☆レグルス戦記☆

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最後に─

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カーラの姿は魔族といった出で立ちだった。

「もう元の姿に戻れないけどいいわ。私の全てを使いレグルス君を殺してあげる!」

カーラはダガーを捨て、両手のツメを伸ばして切り掛かってきた。

ドシンッ!
斬撃を受けると、重たい一撃で身体が沈んだ。

「な、なんて重たい一撃だ!?」
「これからよ!さっさと死になさい!!!」

カーラは背中から生えたコウモリの様な羽根を使い、宙に浮きながら高速で移動しながら攻撃を加えていった。

ガギンッ
ガギンッ

鋭利な爪と神剣が交差し、金属音と火花が散った。

「カーラ、どうして君が邪神の復活を望み裏切ったのか僕にはわからない。でも、ミリアを悲しませ、女神様を邪神化させた事は許せない!決着を着けよう!」

余裕のあるレグルスの声にカーラは苛立ちながらいったん距離を取り、渾身の一撃を放った。


「死ねーーーーーーー!!!!!!」

「聖なる神の血よ!我が力の楔を解き放て!封印解放(リリース)!」

レグルスは神剣の力を解放しカーラを迎え撃った。

ザシュッ!!!

二人が斬り結んだ後、カーラは肩から斜めに神剣の一撃を受けて倒れた。

「ガフッ……………やはり私ではレグルス君の相手にならなかった………か」

レグルスは倒れたカーラを悲しい気持ちで見詰めた。

「そ、そんな顔を………するな。お互いに……自分の信念のため………に、戦ったんだ………」

致命傷だ。
もう助からない。

ミリアが駆け寄ってカーラの手を握った。

「カーラさん…………どうして………」

涙を流しながらミリアはカーラに回復魔法を掛けた。

「ミリア………無駄な事は止めておけ。その魔力は団長達の為に使うんだ………」

カーラはすぐに止めさせた。

「ミリア、カーラを頼む!僕はジャンヌ団長に加勢して邪神を止める!」

レグルスはジャンヌの加勢に向かった。
二人っきりになったカーラは、ミリアに裏切った理由を話した。

自分は聖王国の村に住んでいたが、教皇が民衆の不満を避ける為に、邪教徒の村として焼き払われた。その時、家族が皆殺しにあい、その恨みから本当の邪教徒になった事。
救ってくれなかった女神を恨み、邪神に全てを破壊して貰おうと願ったのに、その邪神が女神と同一人物であり、邪神自らが自分の死を願っている事を知り、何も信じられなくなった事など、息を引き取る前にミリアに語り、亡くなった。


「カーラさん、安らかに眠って下さい。邪神は私達が何とかします」

ミリアはカーラを物陰に移動させ、傷付いたレグルス達の支援に戻るのだった。









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