71 / 100
親子の対面!(ちょっと感動の話し)
お母様とシオンは王宮の奥の部屋に通された。
「どうぞ、こちらの部屋でお待ちです」
メイドに連れられて、限られた者しか入れない区画にやって来ていた。
ゴクリッ………
「ここに先帝陛下………お母様のお父様がいるのですね」
「ええ、何年ぶりになるかしら」
お母様はなかなかドアに手を掛けなかった。
「そこにいるのは誰かしら?」
中から女性の声が聞こえてきた。お母様は決意を固めていった。
「失礼致します。レイラ・アクエリアスでございます。中に入ってもよろしいでしょうか?」
「レイラッ!?早く入ってちょうだい!」
お母様はドアを開けて入っていった。
中に入ると、意外なことに、お母様を少し年老いた姿にそっくりな女性がいた。
「うわぁ~!お母様にそっくり!」
シオンは思わず声に出して言ってしまった。
「お母様?レイラ、その子はもしかして?」
「お久しぶりです。【前王妃】様、この子は私の【最愛の娘】でシオンと言います」
お母様が前王妃と言うと、少し悲しい顔をして口を開いた。
「………母とは呼んでくれないのね?」
「私を厄介払いした癖に、許されているとでも思ったのかしら?」
お母様は怒気を含んだ声で言った。
「それは…………」
そこに、声を挟む人物がいた。
「それくらいで許してやってくれ。お前の縁談を決めたのは私だ」
視線を奥にやると、ベットがあり初老の男性が寝ていた。
「先帝陛下…………」
先帝陛下はゆっくり身体を起こすと、それだけで息を切らしていた。
「まさか、生きている内にレイラに会えるとは思っていなかった。そして、可愛い孫を連れてくるとはな………」
先帝陛下は私を─シオンを見ると優しい顔で向かい入れた。
「死ぬ前にこんな幸せな日が来るとは思わなかった。レイラ、良く来てくれたな?」
お母様は少し震えているようで、先帝陛下を見ていた。
「身体を壊して帝位を譲ったと聞いていたけれど、ここまで弱っているなんて思っていなかったわ………」
「無様な姿を見せて悪いな。肝臓を悪くしてな、これで病気の進行を送らせて、何とかここまで生きてきたがもう限界だった。多分、年は越せないだろうな…………最後に会えて本当に嬉しいよ」
女性よりも細くなった腕を見てお母様は俯いてしまった。
「私は昔、二人に認めてもらいたくて必死に魔法を覚えて、錬金術を極めて帝国に尽くしてきました。それなりに貢献している自負はあったのに、どうして私は厄介払いされたのか教えて貰えますか?」
お母様は私の手を握り締めて、必死に声を絞り出して言った。
前王妃様は口を開こうとしましたが、先帝陛下に止められて、先帝陛下が言いました。
「あの時はすまなかった。お前に寂しい思いをさせてしまった。………あの時、お前の兄達がバカをやって廃嫡されて、辺境へ送られた。兄妹はまだいたので他のまともな者を皇太子にすれば良かったのだが、私が体調を崩してな」
「いいえ!貴方!本当の事を言いましょう!あの時、先帝陛下は毒を盛られて死ぬ所だったのです!」
!?
「えっ………?」
「バカ息子達が唆されて、国家転覆を画策しました。先帝陛下は何とか持ち直しましたが、それから後遺症で、満足に動けなくなったのです」
先帝陛下はため息を付いて首を振るとお母様を見つめた。
「まったく………黙っていて悪かった」
「どうして……………」
お母様は今にも倒れそうになっていた。
「私が動けぬ時に、他の息子達も頼りなく大国を背負うには、我が弟に帝位を譲るしかなかった。あいつは毒を盛った犯人ではなかったしな」
「でも、その時は先帝陛下は生死をさ迷っていて、私も看病で動けなかったの。そしてレイラを守るために帝国から遠ざけるしかなかったのよ…………」
「ど、どういうこと!?」
「お前も狙われていたんだ」
!?
