8 / 34
第八話 騎士団のお偉いさま
しおりを挟む
れんとパーティーを組んでから数日、ようやく二人で依頼を受けることが出来た。
本来なら結成翌日から依頼を受けるつもりだったが、色々あって日を空けることになってしまった。
一番の原因はドラゴンダイブを使用した反動が重く、万全の状態に回復するまで時間がかかってしまったことだ。激震竜からダメージを受けることはなかったものの、やはり竜気を使ったのは大きい。
治療手段も確立していないため、回復しようと思えばもう寝る以外にない。
そういうわけで回復に数日を要したわけだが、もう依頼をこなして問題ないくらいに回復出来た。
「そろそろ来ると思ったが・・・」
諒は読んでいた本をベッドに放り投げて窓の外を眺める。
今回依頼の受注はれんに任せていた。受注の際に参加者が全員いなくても問題はない。一応該当者は参加欄に名前を記入する必要はあるものの、それも本人が書かなくとも大丈夫だった。
なんとも言えない制度だが、今はかなりありがたい制度だ。
行けばいいだけの話でもあるのだが、諒には今ギルドに行きづらい理由があった。
カー―ン!
「ん、来たか」
少しの間窓から人の往来を眺めていると、玄関の方から呼び鈴が鳴った。
予想通りれんが来たみたいだ。諒は手早く机の上を片付けてから玄関に向かいドアを開ける。
「・・・」
「お初にお目にかかります。霧矢諒さんで間違いないですか?」
「・・・ええ。騎士団が一体何のようで?」
一瞬思考が止まった。
れんだと思い込んでドアを開けると、そこにいたのはれんよりはるかに大きい男だった。
しかもさらに奇妙なのは男の服装。身につける銀の鎧と左腕に刻まれている片翼のマークは騎士団のもので間違いない。
騎士団はギルドよりもさらに大規模な組織だ。ギルドはモンスターを専門にしているのに対し、騎士団は対人間を専門にし、人の世の秩序を保つことを目的としている。
似た組織でありながらやっていることはまるで違う。
そして、両組織の仲も芳しくない。ギルドは自分で言うのもあれだが素行に問題がある奴はそれなりに多い。いわば社会のはみ出し者の受け入れ地のようなところなのだ。
そんな奴らは当然騒ぎを起こして騎士団のやっかいになることも多々ある。
そのせいで騎士団からギルドはかなり白い目を向けられる現状となっている。
そんなわけで騎士団の人間がギルドの冒険者である諒のところに来ることにあまり良い予感はしなかった。
かなり身構えてはいたが、意外にも男の表情は明るかった。敵意や悪意は感じない。まるで「そんな警戒しなくてもいいよ」と言わんばかりに笑顔を浮かべて諒に封筒を手渡す。
「・・・これは?」
「読んでみてください。騎士団上層部からのものです」
随分と上の人間から用があるようだ。一体何が目的なのかと諒は封筒を開く。
そこに書かれていたのは騎士団への勧誘の話だった。
「一体どういうことですか?」
「平原に出現した激震竜ステンブラス。それを単独で撃破した噂は騎士団にも届いています。それだけの実力を持つ人間は多くありません。それをならず者の集まりで置いておくのは勿体無いとのことです」
「・・・なるほどな」
諒が最近ギルドに顔を出せない理由がまさにこれだった。
実際激震竜を討伐したのは諒ではないのだが、ギルドではそう処理されたらしい。
おかげでとんでもない実力者がいると話題になり、勧誘話が後を絶たなくなってしまった。れんとパーティーを組んだし、諒はどこにも行く気はない。
だがそんな彼の意思は他人にとっては関係ないものだった。
それにしてもこの間士から除名書を見せられたばかりなのに、まさかこんな勧誘の手紙を見せられるとは、中々複雑な思いだ。
しかもそこに書かれている金額も中々のものだ。なんとしてでも諒を手に入れたい騎士団の本気が伺える。
「一応聞いておきますが、勧誘の条件はこれだけですか?」
