七色の魔弾使い

naturalsoft

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見解

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魔人ボルドーが黒焦げになり倒れた。
それを見ていた教師陣は冷や汗を掻きながら何が起こったのか稽えていた。

「何が起こった?どうしてシオンの魔弾があれ程の効果を発揮した?」

コルクとアイビーはミントはそれぞれこの戦闘を自分なりに検討していた。

『う~ん?シオン君の複合魔弾には驚いたけど、何度か撃ったヤツは致命傷にはほど遠かったわね。でもトドメを刺した魔弾は複合ではなく通常弾だった…………』

魔剣士のコルクは早々に諦め、他の教師に聞くことにしたが、魔術講師のアイビーは険しい顔をしてシオンを見つめていた。

『魔人を倒したカラクリは単純な話ね。マリンのマネをしたのよ。最初に水の魔弾を撃ち込んで身体を水で濡らした。ただその水が【聖水】だったこと。聖水はその他の属性を効きやすくする。そこに雷の魔弾を撃ち込めば【特攻効果】で大ダメージ与える事ができる』

理屈はそうなんだけどね~?
それって、シオン君も全属性の魔術が使えるって事にならないかしら?今の所、全属性の魔法を使えるのはアッシュ君だけになっているわ。
この仮説は当面は秘密にして置いたほうが良さそうね。

「大丈夫か!?」

アッシュとコルク先生が真っ先に駆け付けた。

「何とかな。ダンジョンボスより手強かったよ。それと手加減する余裕がなかった…………」


黒焦げになったボルドーを見てシオンは眼を逸らした。当然だ。どんな理由があるにせよ同級生を殺したのだから。

「シオンよ!気にするでない。今回の件の責任は全て学園側にある。決してシオンに非難が行かないよう配慮すると約束する!」

教頭先生がシオンに声を掛けた。

「その通りだぜ!オレ達もボルドーの様子がおかしい事に気付いてはいたんだ。だから監視もしていたんだが…………後手に回ったのはオレ達の落ち度だ。シオンは気にするなよ」

コルク先生はシオンの頭をワシャワシャと撫でた。

ゴフッ

!?

むせる声がした方向を見るとボルドーの黒焦げになった身体がヒビ割れていった。

「な、何が………?」

魔人なったボルドーの皮膚がヒビ割れて、その下から人間の姿のボルドーが現れた。

急いでボルドーの具合いを調べると生きていた!

「い、生きています!」

ミント先生が回復魔法を掛けながら言った。

「重症ではありますが、命に別状はないかと思います。ただ魔人による副作用など詳しく調べないといけませんが」

ホッと胸を撫で下ろす。しかし教頭先生がすぐに指示を出した。

「ボルドーは違法な『ナニカ』に手を出した。取り調べをしなければならない。それに───いや、取り敢えず職員室にある医療室へ運びなさい」

教頭先生の指示でボルドーは連れて行かれた。残った教師陣で生徒たちに、ボルドーの【暴走】の簡単な説明をした後、本日はお開きとなった。






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