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序章
騎士団昇級試験 1
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「うん…?」
気が付くと薄暗い洞窟と思われる場所で目を覚ました。
「ここはどこだっけ?」
意識がまだ朦朧としている中、必死に頭を回転させ思い出そうとする。
そう、ここはプラーナ王国の中にある騎士団育成場所にある見習いダンジョンである。自分は現在、騎士団昇級試験のためここに来ている。現在は見習い騎士の身分、この試験に合格して初めて騎士になれるのだ。
俺は下級貴族のアキ・ファーランド・ニュートラル、爵位は男爵だ。親父が変わり者のため、昔から苦労してきた。そこで安定職の騎士を目指し、実技試験の真っ最中だ。悩みは童顔で銀髪の髪が長いので女の子と間違えられる事だ・・やばっ涙出てきたorz
試験内容はダンジョンの奥にある騎士の証を持って帰ることだ。ダンジョンの罠や、低レベルのモンスターなどを倒して戻らなければならないのだがー
「・・落とし穴に落ちたのか?」
自分の現在の状況を確認してみる。行きは順調で、簡単に騎士の証を手に入れる事が出来た。後は帰るだけだった。
「まさか、来たときは無かったのに帰りにいきなり落とし穴が出来てるとは思わなかった」
行きで通った時は落ちなかった。もしかして証を手に入れると発動する罠だったのだろうか?自分の身に掛けた光魔法のおかげで辺りが見渡せる。ダンジョンに入るには最低限の初級魔法だ。そもそも片手に松明を持って片手で剣を振るうなんて現実的に不可能だからだ。現代では、この光魔法を覚えるのが必須になっている。勿論、辺りを明るくする魔法も上級などあるけどね。
さて、穴の深さは10メートルほど、よくかすり傷程度ですんだもんだ。どうやら落ちた地面が砂地になっていたおかげで大きな怪我をせずにすんだ見たいだ。
「さて、どうやって登るかだけど・・」
落ちてきた穴の壁はでこぼこしているので登れないことは無さそうだ。どうするか、辺りを見渡すと両開きの鉄の扉が目に入った。ただの扉ではなく、扉には美しく精細な細工が施され、手間と時間を掛けて作られた匠の物だとわかる。
「はっ・・?」
まぬけにも声が出た。何でこんな所に?
よく見ると穴の中と言うより地下の別の階層見たいに辺りがひらけていた。
地盤沈下か?見習いダンジョンに地下2階層があるなんて聞いてないけど・・?取り合えず上に戻るよりこの扉が気になるし開いて見るか。俺は軽く体の泥を払って扉に手を掛ける。
「よっと・・」
軽く力を入れると鉄の扉がゴゴゴ…と開いていった。
中に入って見ると階段があり、さらに地下へと続いていた。本来なら落ちた穴から戻るべきだが、奥から灯りが見えたので進んで見る事にした。余りにも深ければ途中で戻れば良いしね。5分ほど階段を降りると終着点に同じような鉄の扉があった。長い間洞窟にあったのに錆びて居ないことから、何かしらの魔法が掛けられているのか、鉄の素材では無いのかも知れない。扉の左右には光を放つ魔石が灯っていた。俺はまた慎重に扉を押した。すると今度は自然と扉が開いていった。
「どうなっているんだ?」
疑問に思いつつ扉が開ききるのを待った。扉が開き中に入って見ると息を飲んだ。そこは洞窟ではなく、かなり広い空間になっていた。部屋の壁は綺麗に石を積み重ねて作られており地面も石のタイルが敷き詰めてあった。部屋の壁際には光を放つ魔石がありとても明るく隅々まで見渡せた。部屋の奥には祭壇があり薄い紫色のいオーブ(水晶)のような物が置いてあった。
「綺麗だな。まさかこれが本当に持ち帰らないといけない証なのか?」
部屋を歩き、辺りを見渡しながらトラップが無いか注意深くオーブの前に行く。間近で見るとオーブは静かに光を放っていた。ゆっくり手を伸ばして見ると急にオーブが輝き出した!