「その金額は過去例を見ない程の額です。ですが、それからさらに上乗せも可能だということは聞いておりますが・・・」
「そうじゃない。金を見せれば付いてくると思われてるなら随分と舐められたものだ。金しか見せるものがないならこの話は早めに諦めてください。そんな奴らの下で働こうとは思いませんからね」
金が大事ならAランクから抜けようとは思わない。それを選んだ時点でそんな見栄えは捨てていた。
そもそも諒は金に物を言わせるやり方が気に入らなかった。勧誘をきっぱりと否定し、男に封筒を突き返す。
金額は男も知っているのだろう。全くなびくことのない諒の返答に驚いたようだったが、すぐにその表情に笑顔が戻る。
「やはり僕がここに来てよかった」
「・・・どういうことですか?」
「申し遅れました。僕は騎士団親衛隊隊長、九条大我(くじょうたいが)と申します」
「・・・そんな大物がわざわざ」
そこで初めて大我は名乗った。
騎士団親衛隊、騎士団の中でもエリート中のエリートだ。騎士団団長直属の部隊であり、秘密裏に何かをやっていると話は聞いたことがあるが、実態は謎に包まれている。
その隊長がこの男、体格は確かに鍛えられている事はわかるが、それでもそこまでガタイがいいわけでもない。表情にも覇気があるわけでもなく、どう見てもそこらへんにいる優男という印象を受ける。
かなり意外だった。だが大我はそんな諒の目も気にすることなく言葉を続ける。
「こうして会って改めて騎士団に引き入れたくなりましたが、どうやらそうしない方がよさそうだ」
「・・・それは一体どういう風の吹き回しで?」
「騎士団は秩序を守る組織、当然我々に課せられる規律も厳しいもの。しかしあなたに規律は似合わない。あなたは他でもない自分の意思に従って世界を明るく出来る。そんな人は騎士団よりギルドにいた方がいい。非常に悔しいことですがね」
「そう言っていただけるのは嬉しいですね」
話の分かる奴、最初はそう思ったが少し違うとも思えた。
大我もおそらくは諒と同じだ。彼もまた自分の意思に従って行動している。騎士団の規律は彼にとって絶対なものではない。しかし本来それは許されるものではない。
だからこそ自分がそうでありながら諒の事は諦めるつもりなのだろう。
随分と大変そうな境遇だ。同時に確かに窮屈そうだ。そんなところに入るのは勘弁したい、改めて諒はそう思った。
「そうだ、最後によろしいですか?」
「ええ、答えられることなら」
「・・・私と一太刀交えませんか?あなたの実力、ぜひとも見せてもらいたい」
「・・・」
そういうと大我は腰に下げられていた剣に手をかける。
その目は先ほどまでの笑顔はいつの間にか消えていて、相手を委縮させてしまうような威圧的な強いオーラをまとっていた。
先ほど親衛隊に似合わない優男と思ったことを素直に謝罪したいくらいだ。
それほどの豹変ぶりだ。
その目を向けられて諒も反射的に手を刀の柄にかけていた。お互いしばらく口を開かず、臨戦態勢で視線を交える。
どちらかが一瞬でも手を動かせば戦いが始まる。それほどの緊張感が周囲を包んでいた。
息の詰まる圧迫感が頂点に達した時、ふと諒は表情を崩して臨戦態勢を解く。大我は少し意外そうに目を丸くしたが、少し遅れて彼も剣から手を離す。
「やめておきましょう。こんなところで剣を抜くのは気が乗らない。それに、俺には先客がいるもので。申し訳ないが今日のところはお引き取り願おう」
「・・・先客?」
諒は大我から目を離して階段の方に目を向ける。
彼と目が合ったれんはどうしていいかわからない様子で階段の影に顔を引っ込めてしまった。
大我もれんの存在に気付いたのか、彼女を見た後再度諒に視線を戻す。
「彼女が先客ですか?」
「ええ、俺の・・・相棒です」
「・・・そうですか。では僕は大人しく帰りましょう。いつかまた会えることを楽しみにしてますよ、諒さん」
「ええ、あなたなら歓迎しますよ」