「あの時、お前は錬金術と魔術で帝国に大いに貢献していた。それに目を付けた主犯格がお前を狙っていた。女であれば強力な魔法を使えても言うことを聞かせる方法はいっぱいあるからな?」
ゾクッとした。
「バカ息子達を唆した犯人達は、レイラを王国へ嫁がせて、手を出させなくした後は現皇帝が血眼で探して、秘密裏に消したわ。私もそれに立ち会ったので間違いないわ」
「どうして教えてくれなかったのよ!」
お母様が叫んだ!
「まだ年端もいかぬお前に、血生臭い身内同士の内乱に首を突っ込ませる訳にはいかなかった。これは大人である私の責任だ。………ゴホッ!ゴホッ!」
「貴方!」
先帝陛下の背中を擦りながら前王妃様は水を飲ませた。
「はぁはぁ………すまなかった。だが、私は………いや、私達はお前を愛していた。だから憎まれても無事でいて欲しかったのだ」
「あ、あああ…………!?」
お母様は両手で顔を覆い、泣き出してしまった。
「わ、私は、愛されていないと………ばかり…………」
「レイラは悪くないわ!隠した私達が悪いのよ!でも、レイラ………会えて良かったわ」
前王妃様はお母様を優しく抱いた。
「どうぞ、こちらの部屋でお待ちです」
メイドに連れられて、限られた者しか入れない区画にやって来ていた。
ゴクリッ………
「ここに先帝陛下………お母様のお父様がいるのですね」
「ええ、何年ぶりになるかしら」
お母様はなかなかドアに手を掛けなかった。
「そこにいるのは誰かしら?」
中から女性の声が聞こえてきた。お母様は決意を固めていった。
「失礼致します。レイラ・アクエリアスでございます。中に入ってもよろしいでしょうか?」
「レイラッ!?早く入ってちょうだい!」
お母様はドアを開けて入っていった。
中に入ると、意外なことに、お母様を少し年老いた姿にそっくりな女性がいた。
「うわぁ~!お母様にそっくり!」
シオンは思わず声に出して言ってしまった。
「お母様?レイラ、その子はもしかして?」
「お久しぶりです。【前王妃】様、この子は私の【最愛の娘】でシオンと言います」
お母様が前王妃と言うと、少し悲しい顔をして口を開いた。
「………母とは呼んでくれないのね?」
「私を厄介払いした癖に、許されているとでも思ったのかしら?」
お母様は怒気を含んだ声で言った。
「それは…………」
そこに、声を挟む人物がいた。
「それくらいで許してやってくれ。お前の縁談を決めたのは私だ」
視線を奥にやると、ベットがあり初老の男性が寝ていた。
「先帝陛下…………」
先帝陛下はゆっくり身体を起こすと、それだけで息を切らしていた。
「まさか、生きている内にレイラに会えるとは思っていなかった。そして、可愛い孫を連れてくるとはな………」
先帝陛下は私を─シオンを見ると優しい顔で向かい入れた。
「死ぬ前にこんな幸せな日が来るとは思わなかった。レイラ、良く来てくれたな?」
お母様は少し震えているようで、先帝陛下を見ていた。
「身体を壊して帝位を譲ったと聞いていたけれど、ここまで弱っているなんて思っていなかったわ………」
「無様な姿を見せて悪いな。肝臓を悪くしてな、これで病気の進行を送らせて、何とかここまで生きてきたがもう限界だった。多分、年は越せないだろうな…………最後に会えて本当に嬉しいよ」
女性よりも細くなった腕を見てお母様は俯いてしまった。
「私は昔、二人に認めてもらいたくて必死に魔法を覚えて、錬金術を極めて帝国に尽くしてきました。それなりに貢献している自負はあったのに、どうして私は厄介払いされたのか教えて貰えますか?」
お母様は私の手を握り締めて、必死に声を絞り出して言った。
前王妃様は口を開こうとしましたが、先帝陛下に止められて、先帝陛下が言いました。
「あの時はすまなかった。お前に寂しい思いをさせてしまった。………あの時、お前の兄達がバカをやって廃嫡されて、辺境へ送られた。兄妹はまだいたので他のまともな者を皇太子にすれば良かったのだが、私が体調を崩してな」
「いいえ!貴方!本当の事を言いましょう!あの時、先帝陛下は毒を盛られて死ぬ所だったのです!」
!?
