手合わせしました。ですがケン隊長は手加減をしましたし、能力を持っているはずです。それを使わずに自身の身体能力のみで戦いました。それに比べて僕は能力を使って戦いました。能力を使う者と使っていない者の差はとてもあります。僕は能力のおかげで勝てました。それが無ければ負けていたでしょう。そう考えれば手に負えないというのはないでしょう。逆に僕が圧倒的な経験と実力の差で負けるでしょう」
これは自分の素直な感想だ。能力のおかげで勝てた。それは紛れもない事実。実際に6つの能力を同時に発動させて戦った。それについてこれるケン隊長はすごい事だ。自身の能力に頼りすぎているということが痛感した。
「シュオナの測定結果をまず報告させていただきます。結果は足の速さは私たち2人ともたまに動きが見えなくなることも多々ありました。
岩を持って筋力を測る時は能力アリですが大岩を持ち上げ120倍の重さまで耐えました。
重力部屋では測定不能です。測定不能と判断したのはシュオナの実家が禁じの森にあるそうで、シュオナ曰くあの森の重力はここの250倍。そこで暮らし、そこで修行を例の男からさらに1000倍の重力から強制修行をさせられていたらしいです。最大が9223倍とのことです。こちらでは測りきれないので測定不能とさせて頂きました。
そして最後、対人戦闘については先程シュオナが言ったようにケンと戦いました。そして敗北しました。その敗北した理由がシュオナの武器でケンが捕縛され、首筋に細い短剣を軽く当てられて敗北しました」
全員がシュオナを見つめる。
結果を聞いたコルグとサーナは流石にここまでだと思わずコルグはこちらを見て、サーナは撫でる手を止めてシュオナの後から凝視する。
「そうか…。お前達が言うのだから本当なのだろう。
…まさかだと思うがまだ何かあるとか言うんじゃないだろうな?」
「コルグ隊長、よく分かりましたね。ですが安心してください。シュオナのおかげでさらに我々が強くなることがわかりました」
その言葉を発すると頭を抱えそうな険しい表情が一転して興味がわく嬉々とした表情をする。
「私たち3人で昼食をしている時、シュオナが複数の能力保有者であることが分かりました」
それに周りが驚く。ハヨクはそれを気にせず話し続ける。
「シュオナ曰く、能力適正があれば努力次第で多数の能力が手に入るらしいです」
更に各隊長達が騒ぎ始める。
そんなことが可能なのか?それが事実なら改革だぞ。など言い始める。
「一応のためシュオナに種族を聞いたのですが…人族だと思っていた我々ですが実は人族ではないことが分かりました。本人も自身の種族を知らないらしいです。例の男は何やら知っていそうな気はしますがもうこの世にはいませんので知ることができません。出来ればコルグ隊長とサーナ副隊長にシュオナに共通が多い種族がいれば教えていただけると嬉しいですのですが…」
コルグとサーナに視線を向けるハヨク。サーナの膝上にいる本人も緊張する。
2人は分かりしだい本人に伝えると言うことで種族については話が終わる。
「まず、シュオナ。適正とやらがあるのなら複数の能力を手に入れられるとは本当ですか?」
シュオナはサーナの膝上から下ろして貰いサーナの隣に立ちコルグへと向く。
「はい。複数と言いますか…努力次第で適正ある能力なら可能な限り全て取得できます。僕は全ての能力適正があるので出来ないことが少ないですね。
ケン隊長に勝つために使った能力は全力では発揮はできませんでしたが6つ使いました。身体強化、筋力強化、スピード強化、視界強化、聴覚強化です」
それを聞きケンは「そんなに能力を使っていたのか…」とボソッと呟いていた。
ケンにぃ、地獄耳なので聞こえてますから。
「ふむ、適正はどうやって分かる?」
「そうですね。そう言うとても希少な力を師匠と僕が保有しているとしか言えませんね。師匠曰くこの能力の詳細は自身の全てを捧げられるほど信頼出来る者以外には他言無用と言われてるので言えません」
「そうか…」
「それと僕から1つ言いたいことがあります。力を付けるのはいいのですが、ここにいる各隊長達以外には教えないようにしようと僕は思っております。
その理由なのですが、力を急に付けてしまうと傲慢になる者も出てきてしまいます。違法奴隷になったものや虐げられている者にもし能力が努力次第で多数取得できてしまうと復讐へと能力を使ってしまうかも知れません。僕はそんな事のためにここで喋っている訳ではありません。それにこのことが広まれば国際問題へと発展しかねません。もしかしたら師匠のような人も出てきてしまう可能性もあります。どうか、能力についてはここだけの話にしてください。
勿論、各隊長方の適正を能力で調べさせてもらいます」
頭を下げてお願いをする。そんな姿を見た全員が頷きコルグを見る。
コルグも頷き、椅子から立ち上がりシュオナの肩を優しく掴む。頭を上げてコルグを見る。
「安心しなさい。確かにその可能性は高い。このことは国王だけに報告する。側近にも喋らないようにお伝えしよう。話してくれて本当にありがとう」
その言葉を聞き嬉しいあまりに笑顔になりコルグに抱きつく。
コルグは少し動揺と驚きはしたが頭を優しく撫でる。撫でられてシュオナは冷静になり自分がしたことに顔を青くする。
瞬時に離れて頭を深々と下げる。
「急に抱きついてすいませんでした!」
「はははは、いいんだよ。嬉しかったんだね。サーナが可愛い可愛いとずっと言っていたが…確かにこういう行動をされると可愛いと思ってしまうな」
機嫌が良くなったコルグ。それを見ていたサーナはシュオナに抱きつき「なんで私じゃなかったの?!」とシュオナに言う。
そんな光景を各隊長達は眺めている。
「さて、急だが適正を調べて貰ってもいいかな?私たちを信頼してくれたことはとても嬉しい。引退ももう少し先になりそうだ」
「そうね。引退はもっと先になりそうね!そうなればシューちゃんともっと入れるわ!」
顔をくっつけてくる。
サーナ副総隊長…スキンシップが多いです。
その後、各隊長達と挨拶をして適正を調べた結果。
全員が新たな適正があることを教え、どんな能力が取得出来るかを教えた。そしてどうすればそれを取得出来るかを教えた。それが夜中まで続いた。
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