諒の相棒という言葉に大我は何か思うところがあったのか、笑顔で頷くとれんの隠れている階段の方に歩いて行った。
何か最後に彼女と話していた気がしたが、その内容までは聞き取れなかった。
本来なら結成翌日から依頼を受けるつもりだったが、色々あって日を空けることになってしまった。
一番の原因はドラゴンダイブを使用した反動が重く、万全の状態に回復するまで時間がかかってしまったことだ。激震竜からダメージを受けることはなかったものの、やはり竜気を使ったのは大きい。
治療手段も確立していないため、回復しようと思えばもう寝る以外にない。
そういうわけで回復に数日を要したわけだが、もう依頼をこなして問題ないくらいに回復出来た。
「そろそろ来ると思ったが・・・」
諒は読んでいた本をベッドに放り投げて窓の外を眺める。
今回依頼の受注はれんに任せていた。受注の際に参加者が全員いなくても問題はない。一応該当者は参加欄に名前を記入する必要はあるものの、それも本人が書かなくとも大丈夫だった。
なんとも言えない制度だが、今はかなりありがたい制度だ。
行けばいいだけの話でもあるのだが、諒には今ギルドに行きづらい理由があった。
カー―ン!
「ん、来たか」
少しの間窓から人の往来を眺めていると、玄関の方から呼び鈴が鳴った。
予想通りれんが来たみたいだ。諒は手早く机の上を片付けてから玄関に向かいドアを開ける。
「・・・」
「お初にお目にかかります。霧矢諒さんで間違いないですか?」
「・・・ええ。騎士団が一体何のようで?」
一瞬思考が止まった。
れんだと思い込んでドアを開けると、そこにいたのはれんよりはるかに大きい男だった。
しかもさらに奇妙なのは男の服装。身につける銀の鎧と左腕に刻まれている片翼のマークは騎士団のもので間違いない。
騎士団はギルドよりもさらに大規模な組織だ。ギルドはモンスターを専門にしているのに対し、騎士団は対人間を専門にし、人の世の秩序を保つことを目的としている。
似た組織でありながらやっていることはまるで違う。
そして、両組織の仲も芳しくない。ギルドは自分で言うのもあれだが素行に問題がある奴はそれなりに多い。いわば社会のはみ出し者の受け入れ地のようなところなのだ。
そんな奴らは当然騒ぎを起こして騎士団のやっかいになることも多々ある。
そのせいで騎士団からギルドはかなり白い目を向けられる現状となっている。
そんなわけで騎士団の人間がギルドの冒険者である諒のところに来ることにあまり良い予感はしなかった。
かなり身構えてはいたが、意外にも男の表情は明るかった。敵意や悪意は感じない。まるで「そんな警戒しなくてもいいよ」と言わんばかりに笑顔を浮かべて諒に封筒を手渡す。
「・・・これは?」
「読んでみてください。騎士団上層部からのものです」
随分と上の人間から用があるようだ。一体何が目的なのかと諒は封筒を開く。
そこに書かれていたのは騎士団への勧誘の話だった。
「一体どういうことですか?」
「平原に出現した激震竜ステンブラス。それを単独で撃破した噂は騎士団にも届いています。それだけの実力を持つ人間は多くありません。それをならず者の集まりで置いておくのは勿体無いとのことです」
「・・・なるほどな」
諒が最近ギルドに顔を出せない理由がまさにこれだった。
実際激震竜を討伐したのは諒ではないのだが、ギルドではそう処理されたらしい。
おかげでとんでもない実力者がいると話題になり、勧誘話が後を絶たなくなってしまった。れんとパーティーを組んだし、諒はどこにも行く気はない。
だがそんな彼の意思は他人にとっては関係ないものだった。
それにしてもこの間士から除名書を見せられたばかりなのに、まさかこんな勧誘の手紙を見せられるとは、中々複雑な思いだ。
しかもそこに書かれている金額も中々のものだ。なんとしてでも諒を手に入れたい騎士団の本気が伺える。
