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王妃様は心からの感謝を
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驚きの連続であったが、水の指輪は呪いも解除してくれるそうで、土下座をして感謝されました。
「重ね重ね、本当にありがとうございました!」
涙を流しながら何度も頭を下げる王妃様に、リーゼ夫人がいい加減に止めた。
「もう良いわよ。それより薬を盛られた件は本当に心当たりがないの?」
「………ええ、情けないことですがまったく」
唇を噛み、自分の不甲斐なさを悔しがる。
「はっ!?でも、国王様から言われましたわ。アークモン侯爵家に気を付けるようにと」
「またアークモン侯爵家か」
ルークが腕を組んで呟いた。
「えっと、アークモン侯爵家って?」
余り貴族の家について詳しくないシオンが尋ねた。いや、真面目に貴族の勉強もしようよ?
「アークモン侯爵家はかなり歴史の古い名家です。ただし、昔から裏で王国の闇を牛耳ると言われており、悪名高いことで有名です」
「そして、産まれたばかりのシオンの命を狙ったんだ」
「えっ!?」
私、狙われていたの?
「へぇ~?シオンの命を狙ったとは…………潰しておこうかのぅ?」
蒼さんが静かに怒りを滲ませた。
「まだいいよ。それに証拠がない。悔しい事にね。それにシオンだけじゃない」
どういうこと?
「そうね。王子と同い年の子供が狙われたのよ。ライバルを減らして、王妃の座を狙える様にね」
!?
「そんな!?」
「国王様も、同年代の子供が事故死や自然死した件を調べると、伯爵家以上の家の子供が予想以上に死んでいた事がわかったわ。全てがそうじゃないと思うけど、確実に手を回したんだと思うの」
「それが本当ならクズ過ぎるな!」
「それより、リリィも危ないんじゃないの?」
「確かに危険はあるだろうが、指輪が守ってくれる」
シオンは貰えなかった指輪にはかなりの力があるようだ。
「解毒以外にも何かあるの?」
「まぁな。持ち主を害悪から守ってくれるのがあの指輪の能力だからな!」
紅さんが自慢気に言った。
「だったら私にもちょうだいよ~」
「シオンには今度、もっと良いものやるから楽しみにしてな♪」
おお♪
それは楽しみだね!
「公爵家でもアークモン家の動向には気を付けています。王家でも動向を探って下さい」
「わかりました。これ以上アークモン侯爵家に好きにはさせないと王家の名において誓います!」
公爵家に来てからの王妃様は、色々な事があり短期間で逞しくなったようだった。
そんな時、ライトが目覚めた。
「あれ………ここは?」
王妃様は王子に抱きつきました。
「ライト!大丈夫?身体に異常はないかしら?」
「えっ………はい、なんか頭が久々にスッキリした感じです」
目覚めたライト王子は憑き物が落ちたかの様に、謙虚であった。
王妃様はライトに薬が盛られていた事を伝えると驚いた顔をして、ライト王子はズボンのポケットから小瓶を取り出した。
「クロウから珍しい飴玉だと貰ったものです。美味しくて病みつきになって、無くなる頃に毎回クロウが渡してきました」
!?
「クロウがっ!?」
「あの笑顔の黒髪王子がねぇ~?」
意外な人物の名が上がり王妃様やルークも驚きを隠せなかった。
「重ね重ね、本当にありがとうございました!」
涙を流しながら何度も頭を下げる王妃様に、リーゼ夫人がいい加減に止めた。
「もう良いわよ。それより薬を盛られた件は本当に心当たりがないの?」
「………ええ、情けないことですがまったく」
唇を噛み、自分の不甲斐なさを悔しがる。
「はっ!?でも、国王様から言われましたわ。アークモン侯爵家に気を付けるようにと」
「またアークモン侯爵家か」
ルークが腕を組んで呟いた。
「えっと、アークモン侯爵家って?」
余り貴族の家について詳しくないシオンが尋ねた。いや、真面目に貴族の勉強もしようよ?
「アークモン侯爵家はかなり歴史の古い名家です。ただし、昔から裏で王国の闇を牛耳ると言われており、悪名高いことで有名です」
「そして、産まれたばかりのシオンの命を狙ったんだ」
「えっ!?」
私、狙われていたの?
「へぇ~?シオンの命を狙ったとは…………潰しておこうかのぅ?」
蒼さんが静かに怒りを滲ませた。
「まだいいよ。それに証拠がない。悔しい事にね。それにシオンだけじゃない」
どういうこと?
「そうね。王子と同い年の子供が狙われたのよ。ライバルを減らして、王妃の座を狙える様にね」
!?
「そんな!?」
「国王様も、同年代の子供が事故死や自然死した件を調べると、伯爵家以上の家の子供が予想以上に死んでいた事がわかったわ。全てがそうじゃないと思うけど、確実に手を回したんだと思うの」
「それが本当ならクズ過ぎるな!」
「それより、リリィも危ないんじゃないの?」
「確かに危険はあるだろうが、指輪が守ってくれる」
シオンは貰えなかった指輪にはかなりの力があるようだ。
「解毒以外にも何かあるの?」
「まぁな。持ち主を害悪から守ってくれるのがあの指輪の能力だからな!」
紅さんが自慢気に言った。
「だったら私にもちょうだいよ~」
「シオンには今度、もっと良いものやるから楽しみにしてな♪」
おお♪
それは楽しみだね!
「公爵家でもアークモン家の動向には気を付けています。王家でも動向を探って下さい」
「わかりました。これ以上アークモン侯爵家に好きにはさせないと王家の名において誓います!」
公爵家に来てからの王妃様は、色々な事があり短期間で逞しくなったようだった。
そんな時、ライトが目覚めた。
「あれ………ここは?」
王妃様は王子に抱きつきました。
「ライト!大丈夫?身体に異常はないかしら?」
「えっ………はい、なんか頭が久々にスッキリした感じです」
目覚めたライト王子は憑き物が落ちたかの様に、謙虚であった。
王妃様はライトに薬が盛られていた事を伝えると驚いた顔をして、ライト王子はズボンのポケットから小瓶を取り出した。
「クロウから珍しい飴玉だと貰ったものです。美味しくて病みつきになって、無くなる頃に毎回クロウが渡してきました」
!?
「クロウがっ!?」
「あの笑顔の黒髪王子がねぇ~?」
意外な人物の名が上がり王妃様やルークも驚きを隠せなかった。
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