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あの子
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目の前で変化を見てたはずなのに、何がどうなってか分からないが、あれよあれよという間にラドは5歳くらいまで体が縮んで幼くなっていた。
ルートさんが持って来たぶかぶかの服を着たラドは、涙目でパックさんを睨みつける。
「ひどい……! せっかく、りっかよりおおきくなれたのに……!」
「それで魔力消費過剰で、体調壊してたら駄目でしょう。体の生育がちゃんと見合うようになるまで、我慢しないと」
「ぱっくのばかああああ」
「……懐かしいなあ。前、首輪使った時もあの子から同じように責められたなあ。人化できる子って、なんでそんなに背伸びしたがるのかな。子ども時代をもっと楽しめばいいのに」
泣いて責めるラドを、大人の余裕であしらいながらため息を吐くパックさん。
……よく分からないけど、ぴょんぴょん跳ね回って抗議しているラドの体は、すこぶる快調そうでほっとする。
「あのー、パックさん。その首輪って……」
「ああ。一種の魔力制御用の魔具だよ。人化できる魔獣向けに特化した。ドラゴンでも有効か少し心配だったけど、効いてよかったよ」
パックさんは苦笑いを浮かべながら、首輪を外そうと悪戦苦闘しているラドを見やった。
「本体と体の生育に見合わない姿で人化するのって、やっぱり魔力消費が激しくて負担がかかるんだよね。特にラド君の場合はやり方もろくに分からないで人化した、魔力暴走の結果だし。自分でコントロールできるようになるまでは、ああやって魔具で消費魔力を調整して、徐々に体を慣らしてあげる必要があるんだ」
「『あの子』って言ってましたけど、以前も同じような経験あったんですか?」
「うん。人化できる魔獣って稀少だけど、以前不死鳥の世話をした話したでしょ? 卵から面倒みてた女の子が、どうやら僕の体質にやられちゃったみたいで、『このすがたなら、およめさんになれるでしょー!』ってグラマラスな美女に人化しちゃって……」
ルートさんが持って来たぶかぶかの服を着たラドは、涙目でパックさんを睨みつける。
「ひどい……! せっかく、りっかよりおおきくなれたのに……!」
「それで魔力消費過剰で、体調壊してたら駄目でしょう。体の生育がちゃんと見合うようになるまで、我慢しないと」
「ぱっくのばかああああ」
「……懐かしいなあ。前、首輪使った時もあの子から同じように責められたなあ。人化できる子って、なんでそんなに背伸びしたがるのかな。子ども時代をもっと楽しめばいいのに」
泣いて責めるラドを、大人の余裕であしらいながらため息を吐くパックさん。
……よく分からないけど、ぴょんぴょん跳ね回って抗議しているラドの体は、すこぶる快調そうでほっとする。
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