異世界転生戦記!少女は能力を封印されて、異世界で勝ち上がっていく(仮)

naturalsoft

文字の大きさ
40 / 101
第3章:幼少期・剣魔大会編

無双!(誰の?決まってるじゃん♪)

しおりを挟む
突如、レイラの魔力が気持ち悪いほど上がった。

ゴゴゴゴッ!!!

大気が震えて地面を揺らす。レイラは両腕を広げた状態で目を閉じて瞑想していた。

「なっ!何なのよ!?この強大な魔力は!?」

レイラの魔力にフィーリアは取り乱し、怯えた。

「しっかりしろ!この私のテンペスト・ウォールは破られていない!魔力を溜めている隙に攻撃しろ!」

パートナーであるシルクロードの言葉に我に返り、気を引き閉めて攻撃に移った!

「くっ!舐めてたわ!すぐにトドメを刺して上げる!」

フィーリアは連続で弓矢を仕掛ける!

ビュッ!ビュッ!

暴風により、スピードを上げた矢が次々にレイラを襲う!

キンッ!!!

「やらせん!」

グランがレイラの前に立ち、矢を全て叩き落とす!それを見たフィーリアは驚愕した。

「み、見えているのか!?一撃ならともかく、連続で放つ矢を剣で落とせるものなのか?」

次々に矢を射るが、ことごとく落とされ今だにダメージを与えていない事に気付く。フィーリアは一呼吸置き、気合いを入れる!

「レイラだけではなく、流石はシングル優勝者と言った所ね。私も本気を出して上げるわ!」

弓矢を構えたフィーリアの廻りに魔力の流れが出来た。

「私を舐めるな!武技《疾風の矢》!!!!」

放った矢の廻りに小さな風の竜巻が出来て、更に、暴風を越えた所で加速する!

「私の疾風の矢に貫けぬ物なし!!!」

矢は音速でグランに迫った!

「秘技《剣陣結界》!!!!」

矢がグランの間合いに入った所で、グランの超速の剣が疾風の矢を叩き斬った!

バシュッ!?

「ば、バカなっ!?」

「疾風の矢………貫通の威力は確かに凄いな?しかし側面からの攻撃に弱い。俺の間合いに入ったら剣を振れば落とせる!」

なっ!?

「そんなバカな!?」

2度目の驚愕だった。

「だ、だったら数で勝負よ!秘技《流星の矢》!!!!」

1つの矢が途中で分裂し、数え切れないほどの矢の雨がグランを襲う!

キンッ!キンッ!キンッ!キンッ!

先ほど同じく、グランの間合いに入った矢の怒涛の攻撃を目にも止まらないスピードで次々と斬り落とした。結果は変わらない!

これにはフィーリアも顔を青くした。

「そ、そんな………」

自分達は安全な所から攻撃し放題の絶対有利なのに追い詰められている感じが付きまとった。

「貴方、お待たせ♪」

遂に、レイラの準備が整ったようだ。

「見てみなさい!秘技《水のヴァルキュリア》!」

レイラのチート技、10人のレイラが現れた。

「これは!?公式戦で1度使ったという、実体のある分身術!?」
「へぇ~流石に調べてあるようね?でも、これは防げるかしら?武技《雨の針ニードルレイン》!」

10人のレイラが全員、空に向かい両手を掲げた。



空から普通に雨が降ってきたと思うと、雨が肌に突き刺さった。

「痛っ!?まさか!?」

次の瞬間、スコールのような雨が降った。

「「ギャーーーーーー!!!!!!」」

二人の悲鳴が響き渡る。水の針はそれほど深くは刺さらないが、何十何百の針を全身に浴びて血だらけになる二人。空から降る雨の攻撃は壁となっている暴風では防げない。

そして目の前の暴風は消え去った。術者の集中力が切れたのだ。

「ああ………し、シルク?」

隣で血だらけで倒れているパートナーを見る。胸が上下している所をみると、気を失っているだけのようだ。

「どうかしら?これが貴女の楽しんでいた【死合い】よ?」

気付くと10人のレイラがフィーリアを取り囲んでいた。

「あ……ああ…た、たすけて………」

「貴女達の試合をみていたわ。去年も優勢な場所からいたぶるように対戦者を痛めつけていたわね?その時の相手に何をしたのか忘れたのかしら?」

フィーリアの顔に絶望が宿る。今まで、絶対有利の状態で相手を虐めるように勝つのがフィーリア達の戦いだったからだ。

「いざ自分達の番になって命乞いなんてズルいと思わない?」

微笑むレイラだったが、目が笑っていない。

「剣魔大会は相手を殺しても罪にならないのは知っているわよね?」

!?

「まっ!?こうさ─」

「魔法《爆水》!」

フィーリアが降参という前にレイラのスキルが発動し、大きな水柱が10本高く発生した。

ドドドドドッ!

大きな水音に、フィーリアの声はかき消された!

「た、助けて!?」

余りの恐怖に、フィーリアは粗相をしてしまうが、目の前の【死】に気にしていられない。

「逝きなさい!」

水柱が四方八方からフィーリアを押し潰すように襲い掛かった!

「アアアアアッーーーーーーー!!!!!!」

バッシャーーーーン!!!

レイラは無論、手加減して二人の血を洗い流した程度に留めた。そして─


『フィーリア選手、意識消失メンタルブレイク!!!勝者、アクエリアスペアだーーーーーーー!!!』


ワァーーーーーーーー!!!
ワァーーーーーーーー!!!


「ふぅ~、これに懲りたら真面目に正々堂々と戦う事ね!」

こうして、圧倒的なレイラの強さをアピールすることに成功したのだった。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

愚者の声
「怒らせていけない人はいるのですよ……」






しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

『辺境伯一家の領地繁栄記』スキル育成記~最強双子、成長中~

鈴白理人
ファンタジー
ラザナキア王国の国民は【スキルツリー】という女神の加護を持つ。 そんな国の北に住むアクアオッジ辺境伯一家も例外ではなく、父は【掴みスキル】母は【育成スキル】の持ち主。 母のスキルのせいか、一家の子供たちは生まれたころから、派生スキルがポコポコ枝分かれし、スキルレベルもぐんぐん上がっていった。 双子で生まれた末っ子、兄のウィルフレッドの【精霊スキル】、妹のメリルの【魔法スキル】も例外なくレベルアップし、十五歳となった今、学園入学の秒読み段階を迎えていた── 前作→『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』

KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。 日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。 アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。 「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。 貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。 集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。 そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。 これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。 今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう? ※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは 似て非なる物として見て下さい

前世で薬漬けだったおっさん、エルフに転生して自由を得る

がい
ファンタジー
ある日突然世界的に流行した病気。 その治療薬『メシア』の副作用により薬漬けになってしまった森野宏人(35)は、療養として母方の祖父の家で暮らしいた。 爺ちゃんと山に狩りの手伝いに行く事が楽しみになった宏人だったが、田舎のコミュニティは狭く、宏人の良くない噂が広まってしまった。 爺ちゃんとの狩りに行けなくなった宏人は、勢いでピルケースに入っているメシアを全て口に放り込み、そのまま意識を失ってしまう。 『私の名前は女神メシア。貴方には二つ選択肢がございます。』 人として輪廻の輪に戻るか、別の世界に行くか悩む宏人だったが、女神様にエルフになれると言われ、新たな人生、いや、エルフ生を楽しむ事を決める宏人。 『せっかくエルフになれたんだ!自由に冒険や旅を楽しむぞ!』 諸事情により不定期更新になります。 完結まで頑張る!

出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜

シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。 起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。 その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。 絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。 役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。

処理中です...