「えっ………?」
「バカ息子達が唆されて、国家転覆を画策しました。先帝陛下は何とか持ち直しましたが、それから後遺症で、満足に動けなくなったのです」
先帝陛下はため息を付いて首を振るとお母様を見つめた。
「まったく………黙っていて悪かった」
「どうして……………」
お母様は今にも倒れそうになっていた。
「私が動けぬ時に、他の息子達も頼りなく大国を背負うには、我が弟に帝位を譲るしかなかった。あいつは毒を盛った犯人ではなかったしな」
「でも、その時は先帝陛下は生死をさ迷っていて、私も看病で動けなかったの。そしてレイラを守るために帝国から遠ざけるしかなかったのよ…………」
「ど、どういうこと!?」
「お前も狙われていたんだ」
!?
「あの時、お前は錬金術と魔術で帝国に大いに貢献していた。それに目を付けた主犯格がお前を狙っていた。女であれば強力な魔法を使えても言うことを聞かせる方法はいっぱいあるからな?」
ゾクッとした。
「バカ息子達を唆した犯人達は、レイラを王国へ嫁がせて、手を出させなくした後は現皇帝が血眼で探して、秘密裏に消したわ。私もそれに立ち会ったので間違いないわ」
「どうして教えてくれなかったのよ!」
お母様が叫んだ!
「まだ年端もいかぬお前に、血生臭い身内同士の内乱に首を突っ込ませる訳にはいかなかった。これは大人である私の責任だ。………ゴホッ!ゴホッ!」
「貴方!」
先帝陛下の背中を擦りながら前王妃様は水を飲ませた。
「はぁはぁ………すまなかった。だが、私は………いや、私達はお前を愛していた。だから憎まれても無事でいて欲しかったのだ」
「あ、あああ…………!?」
お母様は両手で顔を覆い、泣き出してしまった。
「わ、私は、愛されていないと………ばかり…………」
「レイラは悪くないわ!隠した私達が悪いのよ!でも、レイラ………会えて良かったわ」
前王妃様はお母様を優しく抱いた。
あなたにおすすめの小説
スナイパー令嬢戦記〜お母様からもらった"ボルトアクションライフル"が普通のマスケットの倍以上の射程があるんですけど〜
シャチ
ファンタジー
タリム復興期を読んでいただくと、なんでミリアのお母さんがぶっ飛んでいるのかがわかります。
アルミナ王国とディクトシス帝国の間では、たびたび戦争が起こる。
前回の戦争ではオリーブオイルの栽培地を欲した帝国がアルミナ王国へと戦争を仕掛けた。
一時はアルミナ王国の一部地域を掌握した帝国であったが、王国側のなりふり構わぬ反撃により戦線は膠着し、一部国境線未確定地域を残して停戦した。
そして20年あまりの時が過ぎた今、皇帝マーダ・マトモアの崩御による帝国の皇位継承権争いから、手柄を欲した時の第二皇子イビリ・ターオス・ディクトシスは軍勢を率いてアルミナ王国への宣戦布告を行った。
砂糖戦争と後に呼ばれるこの戦争において、両国に恐怖を植え付けた一人の令嬢がいる。
彼女の名はミリア・タリム
子爵令嬢である彼女に戦後ついた異名は「狙撃令嬢」
542人の帝国将兵を死傷させた狙撃の天才
そして戦中は、帝国からは死神と恐れられた存在。
このお話は、ミリア・タリムとそのお付きのメイド、ルーナの戦いの記録である。
他サイトに掲載したものと同じ内容となります。
悪役顔のモブに転生しました。特に影響が無いようなので好きに生きます
竹桜
ファンタジー
ある部屋の中で男が画面に向かいながら、ゲームをしていた。
そのゲームは主人公の勇者が魔王を倒し、ヒロインと結ばれるというものだ。
そして、ヒロインは4人いる。
ヒロイン達は聖女、剣士、武闘家、魔法使いだ。
エンドのルートしては六種類ある。
バットエンドを抜かすと、ハッピーエンドが五種類あり、ハッピーエンドの四種類、ヒロインの中の誰か1人と結ばれる。