「うわっ!何だ!?」
オーブが輝き出した時、頭の中に様々な情報が入ってきたのを感じた。そしてその情報は俺の記憶として定着した。
気が付くと薄暗い洞窟と思われる場所で目を覚ました。
「ここはどこだっけ?」
意識がまだ朦朧としている中、必死に頭を回転させ思い出そうとする。
そう、ここはプラーナ王国の中にある騎士団育成場所にある見習いダンジョンである。自分は現在、騎士団昇級試験のためここに来ている。現在は見習い騎士の身分、この試験に合格して初めて騎士になれるのだ。
俺は下級貴族のアキ・ファーランド・ニュートラル、爵位は男爵だ。親父が変わり者のため、昔から苦労してきた。そこで安定職の騎士を目指し、実技試験の真っ最中だ。悩みは童顔で銀髪の髪が長いので女の子と間違えられる事だ・・やばっ涙出てきたorz
試験内容はダンジョンの奥にある騎士の証を持って帰ることだ。ダンジョンの罠や、低レベルのモンスターなどを倒して戻らなければならないのだがー
「・・落とし穴に落ちたのか?」
自分の現在の状況を確認してみる。行きは順調で、簡単に騎士の証を手に入れる事が出来た。後は帰るだけだった。
「まさか、来たときは無かったのに帰りにいきなり落とし穴が出来てるとは思わなかった」
行きで通った時は落ちなかった。もしかして証を手に入れると発動する罠だったのだろうか?自分の身に掛けた光魔法のおかげで辺りが見渡せる。ダンジョンに入るには最低限の初級魔法だ。そもそも片手に松明を持って片手で剣を振るうなんて現実的に不可能だからだ。現代では、この光魔法を覚えるのが必須になっている。勿論、辺りを明るくする魔法も上級などあるけどね。
さて、穴の深さは10メートルほど、よくかすり傷程度ですんだもんだ。どうやら落ちた地面が砂地になっていたおかげで大きな怪我をせずにすんだ見たいだ。
「さて、どうやって登るかだけど・・」
落ちてきた穴の壁はでこぼこしているので登れないことは無さそうだ。どうするか、辺りを見渡すと両開きの鉄の扉が目に入った。ただの扉ではなく、扉には美しく精細な細工が施され、手間と時間を掛けて作られた匠の物だとわかる。
「はっ・・?」
まぬけにも声が出た。何でこんな所に?
よく見ると穴の中と言うより地下の別の階層見たいに辺りがひらけていた。
地盤沈下か?見習いダンジョンに地下2階層があるなんて聞いてないけど・・?取り合えず上に戻るよりこの扉が気になるし開いて見るか。俺は軽く体の泥を払って扉に手を掛ける。
「よっと・・」
軽く力を入れると鉄の扉がゴゴゴ…と開いていった。
中に入って見ると階段があり、さらに地下へと続いていた。本来なら落ちた穴から戻るべきだが、奥から灯りが見えたので進んで見る事にした。余りにも深ければ途中で戻れば良いしね。5分ほど階段を降りると終着点に同じような鉄の扉があった。長い間洞窟にあったのに錆びて居ないことから、何かしらの魔法が掛けられているのか、鉄の素材では無いのかも知れない。扉の左右には光を放つ魔石が灯っていた。俺はまた慎重に扉を押した。すると今度は自然と扉が開いていった。
「どうなっているんだ?」
疑問に思いつつ扉が開ききるのを待った。扉が開き中に入って見ると息を飲んだ。そこは洞窟ではなく、かなり広い空間になっていた。部屋の壁は綺麗に石を積み重ねて作られており地面も石のタイルが敷き詰めてあった。部屋の壁際には光を放つ魔石がありとても明るく隅々まで見渡せた。部屋の奥には祭壇があり薄い紫色のいオーブ(水晶)のような物が置いてあった。
「綺麗だな。まさかこれが本当に持ち帰らないといけない証なのか?」
部屋を歩き、辺りを見渡しながらトラップが無いか注意深くオーブの前に行く。間近で見るとオーブは静かに光を放っていた。ゆっくり手を伸ばして見ると急にオーブが輝き出した!
「うわっ!何だ!?」
オーブが輝き出した時、頭の中に様々な情報が入ってきたのを感じた。そしてその情報は俺の記憶として定着した。
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