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聞いてみるならば
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仕事から帰宅した稔に食事を振る舞い、焼酎を注ぎながらいつ良美の話を聞こうかとタイミングを伺っていた。
稔はいつも決まった焼酎の量しか飲まない。
そして必ず21時になると床につく。
もうすぐその21時がやってくる。
聞くならばいまだ。
「稔さん、ちょっといいかしら」稔は少しだけ頬を赤らめて、いつもと変わらぬ優しい眼差しでこちらを見た。
いまだにこの表情に弱く、目を背けてしまう。
良美は頬に涙の走った跡を残して寝息を立てている。
「百合ちゃんに聞いたんだけれど、良美ちゃんを弟さん夫婦に養女として引き渡すというのは本当なんですか」
ボーンボーンと柱時計が大きな音を立て、一瞬心臓が飛び出そうになった。
いつもなら心地良い低音の時計も、このときばかりは荒々しく聞こえる。
稔さんに声は届いたかしら、と不安そうに稔の顔を見ると、いままでに見たことのない表情をしている。
怒らせてしまったかしら、どう思ったのかしら、怖い。
でも、仮にも私は三人の母であってこの人の夫だ。
この件について私も聞く権利があるはずだ。
稔はいつも決まった焼酎の量しか飲まない。
そして必ず21時になると床につく。
もうすぐその21時がやってくる。
聞くならばいまだ。
「稔さん、ちょっといいかしら」稔は少しだけ頬を赤らめて、いつもと変わらぬ優しい眼差しでこちらを見た。
いまだにこの表情に弱く、目を背けてしまう。
良美は頬に涙の走った跡を残して寝息を立てている。
「百合ちゃんに聞いたんだけれど、良美ちゃんを弟さん夫婦に養女として引き渡すというのは本当なんですか」
ボーンボーンと柱時計が大きな音を立て、一瞬心臓が飛び出そうになった。
いつもなら心地良い低音の時計も、このときばかりは荒々しく聞こえる。
稔さんに声は届いたかしら、と不安そうに稔の顔を見ると、いままでに見たことのない表情をしている。
怒らせてしまったかしら、どう思ったのかしら、怖い。
でも、仮にも私は三人の母であってこの人の夫だ。
この件について私も聞く権利があるはずだ。
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