残りのハッピーエンドはハーレムエンドである。
大好きなゲームの十回目のエンディングを迎えた主人公はお腹が空いたので、ご飯を食べようと思い、台所に行こうとして、足を滑らせ、頭を強く打ってしまった。
そして、主人公は不幸にも死んでしまった。
次に、主人公が目覚めると大好きなゲームの中に転生していた。
だが、主人公はゲームの中で名前しか出てこない悪役顔のモブに転生してしまった。
主人公は大好きなゲームの中に転生したことを心の底から喜んだ。
そして、折角転生したから、この世界を好きに生きようと考えた。
特技は有効利用しよう。
庭にハニワ
ファンタジー
血の繋がらない義妹が、ボンクラ息子どもとはしゃいでる。
…………。
どうしてくれよう……。
婚約破棄、になるのかイマイチ自信が無いという事実。
この作者に色恋沙汰の話は、どーにもムリっポい。
ど天然で超ドジなドアマットヒロインが斜め上の行動をしまくった結果
宝月 蓮
ファンタジー
アリスはルシヨン伯爵家の長女で両親から愛されて育った。しかし両親が事故で亡くなり叔父一家がルシヨン伯爵家にやって来た。叔父デュドネ、義叔母ジスレーヌ、義妹ユゲットから使用人のように扱われるようになったアリス。しかし彼女は何かと斜め上の行動をするので、逆に叔父達の方が疲れ切ってしまうのである。そしてその結果は……?
小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。
表紙に素敵なFAいただきました!
ありがとうございます!
親王様は元大魔法師~明治の宮様に転生した男の物語~戦は避けられるのか?
サクラ近衛将監
ファンタジー
日本のIT企業戦士であった有能な若者がある日突然に異世界に放り込まれてしまった。
異世界に転移した際に、ラノベにあるような白い世界は無かったし、神様にも会ってはいない。
但し、理由は不明だが、その身には強大な魔法の力が備わっていた。
転移した異世界の都市は、正にスタンピードで魔物の大襲撃に遭っているところであり、偶然であるにせよその場に居合わせた転移者は魔物を殲滅して街を救い、以後その異世界で大魔法師として生きることになった。
そうして、転移から200年余り後、親族や大勢の弟子が見守る中で彼は大往生を遂げた。
しかしながら、異世界で生涯を終え、あの世に行ったはずが、230年余りの知識経験と異能を持ったまま赤子になって明治時代に生まれ変わってしまったのである。
これは異世界に転移したことのある出戻り転生者の物語である。
* あくまでもフィクションであり、登場人物や時代背景は史実とは異なります。
** 史実に出て来る人物又は良く似た名前の人物若しくは団体名が登場する場合もありますが、広い心で御容赦願います。
*** 週1(土曜午後9時)の投稿を予定しています。
@ 「小説家になろう」様にも投稿しています。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
ライバル悪役令嬢に転生したハズがどうしてこうなった!?
だましだまし
ファンタジー
長編サイズだけど文字数的には短編の範囲です。
七歳の誕生日、ロウソクをふうっと吹き消した瞬間私の中に走馬灯が流れた。
え?何これ?私?!
どうやら私、ゲームの中に転生しちゃったっぽい!?
しかも悪役令嬢として出て来た伯爵令嬢じゃないの?
しかし流石伯爵家!使用人にかしずかれ美味しいご馳走に可愛いケーキ…ああ!最高!
ヒロインが出てくるまでまだ時間もあるし令嬢生活を満喫しよう…って毎日過ごしてたら鏡に写るこの巨体はなに!?
悪役とはいえ美少女スチルどこ行った!?