悪徳領主の娘に転生しました。『魔法学園恋愛編!』たぶん!

naturalsoft

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災い転じて福となす。

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「うきゅ~」

天からの裁きを受けたシオンは『多少』の火傷程度の怪我をしていたが、命に別状は無かった。
……………まぁ、頭がドリフのように爆発していたのは、見なかった事にしておこう。

「まったく、いつもいつも無茶をして」

倒れたシオンに駆け寄り、クリスはシオンをお姫様抱っこをして保険室へと連れていった。

ああ!なんと言う不幸なんでしょう!シオンは現在、気を失っているのだ!目が覚めていたら顔を真っ赤にして、ラブコメ展開が待っていたのに!?
誰か(作者)の悪意のせいで恋愛関係のイベントが潰されている現状に、シオンは気付いていないのだった。

保険室へ向かったクリス達を見送ったウンディーネは他のクラスメイト達に教室へ戻るよう伝えた。

「皆、怪我はないかのぅ?こんなパプニングは滅多に無いじゃろうが、シオンに関わると高確率で発生するので気を付けるように!」

「えっ?こんな天変地異が頻繁に起こるのですか!?」

まだシオンに免疫力のないミレイユとセレスが驚きの声を上げた。

「シオンの事、嫌いになったかのぅ?」

ウンディーネの言葉にミレイユとセレスは首を振った。

「そんな訳ないですよ!」
「そうです!シオンは関係なくて、こんな大規模な授業が毎回続くのかなって話です!」

二人の言葉にウンディーネは不敵な笑みを浮かべて言った。

「退屈しないじゃろう?」

この会話を聞いていた新入生達は思った。

『『『大変な所に来てしまった!?』』』

クラスの心が1つになった瞬間であった。
そして、クラスみんなで協力し合った事で連帯感が生まれたのだった。

ピンポンパン!

『皆様のお陰で学園の脅威は取り除かれました。生徒達の働きに感謝致します!授業の途中でしたので、少し早いですがお昼時間とします。魔力を使いすぎて体調の悪い方は保健室へ行って下さいね』

ピンポンパン!

放送を終えたシルフィードは校長の深い椅子に倒れる様に座り込んだ。

「ふぅ~何とかなったわね~」

まったく、リヴィとの決闘は予想以内だった。ウンディーネに、力が有り余っているシオンのガス抜きをお願いしていたからだ。

「でも、神様しか使えない神罰魔法は無いわ~」

予想外の大魔法にシルフィードも内心では焦っていたのだ。学園の結界を強化して各四大精霊を被害が出ないよう万全の体制を敷いていたのだ。それなのに─

「成長しても、やっぱりシオンなのねー」

軽くため息を付くシルフィードだったが、口元は笑っていた。そこにとある人物が『転移』してきた。

「お疲れ様です。先ほどの騒ぎに乗じて侵入してきた者が何名かいました」

入ってきたのはスノーだった。

「お勤め御苦労様です。それで、泳がしている者は大丈夫ですか?」
「ええ、予定通り泳がしています。魔力的には大したことのない小物ばかりです。1匹は気配を消すのに長けていますが、この学園内では無駄なことです」

この学園には結界が張られており、分かりやすく説明すると、天井から光を当てている状態である。魔の者が侵入すると影(イメージ的に)ができて、どこに居るのかわかる仕組みである。

「多いようなら、何匹か始末して1匹だけ残せばいいからね」
「かしこまりましたわ」

表情を変えずにメイドのスカートを摘まんで優雅にお辞儀をするスノーだった。

「それにしても、2年や3年には良い抜き打ち訓練になりましたね」
「そうね。シオンもまさか、自分の『やらかし』が予定通りで、学園全生徒の訓練に役立たれたとは思ってもいないでしょうね」

クックックッと、意地悪な笑いをするシルフィードを見て、スノーも軽いため息を付いた。

「本当にお嬢様は、面倒な人に好かれていますね」

誰にも聞こえない音量で呟くスノーであった。
その面倒な人物の中には自分も含まれている事に気付いていないのはシオンの不幸であろうに。

その頃シオンは─
保健室で目を覚ますと、クリスが手を握りながら、枕元でシオンが目覚めるのを待っていてくれていた事に、シオンは真っ赤になって幸せを噛みしめていたのだった。

『なんか濃い授業で散々だったけど、結果オーライって感じ♪』

クリスが乱れたシオンの髪を撫でたりして、更に恥ずかしながらも嬉しく思うシオンだった。

リア充め!爆発しろっ!!!





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