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話し合いですよ!
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ギルバード公爵が戻って来たことで、屋敷の案内は終了した。フレイちゃんには申し訳ないが、余り聞かせたくない話しなので母親のレイラ夫人と別室で待って貰う事になった。
「フレイ、お話が終わったらまた遊べるからね。しばらくは良い子にしてましょう?」
「うん………ねぇシオン、お話が終わったらまた遊ぼうね!」
「うん、約束するよ!」
フレイちゃんは最後まで手を振っていた。可愛いねぇ~お持ち帰りしたらダメかしら?ダメって?さよけ。
応接室へ通されたシオンは、大きなテーブルを挟んで、ギルバード公爵と兄ランバードさんと向かい合った。そう言えばランバードさんて何者なんだろう?
「さて、シオン君に改めて紹介しよう。こちらは私の兄ランバード国王陛下だ」
「え、あっ、はい!私はシオン・シルクードと申します!」
・
・
・
・
・
・
んっ?
今、なんて言った?国王陛下?いやいや、まさか?
えっ、嘘だよね?嘘だろ?
…………嘘っていってよーーーーーー!!!!!
「えっと~失礼ですが今、国王陛下とおっしゃられましたか?」
そ~と、ランバードさんを見ると目が合い笑ってくれた。ほっ、やっぱり緊張をほぐす為のジョークだった─
「初めまして、この国リュミナス王国、国王ランバード・リュミナスだ。よろしく頼む」
………………ノォォォォォォォオオオッッッッ!!!!!!!
なんでナチュラルに国王様が来ているのよーーーーーー!!!!!
シオンがアウアウっと口をパクパクしていると、ギルバート公爵が助け船を出してくれた。いや、あなたが元凶なんですけどね!
「驚かせてしまい申し訳なかった。君の御両親の断罪には国王陛下の御力が必要だからね。急だったがお呼びした次第だ」
「そうでしたか。知らずとはいえ大変申し訳ありません。御無礼を御許し下さい」
丁寧に頭を下げるシオンを見て国王は心の内で、ほぅと感心していた。
『これが本当に五歳の子供なのか?作法が板に付いているな。誰に教わったのか気になる所だ』
「さて、君の持ってきた裏帳簿でシルクード子爵は逮捕出来るだろう。しかし、君は本当にいいのか?」
ギルバード公爵のように心配している国王様にシオンは答えた。
「ええ、大丈夫です。クズ両親に育てられた記憶はありませんし、アレは生きているだけで人様に迷惑を掛ける人種ですから」
「そ、そうか………」
はっきりと言い切るシオンに国王はたじろいてしまった。しかしすぐに気を取り直しいった。
「では、次の夜会が数日後にある。シオン君も王族の招待枠で招待するので、ギルバード公爵と一緒に来るといい。そこでこの国の膿みを出しきる!」
そう言う国王様には確かな決意が見えた。
「わかりました!」
こうして夜会での細かな打ち合わせを行ったシオン達であった。
「ふぅ、こんな所だろうか?いやはや、シオン君には驚かされる。百戦錬磨の文官と話していたようだ」
「全くです。もう少し成長したら王城で高いポストに着いて欲しいですな」
あれ?私の評価高くない!?そんなに変なこと言ってたかなぁ~?
「そう言えば国王様もシルクード領へ来てみませんか?」
シオンの提案に国王は頷いた。
「うむ!公爵から転移の魔法で一瞬で行き交い出来ると聞いて、ぜひ行ってみたいと思っていたのだ。転移などおとぎ話の世界だからな」
シオンは内心喜んだ。
『よし!これで王様の印象を良くすれば援助金や両親の罪の連座の減刑など融通してくれるはず!頑張るぞぉ~』
こうして、シオンはフレイとレイラ夫人など連れて前回と同じようにシルクード領へ移動した。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!!」
一瞬で場所を移動した事に感動の雄叫びを上げる国王様がいました。
「この転移はシオン君しか使えないのか!?」
「いえ、契約したウンディーネが使えたのです。私はマネをしたら使えたので、コツさえ掴めば誰にでも使えるのではないでしょうか?」
それはそれでマズイ気もするが。
「転移魔法は信用できる者のみに教えるように!」
「はいっ!?」
こうして前回と違うルートでシルクード領を案内した。
「まさか辺境の町がここまで発展しているとは…………つくづく私の統治の目は行き届いていないようだな」
「いえ、この街並みは私がここにきてから数ヶ月で建てたものです。土魔法を使い家の外壁を作り、大工さんが細部を作っていくのです」
「なんと!そんなやり方があるのか!?」
シオンの話す事は驚かされる事ばかりであった。そこまで突拍子のないことではないが、今までありそうで無かったものばかりだったからだ。
「ウンディーネにお願いして、治水のために運河を領内へ引いて、川から離れている所は井戸を作りました」
「なんと!?この大きな川を作ったのか!」
本当にウンディーネってチートだよね!