「一応聞いておきますが、勧誘の条件はこれだけですか?」
「その金額は過去例を見ない程の額です。ですが、それからさらに上乗せも可能だということは聞いておりますが・・・」
「そうじゃない。金を見せれば付いてくると思われてるなら随分と舐められたものだ。金しか見せるものがないならこの話は早めに諦めてください。そんな奴らの下で働こうとは思いませんからね」
金が大事ならAランクから抜けようとは思わない。それを選んだ時点でそんな見栄えは捨てていた。
そもそも諒は金に物を言わせるやり方が気に入らなかった。勧誘をきっぱりと否定し、男に封筒を突き返す。
金額は男も知っているのだろう。全くなびくことのない諒の返答に驚いたようだったが、すぐにその表情に笑顔が戻る。
「やはり僕がここに来てよかった」
「・・・どういうことですか?」
「申し遅れました。僕は騎士団親衛隊隊長、九条大我(くじょうたいが)と申します」
「・・・そんな大物がわざわざ」
そこで初めて大我は名乗った。
騎士団親衛隊、騎士団の中でもエリート中のエリートだ。騎士団団長直属の部隊であり、秘密裏に何かをやっていると話は聞いたことがあるが、実態は謎に包まれている。
その隊長がこの男、体格は確かに鍛えられている事はわかるが、それでもそこまでガタイがいいわけでもない。表情にも覇気があるわけでもなく、どう見てもそこらへんにいる優男という印象を受ける。
かなり意外だった。だが大我はそんな諒の目も気にすることなく言葉を続ける。
「こうして会って改めて騎士団に引き入れたくなりましたが、どうやらそうしない方がよさそうだ」
「・・・それは一体どういう風の吹き回しで?」
「騎士団は秩序を守る組織、当然我々に課せられる規律も厳しいもの。しかしあなたに規律は似合わない。あなたは他でもない自分の意思に従って世界を明るく出来る。そんな人は騎士団よりギルドにいた方がいい。非常に悔しいことですがね」
「そう言っていただけるのは嬉しいですね」
話の分かる奴、最初はそう思ったが少し違うとも思えた。
大我もおそらくは諒と同じだ。彼もまた自分の意思に従って行動している。騎士団の規律は彼にとって絶対なものではない。しかし本来それは許されるものではない。
だからこそ自分がそうでありながら諒の事は諦めるつもりなのだろう。
随分と大変そうな境遇だ。同時に確かに窮屈そうだ。そんなところに入るのは勘弁したい、改めて諒はそう思った。
「そうだ、最後によろしいですか?」
「ええ、答えられることなら」
「・・・私と一太刀交えませんか?あなたの実力、ぜひとも見せてもらいたい」
「・・・」
そういうと大我は腰に下げられていた剣に手をかける。
その目は先ほどまでの笑顔はいつの間にか消えていて、相手を委縮させてしまうような威圧的な強いオーラをまとっていた。
先ほど親衛隊に似合わない優男と思ったことを素直に謝罪したいくらいだ。
それほどの豹変ぶりだ。
その目を向けられて諒も反射的に手を刀の柄にかけていた。お互いしばらく口を開かず、臨戦態勢で視線を交える。
どちらかが一瞬でも手を動かせば戦いが始まる。それほどの緊張感が周囲を包んでいた。
息の詰まる圧迫感が頂点に達した時、ふと諒は表情を崩して臨戦態勢を解く。大我は少し意外そうに目を丸くしたが、少し遅れて彼も剣から手を離す。
「やめておきましょう。こんなところで剣を抜くのは気が乗らない。それに、俺には先客がいるもので。申し訳ないが今日のところはお引き取り願おう」
「・・・先客?」
諒は大我から目を離して階段の方に目を向ける。
彼と目が合ったれんはどうしていいかわからない様子で階段の影に顔を引っ込めてしまった。
大我もれんの存在に気付いたのか、彼女を見た後再度諒に視線を戻す。
「彼女が先客ですか?」
「ええ、俺の・・・相棒です」
「・・・そうですか。では僕は大人しく帰りましょう。いつかまた会えることを楽しみにしてますよ、諒さん」
