悪役令嬢戦記!~大切な人のために戦います~

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2章:内政改革は波瀾万丈です!

ヒーローは遅れてやって来る者ですわ!すみません!ただの遅刻です!

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戦闘が始まって3時間も経ってくると、大体の戦闘が終了し散発的な戦闘のみになっていた。

すでに、1時間ほど前に到着したフィリアス騎士団の騎馬隊が敵に突撃し、敵を大いに混乱させ魔物をどんどん屠っていった赤龍騎士団の活躍で戦況は大きく傾いた。防戦しながら魔物を削っていた戦略から、攻勢に転じる戦闘に移行したのだった。

1番の激戦区である前線で魔物の攻撃を耐えていた土龍騎士団の分隊である都市防衛騎士団100人は軽傷、重傷者を含め60人の負傷者を出したが、意外な事に死亡者はゼロであった。
オークはまだしも、非力なゴブリンやウルフ系といった魔物では重装備フルアーマの騎士にダメージを与えるのは難しかったみたいだ。
冒険者では200人ほど参加した内、35名が死亡し120人が負傷した。しかも重傷者の割合が多い。後方支援の弓使いや魔導師達は軽傷のみでほぼ無傷だった。これにより、森の中での小規模戦闘なら兎も角、大規模な戦闘では騎士団の様に隊列を組み、指揮官の下で集団戦術で戦う事が有効的だと判明した。

後に、魔の森攻防戦と歴史書に記載される出来事は、後々の対魔物戦術に大いに影響を与えたのだった。

「うぉぉぉぉぉおおおお!!!!!!勝ったぞーーーーー!!!!!」

疲れきった身体に鞭を打ち、皆が勝鬨かちどきを上げる!まだ戦闘は完全に終了していないが、既に掃討戦になっていた。直に全て終了するだろう。
そんな時、漸ようやくフィリアス公爵家と他の騎士団が到着したのだった。街の冒険者達は、到着の遅い公爵家騎士団を非難したがお父様は冒険者、騎士団、街の為に戦った皆さんに頭を下げて感謝を述べた。これには冒険者達も言葉を失った。貴族の、しかも最上位の位を持つ者が、底辺の冒険者に頭を下げた事はそれほど衝撃的だったのだ。
そして、お父様は身軽な飛龍騎士団に魔の森の偵察と調査に行かせた。

「カイン公爵!久しぶりだな!援軍感謝する」

ギルドマスターが挨拶にきた。マスターも戦っていたみたいで、全身が返り血と泥だらけだ。

「遅くなってすまない。杞憂になれば良いのだが、強力な魔物が近付いている可能性がある。怪我人を街に運び、倒した魔物の魔石だけ拾って、死体は焼却処分するぞ!血の臭いでやってくるかも知れんからな!」

ギルドマスターも同意すると、手の空いている者に指示を出す。そして私は─

「光さん!力を貸して!大いなる光の精霊に祈りを捧げます。目の前で傷付いている者を癒す光をここに!エリア・ハイヒール!!!」

戦場に着いて私が真っ先にやった事と言えば、負傷者の治療であった。
野戦病院に眩い光が覆った。太陽の様に明るく、でも月の光の様に優しい光が辺りを埋め尽くす。すると、怪我の痛みに苦しんでいた負傷者達の痛みが引き、怪我もほとんどが塞がったのだった。しかも腕を失った者に対して、新しい腕が再生したのだ。

「奇跡だ!!!!」
「女の子が光の球体と一緒に救ってくれたぞ!」
「誰なんだ!?」

野戦病院は軽いパニックになった。当然である。私は光さんに諭され、挨拶をした。

「皆様、挨拶もせずに治療を始めて申し訳ありません。私はフィリアス公爵家長女、シオン・フィリアスと申します。遅れて来て大変申し訳ありませんでした」

私は小さい身体で深く頭を下げてお詫びする。

「援軍に来た公爵様の娘さんか!」
「こんな小さな子供を連れて来たのか!?」
「でも、怪我を治した魔法は・・・?」

まだまだ、ざわめきが収まらないので、続けて説明をする。

「皆様、聞いて下さい!私の横にいる球体は光の精霊です!私は光の精霊の力を借りて皆さんの怪我を治しました。そして、言いたいことは色々とあると思いますが、ここはまだ危険なのです。急ぎ街の中まで避難してください。もしかしたら、強力な魔物がこの後やってくる可能性が高いのです!」

私の説明に、皆が納得した訳では無かったが騎士団の皆さんがやって来て、街の方へ誘導して連れて行った。

「シオン!ありがとう。大勢の者が救われたよ」
お父様がやって来て感謝してくれた。

「初めましてシオンお嬢様。私は冒険者ギルドのマスターをやっている者です。しかし、凄まじい魔法力ですなー!欠損部分まで再生させるとは!?」

ギルドマスターは凄く興奮していた。周りの皆もいつの間にか聖女降臨だとか、本物の【星乙女】様だ!など声が上がった。
(星乙女とはなんぞや?)

ズンッ

「と、兎に角!負傷者は街に避難させて、今着いた騎士団達が後を引き継ぐので良いですね!」

ズンッ!ズンッ!

私は強引に締めて、お父様の指示を待つ。家族や騎士団の皆は私が事に免疫があるが、他の人達は無いので大騒ぎだよ。

ズズンッ!

何だよ!さっきからうるさいな!!!

ピィーーーーーーイ!!!!

突然、警報の笛の音が鳴った。

急ぎ、野戦病院のテントから出ると森の方から偵察に出ていた飛龍騎士団の人々が次々に駆け足で逃げ出して、此方にやってくる所だった。

「何があった!!!」

怒鳴り声が響く!すぐに伝令役の騎士がやって来て報告する

「大変です!り、龍が現れ此方へ向かって来ています!」

なんですとーーーーー!!!!!

ど、どうするのよーーー!!!!!
龍と言えば魔物の最上位に君臨する最強種だよ!私も気が動転したがお父様は冷静に確認する。

「・・種類はどうだ?」

種類・・・?

「はっ!種類は土龍で、体調20メートルの成体のようです!」

土龍・・・我が家の騎士団の名前にもなっている龍で、岩みたいな外見に強力な力と最強クラスの防御力を持っている龍である。唯一の弱点と言えば動きが遅い事ぐらいだ。

「これはまた厄介な奴が現れたな・・・土龍の到着時間は分かるか?」

「確実ではありませんが、距離と進行速度から2時間弱で到着するかと」


2時間・・・それがタイムリミットのようである。











◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

愚者の声
「うらうらららーーー!!!!!」
シャドウボクシング中!

シオン
生暖かい目
「暖かくなってきましたからねー」

愚者の声
「はぁはぁはぁ!」

シオン
ドン引き!
「ちょっと!近付かないでくれます!?文面的に変質者ですわ!」

愚者の声
「ひどっ!?」

シオン
「1人で変質者的な踊りをしてはぁはぁしてれば十分にお縄ですわ!」

愚者の声
「ち、違うのー!かくかくしかじかなんですー!」

シオン
「ふむふむ、かくかくしかじかですね。お巡りさーん!」

愚者の声
伝わってねぇーーーー!!!!!
ダッシュー!(逃げ
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