そしてやっぱりシルク工場が一番騒がれて、レイラさんはちゃっかりと、新しいシルク布地を買って行きました。
食事はフレイちゃんにせがまれて、また特製ハンバーグを作り、王様もお代わりするほど大好評でした♪
さて、次は私の人生を掛けた決戦ですよ!
「フレイ、お話が終わったらまた遊べるからね。しばらくは良い子にしてましょう?」
「うん………ねぇシオン、お話が終わったらまた遊ぼうね!」
「うん、約束するよ!」
フレイちゃんは最後まで手を振っていた。可愛いねぇ~お持ち帰りしたらダメかしら?ダメって?さよけ。
応接室へ通されたシオンは、大きなテーブルを挟んで、ギルバード公爵と兄ランバードさんと向かい合った。そう言えばランバードさんて何者なんだろう?
「さて、シオン君に改めて紹介しよう。こちらは私の兄ランバード国王陛下だ」
「え、あっ、はい!私はシオン・シルクードと申します!」
・
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んっ?
今、なんて言った?国王陛下?いやいや、まさか?
えっ、嘘だよね?嘘だろ?
…………嘘っていってよーーーーーー!!!!!
「えっと~失礼ですが今、国王陛下とおっしゃられましたか?」
そ~と、ランバードさんを見ると目が合い笑ってくれた。ほっ、やっぱり緊張をほぐす為のジョークだった─
「初めまして、この国リュミナス王国、国王ランバード・リュミナスだ。よろしく頼む」
………………ノォォォォォォォオオオッッッッ!!!!!!!
なんでナチュラルに国王様が来ているのよーーーーーー!!!!!
シオンがアウアウっと口をパクパクしていると、ギルバート公爵が助け船を出してくれた。いや、あなたが元凶なんですけどね!
「驚かせてしまい申し訳なかった。君の御両親の断罪には国王陛下の御力が必要だからね。急だったがお呼びした次第だ」
「そうでしたか。知らずとはいえ大変申し訳ありません。御無礼を御許し下さい」
丁寧に頭を下げるシオンを見て国王は心の内で、ほぅと感心していた。
『これが本当に五歳の子供なのか?作法が板に付いているな。誰に教わったのか気になる所だ』
「さて、君の持ってきた裏帳簿でシルクード子爵は逮捕出来るだろう。しかし、君は本当にいいのか?」
ギルバード公爵のように心配している国王様にシオンは答えた。
「ええ、大丈夫です。クズ両親に育てられた記憶はありませんし、アレは生きているだけで人様に迷惑を掛ける人種ですから」
「そ、そうか………」
はっきりと言い切るシオンに国王はたじろいてしまった。しかしすぐに気を取り直しいった。
「では、次の夜会が数日後にある。シオン君も王族の招待枠で招待するので、ギルバード公爵と一緒に来るといい。そこでこの国の膿みを出しきる!」
そう言う国王様には確かな決意が見えた。
「わかりました!」
こうして夜会での細かな打ち合わせを行ったシオン達であった。
「ふぅ、こんな所だろうか?いやはや、シオン君には驚かされる。百戦錬磨の文官と話していたようだ」
「全くです。もう少し成長したら王城で高いポストに着いて欲しいですな」
あれ?私の評価高くない!?そんなに変なこと言ってたかなぁ~?
「そう言えば国王様もシルクード領へ来てみませんか?」
シオンの提案に国王は頷いた。
「うむ!公爵から転移の魔法で一瞬で行き交い出来ると聞いて、ぜひ行ってみたいと思っていたのだ。転移などおとぎ話の世界だからな」
シオンは内心喜んだ。
『よし!これで王様の印象を良くすれば援助金や両親の罪の連座の減刑など融通してくれるはず!頑張るぞぉ~』
こうして、シオンはフレイとレイラ夫人など連れて前回と同じようにシルクード領へ移動した。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!!」
一瞬で場所を移動した事に感動の雄叫びを上げる国王様がいました。
「この転移はシオン君しか使えないのか!?」
「いえ、契約したウンディーネが使えたのです。私はマネをしたら使えたので、コツさえ掴めば誰にでも使えるのではないでしょうか?」
それはそれでマズイ気もするが。
「転移魔法は信用できる者のみに教えるように!」
「はいっ!?」
こうして前回と違うルートでシルクード領を案内した。
「まさか辺境の町がここまで発展しているとは…………つくづく私の統治の目は行き届いていないようだな」
「いえ、この街並みは私がここにきてから数ヶ月で建てたものです。土魔法を使い家の外壁を作り、大工さんが細部を作っていくのです」
「なんと!そんなやり方があるのか!?」
シオンの話す事は驚かされる事ばかりであった。そこまで突拍子のないことではないが、今までありそうで無かったものばかりだったからだ。
「ウンディーネにお願いして、治水のために運河を領内へ引いて、川から離れている所は井戸を作りました」
「なんと!?この大きな川を作ったのか!」
本当にウンディーネってチートだよね!
そしてやっぱりシルク工場が一番騒がれて、レイラさんはちゃっかりと、新しいシルク布地を買って行きました。
食事はフレイちゃんにせがまれて、また特製ハンバーグを作り、王様もお代わりするほど大好評でした♪
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