「ええ、あなたなら歓迎しますよ」
諒の相棒という言葉に大我は何か思うところがあったのか、笑顔で頷くとれんの隠れている階段の方に歩いて行った。
何か最後に彼女と話していた気がしたが、その内容までは聞き取れなかった。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
「お前は無能だ」と追放した勇者パーティ、俺が抜けた3秒後に全滅したらしい
夏見ナイ
ファンタジー
【荷物持ち】のアッシュは、勇者パーティで「無能」と罵られ、ダンジョン攻略の直前に追放されてしまう。だが彼がいなくなった3秒後、勇者パーティは罠と奇襲で一瞬にして全滅した。
彼らは知らなかったのだ。アッシュのスキル【運命肩代わり】が、パーティに降りかかる全ての不運や即死攻撃を、彼の些細なドジに変換して無効化していたことを。
そんなこととは露知らず、念願の自由を手にしたアッシュは辺境の村で穏やかなスローライフを開始。心優しいエルフやドワーフの仲間にも恵まれ、幸せな日々を送る。
しかし、勇者を失った王国に魔族と内通する宰相の陰謀が迫る。大切な居場所を守るため、無能と蔑まれた男は、その規格外の“幸運”で理不尽な運命に立ち向かう!
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
ハズレスキル【地図化(マッピング)】で追放された俺、実は未踏破ダンジョンの隠し通路やギミックを全て見通せる世界で唯一の『攻略神』でした
夏見ナイ
ファンタジー
勇者パーティの荷物持ちだったユキナガは、戦闘に役立たない【地図化】スキルを理由に「無能」と罵られ、追放された。
しかし、孤独の中で己のスキルと向き合った彼は、その真価に覚醒する。彼の脳内に広がるのは、モンスター、トラップ、隠し通路に至るまで、ダンジョンの全てを完璧に映し出す三次元マップだった。これは最強の『攻略神』の眼だ――。
彼はその圧倒的な情報力を武器に、同じく不遇なスキルを持つ仲間たちの才能を見出し、不可能と言われたダンジョンを次々と制覇していく。知略と分析で全てを先読みし、完璧な指示で仲間を導く『指揮官』の成り上がり譚。
一方、彼を失った勇者パーティは迷走を始める……。爽快なダンジョン攻略とカタルシス溢れる英雄譚が、今、始まる!
追放された無能鑑定士、実は世界最強の万物解析スキル持ち。パーティーと国が泣きついてももう遅い。辺境で美少女とスローライフ(?)を送る
夏見ナイ
ファンタジー
貴族の三男に転生したカイトは、【鑑定】スキルしか持てず家からも勇者パーティーからも無能扱いされ、ついには追放されてしまう。全てを失い辺境に流れ着いた彼だが、そこで自身のスキルが万物の情報を読み解く最強スキル【万物解析】だと覚醒する! 隠された才能を見抜いて助けた美少女エルフや獣人と共に、カイトは辺境の村を豊かにし、古代遺跡の謎を解き明かし、強力な魔物を従え、着実に力をつけていく。一方、カイトを切り捨てた元パーティーと王国は凋落の一途を辿り、彼の築いた豊かさに気づくが……もう遅い! 不遇から成り上がる、痛快な逆転劇と辺境スローライフ(?)が今、始まる!
魔法が使えない落ちこぼれ貴族の三男は、天才錬金術師のたまごでした
茜カナコ
ファンタジー
魔法使いよりも錬金術士の方が少ない世界。
貴族は生まれつき魔力を持っていることが多いが錬金術を使えるものは、ほとんどいない。
母も魔力が弱く、父から「できそこないの妻」と馬鹿にされ、こき使われている。
バレット男爵家の三男として生まれた僕は、魔力がなく、家でおちこぼれとしてぞんざいに扱われている。
しかし、僕には錬金術の才能があることに気づき、この家を出ると決めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる